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優しい表情 モズコ [チョウ目]

歩いていると足元から飛んで離れた枝先に鳥がとまった。
地面で何かお食事中だったか?
枝先にいたのは「モズ」のメス、モズコだった。
モズと言えば毎年作るはやにえを楽しみにしているが、モズ自体はほとんど撮っていなかった。
モズ0131-1.JPG



















時折地面に視線を落とし鋭いまなざしを向けていたのは獲物を探していたのだろう。
モズ0131-2.JPG



















嘴をよく見ると上の嘴の下側はストレートではなく段になっているのに気が付いた。
調べるとこれは嘴縁突起(しえんとっき)と呼ばれ、タカ類やハヤブサ類などにもある種がいるようだ。
鍵状に湾曲しているだけでなくこの様な仕組みがあるとはまさに小さな猛禽だ。
モズ嘴縁突起0131.JPG



















そんなモズも正面顔はなかなかひょうきんで可愛い!
モズ0131-3.JPG



















オスは嘴の根元から目を通る黒い線(過眼線)があるためキリッとした顔つきの印象だが、メスは線が淡い褐色なので優しい表情に見えるのだろうか。
3月頃から繁殖期に入るので、運が良ければ間もなく求愛行動が見られるかもしれない。
モズ0131-4.JPG



















2022年1月31日 東京都 スズメ目モズ科 モズ

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フユシャクの中では大型のシモフリトゲエダシャク [チョウ目]

このところ出会えなかったフユシャクをトイレで久しぶりに見つけた。
昨年のイブに初見済みの「クロテンフユシャク」のオスだった。
この辺りでは12月の終わりから3月までフユシャクとしては比較的長い期間見ることが出来る。
クロテンフユシャク0129.JPG



















別の壁には今シーズン初見、8種目の「シモフリトゲエダシャク」のオスがいた。
名前にフユシャクとは付かないが、メスの翅は小さく飛ぶことが出来ずれっきとしたフユシャクの仲間だ。
シモフリトゲエダシャク0129-1.JPG



















折角なので近くのコナラにとまらせてみた。
少し緑がかった翅色が幹に付着した苔類とよくマッチしていた。
壁の高所には9種目のシロフフユエダシャクがいたが高すぎて撮影できなかった。

例年、1月末には10種を超えるフユシャクを確認していたが、今年は記録をしている過去6年の中で最も種数が少ない。
やはり職場の照明がLEDになり全く蛾が来なくなったことが大きく影響している。

習慣で写真のクレジットをつい2021と打ち間違えてしまったが、まぁいいか・・・
シモフリトゲエダシャク0129-2.JPG



















2022年1月29日 東京都 チョウ目シャクガ科 クロテンフユシャク、シモフリトゲエダシャク

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ヤニサシガメ幼虫の集団越冬 [カメムシ目]

今年初出勤の日、公園のクロマツの樹名板がいがんでいたので直したついでにひっくり返してみた。
マツなのでひょっとしてと思っていたら、ドンピシャ!
マツに付くサシガメの仲間の「ヤニサシガメ」の幼虫が集団越冬していた。
それも大量に!!
これだけの数を見たのは初めてかもしれない。
ヤニサシガメ0107.JPG



















2022年1月7日 カメムシ目サシガメ科 ヤニサシガメ

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毎年冬に探すチョウの蛹 [チョウ目]

この冬も探し回っている自然の芸術品、虫食いのある枯葉に擬態した「スミナガシ」の蛹だ。
毎年、幼虫の食樹アワブキの周りを丹念に探すが見つからない。
写真は過去に撮影した食樹の隣にあったシデの枝先に付いていたもの。
スミナガシ蛹.JPG



















fieldでアワブキの木は少ないので狙いは絞れるが、なかなか見つからない。
だからまた見たいと思うのかもしれない。
スミナガシ蛹1.JPG



















東京都 チョウ目タテハチョウ科 スミナガシ

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なかなか虫が見つからず [季節]

さすがに冬本番の寒さが続いて虫を探すのも一苦労。
ヤナギの幹に見つけた虫のしわざは恐らく「コウモリガ」の幼虫の糞だろう。
幹の中の幼虫があけた穴から、木屑と糞を糸で綴って外へ出すとこんな風になるようだ。
シーズンになればコウモリガも昆虫酒場の主だ。
コウモリガ0113.JPG



















この日同行いただいた絵本作家のIさんが見つけてくれた、コナラの幹の「マダラマルハヒロズコガ」の幼虫の巣。
その巣の形からツヅミミノムシとも呼ばれる。
2枚の皷のような巣を重ね合わせた中に幼虫がいて、活動期には巣の全周どこからでも幼虫が顔を出す不思議な巣。
マダラマルハヒロズコガ0119.JPG



















年初から西の森と呼ばれている雑木林の北側では落ち葉かきが行われ林床がすっきりしていた。
ここはヒノキなどの常緑針葉樹が多いがまばらにコナラやサクラなどもあるので何かいないか探していると、枝で囲った場所があった。
何だろうと覗いてみると、「ホンドタヌキ」のため糞だった。
この土地の所有者が落ち葉かきで見つけてマーキングしたのだろう。
この辺りはON、OFFともによく歩いているがここ数年タヌキを見かけたことは無い。
きっと夜に出歩いているのだろうなぁ!
タヌキのため糞0119.JPG



















2022年1月13,19日 東京都 チョウ目コウモリガ科 コウモリガ、ヒロズコガ科 マダラマルハヒロズコガ、ネコ目イヌ科 ホンドタヌキ

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この冬はアトリがやって来た [鳥類]

昨年11月だったか、朝出勤するとムクノキやケヤキの高い枝先に数十羽の鳥たちがとまり、時折一斉に飛び立ち木々を移動していた。
あの体の大きさでこんなに数がいるのはこの時期あの鳥しかない。
「アトリ」だ。
アトリはヨーロッパやアジア大陸北部で繁殖し冬に日本にやって来る冬鳥。
前に群れがやって来たのは2018-19年の冬だった。
数週間は見られその後どこかに行ってしまったが、先週再び小さな群れがやって来ていた。

オスは頭部が黒く胸のオレンジ色が美しい。
アトリ0124-1.JPG



















一方メスはオスに比べると頭部が褐色でちょっと地味だが優しい表情かな。
アトリ0124-2.JPG



















スズメやキジバトの群れに交じって地面に降りては何かを啄み、近くを人が通ると一斉に樹上に上がりしばらくするとまた降りてを繰り返していた。
アトリ0124-4.JPG



















よく見るとシロハラが1羽。
本来開けた場所にはあまり姿を現さないが、たくさんの仲間たちがいることで安心して餌を捕っていたのだろう。
アトリ0124-3.JPG



















2022年 東京都 スズメ目アトリ科 アトリ

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凍る寒さ カシワバハグマの霜柱 [植物]

今日は昨日吹いていた寒い北風も止んで、陽射しが暖かな一日だった。
それでも朝の冷え込みは厳しく、まだあるかなぁと見に行った。
少し出遅れたので既に日が当たっていたが、根元にはしっかりと!
カシワバハグマ0122.JPG





























見たかったのは「カシワバハグマ」の茎の根元に出来た霜柱、氷の花だ。
枯れた茎の導管を通して毛細管現象で吸い上げられた水が茎から染み出て寒さで凍って霜柱が出来る。
植物に出来る霜柱は導管の固いシソ科のシモバシラが有名だが、ここではカシワバハグマやキッコウハグマでも見られる。
カシワバハグマ0122-1.JPG



















茎がすっと立って葉も種子も残っていて、久しぶりにいいものに出会えた。
霜柱は最初に出来るものは大きいが、何度も繰り返すうちに茎が割れて小さくなっていくので、もう少し早い時期ならもっと大きなものが見られただろうに、そこは残念だった。
カシワバハグマ0122-2.JPG



















2021年1月22日 東京都 キクモクキク科 カシワバハグマ

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落ち葉の下に成虫越冬のトホシテントウ [コウチュウ目]

ナミテントウたちが越冬していた樹名板の下に落ちた者たちがいるのではないかと探していると、少し大きめのテントウムシが出てきた。
赤地に大きな黒い斑、ん~、誰だったっけ?
見覚えはあるのだがこの場では思い出せず、とりあえず写真を撮っておいた。
トホシテントウ0119-1.JPG



















帰ってよく見てみると、そうそう「トホシテントウ」!
幼虫はカラスウリの葉を食べトゲトゲだが、そういえばここ数年幼虫も成虫も見ていなかった。
幼虫で越冬という印象だったが成虫でも越冬していた。
懐かしい対面だった。
トホシテントウ0119-2.JPG



















2022年1月19日 東京都 コウチュウ目テントウムシ科 トホシテントウ

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虫目で歩けば 2022 [季節]

昨日は絵本作家のIさんとfieldへ。
コロナの感染拡大でボランティアさんたちに手入れをしていただいている雑木林がここ数年閉鎖されたままなので、観察場所がすっかり減ってしまった。
それでも谷戸を歩いていると、Iさんの虫目で今まで気付かなかったものを見ることが出来た。

低いコナラの枝に産み付けられていた「ヤママユ」と思われる卵。
近くのコミミズクは観察中だったのだがここに卵があったとは・・・。
ヤママユ0119.JPG



















雑木林の入り口の「キノカワガ」を紹介すると、ここにもいるよと。
頭より高い場所にもう1頭いた。
ん~、これにも気付かなかった。
キノカワガ0119.JPG



















ウラギンシジミの越冬をご案内したところ、すぐ近くに「マメイタイセキグモ」の卵嚢を見つけていただいた。
マメイタは粘球の付いた糸を投げ縄のように振って獲物を捕らえるナゲナワグモの仲間で、過去に他の谷戸で成体を見つけているがここにもいたとは。
上の二つは穴が開いているので既に幼体が出たと思われ、下のものは穴が見られないのでまだ中にいる可能性がある。幼体が卵嚢の中で越冬するのかはこれから調べてみようと思う。
ともあれ今年はここでマメイタが見られることを期待したい!

それにしてもまだまだ虫目の修行が足りないが、今の目の状態では今以上に上達するのは難しい・・・。
あと10年若ければ、な~んて思うのであった。
マメイタイセキグモ卵嚢0119.JPG



















2022年1月19日 東京都 チョウ目ヤママユガ科 ヤママユ、コブガ科 キノカワガ、クモ目 コガネグモ科 マメイタイセキグモ

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ナミテントウの集団越冬 [コウチュウ目]

毎年11月末の晴れて陽射しが暖かい日に「ナミテントウ」たちの集団飛行が見られる。
いったいどこから?、どれくらいの数?と思うほどが飛んで電柱や車や看板、木に集まる。
どれも白っぽいものを好んで集まるように思う。

昨年もススキにとまったアキアカネを撮っているとファインダー内にいくつもの飛ぶ姿が見えて、見ると服のあちこちや顔にもぶつかる有様。
この凄い数のナミテントウたちはいったいこのあとどこに行くのだろうかと以前から疑問に思っていた。

先日、テントウたちが集まっていたミズキやムクノキの周りに越冬集団がいるのではないかと探してみた。
まずは樹名板裏が怪しい。
いくつかめくって見ると小さな集団がいた。
ナミテントウ0113-1.JPG



















他を探してみるとキヅタで覆われて見えなくなっていた樹名板があった。
これはとひっくり返してみると幹と樹名板裏になかなかの数の黒やオレンジ、様々な模様の個体が見つかった。
ナミテントウ0113-2.JPG





























たいして大きくない樹名板だが、数えて見ると100頭を超えていた。
今まで見た中では最も多い越冬集団だ。
それでも飛んでいたのはこれの比ではない。
もっと大きな越冬集団がどこかにいると思うと、いつかその光景を見てみたいものだ!

今日、再びこの集団を見に行くと、周辺の草が刈られ樹名板を覆っていたキヅタも取り除かれていた。
ここは今まで草刈りなどされたことが無かったのだが・・・。
樹名板をめくると、残念ながらほとんどがいなくなっていた。
恐らくキヅタを取り除いた際に樹名板に触れて多くが落ちてしまったのだろう。
まさか、まさかだった。
根元には落ち葉が堆積しているのでその下で春を迎えられればいいのだが。
ナミテントウ0113-3.JPG





























2022年1月19日 東京都 コウチュウ目テントウムシ科 ナミテントウ

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