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越冬を終えたテングチョウ [季節]

スミレの仲間で今年の初見は「アオイスミレ」だった。
と言っても例年おおむね1番だが。
枯葉を押しのけて小さな白い花がいくつも咲いていた。
アオイスミレ0306.JPG



















林内ではスゲの仲間では早咲きの「ヒメカンスゲ」も咲き始めた。
てっぺんのクリーム色の葯が出ているのが雄花で下に雌花が数個付いている。
スゲは地味な存在で葉だけ見ると種の区別がつかないが、花や実を見てようやく何々スゲだとわかる。
ちょっと面倒だ。
ヒメカンスゲ0306.JPG



















今日、越冬を終えた「テングチョウ」をようやくじっくり見ることが出来た。
昨日のキタテハ同様冬以降なかなか出会えず、今月初めの暖かな日に2頭がからんで飛んでいたが素早く飛び去り写真を撮れずにいた。
普通種ではあるがやはり嬉しいものだ。
テングチョウ0306.JPG



















もう新芽が出ているかと定点観察しているマユミの「ミノウスバ」の卵を見に行った。
芽吹き始めていたが、まだ卵のままだった。
芽吹きに合わせて孵化するので、まぁもう間もなくだろう。
ミノウスバ0306.JPG



















2022年3月6日 東京都 ニシキギ目ニシキギ科 マユミ、イネ目カヤツリグサ科 ヒメカンスゲ、チョウ目タテハチョウ科 テングチョウ、マダラガ科 ミノウスバ

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啓蟄の今日は [季節]

今日は暦の上では虫が穴から這い出てくるという啓蟄。
そんな日にふさわしい南風が吹く暖かな陽気だった。
関東では昨年より1か月遅れの春一番も吹いた!

虫だけではなく色々な生き物が見られた。
今年初めて見つけた「ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)」の花。
日当たりの良い場所で一輪だけ咲いていた。
ヤハズエンドウ0305.JPG



















何気に空を見上げると、青空に「トビ」2羽が輪を描いていた。
おおっ、カップルか!と思いきやもう1羽が現れ3羽でまったり飛んで行った。
3羽をファインダーにはおさめられず・・・
トビ0305.JPG



















林内の頭上から舞い降りたのは待ちに待った啓蟄の虫、「キタテハ」だった。
成虫越冬で冬でも暖かな日には姿を見ることがあるが、この冬は1度も見なかった。
なので昨年の秋以来である。
翅に傷みの無い奇麗な個体だったが、とにかく敏感で全く近寄らせてくれなかった。
キタテハ0305.JPG



















歩いている足元から飛んだのは、こちらも成虫越冬の「ムラサキシジミ」のオス。
冬の間見たのは1度だけで、やはりこの冬は寒かったのだろう。
名の通りの青紫色が目に眩しかった。
ムラサキシジミ0305.JPG



















2022年3月5日 東京都 マメ目マメ科 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)、タカ目タカ科 トビ、チョウ目タテハチョウ科 キタテハ、シジミチョウ科 ムラサキシジミ

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新刊「絶滅危惧種はそこにいる~身近な生物保全の最前線~」のご紹介 [本]

職場の仲間で近年はTVでも活躍している久保田潤一さんが執筆された本のご紹介。
彼はとにかく根っからの生き物好きで、それらにかける愛情と情熱は僕にはとても真似できない。
そんな彼が、これまでの自然環境保全の現場を赤裸々につづった1冊。
登場するほぼ半分は僕の職場でもあり、いくつかは関わってきたことだ。
是非、一人でも多くの方に読んでいただきたいと思う。
絶滅危惧種はそこにいる-1.JPG



















サインをいただいたが、これは僕だけでなくこの本を読んだ皆さんに伝えたいことだろう!
アナグマが可愛い(^^
絶滅危惧種はそこにいる-2.JPG




















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ビオトープのニホンアカガエルの卵塊 [両生類]

2月20日ニホンアカガエルの卵塊の初確認を紹介したがそこは丘陵の東側、いつも訪れる西側の谷戸ではまだ未確認だった。おおむね西側の谷戸の方が産卵は早い。

今日、そのいつもの谷戸のビオトープを覗いてみると、やはり「ニホンアカガエル」の卵塊が見つかった。
ニホンアカガエル0303-1.JPG



















卵を包んでいる寒天質が一つ一つくっきりしているので「ニホンアカガエル」だろう。
寒天質の周りにそれほど付着物が見られないので、比較的新しい卵塊だと思われた。
ニホンアカガエル0303-2.JPG



















このビオトープには、隣り合った5つの湿地がある。
他を見て回ると、トンボ池と呼ばれる池のボランティアの方々が刈ってくれた湿生植物の茎の間にも全部で3つ。
写真はすぐ近くに産んでいたニホンアカガエルの2つの塊。
ニホンアカガエル0303-3.JPG



















昔はアカバナ湿地、今はミクリ池と呼ばれているのかもしれない場所にも3つが確認できた。
これは寒天質がくっきりしていないのでひょっとしたらヤマアカガエルかもしれないが、産んで間もないと判断が難しいので少したってもう一度見てみよう。

全部合わせて10個ほどが確認できた。
今日は風が無く陽射しも暖かくて気温も上がったが、残念ながらカエルの鳴き声や姿は確認できなかった。

毎年では無いが、最も早く産卵を確認しているのは不思議と丘陵の西端の寒い池だ。
この様子だとそこでもすでに産んでいるのだろうなぁ。
ニホンアカガエル0303-4.JPG



















2021年3月3日 東京都 無尾目アカガエル科 ニホンアカガエル

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春を前に ウラギンシジミたち [チョウ目]

昨日と今日も暖かく、定点観察しているあの越冬ウラギンシジミたちが気になった。
昼前、職場の仲間が3匹ともいなくなり一匹が下に落ちて死んでいると伝えてくれた。
早速見に行くと、確かに葉の裏にはいない。
ウラギンシジミ0301-1.JPG



















落ちたチョウに落ち葉をかけておいたとの事で、あちこちの葉を除いていってようやく見つかった。
ウラギンシジミ0301-2.JPG



















3匹のうち一番前にいた一回り大きい個体は右前翅外縁に羽化時に少し伸び切らなかったようなたわみがあったが、これにはないので2番目か3番目の個体だ。
後翅外縁には以前にはなかった左右を貫通する大きな破れが確認できた。
このような破れは捕食者に襲われた時に付く場合が多くビークマークと呼ばれるが、今の時期の捕食者として鳥のしわざと考えて間違いないだろう。そうなるとあと2匹も生存の可能性はまずないだろう。
少し触れただけで足が折れてしまったとこから、数日前に命を落としたものと思われた。
翅表にはオレンジ色の斑がありオスだった。
ウラギンシジミ0301-3.JPG



















ようやく春が来た!とこの3匹が無事越冬を終えることを楽しみにしていたのだが、あと少しというところで・・・。
残念で仕方がない。
最後に見たのは4日前の2月25日だった。
ウラギンシジミ0225.JPG



















2022年3月1日 東京都 チョウ目シジミチョウ科 ウラギンシジミ

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