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初見 タイワンタケクマバチ [ハチ目]

昨日歩いていると足元のキツネノマゴの花から花へ黒いハチが飛び回っていた。
クマバチを思わせる大きさと体形だがクマバチは胸が黄色いが体全体が真っ黒だ。
とにかく素早く飛び回り花での滞在もあっという間で撮るのに苦労したが、撮れた写真を見てこれが外来種「タイワンタケクマバチ」と確信した。
タイワンタケクマバチ0906-1.JPG





























このハチは2006年に愛知県と岐阜県で初めて確認されこれらの個体群はDNA鑑定でアジア大陸産(中国産)と特定されている。その後分布を広げ東京都や埼玉県でも確認されていた。
日本への侵入経路は枯れた竹に営巣することから輸入された竹材に混入していたと考えられている。
同様に中国から輸入された竹材からはムネアカハラビロカマキリやタケオオツクツクも日本に侵入し既に特定地域で定着している。

このハチの東京都や近県の確認情報をちらほら見聞きしていたのだが、まさか目の前に現れるとは驚いた。
fieldの狭山丘陵では個人的に初確認だ。顔の前面が黄色いのでオスのようで近くに竹林がありそこで繁殖している可能性がある。
今後留意する必要がありそうだ。
タイワンタケクマバチ0906-2.JPG



















2024年9月6日 東京都 ハチ目ミツバチ科 タイワンタケクマバチ


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樹洞に営巣したキイロスズメバチ [ハチ目]

歩いているとスズメバチ注意の規制帯があった。
樹液に来ているのか?巣があるのか?
探すと樹液は出ていないのでどこかに巣があるのだろう。
探してみると高さ約6mほどの枝の樹洞で出入りしていた。
キイロスズメバチ巣0825-1.JPG





























過去の経験から樹洞に営巣するのはほとんどがモンスズメバチでそれ以外はモンスズメバチの巣を乗っ取ったチャイロスズメバチだ。
カメラで樹洞の入り口を撮影してみると巣の主は「キイロスズメバチ」だった。
こんな細い枝の樹洞でキイロスズメバチが営巣するのは珍しい。
キイロスズメバチの多くは周りが開放的な高い枝に大きいものでは直径50㎝ほどの丸い巣をつくり2000頭程の要塞を作ることが知られている。
こんな細い枝の樹洞の中ではすぐに手狭になってしまうのは目に見えている。
そのうちここから別の場所に巣を移動する可能性が高い。
今後注視したい。
キイロスズメバチ巣0825-2.JPG



















よく見るキイロスズメバチの巣。
キイロスズメバチ巣.JPG



















2024年8月25日 東京都 ハチ目スズメバチ科 キイロスズメバチ

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冷たい雨にうたれたチャイロスズメバチ [ハチ目]

朝出勤するために家の前の車に向かっていると、雨が降る中足元に黒っぽい大きなハチがうろうろしていた。
頭や胸が赤く腹部が黒っぽい「チャイロスズメバチ」だった。
家は住宅街の一角だが、一体どこから飛んで来たのだろう?
取り急ぎ雨に濡れないように捕獲して職場へ。
かなり寒い中冷たい雨に打たれていて弱っているかと思いきや、職場に着いた頃には動きも機敏だった。
チャイロスズメバチ1009-1.JPG



















最初に見た時にフフ~ンと気付いた。
長い触角に太長い腹部はオスバチ。チャイロのオスバチは初めて見た。
早速むんずと掴んでみた。
チャイロスズメバチ1009-2.JPG



















腹を曲げて刺す仕草をするが、オスなので毒針はない。
鋭い大顎にかまれると痛そうなので、それだけは気を付けた。
この後、外に放すと雨の中元気に飛んで行った。
家と職場は近いので特に問題もないだろう。
チャイロスズメバチ1009-3.JPG



















その昔は幻のスズメバチと呼ばれたが、ここ数年姿をよく見掛ける。
今年はfieldにある茅葺屋根の民家の屋根近くの壁にも巨大な巣が造られている。虫除けとされる囲炉裏で薪を燃やした煙など全く気にもせずにどんどん巣が大きくなっていった事に皆驚いた。
チャイロスズメバチはキイロスズメバチやモンスズメバチの初期巣を乗っ取り、乗っ取った働きバチを奴隷化して巣を大きくし自分の働きバチがたちが出てくると奴隷たちを殺して巣を完全に自分たちのものにする、なんとも恐ろしいスズメバチだ。
ここの巣は、場所柄恐らくキイロスズメバチのものだったのだろう。
チャイロスズメバチ0926.JPG



















2023年10月9日 埼玉県、東京都 ハチ目スズメバチ科 チャイロスズメバチ

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泥で大きな巣をつくる スズバチ [ハチ目]

コセンダングサの花に黄色と黒のアシナガバチほどの大きさのハチが訪れていた。
誰だろう?
スズバチ0924.JPG



















観察していると体の色や特徴から「スズバチ」だった。
スズバチは土や泥で巣をつくるトックリバチの仲間で、その仲間の中でも大きい種だ。
スズバチ0924-1.JPG



















以前、職場の建物の壁面に製作中の巣。
大きな巣の中にはいくつもの巣房(部屋)があり、蛾の幼虫などを狩って巣房の中で卵を産み付け孵化した幼虫の餌にする狩りバチだ。
スズバチ巣1.JPG



















こちらは冬に見つけたイボタノキの枝に作られたこぶしほどもある立派な大きな巣。
このような丸い鈴に似た巣をつくる事からスズバチと名付けられたようだ。
この中には一体いくつの巣房があるのだろうか?
スズバチ巣2.JPG



















2023年9月24日 東京都 ハチ目スズメバチ科 スズバチ

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高速飛翔 オオハヤバチ [ハチ目]

少し前に書いたクロバネツリアブ。
縄張りに来たものを大小関わらず追撃していたが、唯一スルーしていたのが「オオハヤバチ」だった。
オオハヤバチ0702-1.JPG



















ヤブガラシの花の蜜を求めて花から花へと飛び回っていたが、そのスピードがとにかく速い。
クロバネツリアブも早いがこのハチも負けてはいない。
一見アブのようにみえて初めて撮った後、種を同定するのに苦労した。
土の中に巣をつくりバッタやキリギリスの仲間を幼虫の餌とする狩りバチだ。
大きな複眼が美しい。
オオハヤバチ0702-2.JPG



















2023年7月2日 東京都 ハチ目ギングチバチ科 オオハヤバチ(トガリアナバチ)

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稀なトゲアリ [ハチ目]

fieldで足元を見ると歩いているアリがたいがい見つかるだろう。
アリといえば自然への興味の第1歩、小さい子供たちはアリさんに興味マシマシだ!
よく見るアリは、クロヤマアリ、クロクサアリ、クロオオアリ、アミメアリ、アーケードを作るトビイロケアリなど以外にもとにかく多くの種類がいる。
その多さは文一出版で「アリハンドブック」が出版されている事からもわかる。以前に買ったと思ったが見当たらないがどこにいったか?

この辺りで見られるアリの中に胸の赤いアリが2種類いる。
一種は比較的よく見掛ける名の通り胸が赤いムネアカオオアリで、撮ってあると思っていたが写真が見つからず撮っていなかったかも。実はハンドブックも・・・

もう1種は、やはり胸が赤くカールした鋭い棘を持つ「トゲアリ」で見られるのは稀だ。
先日記事にした林内のヒノキの根元の巣をもう一度見に行った。
トゲアリ0608-1.JPG



















相変わらず多くの働きアリが出入りしていた。
トゲアリ0608-2.JPG



















前回は小さな土の粒を運び出すものが多かったが、この日はそれはあまり見らない。
この個体が咥えていたものは何だか細長く土ではなさそうだ。
トゲアリ0608-3.JPG



















こちらが咥えているのは虫の翅?、植物の種?
トゲアリ0608-4.JPG



















これからも巣の増築は続くだろうからその時は土を運搬する働きアリが多く見られるのだろうが、今は増築は一旦休止で餌の残骸や要らなくなった物を捨てに行く働きアリがが多いのかもしれない。
それにしてもこの胸の棘の造詣は何て素晴らしい!
時々様子を見に行こう!
トゲアリ0608-5.JPG



















2023年6月8日 東京都 ハチ目アリ科 トゲアリ

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スズメバチの女王たちが樹液に集まる [ハチ目]

ナラ枯れの枯れきっていないコナラの幹の樹液にスズメバチたちの女王が集まっていた。
「オオスズメバチ」と「コガタスズメバチ」がいたがコガタは飛び去り写真はすべてオオスズメバチだ。
越冬を終えてこれからまず一匹で巣作りを始めるために、栄養を蓄えなければならないだろう。
オオスズメバチ0414-1.JPG



















この近くには同じようにナラ枯れのコナラが樹液を出していたのだが、なぜかこの木だけに集まっていたのはどんな理由があるのだろうか?
不思議だ。
オオスズメバチ0414-2.JPG



















2023年4月14日 東京都 ハチ目スズメバチ科 オオスズメバチ

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コオロギを狩る コオロギバチの仲間 [ハチ目]

先日、荒川河川敷の畑の脇の足元でちっちゃな黒い虫がピョンピョン跳ねるように歩いていた。
何々?
止まったのでじっくり見て見ると、黒っぽいハチだった。
ヒメコオロギバチ0406-1.JPG



















ん~、何かを持っているような・・・
体の下に脚が見えた。
どうやらコオロギの幼虫のようで、コオロギを専門に狩る狩りバチの仲間だった。
翅の色などから「ヒメコオロギバチ」か?
ヒメコオロギバチ0406-2.JPG



















自分の体と同じくらいの大きさの獲物を引っ張っていたから、ちょっと飛んで歩いてちょっと飛んで歩いてを繰り返していたので跳ねているように見えたのだろう。
このコオロギの幼虫は恐らく麻酔で動けない状態で、幼虫の餌になると思われる。
ずっと後を追ったが、耕された畑の中に入ってどんどん進んで見えなくなってしまった。
狩りバチの仲間は多くが土中に穴を掘って巣を作るが、遠くから大きな獲物を抱えてどうやって自分の巣のありかを覚えているのだろうかといつも不思議に思う。
ヒメコオロギバチ0406-3.JPG



















2023年4月6日 埼玉県(丘陵外) ハチ目ギングチバチ科 ヒメコオロギバチ?

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越冬ミノオキイロヒラタヒメバチのその後 [ハチ目]

今月17日に狭山丘陵のfieldで初めて確認した「ミノオキイロヒラタヒメバチ」。
その後どうしているか見に行ってみた。
ヒメバチがいた道沿いのアラカシの低い枝先の葉はすぐに見つかった。
左の字書き虫の食痕のある小さな葉だ。
ミノオキイロヒラタヒメバチ1230-1.JPG



















屈んで下から覗いてみると、まだ4頭が足をしっかり踏ん張っていた。
このまま早春までここにいるのではと思う。
今日は道脇のアラカシやシラカシなどの葉をひっくり返して歩いたが、残念ながらこのハチの仲間もサシガメの仲間も見つからなかった。
やはり個体数は多くないのだろうなぁ。
ミノオキイロヒラタヒメバチ1230-2.JPG





























アラカシの枝の横にあったシロダモの葉を念のためにひっくり返してみると、枝先に「ウスタビガ」の卵の付いた繭があった。
羽化してすぐに交尾して産み付けたのだろう。
ウスタビガ幼虫の食樹は広食性だがクスノキ科を食べるのだろうか?
周りにはコナラなどもあるのでそこから移動してここで蛹化したのかもしれない。

いよいよ明日は大晦日だが、例年行っていた大掃除を今年は全くしていない。
まぁ、そんな年があってもいいかと。
明日は出来るところをちょこちょことする程度にしよう。
ウスタビガ1230.JPG



















2022年12月30日 東京都 ハチ目ヒメバチ科 ミノオキイロヒラタヒメバチ、チョウ目ヤママユガ科 ウスタビガ

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丘陵のfieldにもいた ミノオキイロヒラタヒメバチ [ハチ目]

このところ、特にアラカシの葉裏をちょこちょこチェックしている。
お目当てはカモドキサシガメの仲間で、今日も林縁で目に留まった葉をめくって見るとおや!
葉裏にいたのは複数の目に鮮やかな小さな黄色いハチの仲間たち。
ミノオキイロヒラタヒメバチ1217-1.JPG



















おおっ!
これは「ミノオキイロヒラタヒメバチ」ではないか!!
以前知人のfieldで教えていただいて、それ以降狭山丘陵のfieldでも探していたが一向に見つからないでいたヒメバチだ。
ん~、ここにもいたとは何とも嬉しい!
数は多くないようでこのアラカシの葉裏を探して見たが、他では見つからなかった。
このヒメバチはチョウやガの仲間の幼虫や蛹の寄生するそうだ。

色と質感は、、まさに子供の頃身近にあった懐かしいセルロイドのおもちゃのよう。
ひっくり返すとmade in hong kongと書いてありそうだ。

むんずと力を込めて開いた後ろ脚が印象的ですでに越冬体制だろう。
これからもちょくちょく定点観察してみよう!!
ミノオキイロヒラタヒメバチ1217-2.JPG



















いたのはこんなアラカシの高さ1.5mほどの枝先の傷んだ葉裏だった。
もっと奇麗な葉もあるのに何故この葉なのだろう?
アラカシ1217.JPG



















2022年12月17日 東京都 ハチ目ハバチ科 ミノオキイロヒラタヒメバチ、ブナ目ブナ科 アラカシ

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