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初めて見たオニグルミノキモンカミキリ他 [コウチュウ目]

もう4年ほどになるだろうか、一度は見てみたいとオニグルミの木を探していて見つからないままのカミキリムシがいた。
その名は「オニグルミノキモンカミキリ」。
大きさは1㎝ほどで黄色の地に黒い紋が美しいカミキリムシだ。
今日もオニグルミの葉裏を見ていると、葉脈をかじった跡がある。
今まではそのしわざを見つけても虫自体を見つけることが出来なかったのだが、今日は違った。
いた!
すぐに飛ばれて見失い、ほかの枝を探していると葉の裏にとまっていた。
数は少なく見える枝を探してみたがこの2頭のみだった。
この名前、「オニグルミノキ、モンカミキリ」なのか「オニグルミノ、キモンカミキリ」?
たぶん前者だろうなぁ。
オニグルミノキモンカミキリ0629.JPG



















谷戸の柳の枝にとまっていたのはポピュラーな「ゴマダラカミキリ」。
枝を固定して撮ろうと手を伸ばすとぽとっと落ちた。
先日、霞が関の道路脇に植えられていたプラタナスの幹に丸い穴がいくつもあいていた。
恐らくこのカミキリが出た穴だろう。
ゴマダラカミキリ0629_1.jpg



















ここ数日そろそろかとクワの幹を見ていたのだがようやくその姿を見つけた。
クワに付くから「クワカミキリ」。
なかなか存在感がありどっしりとした印象だ。
今日はカミキリデーだった。
クワカミキリ0629.JPG



















2020年6月29日 東京都 コウチュウ目カミキリ科 オニグルミノキモンカミキリ、ゴマダラカミキリ、クワカミキリ

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今年初物続々 [季節]

まだ梅雨のど真ん中だが、次々と今年の新顔が現れる。

今月中旬に林縁で見つけたのは「ヒメジャノメ」。
草原性で開けた草地やそれに接する林縁などで見られる。
似た種にコジャノメがいるが森林性で林内や林縁で見られ丘陵ではこちらがほとんどで、ヒメジャノメは少ない。ヒメジャノメは翅の縦の線が黄色味を帯びて中央寄りにあり、コジャノメは縦の線が紫色を帯び中央より外側にあり翅の色が濃いことで区別できる。
ヒメジャノメ0614_1.jpg
















一昨日の26日、ニイニイゼミの抜け殻と鳴き声を初めて見て聞いた。
その日、歩いていると目の前をあの独特の飛翔スタイルが横切った。
咄嗟に手を出し落ちたのは煌びやかな「ヤマトタマムシ」。
これからも見られるが、やはりシーズン初めて見ると毎年ながら感動するものだ。
ヤマトタマムシ0626_1.jpg



















そして今日、コナラの昆虫酒場を覗いてみるといた~!
鮮やかな紫色に飛んだ時の羽音が大きい日本の国蝶「オオムラサキ」のオス。
他の場所でも1個体確認しいよいよ、今年は多いか少ないか?
楽しみである。
オオムラサキ0628.JPG



















2020年6月14、26、28日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 ヒメジャノメ、オオムラサキ、コウチュウ目タマムシ科 ヤマトタマムシ

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木を回るからキマワリ [コウチュウ目]

埼玉県側の丘陵をうろっとしていると、「ヒメザゼンソウ」の小さな案内があった。
もうそんな時期だったかと見るとあったあった!
葉もなく直接地面から出ている紫色のドームはサトイモ科の仲間に見られる仏炎苞(ぶつえんほう)、その中にある球体が肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれるものでそこに突出しているのが花のようだ。
ヒメザゼンソウ0624-1_1.jpg



















花は雌雄異熟の両性花で先にメスの花が咲いてそのあとにオスの花が咲く。
この株のほうが黄色が鮮やかで花が新鮮なようだった。
この仲間で誰もが知っているであろうと思われるのがミズバショウ。
色は違えど確かに花の構造は似ている。
ヒメザゼンソウ0624-2_1.jpg



















近くに薪を積んでいる場所があり、カミキリムシやハチなどがいないかと時折立ち寄る。
この日は残念ながらそれらのお目当ては見つからなかったが「キマワリ」がいた。
キマワリはゴミムシダマシの仲間で木の幹や倒木、枯れ木などで見られ、近付くと長い脚を使って素早く移動する。
木の幹を歩き回っていることから名付けられたようだが、確かにその通りだ。
カブトムシやクワガタなどを探しているとかなりの確率で出会うメジャーだが地味な虫である。
似た種に体に艶があり前胸背が丸く後端に窪みがあるクロツヤキマワリや体の大きさが1㎝ほどのヒメキマワリがいる。
キマワリ0624.JPG



















視覚の隅のシラカシで黒っぽい何かが幹を駆け下り落ち葉に潜った。
見逃せない大きさだったので落ち葉をどけてみると出てきたのは「ノコギリクワガタ」のメスだった。
一瞬だったので黒く見えたのだろうが、実は赤みが強かった。

今年はカブトムシをまだ見ていないが、昨日ニイニイゼミの鳴き声を初めて聞き、職場の草地ではトノサマバッタが羽音を立てて飛んでキリギリスたちもチョン・ギース♪と賑やか。
間もなく7月、虫のシーズンもいよいよピークに突入だ!
ノコギリクワガタ0624_1.jpg



















2020年6月24日 埼玉県 オモダカ目サトイモ科 ヒメザゼンソウ、コウチュウ目ゴミムシダマシ科 キマワリ、クワガタムシ科 ノコギリクワガタ

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第41回SSP展「自然を楽しむ科学の眼2020-2021」東京展、大阪展開催決定のお知らせ  [告知]

延期されていました私が所属する(一社)日本自然科学写真協会(SSP)の第41回SSP展「自然を楽しむ科学の眼2020-2021」東京展が、10月23日(金)から29日(木)まで六本木の東京ミッドタウンにある富士フィルムフォトサロンで開催されることが決定されました。
少し先になりますが、また近くになりましたら告知したいと思います。
大阪展は当初予定通り開催予定です。
是非ともご予定いただき足をお運びいただければ幸いです。
他地域の日程も決まり次第告知いたします。

DM記載の日程は延期前のものです。
第41回SSP展.JPG















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オオシオカラトンボ [トンボ目]

田んぼの畔で「ヤブカンゾウ」が咲いていた。
花が少なくなる夏を鮮やかに彩る、ビビットなオレンジ色が印象的だ。
ヤブカンゾウ0624_1.jpg



















田んぼでは「オオシオカラトンボ」のオスがテリトリーを張っていた。
シオヤトンボ、シオカラトンボに続いて現れる。
オオシオカラトンボ0624-1_1.jpg





























今の時期になるとシオヤトンボは姿が稀で、水辺を独占しているのはシオカラトンボとオオシオカラトンボ。
シオカラトンボに似ているが複眼が黒っぽく胸まで濃い青色なので見慣れれば区別は容易だ。
メスも複眼は黒っぽく体の色もシオカラトンボに比べて黄色が濃い。
オオシオカラトンボ0624-2.JPG



















こちらがシオカラトンボのオスで複眼は水色で体の青色は薄い。
シオカラトンボ_1.jpg



















2020年6月24日 埼玉県 キジカクシ目ススキノキ科 ヤブカンゾウ、トンボ目トンボ科 オオシオカラトンボ、シオカラトンボ

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トンボエダシャクか [チョウ目]

今の時期、里山や住宅街、都心でも黒字に白の翅の蛾がひらひら飛ぶ姿が見られる。
似た種が数種おり翅や腹部の模様を見なければ種を確認できないのだが、なかなかとまらず飛翔を撮るスキルもないので待つしかない。
とまっても敏感で、近付くとすぐに飛んでしまう。
近付く飛ばれを何度か繰り返してようやく1枚。
だがこの1枚でまた飛ばれ・・・。
トンボエダシャク0624.JPG



















しつこく後を追って何とかアップで撮ることが出来た。
腹部が太いのでメス。
似た種としてウメエダシャク、トンボエダシャク、ヒロオビトンボエダシャクなどがいるが、大きさ、翅の模様からトンボかヒロオビだ。
幼虫の食草はウメは広食性、トンボはニシキギ科のツルウメモドキ、ヒロオビはツルウメモドキ、マユミ。
トンボエダシャク0624-1.JPG



















トンボとヒロオビの識別はトンボは腹部の黒と黄色の斑が整然と並んでいるがヒロオビは不規則ということ。
さて、一見整然と並んでいると思われ「トンボエダシャク」と思うのだがなかなか難しいな。
トンボエダシャク0624-2.JPG



















2020年6月24日 埼玉県 チョウ目シャクガ科 トンボエダシャク

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アブラゼミ幼虫 塔を作る [カメムシ目]

大きなクスノキが入り口にある谷戸に行ってみた。
このクスノキでは今まで色々な生き物たちを見ることが出来て、いつも何かを期待している。
クスノキの根元で塔が立ったような穴を見つけた。
アブラゼミ0624.JPG



















今の時期、穴といえばセミの幼虫があけた穴が思い当たるがそれにしては大きい。
よく見ると、何かが穴の中にいた。
カタツムリ?
アブラゼミ0624-1_1.jpg



















いやいや、穴の中にいたのはアブラゼミの幼虫だった。
見ていると穴の中に引っ込んだりまた穴の縁まで出てきたり、いったい何をしているのか観察しているとどうやら

穴の中から土を運んできて入口に塗り固めて塔を作っているようだ。
アブラゼミ0624-3_1.jpg



















今まで見た羽化する幼虫は、羽化に向けて小さな穴をあけてその時を待っていた。
こんなに大きな穴をあけ土を運んで土を塗り付けているシーンは見たことが無い。
アブラゼミ0624-4.JPG



















幼虫の大きさは既に終齢だろうと思うが、羽化を控えた幼虫の複眼は下の写真のように褐色だ。
この幼虫はまだ白いのでこれからそうなるのか?
そうならまだ少しかかりそうだが、この塔を作る行動が何なのかがわからない。

間もなく夏を象徴するセミたちの鳴き声が聞かれそうだ!
アブラゼミ幼虫.JPG



















2020年6月24日 埼玉県 カメムシ目セミ科 アブラゼミ

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ヤブキリ黒化型 [バッタ目]

先日、草原から「チョン・ギース」というキリギリスと樹上から「シリシリシリ」というヤブキリの鳴き声を同じ日に今年初めて聞いた。
ヤブキリの鳴き声は知名度が低いが、キリギリスの声は夏の風物詩、どちらもいよいよ季節を実感させてくれた。

カラムシの葉上で「ヤブキリ」のオスの成虫を見つけた。
背中と脚が黒い黒化型だ。
ヤブキリ黒化型0623-1_1_1.jpg



















普段よく見かけるのは体全体が緑色だが、丘陵ではこのタイプも見ることができる。
だがこれほど黒がはっきりした個体は久しぶりに見たような。
ヤブキリ黒化型0623-2.JPG



















足元の小さな葉上にいたのは「ヨツボシヒラタシデムシ」だった。
死骸やミミズなどを食べる雑木林の掃除屋さんだが、オオヒラタシデムシがいつも地面を徘徊しているのに対して、この種はこうして植物の葉上でも見られるのは競合しないように進化したのだろうか?
ヨツボシヒラタシデムシ0623_1.jpg



















2020年6月23日 東京都 バッタ目キリギリス科 ヤブキリ、コウチュウ目シデムシ科 ヨツボシヒラタシデムシ

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キノコにょきにょき 大きなキノコと小さなキノコ [菌類]

梅雨だからしょうがないが、今日も一日良く降った。
湿度は80%を超えていたが気温が20℃に届かず肌寒く、蒸し暑さは感じなかったのが幸いだった。

昨日、小雨の降る薄暗い林縁のコナラの根元に大きなキノコが生えていた。
久しぶりに見る大きさに、思わず傘を測ってみると約40cmあった。
でかい!
傘の縁の反り返りからこんなハスがあったなぁと思ったのだった。
キノコ0621_1.jpg



















足元の枯れ枝に小さな白いものが。
半透明に近い白色とまるでグミのような艶のある質感が生命力を感じさせてくれる美しい「シロキクラゲ」。
ようく見るとさらにさらに小さなトビムシの仲間がいた。
シロキクラゲ0621.JPG



















そんなシロキクラゲの傍らに雨に濡れて生命力を失った水色の美しい翅が。
今年も生きている姿を見る前に・・・。
オオミズアオ0621.JPG



















2020年6月21日 東京都 シロキクラゲ目シロキクラゲ科 シロキクラゲ、チョウ目ヤママユガ科 オオミズアオ

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モリチャバネゴキブリとギンリョウソウ [ゴキブリ目]

田んぼの畔に鮮やかな黄色の花が咲いていた。
今の時期、黄色い花はカタバミか花期がそろそろ終わりのオヘビイチゴ、ブタナ、オニタビラコ、コウゾリナなどいろいろあるが、地面に這いつくばって星形のような花を咲かせるのは多肉植物マンネングサ属(Sedum)

の「コモチマンネングサ」だ。
コモチマンネングサ0618-1_1.jpg



















この仲間は以前に紹介したクロツバメシジミの食草のツメレンゲや園芸外来種のツルマンネングサ、メキシコマンネングサなど多くの種がある。
そんな中でも葉腋(茎の葉の付け根)に双葉のようなムカゴを付けるのはこの種くらいで、手で茎を掴んでこすり上げればポロポロとムカゴが落ちることから判別は容易。
コモチマンネングサ0618-2_1.jpg



















近くの林縁のアズマネザサの葉上に「モリチャバネゴキブリ」を見つけた。
ゴキブリは巷でGと呼ばれる嫌われ者だが、この種は屋内には入り込まず林内で生活している。
よく似た近縁種に屋内や新幹線(昔はよく見られたが今はいないか)の中でも見られるチャバネゴキブリがいるが別種だ。
※Aさんから「新幹線で見られたのは東海道新幹線に食堂車があった頃、0系と100系で100系は2000年に全廃したとの事で新幹線のチャバネゴキブリも20年ほど前に絶滅したのかもしれません」とコメントいただきました。なるほど!
モリチャバネゴキブリ0618-1.JPG



















アップで見ると脚が毛深いのが気にはなるが、なかなかの美麗種だと思うのは僕だけだろうか?
モリチャバネゴキブリ0618-2.JPG



















近年の研究でこの種が森の妖精と呼ばれる植物の種を運んでいてかけがえのないパートナーであることが明らかになった。
森の妖精と呼ばれる植物は、まさに今が花期の「ギンリョウソウ」だ。
この関係には驚かされた!
ギンリョウソウ_1.jpg



















2020年6月18日 埼玉県 バラ目ベンケイソウ科 コモチマンネングサ、ゴキブリ目チャバネゴキブリ科 モリチャバネゴキブリ、ツツジ目ツツジ科 ギンリョウソウ

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