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ヒメジャノメとサンコウチョウ [チョウ目]

林縁を歩いていると久しぶりに「ヒメジャノメ」が足元から飛び出した。
ひらひらと優雅に飛んでコナラの葉にとまった。
コジャノメはよく見かけるが、この谷戸でヒメジャノメに出会うのはそうそうない。
ヒメジャノメ0928-1.JPG



















暫くしてすぐ近くの枝へ。
この後また葉に移動したが、葉が邪魔になり撮ることが出来なかった。
ヒメジャノメ0928-2.JPG



















少し歩いているとまたヒメジャノメが飛んだ。
高く舞って移動し高さ3mほどのアラカシの中に入った。
そっと近づくとそこに鳥がいて、恐らく食べられたと思われた。
鳥のいる場所に飛んで入ったとは何ともタイミングが悪かった

シジュウカラかと思いよく見たら、今年初めて見る「サンコウチョウ」だった。
ちょっと暗かったが目のリングや嘴が青くないので、メスか幼鳥だろう。とりあえずの証拠写真。
この後、すぐに林の中へ飛び去った。
夏鳥のサンコウチョウは丘陵でも繁殖し、再び渡っていく。渡りの途中でここに立ち寄ったのかもしれない。
サンコウチョウ0928.JPG



















2022年9月28日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 ヒメジャノメ、スズメ目カササギヒタキ科 サンコウチョウ

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ダム湖の手すりにツノアオカメムシ [カメムシ目]

朝、ダム湖の展望通路から湖を眺めていたら、手すりの上に美しい景色に黄昏るかのようにカメムシがいた。
朝なので黄昏ているのではなく、ヨシ、今日も一日がんばるぞ!という意気込みだったか?
ツノアオカメムシ0926-1.JPG



















fieldで見られるアオクチブトカメムシかと思ったが、両側に付き出した角の形がちょっと違うような・・・。
よく似ているが初めて見る山地性の「ツノアオカメムシ」だった。
ツノアオカメムシ0926-2.JPG



















正面から見ると少しくすんだ黄緑色だが、光の当たり具合で鮮やかな濃い緑色に輝いた。
大型でとても美しカメムシだ。
ツノアオカメムシ0926-3.JPG



















2022年9月26日 埼玉県(丘陵外) カメムシ目カメムシ科 ツノアオカメムシ

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階段の壁に イチジクキンウワバ [チョウ目]

この日、fieldに出ていたが雨が降って来たので致し方なく昼過ぎ家に帰ってアパートの階段を上っていると、壁に蛾がいた。
おやっ、朝出掛ける時にいたかな?と早速撮影。
イチジクキンウワバ0922-1.JPG



















独特の形はヤガ科キンウワバ亜科の1種だ。
この仲間もなかなか覚えられないので帰って調べた。
そっくりさんにミツモンキンウワバがいるが、いくつかの識別点から「イチジクキンウワバ」とした。
角度を変えて撮ると、翅の一部が黄金色に輝いていた。
これがキンの名前の由来か?
イチジクキンウワバ0922-2.JPG



















幼虫はキク科、イラクサ科、マメ科、バラ科など広食性。
もちろん名前のイチジクも食べるようだ。
これらの植物のいくつかは、周囲にあるのでうちの近くのどこかで発生したのだろう。
傷みの無い奇麗な翅だった。
イチジクキンウワバ0922-3.JPG





























2022年9月22日 埼玉県 チョウ目ヤガ科 イチジクキンウワバ

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数が増えてきた オオアオイトトンボ [トンボ目]

このところトンボ続きだが今日も。
昨日行った小さな谷戸で「オオアオイトトンボ」のオスを見つけた。
結構敏感で近づくとすぐに飛んでの繰り返しを暫く。
ようやくとまると、何度もお尻を上げ下げしていた。
これは翅と腹部をこすり合わせて汚れなどを取るクリーニング行動と呼ばれるもの。
オオアオイトトンボ0922-1.JPG



















ちょっと遠かったのでもっと近くへ来て~と願うと、ラッキーなことにこちらに来てくれた。
メタリックな濃い緑色がとても奇麗だった。
あっ、お尻の先にゴミが・・・。
あのクリーニング行動ではさすがにこれは取れないだろう。
オオアオイトトンボ0922-2.JPG



















暫くするとまた飛んでさらに近くへ。
今度は正面から撮らせてくれた。
咲いているのはハナタデだろう。

この日、この谷戸のあちこちでオオアオイトトンボが見られた。
イトトンボの仲間では大きいほうだが、それでもよく目を凝らさないと見つからない。
オオアオイトトンボ0922-3.JPG



















近くのヒカゲノイノコヅチに茎に「ハラビロカマキリ」がいた。
こんなところにとまったらあっという間に餌食にされてしまうだろう。
ハラビロカマキリ0922.JPG





























2022年9月22日 東京都 トンボ目アオイトトンボ科 オオアオイトトンボ、カマキリ目カマキリ科 ハラビロカマキリ

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希少種のヒメアカネ [トンボ目]

昨日の湿地で赤トンボをチェックしていると、今年初見の「ヒメアカネ」のオスがいた。
一見、マユタテアカネによく似ているが、額が白く一対の黒斑も小さく2種が並んでいると大きさは小さい。
赤トンボと呼ばれるアカネ属の中では最も小さいと言われるのもうなずける。
ヒメアカネ0921-1.JPG



















この日見たのはオス、メスとも1個体で数は少ない。
東京都のレッドリストでは多摩部で絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県では全県カテゴリーで準絶滅危惧に指定されている。
ここではよく見られるマユタテアカネも各地で減少している様で、東京都では2020年のレッドリストで準絶滅危惧に指定された。
ヒメアカネ0921-2.JPG



















こちらはメス。
オスは成熟すると腹部が赤く色付くが、メスは腹部上面が赤褐色になる程度。
ヒメアカネ0921-3.JPG



















前脚を体の前でついているのは、何ともつつましやかで可愛いらしい!
お目当てのマイコアカネは残念ながらこの日も確認できなかった。
ヒメアカネ0921-4.JPG



















2022年9月21日 東京都 トンボ目トンボ科 ヒメアカネ

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湿地でリスアカネ [トンボ目]

午後から久しぶりに谷戸の大きな湿地に足を運んでみた。
この夏はほとんど出歩かなかったので久しぶりだった。

この湿地は数年前の台風で湧水が流れ込む水路が埋まりすっかり流入が無くなり干上がっていたが、地下から湧き出る湧水で僅かながら潤っている場所がいくつかありトンボたちの姿が見られていた。
台風以来、水路に溜まった土砂と湿地に流れ込んだ堆積した土砂の除去を度々依頼してきて、ようやく今年春に水路の土砂の除去が行われ湿地に水が流れ込んでいた。土砂の堆積と抽水植物の繁茂による陸地化については今後の課題となっている。

湿地周りを歩くと、陽が差してたくさんの赤トンボたちが林縁のササや湿地側の木柵にとまったり獲物を捕って飛び回っていた。
翅先に斑があるものがいて、よく見ると「リスアカネ」だった。
この種はここでは毎年コンスタントに見られるわけではないが、今年は個体数が多いように思われた。
リスアカネ0921.JPG



















ここで見られる赤トンボの中で翅の先に褐色の斑があるのは、リスアカネの他にノシメトンボとコノシメトンボくらい。ノシメトンボは胸横の2本の縦条は似ているが胸から腹部が暗い赤褐色に、コノシメトンボは胸横にコの字型の縦条があり額からお尻の先まで真っ赤に色付く。マユタテアカネのメスも斑の出るタイプがいるが大きさが小さく赤くならないので間違えることは無い。
リスアカネ0921-1.JPG



















額や胸は赤くならないが腹部は鮮やか。
リスアカネ0921-2.JPG



















今日見たリスアカネはすべてオスでメスは全く見られなかった。
そういえば今まで唯一、5年前にこの林縁で産卵するシーンを見ただけでそれ以降目にすることが無いのはたまたまだろうか?その時は水辺から離れた林縁に産卵していて、孵化しても水辺まではたどり着けないだろうなと思ったのを思い出した。
リスアカネ.JPG



















2022年9月21日、2017年8月24日 東京都 トンボ目トンボ科 リスアカネ

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オレンジ鮮やか コスズメ [チョウ目]

朝階段を降りていると壁にスズメガがとまっていた。
昨晩は台風の影響で風が強かったがその中に来たのか、朝方少しおさまってから来たのか?
おっ、セスジスズメかとカメラを取りに戻って数枚撮って出掛けた。
コスズメ0920-1.JPG



















帰って写真を見たら朝気付かなかった背中や腹部にオレンジ色が。
セスジスズメにこんな色はなかったなぁと調べると「コスズメ」だった。
なかなかよく似ている。
幼虫はオオマツヨイグサやノブドウ、ツタ、ヤブガラシなどを食べる。
これらは家の近所にあるので時々見かけるスズメガだ。
コスズメ0920-2.JPG



















2022年9月20日 埼玉県 チョウ目スズメガ科 コスズメ

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やっぱりオオセンチコガネは奇麗だった! [コウチュウ目]

埼玉県秩父の標高500mくらいの山頂で足元に飛んで来た「オオセンチコガネ」。
いつもfieldで見るセンチコガネより大きく存在感がある。
オオセンチコガネと言えば地域によって赤や緑、青などその土地独自の色がある。
奈良のルリセンチコガネと言われる美しい個体を一度は見てみたいものだ。
この個体は胸は黒色で前翅が紫や黄色にオレンジ、脚が緑なのだが全体的にとても地味だった。
オオセンチコガネ0915-1.JPG



















しか~し、ひっくり返すと驚いた!
緑に黄色にオレンジなど素晴らしいな色の輝きだった。
なぜこれが表でないのか?
オオセンチコガネ0915-2.JPG





























この後に飛んで来たのは、身体が鮮やかな光輝く美しい紫色で脚は緑色に輝いていた。
先ほどのものに比べると数段美麗。
同じ地域でもいくつかの色のパターンがあるようだ。
オオセンチコガネ0915-3.JPG



















この後に来たのは最初に見た個体と同じような色合い。
前翅を開いた時に見えた腹部上面も奇麗な紫色だったが、色合いとしては先のものより少しくすんでいたような。
この辺りに牛はいないので、サルかシカまたは他の哺乳類、一体何の糞に依存しているのだろうか?

これを書いている家の外では、台風14号の影響で普段見られない激しい雨が降っている。
各地で大きな被害が無いといいのだが・・・。
オオセンチコガネ0915-4.JPG



















2022年9月15日 埼玉県(丘陵外) 甲虫目センチコガネ科 オオセンチコガネ

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秋の谷戸を歩いて [季節]

このところよく見かけるベッコウシリアゲこと「ヤマトシリアゲ」。
年2化で初夏に出るものは黒っぽいが夏から秋に出る2日目はべっ甲色からそう呼ばれる。
この日は全てメスで、そろそろ終盤なのだろう。
ヤマトシリアゲ0914.JPG



















日陰の林縁で小さな白い花を咲かせていた「スズメウリ」。
大きなカラスウリに比べて小さいのでスズメウリと呼ばれているとか。
緑色の実が見えるが、熟すると白くなえりほのかに甘い。
スズメウリ0914.JPG





























スズメウリと道を挟んで反対側の湿地のヤナギに絡んだクズの葉に「シュレーゲルアオガエル」の大きな成体がいた。淡い緑で青っぽい体の色が目を惹いた。
シュレーゲルアオガエル0914.JPG





























田んぼの畔に生えていたジュズダマには「クロコノマチョウ」の幼虫。
最初に見つけた葉上の陰の個体は、葉上側に回って見ると体のあちこちが黒くなり頭は動かしていたものの虫の息だった。病気なのかもうそう長くは無さそうだった。
すぐ脇の葉裏にいた同じくらいの大きさの個体は兄弟だろうか?

何が生死を分けたのだろう?
クロコノマチョウ0914.JPG



















小川沿いでは「ツリフネソウ」が見頃となっていた。
ここでは数は少ないが毎年コンスタントに花が見られる。
ツリフネソウ0914.JPG



















草が刈られた草地の生き物に配慮して刈り残されたエリアでは、まさに名前の通り「キンエノコロ」の穂が陽の光を浴びて金色に輝いていた。
この形と色を見ると秋を実感するなぁ!
キンエノコロ0914.JPG





























2022年9月14日 東京都 シリアゲムシ目シリアゲムシ科 ヤマトシリアゲ、ウリ目ウリ科 スズメウリ、無尾目アオガエル科 シュレーゲルアオガエル、チョウ目タテハチョウ科 クロコノマチョウ、フウロソウ目ツリフネソウ科 ツリフネソウ、イネ目イネ科 キンエノコロ

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マユタテアカネとアキアカネ [トンボ目]

林縁に色付いた「マユタテアカネ」のオスがいた。
ここでは比較的よく見られる赤とんぼの仲間で、額の黒い2つの斑とオスは尾端の突起(尾部上付属器)が上に反っているので見分けやすい。
この個体は翅にクモの糸が付いていたので、巣に掛かったが無事難を逃れたのだろう。
マユタテアカネ0914.JPG



















他の場所でも成熟したオスが見られた。
この個体の後翅には細長い欠けがあった。何でこうなったのだろうと想像するのも面白い。
マユタテアカネ0914-2.JPG



















すぐ近くにいた「アキアカネ」のメス。
額と腹部上面が赤く色付いている。
アキアカネは羽化後、夏の間は暑さを避けて高い山に移動して過ごし秋に山を下りてくる。調査では垂直で1000m以上、水平で数十キロ移動した記録があるそうだ。
さてこのアキアカネはどこで生まれてどこの山で夏を過ごしてここへやって来たのだろう。
アキアカネ0914.JPG



















2022年9月14日 東京都 トンボ目トンボ科 マユタテアカネ、アキアカネ

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