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本命 マメイタイセキグモ! [クモ目]

ススキを探していたら色々なクモが見つかった。
夏のススキでは常連の「シロオビトリノフンダマシ」。
にこっとした笑い顔が印象的だ。
シロオビトリノフンダマシ07261_1.jpg



















鮮やかな淡い緑色が綺麗な「サツマノミダマシ」。
変わったネーミング、サツマ、ノミダマシとは何だろうと思っていたが、切る場所が違った。
切るならサツマノミ、ダマシのようだ。
サツマノミとは京都府や福井県などでハゼノキの実を薩摩の実と呼ぶそうで、その実に似ていたから名付けられたとの説がある。腹部の脇が黒いものはワキグロサツマノミダマシという別種だが、これは黒くなかった。
サツマノミダマシ0726_1.jpg



















この日の本命、以前見つけた場所を念入りに探したが見つからなかった。
師匠のスタッフに聞いたら、私が探していたススキに朝いたという。
改めて、見てみるといた!
さっきこの株も探したのだがその時は見落としたのだろう。
マメイタイセキグモ0716_1.jpg



















お目当は「マメイタイセキグモ」。
夜間に粘球の付いた糸を振り回して獲物を狩るナゲナワグモ科の一種だ。
獲物は夜間に活動するガの仲間。
その様子をぜひ見てみたいものである!!
マメイタイセキグモ2018.07.26_1.jpg



















2018年7月26日 埼玉県(丘陵外) クモ目ナゲナワグモ科 シロオビトリノフンダマシ、コガネグモ科 サツマノミダマシ、ナゲナワグモ科 マメイタイセキグモ

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ススキの住人2 [自然]

アカハネナガウンカの他にススキで見つけた虫たち。
根元の葉裏に沿ってピタッととまっていたバッタの仲間。
ツユムシ類かと思ったが、わからず虫の師匠であるスタッフに聞いて見ると後脚に棘があるので「ウマオイ」の幼虫との事。
なるほど拡大すると棘があり、悪そうな眼は確かにウマオイだ。
さすがです!
場所柄恐らく「ハヤシノウマオイ」に違いない。
ウマオイ0726_1.jpg



















葉上に凄い存在感と見た目グロテスクな幼虫を見つけた。
見るからに危険そうないでたちはイラガの仲間であるとは思ったが、調べるとやはり「ナシイラガ」の幼虫だった。
食餌植物はナシやクヌギ、サクラなどでススキの記述は見つからないが、モリモリ食べていた。
ナシイラガ0726_1.jpg



















葉に大きな食痕があったのでひっくり返してみるといたのは「クロコノマチョウ」の幼虫。

おおっ!久しぶり!!
ススキの常連だが、いつものfieldでは成虫、幼虫共に未確認で今シーズン初めて見た。
このウサギ顔が愛らしい。
クロコノマチョウ0726-1_1.jpg



















探すとあちこちの葉裏で見つかる。
もう少しすると、ここでは成虫が多く見られるかもしれない。
ただし、森の忍者だけに鍛錬された見つける目が必要である。
クロコノマチョウ0726_1.jpg



















2018年7月26日 埼玉県(丘陵外) バッタ目キリギリス科 ハヤシノウマオイ幼虫、チョウ目イラガ科 ナシイラガ幼虫、タテハチョウ科 クロコノマチョウ幼虫

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カマキリヤドリバエの卵 [ハエ目]

台風12号の影響で窓の外は大雨と強風が吹き荒れている。
長らく雨が降っておらず田んぼが干からびかけていただけに生きものたちにとっても恵みの雨だが、大きな災害を受けた中国・四国地方を直撃するルートを通りそうなので心配だ。

昨日、埼玉中部の公園で見つけた中国原産の外来種「ムネアカハラビロカマキリ」の幼虫。
翅芽が大きいので終令ではないか。
スタッフの方に聞くと、この公園では着実に根付いているようだ。
日本に入って来た経路は、中国から輸入された竹ぼうきに卵のうが付いてきた可能性が高いと言われている。
埼玉県の一部では同じように竹ぼうきに卵が付いて中国からやって来たと思われるタケオオツクツクというセミが話題となっている。
コストが安いことで輸入されるものは数多くあるが、外来種や害虫などの侵入を防ぐために熱処理や燻蒸をするなど外来種を駆除する工程の義務化は必要ではないだろうか。
ムネアカハラビロカマキリ0726_2_1.jpg



















外来種が初めて入った場所では、今までその種がいなかった事から天敵もおらず一気に拡散する場合が多い。
だが近似の在来種がいる場合は、その在来種をターゲットにしているものが敵となることがあるようだ。
この日見つけたムネアカハラビロカマキリの幼虫の胸に白い卵が付いていた。
カマキリヤドリバエ0726-1_1.jpg



















カマキリに寄生するものを調べると「カマキリヤドリバエ」というハエがいるようだ。
卵だけなのでこれがその種かは断言できないが、恐らくその可能性は高いと思う。
netでは孵化した幼虫はカマキリの体内で体を食べ成熟すると体外に出て蛹化して成虫になるらしい。
在来のカマキリに寄生するハエが外来種のムネアカハラビロカマキリにも寄生していることが確認できた。
外国からやって来たから無敵、というわけだは無いようだ。
そういえば今はごく普通に見られるようになったアカボシゴマダラだが、姿が見られるようになった10年ほど前駆除するために捕獲した蛹から寄生蜂が羽化したことを思い出した。恐らくオオムラサキやゴマダラチョウに寄生するハチだと思われた。
しかしカマキリに関しては、在来のハラビロカマキリも同様な外敵の脅威にさらされているが大きさや力では到底ムネアカにかなわないのでムネアカの拡散は在来ハラビロにとって大変な脅威だ。
カマキリヤドリバエ0726-2_1.jpg



















2018年7月26日埼玉県(丘陵外) ハエ目ヤドリバエ科 カマキリヤドリバエ、カマキリ目カマキリ科 ムネアカハラビロカマキリ

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ススキの住人 アカハネナガウンカ [カメムシ目]

昨日久しぶりに埼玉県中部の公園に行ってみた。
ススキ原っぱを覗いて見るとススキの葉裏に小さなオレンジ色があちこちに。
面白顔の「アカハネナガウンカ」だ。
相変わらずエロい目をしている。
アカハネナガウンカ0726-1_1.jpg



















緑の葉にこの色はとても目立つのだが何でこの色なのだろうか?
立派な翅の成虫はよく見るが、幼虫は見たことが無い。
いったいどんな姿をしているのか見てみたい!
アカハネナガウンカ0726-2_1.jpg





























おっ、ハラビロカマキリと思ったが、よく見るとカマ上腕内側の突起が小さくて数が多い。
中国原産の外来種「ムネアカハラビロカマキリ」だろう。
たまたま、原っぱでイベントをやっていて公園スタッフがいたので、伝えて駆除ですかと聞いたらそうですと答え捕獲していった。
この公園では既にムネアカの存在が確認されていたのだが、個人的にこのサイズの幼虫を見るのは初めてだった。
ある地域では在来のハラビロとすっかり置き換わっていると聞き、歓迎出来ない住人である。

※撮った写真を見ると胸に小さな卵が付いていた。調べるとカマキリヤドリバエというハエの卵の可能性が高い。
外来種であっても在来種の寄生を受ける天敵がいるということだ。
ムネアカハラビロカマキリ0726_1.jpg



















2018年7月26日 埼玉県(丘陵外) カメムシ目ハネナガウンカ科 アカハネナガウンカ、カマキリ目カマキリ科 ムネアカハラビロカマキリ

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キューティー エビちゃん エビイロカメムシ [季節]

林縁のつる植物にいた大きなイモムシ。

調べると2対の眼状紋がある「コスズメ」の幼虫のようだ。
近づいても盛んに葉を食べていた。
コスズメ0721_1.jpg



















葉の上にいた「アシグロツユムシ」の幼虫。
緑の地色に黒い班、既に成虫同様触角に白い部分が目立っていた。
アシグロツユムシ0721_1.jpg



















ススキの葉裏を見ていると、カメムシの仲間の「エビイロカメムシ」の幼虫がいた。
初令から終令まで様々なステージが見られる。
成虫になると地味な普通のカメムシになってしまうが、幼虫の頃の体色は淡い肌色に赤い部分がところどころにあり、目の先の二つに分かれたところがおちょぼ口のように見えてとても可愛いと思うのは私だけだろうか?
通称エビちゃんと呼んでいる。
今の時期、ススキで見られるアカハネナガウンカと共に好きな虫の1種だ
エビイロカメムシ0721_1.jpg



















2018年7月21日 東京都 チョウ目スズメガ科 コスズメ、バッタ目ツユムシ科 アシグロツユムシ、カメムシ目カメムシ科 エビイロカメムシ

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早っ! ヤママユ [チョウ目]

暑かった21日、虫目の方々とご一緒し帰る寸前に他力本願で見つけていただいた「ヤママユ」のオス。
まず自分では見つけられなかったのでありがたく、この暑さの中もうビックリだ。
個人的には過去8月8日が最も早い確認だったが、大幅に更新した。
図鑑でも出現期は8月~とある。
ヤママユは幼虫がコナラやクヌギの葉を食べ、緑色の繭から絹糸がとれ天蚕と呼ばれている。
こんなに早くに出てきてお相手を見つけられるのかと心配してしまう!
ヤママユ0721_1.jpg



















2018年7月21日 東京都 チョウ目ヤママユガ科 ヤママユ

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クワの木にカミキリ2種 [コウチュウ目]

ビオトープ脇に立派なクワの木がある。
基本的には人が入らない場所にあるので、下枝も落とさず低い位置に枝を伸ばしている。
その低い枝にいた体の大きさ3cm程の「キボシカミキリ」。
くるりと枝の向こう側に隠れたのでひつこく探していると飛んでいい位置にとまってくれた。
寒さに強く12月頃まで見られるカミキリムシだ。
キボシカミキリ0721_1_1.jpg



















別の枝で大物発見!
キボシカミキリより1周り以上大きい「クワカミキリ」。
こちらは近づいてもお構いなく堂々と樹皮を食べていた。

このカミキリたちは成虫がクワの葉や樹皮を食べ、幼虫は心材部を食べるためクワ農家にとっては大敵だ。
今、このクワの木を食べて困る人はいないが、枯れてしまっては自分たちも困るだろうからそこのところはよろしくお願いしたい!

クワカミキリ0721_1_1.jpg



















2018年7月21日 東京都 コウチュウ目カミキリムシ科 キボシカミキリ、クワカミキリ

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他力で見つけていただいた虫色々 [季節]

いやいや、今日も暑かった!

平地でトンボの調査をしていたが、朝10時で温度計は34℃、午後には38℃をさしていた。
こんなに暑ければトンボたちも草陰や、日陰の枝にとまってほとんど飛んでくれず で探す方は大変だった。

先日、素晴らしく虫目が効く3名とfieldをご一緒させていただいた。
オニグルミの木にムラサキシャチホコの幼虫がいるとの情報があり個人的に探していたが見つからず。
この日は心強いと8個の眼でくまなく探したがやはりいなかった。
その代わりに見つかった、「オオミズアオ」の終齢幼虫。
こんなに大きいのに何故見つけられなかったかと、ちょっとへこんだ。
美しい成虫の姿はこちら
オオミズアオ0721_1.jpg



















林内の道で、何やら撮影をされている。
聞けばセイボウ(青蜂)がいるとのこと。
その先を見ると黒いハエが飛んでいる。
何とそれがセイボウだという。
確かに撮った写真を見ればその通り!
ん~、これ一人でいたなら絶対気付かない・・・・。
大きさは小さくて5mmほどだろうか、調べたが種名はわからなかった。
セイボウ0721_1.jpg



















樹液の出ている木で顎の小さなノコギリクワガタを見つけてお伝えしたら、なんとその木の後ろにスイギュウクラスの立派なのがいた。
皆さん流石、まだまだ修行が足りないと改めて思ったのだった。

でもこの夏はあまりにも暑く、集中力が続かないなぁ・・・、とつい言い訳
まだ他にも見つけていただいた虫、次回に。
ノコギリクワガタ0721_1.jpg



















2018年7月21日 東京都 チョウ目ヤママユガ科 オオミズアオ、ハチ目セイボウ科 セイボウ.sp、コウチュウ目クワガタムシ科 ノコギリクワガタ

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サクラの葉に 背中に金色のX セモンジンガサハムシ [コウチュウ目]

サクラの葉を見ているとあちこちに小さな虫食いがあった。
探すと米粒より小さいと思える甲虫がいた。
大きさは3mmほどとあまりもの小ささに暑さもあって撮影は断念。
ハムシの仲間だろうと適当に撮って調べたら「サクラサルハムシ」だった。
テキトーな写真なので載せられない・・・。

他にいないか探してみると、こちらはそれより大きなといっても6mmほどのハムシ。
背中の金色のXが特徴の「セモンジンガサハムシ」だ。
セモンジンガサハムシ0713-1_1.jpg



















ヒルガオなどで見られるジンガサハムシに比べると輝きは及ばないが、それでもとても美しい。
あちこちに植えられているサクラだが、よく見ると色々な虫たちが見られ面白い!

先日、書いたテントウハラボソコマユバチが羽化した。
驚いたのは数日前、テントウムシが繭から離れ活発に動きさらに繭の場所が移動していたのだ。
繭を移動させたのはテントウムシ以外にありえず、この時点で繭の中の蛹は色付いていた。
テントウムシの腹部を見るとハチの幼虫が出たような穴は見られないのだが行動が変だ。

後脚でサクラの葉を掴んで引っ張って移動したり、カクカクした動きをする。
ハチの方は、時折腹を曲げてテントウムシを追っている。
ハチがテントウムシに産卵するシーンを撮りたいが、ハチが4mmほどと小さくケース内では綺麗に撮れそうにないので、取り敢えず両者を別にしてどう撮るか考え中。
うまく撮れたら紹介したい。
セモンジンガサハムシ0713-2_1.jpg





























2018年7月13日 東京都 コウチュウ目ハムシ科 セモンジンガサハムシ

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セミが好物 モンスズメバチ [ハチ目]

このところの暑さは尋常ではない!
昨日職場で36.4℃、家に帰れば室温35.5℃と暑すぎないかい!!

個人的な休みの都合で昨日まで6連勤だったが、この暑さの中の外仕事は本当に堪えた。
今日から4日間休みなので、初日はエアコンの効いた部屋で疲れを癒しながら週末バイトの資料作り。
ここ数日、あまりもの疲れにblogを書く気さえ起らなかった。

さて少し前、林縁から「ヒグラシ」のいつものカナカナ♪ではないギーという鬼気迫る鳴き声が聞こえてきた。
その声をたどって見ると、声の主をコナラの幹で見つけた。
モンスズメバチ0715_2.jpg



















鳴き声の理由は、腹にしっかりとしがみついている「モンスズメバチ」。
肩が赤いのが特徴だ。
ヒグラシを襲い肉団子にして、巣に持ち帰ろうという狙い。
スズメバチの中でもこのモンスズメバチがセミを狩るシーンは毎年見られる事からセミが好きなのだろう!
モンスズメバチの他の種もセミを捕食しているようだがモンほど多くは無いと思われる。

襲われたセミが地面でばたついているのは良く見かけるが、このヒグラシはこの状態であちこちへ飛んで振り落とそうとしていた。
もちろんしっかり脚で捕まり、大顎をセミの腹に食い込ませているから落ちるはずもない。
ヒグラシはモンスズメバチを抱えたまま、鳴きながら林の奥に消えて行った。
恐らくこの後、モンスズメバチの生きる糧になったであろう。

夏の風物詩のセミの声、普段聞きなれない声を聞いたなら探してみて。
こんなシーンが見られるかも。
モンスズメバチ0715_1_1.jpg



















2018年7月15日 東京都 カメムシ目セミ科 ヒグラシ、ハチ目スズメバチ科 モンスズメバチ

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