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昆虫酒場にオニベニシタバ [チョウ目]

雑木林のコナラやクヌギで、昼でも賑わっていた昆虫酒場はそろそろお客さんが減って来たようだ。
この日は常連のカナブンたちの姿が見られずオオスズメバチと大きな蛾だけ。
オオスズメバチと比較してその大きさがわかる。
仲良く飲んでいるのかと思いきや、突然オオスズメバチに追い払われてしまった。
オニベニシタバ0824-1_1.jpg



















他の酒場にも同じガがいた。
開いた前翅の下に覗く紅色から「オニベニシタバ」。
幼虫はクヌギやコナラ、アラカシなどブナ科の葉を食べる里山の蛾だ。
ストロボの光に輝く翅の付け根のblueが美しい。
オニベニシタバ0824-2_1.jpg



















飛び立って近くの木にとまった裏側から後翅の白色と紅色が僅かに見えた。

この仲間は分類の属名のカトカラ(Catocala)=後翅が綺麗な蛾 と呼ばれ、赤や黄色青、紫など種によって様々な色の後翅を持ち蛾の仲間の中でも人気が高い。
オニベニシタバ0824-3_1.jpg



















2017年8月24日 東京都 ハチ目スズメバチ科 オオスズメバチ、チョウ目ヤガ科 オニベニシタバ

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リスアカネ 林縁で産卵する [トンボ目]

薄暗い林縁でトンボが行ったり来たりの低空飛行を繰り返していた。
お尻を振っていたので産卵をしている様子だった。
がここは湿地から道を挟んだ反対側の林縁で、全く水のない乾いた土が露出した場所。
こんなところで卵を産み落としてもさすがに育つことはないだろうに。
リスアカネ0824-1_1.jpg



















翅先の斑や胸の模様から今年初見の「リスアカネ」のメス。
普通は湿地上でオスと連結産卵を行ったり、その後メス単独での産卵も行うようだ。
単独産卵の場合は、周囲でオスが警護している事があるようだが、この時は見かけなかった。
撮った写真を見ると腹端に卵が写っていた。
どうせなら水辺でと思わずにはいられなかった。
リスアカネ0824-2_1.jpg



















すぐ近くでは、こちらも今年初見の「ヒメアカネ」のメスがいた。
昨年も一度見たきりで数は少ない。


※当初ノシメトンボとしていましたが、尾園暁さんからリスアカネとのご指摘をいただき訂正しました。
ありがとうございました。
ヒメアカネ0824_1.jpg



















2017年8月24日 東京都 トンボ目トンボ科 リスアカネ、ヒメアカネ

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夏の風物詩 トリフンの仲間たち [クモ目]

恒例の夏の葉裏のトリフン探し!
いつも見られるのは水辺に近いオギやススキの葉裏。
見付けたのは「シロオビトリノフンダマシ」。
名の通り腹部に白い帯があるのが特徴。
ちょっと怒った顔かな。
シロオビトリノフンダマシ0824_1.jpg



















ヨシの葉裏には「オオトリノフンダマシ」の卵のうがぶら下がっていた。
母グモは?と探してみるとすぐ上で卵のうを見守っていた。
オオトリノフンダマシ0824-1_1.jpg





























2017年8月24日 東京都 クモ目ナゲナワグモ科 シロオビトリノフンダマシ、オオトリノフンダマシ

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畔を歩くと一斉に飛ぶ ハネナガイナゴ [バッタ目]

このところ雨が降らないが、田んぼには水が満たされイネがすくすく育っている。
昨日、案山子づくりのイベントが行われたので、お披露目も間もなくだろう。
さて今年はどんな案山子に出えるか、楽しみだ。
田んぼ0823_1.jpg



















田んぼの中にはお百姓さんが嫌う「田んぼ雑草」がいっぱい。
特にコナギが目につくかな。
そんな中で黄色の花が目にとまった。
小さな黄色い花が可愛らしい「チョウジタデ」。
名にタデと付き確かに葉はタデの仲間に似ているが、実は別種のアカバナ科に属する。
山渓の図鑑では秋の野草に分類されている。
チョウジタデ0823_1.jpg



















そんな生き物賑わう畔を歩くと目の前からたくさんのバッタが田んぼにダイブする。
広角で撮って見たが、思うような絵にならず残念。
ほんとはもっとすごい迫力なのだ。
また次回にチャレンジ!

ハネナガイナゴ0824-1_1.jpg



















飛んでるバッタは「ハネナガイナゴ」。
イナゴは漢字で稲子と書いて、まさに田んぼとは切っても切れない虫。

ここは無農薬なので彼らにとってはまさに楽園だろう。

数年前に今まで主力だったコバネイナゴを凌駕して一気に数が増えびっくり。
ここ数年観察していると、ハネナガイナゴの方が早く成虫になって遅れてコバネが出てくるようだ。
従って、姿を消すのもハネナガの方が早く、初冬まで頑張っているのはコバネだ。

イナゴも季節で分ければ秋の虫だろう。
今日は日が暮れると今までになく涼しさを感じ、明日は秋の気候だとか。
8月も末、いよいよ人恋しい秋の足音が聞こえてきそう。
ハネナガイナゴ0824-2_1.jpg



















2017年8月27日 東京都 フトモモ目アカバナ科 チョウジタデ、バッタ目バッタ科 ハネナガイナゴ

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アカスジキンカメムシ幼虫 集まる [カメムシ目]

コナラの葉を見ていると「アカスジキンカメムシ」の幼虫がいた。
何故ここに?
アカスジキンカメムシ0824-1_1.jpg



















その理由はすぐに判った。

隣にあったのはコブシの木。
コブシを探すと葉にいくつもの幼虫が。
おっきい、中くらい、小っちゃい。
さて、小っちゃいのはおっきいのに何を相談しているのか?
聞けるものなら聞いて見たい!
アカスジキンカメムシ0824-2_1.jpg





























2017年8月24日 東京都 カメムシ目キンカメムシ科 アカスジキンカメムシ

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昆虫酒場を独占 サトキマダラヒカゲ [チョウ目]

久しぶりに一眼を持ってfieldを歩いた。
雑木林の昆虫酒場に足を運んでみると、集まっていたのは「サトキマダラヒカゲ」。
サトキマダラヒカゲ0824-2_1.jpg



















見ていると時折チャイロスズメバチがやって来るが、ここには降り立たない。
多い時には4頭が酒場を独占していた。
ヒカゲチョウやクロヒカゲがこのところ数を減らしたのに替わって、サトキマダラヒカゲが多く見られるようになった。
サトキマダラヒカゲ0824-1_1.jpg





























黄土の地色に小さな目玉と幾何学っぽい模様が特徴的で、何より大きな黒目が愛らしい!
図鑑によると年2化なので、今が今年見られる最後の発生ピークだろうか?

晴れていたが雑木林は暗くストロボ使うと背景が真っ黒に落ちるので、ISOを2500まであげた。
最新機種ではないが、このサイズでは以前ほど粗さが気にならないのは有難い。
サトキマダラヒカゲ0824-3_1.jpg



















2017年8月24日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 サトキマダラヒカゲ

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丘陵で稀な マダラバッタ [バッタ目]

昨年初めてfieldで確認した「マダラバッタ」。
今年も同じ場所で見ることが出来た。
一見ヒナバッタにも似ているが、それより大きく翅の下部が緑色なのが特徴。
マダラバッタ0821-1_1.jpg



















ショウリョウバッタやクルマバッタモドキ、ヒナバッタなどは各所で見られるが、マダラバッタは僕の知る限りここでしか見られない。
図鑑では普通種とされているが、都で絶滅危惧種に指定されているショウリョウバッタモドキの方が見る機会が多い。
他の場所でもいるのにその存在を知らないだけなのか、悩ましい。
マダラバッタ0821-2_1.jpg



















2017年8月23日 東京都 バッタ目バッタ科 マダラバッタ

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セスジツユムシの幼虫を狩った オオハヤバチ [ハチ目]

ササの上をかなりのスピードで飛んでいる黒っぽいハチを見つけた。
見ていると葉上を飛んだり葉の中に潜ったりと忙しく飛び回っている。
何かを探していることは間違いないがさて何を探しているのか?と少し様子を見ていた。
するとササの葉の中から緑色のものを抱えて出てきた。
イモムシかとよく見ると、セスジツユムシの幼虫のようだ。
オオハヤバチ0820-1_1.jpg






















見たことのないハチなので調べると「オオハヤバチ」(別名トガリアナバチ)という狩りバチだった。
土の中に多房巣をつくり、バッタ、キリギリス、ツユムシなどを幼虫の餌として狩るようだ。
見ていたほんの数分で獲物を見つけるその技は、さすが狩りのプロだ。
オオハヤバチ0820_1.jpg






















2017年8月20日 東京都 ハチ目ギングチバチ科 オオハヤバチ(トガリアナバチ)

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異国の地で ウスグモスズとアオマツムシは何を語る? [バッタ目]

葉の上にいたのは、コオロギの仲間の「ウスグモスズ」とマツムシの仲間の「アオマツムシ」。
共に幼虫かと思ったが、撮った写真を見るとウスグモスズはメスで既に成虫になっていた。

blog既出のアオマツムシは、明治時代に中国からやって来た外来種。初めて確認されたのは東京赤坂の榎坂とされている。今では高速道路を拠点に各地へ拡散し、日本古来の虫の音を凌駕して独占している感がある。

一方のウスグモスズは1960年代に東京都で確認されており、こちらも1970年渋谷区の標本で新種として記載されたようだ。ただし、原産地は不明でいまだにどこからやって来たのかわからない・・・。
アオマツムシと対照的に鳴かないコオロギとして知られている。

秋の夜長を席巻するアオマツムシと、沈黙のウスグモスズ。
故郷を離れた異国の地でお互い何を思い、同じ葉上で顔を合わせて何かを語っているのだろうか?

この2種が日本にやって来たのは、人の経済活動が大きく関わっている事は間違いない事実だと思う。

ウスグモスズ、アオマツムシ0820_1.jpg



















2017年8月20日 東京都 バッタ目マツムシ科 アオマツムシ、ヒバリモドキ科 ウスグモスズ

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自然の総天然色、ハナオチバタケ、ツクツクボウシ [自然]

このところ不安定な天候が続いている。
今はようやくおさまったが、先ほどまで俗に言うゲリラ豪雨だろうか。
警報も出ていたようで凄まじい雨。
もう雨はたくさんなのだが・・・。


夏の長雨のお蔭でキノコたちは元気がいい!
毎年見つけるのを楽しみにしているピンク色の「ハナオチバタケ」を今日ようやく見つけた。
ピンク色というより明るい紫色だろうか。ひょろっと伸びた軸に大きな傘が可愛い。
鮮度が命なので、いい時に出えた!!
ハナオチバタケ0819_1.jpg






















セミの鳴き声もミンミンゼミとアブラゼミがMAX、ニイニイゼミが減っていよいよ夏の終わりを告げるツクツクボウシが増えてきた。
落ちた不安定な枯れ枝の先で羽化していた「ツクツクボウシ」。
既に翅は伸びていた。
触れば壊れそう、ガラス細工のような脚や半透明の翅、それを縁取る淡いエメラルドグリーンは自然が作り出した天然色の造形美。

人間は何でも作り出せるが、これら刻々と変化する形、生きている色やグラデーションはやはりfieldでしか見られない楽しみだろう!
ん~、共に見ていて癒された。
ツクツクボウシ0819_1.jpg






















2017年8月19日 東京都 ハラタケ目キシメジ科 ハナオチバタケ、カメムシ目セミ科 ツクツクボウシ

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