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カマキリヤドリバエの卵 [ハエ目]

台風12号の影響で窓の外は大雨と強風が吹き荒れている。
長らく雨が降っておらず田んぼが干からびかけていただけに生きものたちにとっても恵みの雨だが、大きな災害を受けた中国・四国地方を直撃するルートを通りそうなので心配だ。

昨日、埼玉中部の公園で見つけた中国原産の外来種「ムネアカハラビロカマキリ」の幼虫。
翅芽が大きいので終令ではないか。
スタッフの方に聞くと、この公園では着実に根付いているようだ。
日本に入って来た経路は、中国から輸入された竹ぼうきに卵のうが付いてきた可能性が高いと言われている。
埼玉県の一部では同じように竹ぼうきに卵が付いて中国からやって来たと思われるタケオオツクツクというセミが話題となっている。
コストが安いことで輸入されるものは数多くあるが、外来種や害虫などの侵入を防ぐために熱処理や燻蒸をするなど外来種を駆除する工程の義務化は必要ではないだろうか。
ムネアカハラビロカマキリ0726_2_1.jpg



















外来種が初めて入った場所では、今までその種がいなかった事から天敵もおらず一気に拡散する場合が多い。
だが近似の在来種がいる場合は、その在来種をターゲットにしているものが敵となることがあるようだ。
この日見つけたムネアカハラビロカマキリの幼虫の胸に白い卵が付いていた。
カマキリヤドリバエ0726-1_1.jpg



















カマキリに寄生するものを調べると「カマキリヤドリバエ」というハエがいるようだ。
卵だけなのでこれがその種かは断言できないが、恐らくその可能性は高いと思う。
netでは孵化した幼虫はカマキリの体内で体を食べ成熟すると体外に出て蛹化して成虫になるらしい。
在来のカマキリに寄生するハエが外来種のムネアカハラビロカマキリにも寄生していることが確認できた。
外国からやって来たから無敵、というわけだは無いようだ。
そういえば今はごく普通に見られるようになったアカボシゴマダラだが、姿が見られるようになった10年ほど前駆除するために捕獲した蛹から寄生蜂が羽化したことを思い出した。恐らくオオムラサキやゴマダラチョウに寄生するハチだと思われた。
しかしカマキリに関しては、在来のハラビロカマキリも同様な外敵の脅威にさらされているが大きさや力では到底ムネアカにかなわないのでムネアカの拡散は在来ハラビロにとって大変な脅威だ。
カマキリヤドリバエ0726-2_1.jpg



















2018年7月26日埼玉県(丘陵外) ハエ目ヤドリバエ科 カマキリヤドリバエ、カマキリ目カマキリ科 ムネアカハラビロカマキリ

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