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春の予感は 尾崎亜美 [季節]

時折訪れる雑木林で何かいないか探していたが、ここの林はいつも虫の気配が感じられず・・・。
過去にクロナガタマムシやラクダムシなどを見つけたが圧倒的に見る種が少ない。
どうしてだろうか?

この日も何も見つからず、「クロモジ」の枝先に春を見つけた。
まんまる花芽がぱかっと! はなかっぱ(知らない方ははなかっぱで検索)のように開いてつぶつぶの蕾が顔をのぞかせていた。
花開くまでもう少し。
クロモジ0225-1.JPG



















隣の枝では細長い葉芽からふさふさの白い毛におおわれた葉っぱのこどもがにょきにょきと。
この白い毛は葉っぱのこどもを守っているのだろうか?
クロモジ0225-2.JPG



















林をあきらめて湿地で探索。
池にアカガエルの卵塊あった。
ここで見られるアカガエルはニホンアカガエルとヤマアカガエル。
運よく並んで見られた手前がニホンで奥がヤマの卵たち。
同じ場所で親戚のアカガエルたちが仲良く棲んでいるのが興味深くて面白い!!
アカガエル0225.JPG



















広場のコナラの幹に早春のフユシャク「シロフフユエダシャク」がいた。
この仲間では個人的に最もよく見る種だ。
昼の雑木林を歩けば目の前から次々と飛んでいく。
飛ばない方が、鳥などの天敵には見つかりにくいと思うのだが。

今の時期、時折歩きながら口ずさむ尾崎亜美の「春の予感」。
春の予感 そんな気分 時を止めてしまえば 春に誘われたわけじゃない だけど気付いて I've been mellow
あぁ、懐かしい・・・

シロフフユエダシャク0225.JPG



















2021年2月25日 埼玉県 クスノキ目クスノキ科 クロモジ、無尾目アカガエル科 ニホンアカガエル、ヤマアカガエル、チョウ目シャクガ科 シロフフユエダシャク




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未記載の2月の蛾 [チョウ目]

2月もあと2日となってしまった。
早いものだ。
虫たちは寒い暑いに多少の前後はあるけれど、概ね例年通り姿を見せている。

フユシャクを探していて、おっ、いた!と思ったら一見フユシャク似のそっくりさん。
以前はフユシャクモドキとちょっと可哀そうな名前だったが、改名されて「ハイイロフユハマキ」となかなかいい名前を付けてもらったなぁ。
フユシャクと名が付く仲間は、シャクガ科で冬に現れメスは翅が退化しているか小さくて飛べない。
ハイイロフユハマキは一見似ているが、ハマキガ科でメスはオスと同じ翅を持ち飛ぶことが出来る。
残念ながらまだメスを見たことが無い。
ハイイロフユハマキ0212.JPG



















こちらも今の時期現れるちょっとフユシャク似。
緑色の模様が美しい「ウスベニスジナミシャク」。
名にウスベニとつくが紅色よりもこの緑色のものを見る方が多い。
シャクガ科だがメスもオス同様の翅を持つ。

ウスベニスジナミシャク0220.JPG



















ようやく見つけた今シーズン13種目のフユシャクは「トギレフユエダシャク」のオスだった。
メスはフユシャクの仲間としては比較的大きな翅を持つが当然飛べない。まだ今年は未見だ。

ここ数年来、毎冬16~18種のフユシャクを確認しているがトイレ照明のLED化によりめっきり出会う機会が減ってしまった。
フユシャクシーズンもあと僅か。
さて、あと何種見ることが出来るのだろうか?
トギレフユエダシャク0223.JPG



















2021年2月 チョウ目ハマキガ科 ハイイロフユハマキ、シャクガ科 ウスベニスジナミシャク、トギレフユエダシャク 

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ギシギシにコガタルリハムシがいた [コウチュウ目]

広場の入り口の「マンサク」の花が見頃となっていた。
春に咲く花は黄色が多く、この暖かい色を見ると心がほっこりする。
特に早春にまんず咲くこの花は細長い花弁が面白くて印象的。
植栽だが毎年楽しみにしている。
マンサク0225.JPG



















もういるかなと足元のギシギシ(エゾノギシギシ)を覗いてみると、いたいた!
成虫で越冬して春一番にギシギシに現れる「コガタルリハムシ」。
コガタルリハムシ0225-1.JPG



















この株にはあちこちで交尾したものや単独のものもたくさん見られたが、周りの他の株では見つけることが出来なかった。
なぜだろう、人気の秘密は何だろうか?
コガタルリハムシ0225-2.JPG



















2021年2月25日 東京都 ユキノシタ目マンサク科 マンサク、コウチュウ目ハムシ科 コガタルリハムシ

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無事越冬したヒオドシチョウ [チョウ目]

今日も晴れたが気温が昨日からかなり下り風も強かった。
休みだったが出掛けずに以前から溜まりに溜まり床に積んでいた資料関係を取捨選択して分類毎に整理した。
が、本棚が一杯で何かを捨ててスペースを開けなければ収納できず結局はまた床に積んだままだ。
今度は本棚の整理をせねば・・・。

先日、膨らんできたキヅタの実を見ていると、実の周りを数匹の「アオモンツノカメムシ」がちょこまかと動き回っていた。実の汁を吸ってくれればゆっくり撮ることが出来るのだが。
このカメムシは成虫越冬だと思ったいたが、調べると卵、幼虫のステージも見られるようだ。
アオモンツノカメムシ0220-1.JPG



















歩いていると目の前から飛び立って柵にとまったオレンジ色のチョウ。
大きさからひょっとしたらと抜き足差し足で近づいたら、やはり越冬を終えた「ヒオドシチョウ」だった。
ここでは数年前にもこの時期に越冬個体を見かけている。
ヒオドシチョウ0223-2.JPG



















よく見ると翅には細かな傷がたくさん見られるが、大きな欠損もなく無事に春を迎えられたのは何よりだ。
毎冬、越冬個体を探しているが、残念ながらこの冬も見つけることは出来なかった。
ヒオドシチョウ0223-3.JPG



















2021年2月20-23日 東京都 カメムシ目ツノカメムシ科 アオモンツノカメムシ、チョウ目タテハチョウ科 ヒオドシチョウ

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春を告げる蛾 オカモトさん [チョウ目]

昨日、トイレの壁面で1年ぶりにオカモトさんに出会った。
オカモトさんとは早春に現れ春を告げるシャクガ科の「オカモトトゲエダシャク」。
触角を見るとオスでメスにはなかなか出会えない。
オカモトトゲエダシャク0222-1.JPG



















この独特の翅の形が魅力。
真横に開いた前翅と体に沿わせた後翅、これでどうやって飛ぶのだろうかと不思議に思ったものだった。
オカモトトゲエダシャク0222-2.JPG



















ふと足元を見ると、もう一頭。
ああっ、踏んでしまったかと思ったがよく見るとそうでもない様子。
体にクモの糸が絡んでまるで標本のように翅を開いて死んでいた。
そうこんな風に翅を開いて飛ぶのだ。
オカモトトゲエダシャク0222-3.JPG



















折角なので壁にいた個体を指に止まらせてみた。
この蛾に出会うといよいよ春だなぁと思う。
オカモトトゲエダシャク0222-4.JPG



















2020年2月22日 東京都 チョウ目シャクガ科 オカモトトゲエダシャク

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春を感じる [季節]

このところもうそろそろかと足を運んでいた小さな竹林で、この日ようやく見つけたのが「フキノトウ」。
フキノトウという植物は図鑑には載っておらず、フキの若い芽の事。
天ぷらや煮物などで美味しい春を感じる山菜だ。
これを見ると、おおっ!いよいよ春がと思うのだ。
フキノトウ0221.JPG



















林縁では「コバノガマズミ」の冬芽がパカッと開いて中からにょきにょき。
コバノガマズミ0221.JPG



















ウグイスが鳴く頃に花が咲く事から名が付いたとも言われる「ウグイスカグラ」。
だが花は年末あたりからちらほら咲いているのだが、本番はこれからであちこちで一斉に開花し始めた。
それと同時に黄緑色の葉も出てきて彩を添えている。
そうそう、今日ホーホケキョ♪というウグイスのきれいな囀りを初めて聞いた。
ウグイスカグラ0221.JPG



















トイレの隅で見つけた久しぶりのキリガの仲間。
早春に現れる代表種の一つ「ホソバキリガ」。
この冬は灯りに来るキリガを本当に見ない年だった。
ホソバキリガ0221.JPG



















昨日、久しぶりにfieldで虫を探している常連の方とお会いしてある蛾をガードレールで見つけたと教えていただいた。名前が出てこないようで春シャク、トガリ、オレンジ色が奇麗だったというキーワードをいただいたが、こちらもああっ、何だっけと出てこない。
その後、思い出したが、今日別のトイレで見つけたそうそうこれこれ!
こちらも早春に現れる「ホソバトガリエダシャク」。
シックな装いにオレンジ色が春っぽい。このオレンジ色は個体差で全くないものもいる。
ホソバトガリエダシャク0222.JPG



















2021年2月20-21日 東京都 キク目キク科 フキ、マツムシソウ目ガマズミ科 コバノガマズミ、スイカズラ科 ウグイスカグラ、チョウ目ヤガ科 ホソバキリガ、シャクガ科 ホソバトガリエダシャク

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シロスジショウジョウグモ [クモ目]

ヤツデの葉をめくっていると小さな赤いものが。
先に書いた赤いアブラムシもそうだが、緑の葉にはたいそう目立つ。
これはクモの仲間の「シロスジショウジョウグモ」のメスで、今の時期はまだ幼体と思われる。
体色の個体変異が大きく黒色型、赤褐色型、黒色に白や黄色の縦線があるものなど様々なようだ。
赤色に脚や腹部の一対の黒斑が美しい。
名のショウジョウ=猩々にはいくつかのが意味あり、髪が赤く良く酒を飲む赤ら顔の想像上の動物だとか大酒飲み、子供の顔を赤く塗った能面などなど、この赤褐色型に白の縦線の個体を見て名が付けられたのだろう。
残念ながら白の縦線の入った個体はまだ見たことが無いのでぜひ見てみたい!
シロスジショウジョウグモ0211.JPG



















2021年2月11日 東京都 クモ目コガネグモ科 シロスジショウジョウグモ

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アカガエルの卵塊の上にまさかのキンヒバリの幼虫 [バッタ目]

小川脇を歩いているとコナラの枝に褐色の鳥が飛びあがった。
ジョビコかと思ったがよく見ると違う。
はて・・・、誰だっただろう?
頭ぐるぐる、ああっ、目の横に褐色の線(過眼線)があるので「ホオジロ」のメスだ!
横から見ればすぐにわかっただろうが、見上げた角度だと意外にわからないものだ。
ホオジロ0217.JPG



















湿地に入ってヤマアカガエルの卵塊を撮っていると周りの抽水植物から小さな虫が卵塊の上に飛び込んでくる。
ウンカの仲間もいたが、多かったのが小さなコオロギの仲間。
今の時期、湿地でこの色はひょっとして。
キンヒバリ0217-1.JPG



















この日はマクロレンズを持ち合わせていなかったので、望遠ズームでかろうじて証拠写真。
調べるとやはり「キンヒバリ」の幼虫でよさそうだ。
キンヒバリは湿地に棲むヒバリモドキ科の仲間で幼虫越冬し、初夏からリッリッリッリッ・リー♪とテンポ良いやさしい声で鳴く。名前の通り体は金色に透き通り大変美しく一度は撮りたいとずっと思ってきたが、大きさ6~7㎜と小さく湿地で鳴いているのでまだ叶わずにいる。
キンヒバリ0217-2.JPG



















2021年2月17日 東京都 スズメ目ホオジロ科 ホオジロ、バッタ目ヒバリモドキ科 キンヒバリ

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ヤマアカガエル 集団産卵する [両生類]

このところ雨が降らず、各所の谷戸では水が干上がりアカガエルたちの産卵が心配されていた。
一昨日の15日に大雨が降り気温も高かったのでひょっとしてと見回ってみると、ヤマアカガエルの姿があったが鳴き声、交接、卵塊は見られなかった。
これは産卵するなぁと期待した昨日、あちこちで思った通りたくさんの卵塊が産み付けられていた。
今日の休みに一眼を持って湿地を回って見た。
丘陵のfieldの北側の小さな湿地では昨日に増してすごい数の卵塊があった。
この湿地は毎年たくさん産卵するのだが、冬には水場が土砂で埋まるため1月に公園のスタッフが土砂を除去していたのだった。
ヤマアカガエル0217-1.JPG



















卵塊の状況からみな「ヤマアカガエル」のものと思われる。
暖かい雨がなかなか降らなかったが、水辺近くに待機していたのだろうか?
今回の雨で一斉に集まってきたようでその数たるや凄いものだった。
ヤマアカガエル0217-2.JPG



















すぐ隣の谷戸でも昨日にはなかったヤマアカガエルのおびただしい数の卵塊があった。
さぞかし賑やかな宴が繰り広げられただろうことが想像できる。
いやぁ、是非見て見たかった!
ヤマアカガエル0217-3.JPG



















卵をよく見ると既に細胞分裂が始まっていた。
今後適度に雨が降って湿地が干からびないことを祈るばかりだ。

今日は冷たい風が強く気温が低かったためか、成体の姿は見られず他の谷戸で1度鳴き声を聞いただけで残念ながら撮影はかなわなかった。
ヤマアカガエル0217-4.JPG



















2021年2月17日 東京都 無尾目アカガエル科 ヤマアカガエル

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高いコナラの枝先に [ハチ目]

ふと見上げると、コナラの10mはある高い枝先の丸いものが目に付いた。(写真左上)
枯葉が団子になって掛かっているのかな?
気になって双眼鏡で見てみると枯葉などではなく球体だった。
コガタスズメバチの巣0216-1.JPG



















まさかこんなところにと思ったが、やはりそれは「コガタスズメバチ」の巣。
もちろん今の時期は既にハチたちはいない空巣だ。
コガタスズメバチの巣0216-2.JPG



















今まで見たコガタスズメバチの巣はその多くが目線あたりからもう少し上の高さくらいの位置に作られたもので、こんなに高い場所にあるものは初めてだ。
そもそもそういう認識だったので見つけられなかったのかもしれないが、新たな発見だった。
コンデジのデジタルズームなので画質がかなり悪いのは勘弁願いたい。
コガタスズメバチの巣0216-3.JPG



















2021年2月16日 東京都 ハチ目スズメバチ科 コガタスズメバチ

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