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ここ数日に記憶に残った虫たち [季節]

今年の夏は不注意による足の指の骨折でfieldにもどこにも行けない不本意な夏であった。
そうでなくても仕事で代り映えはしなかったかもしれないが・・・。

今日で8月も終わり。
これを書いている窓の外からは、アオマツムシやツヅレサセコオロギの声が聞こえてくる。
虫たちの音色と共に月替わりが季節の変わり目を。

暑い日差しを避けてお尻を上げる「マユタテアカネ」の成熟して赤く色付いたオス。
少しでも陽射しの当たる面積を減らしているといわれている。
翅の赤色が美しかった。
マユタテアカネ0823.JPG



















その実が熟して赤く色付いてきたコブシの葉の裏にいた「アカスジキンカメムシ」。
フラッシュを少し当てると鮮やかな緑色が浮かび上がった。
アカスジキンカメムシ0827.JPG



















今日足元から飛び立ったのは、翅に巴の紋がある蛾。
さてハグルマトモエかオスグロトモエかどちらだろう?
ハグルマの方が巴の紋が大きく、紋の外の2本の線が翅の前縁に向かって開いており、オスグロの方は巴の紋が小さく、2本の線は翅の前縁に向かって平行と言われる。
この個体は普段見るものより巴紋が大きいが、2本の線は平行。
2本の線から判断すれば、オスグロトモエということになるのだが・・・
オスグロトモエ0831.JPG



















2022年8月23、27、31日 東京都 トンボ目トンボ科 マユタテアカネ、カメムシ目キンカメムシ科 アカスジキンカメムシ、チョウ目ヤガ科 オスグロトモエ?

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家のポストにアカエグリバ [チョウ目]

先日の夕方仕事を終えて帰ってきたら、アパートのポストに何かがとまっていた。
何だろうとようく見ると久しぶりの「アカエグリバ」。
20ほどあるポストの中でよくぞ家を選んでくれたと嬉しくなり早速家へ招き入れた。

いつもじっとしている姿ばかり見ているので、撮影もたやすいだろうと思っていたらとんでもなかった。
とにかくケースの中を飛び回るので落ち着いていただくために冷蔵庫へ。
少しして出ていただいたが、こんどは脚を引っ込めて死んだふりで不自然な姿勢だが仕方がない。

まるで枯葉そっくりの前翅には葉脈のような筋や虫食いのようなえぐれた形がある。
このえぐれからエグリバなのだろう。
アカエグリバ0827-1.JPG



















暗い所に入れていたので複眼が黒くなったのだろうか。
普段は淡い褐色だったような気がする。
アカエグリバ0827-2.JPG



















脚を出してくれないかと少し触れて見ると翅を開いた。
翅を開いたのを見たのは初めてだが、これはまた面白いデザインだ。

数枚撮るといきなりあっという間に凄い早さで飛んで見失った。
箪笥の後ろやTVのうらなどあらゆるところをさんざん探したのだが見当たらない。
仕方が無いので撮影を終了、翌朝に期待した。
朝、カーテンを開けると網戸にとまっていたのでホッ。
見つかって良かった良かった!
すぐにお帰り頂いたが、寒い思いをさせ何のオモテナシも出来なかったのが申し訳なかった・・・。
ちなみにアカエグリバの成虫は、モモやブドウの実の汁を吸い果実を傷つける事から農家からは嫌われ者なのであった。
アカエグリバ0827-3.JPG



















2022年8月27日 埼玉県 チョウ目ヤガ科 アカエグリバ

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2化目のヒナバッタ [バッタ目]

草陰から顔を出していたのは「ヒナバッタ」。
翅が小さいので幼虫だ。
ヒナバッタは卵越冬だが、卵越冬のバッタの中ではいち早く5月には成虫が現れる。
その成虫たちが産んだ卵が孵化してこれからの時期2化目として成虫となるのだ。
ヒナバッタ0824-1.JPG



















こちらは既に成虫になったオス。
オスは小さく腹部がオレンジ色なのが特徴。
ヒナバッタ0824-2.JPG



















メヒシバの穂にいたのはメスだった。
うんち中で落ちるのを待ったが諦めた。
一見よく似たクルマバッタモドキがいるが、モドキは複眼に横縞の模様がある。
一方、ヒナバッタには模様が無いのでどちらかなと迷った時は目を見るといい。
ヒナバッタ0824-3.JPG





























2022年8月24日 東京都 バッタ目バッタ科 ヒナバッタ

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そろそろオンブバッタ [バッタ目]

田んぼ脇の林縁では「ミズヒキ」が開花中。
上から見ると赤、下から見上げると白い花。
だから水引。
ミズヒキ0824.JPG





























その傍らにはキツネノマゴの群落があった。
小さなピンク色の花に来ていたのは「イチモンジセセリ」だった。
このところたくさん見られるようになった。
今の時期見られる色合いが似たセセリチョウは他にチャバネセセリ、オオチャバネセセリがいる。
視力が落ちて裸眼では翅の白斑が全く見えないので、確認するにはファインダーをのぞいたり撮った写真を確認したりと面倒である。オオチャバネセセリなら埼玉県や東京都では絶滅危惧種だ。
イチモンジセセリ0824.JPG





























キツネノマゴの葉上に小さなバッタを見つけた。
「オンブバッタ」だったがあまりに小さいので幼虫だろうと思ったが、撮った写真を見たらお尻の先まで翅がある成虫だった。こんなに小さくて成虫なら間違いなくオスだろう。
バッタの仲間はフキバッタの仲間を除いて、おおむね翅が無いか小さな翅があるのが幼虫で腹部を覆う翅があるのが成虫だ。キリギリス科やコロギス科などにも例外の種がある。
オンブバッタ0824-1.JPG



















近くには大きなオンブバッタがいた。
これは成虫だろうと撮った写真を見ると、翅が短い・・・。
この大きさで翅が短いのでメスだった。
年1回の発生で秋に成虫になり耐寒性もあり12月に入っても見られる。
オンブバッタ0824-2.JPG



















2022年8月24日 ナデシコ目タデ科 ミズヒキ、シソ目キツネノマゴ科 キツネノマゴ、チョウ目セセリチョウ科 イチモンジセセリ、バッタ目オンブバッタ科 オンブバッタ

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ハネナガイナゴとナガコガネグモ [バッタ目]

田んぼの畔を歩くと次々と「ハネナガイナゴ」が田んぼに向かってダイブ!
その数たるやすさまじいものだ。
その様を撮りたいと思いながらもなかなか実現できない。

秋を実感する膨らんできたイネの穂上に、まさに稲の子。
ハネナガイナゴ0824-1.JPG



















こちらでは交尾中のカップルがいた。
メスはお尻を曲げているので腹部が無いように見え、さらにハネナガに!
ハネナガイナゴ0824-2.JPG





























田んぼの中のあちこちには危険な「ナガコガネグモ」のトラップが張り巡らされている。
トラップにつかまり糸でぐるぐる巻きにされるハネナガイナゴ。
ああっ、こうなってはもうどうしようもない。
ハネナガイナゴ0824-3.JPG



















田んぼはイナゴたちの生活の場であるが、それらを狙うナガコガネグモたちもまたしかり。
同じくの「シオカラトンボ」も餌食となっていた。
ナガコガネグモ0824-1.JPG



















まだ未熟なコガネグモがイネの株の間で巣を張っていた。
これだけたくさんの獲物がいるので、すぐに大きく成長するだろうなぁ。
一瞬たりとも気を抜けない生き物たちの日常は、自分に置き換えればちょっと想像がつかない恐ろしい世界だ。
ナガコガネグモ0824.JPG



















2022年8月24日 埼玉県 バッタ目バッタ科 ハネナガイナゴ、クモ目コガネグモ科 ナガコガネグモ、トンボ目トンボ科 シオカラトンボ

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イネ科のカメムシ クモヘリ、ヒゲナガ [カメムシ目]

今日は休みだが、昼過ぎまでに家事を済ませて家でまったり。
一時晴れ間が出たが、ほとんど曇り空だった。相変わらず蒸し暑い・・・。

小さな谷戸の田んぼにちょこっと出掛けてみた。
田んぼ脇の林縁のねこじゃらしことエノコログサの穂にいた「クモヘリカメムシ」。
クモヘリカメムシ0824-1.JPG



















淡い緑色のスリムな体に細長い脚、触角の黄色いまだらの斑が印象的な大きさ2㎝弱のカメムシだ。
田んぼでは稲の穂が膨らんでそこにも姿があった。
クモヘリカメムシは斑点米被害をもたらす稲の害虫で、農家にとってはやっかいな虫のようだ。
クモヘリカメムシ0824-2.JPG



















こちらのエノコログサでは太い前脚が目立つ大きさ1cm弱の「ヒゲナガカメムシ」がいた。
似た種にクロスジヒゲナガカメムシがいてちょっとややこしい!
田んぼではたくさんのハネナガイナゴが見られた。
その田んぼの虫たちは次回に。
ヒゲナガカメムシ0824.JPG



















2022年8月24日 埼玉県 カメムシ目 ヘリカメムシ科 クモヘリカメムシ、ナガカメムシ科 ヒゲナガカメムシ

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ツクツクボウシ? ボウシツクツク? [カメムシ目]

ツクツクボウシの声があちこちで多く聞かれるようになってきた。
ツクツクボウシ0816.JPG



















鳴き声は名の通りツクツク ボウシ♪なのか、ボウシ ツクツク♪なのか。
じっくり聞いてみた。
すると鳴き始めはジュクジュクジュク・・・、続いてボウシツクツク♪だった。
なので鳴き声が名前になるならこのセミはボウシツクツクということになる!
ツクツクボウシ0816-1.JPG



















夏空はあとどれくらい見られるだろうか?
夏空0816.JPG





























2022年8月16日 埼玉県(丘陵外) カメムシ目セミ科 ツクツクボウシ

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オオタカ幼鳥とミサゴのツーショット [鳥類]

湖を見ていると目の前の上空を「オオタカ」の幼鳥が旋回して対岸の枯れ枝にとまった。
羽の状態から今年生まれて親離れした個体のようだった。
林内を向いているが時折振り返っては湖上に目をやっていた。
見ている場所から対岸までは300mちょっとと遠い。
オオタカ幼鳥とミサゴ0818.JPG



















暫くして突然現れたのは、オオタカ幼鳥よりもはるかに大きな「ミサゴ」だった。
これに驚いてオオタカは一つ上の枝に飛び移った。
オオタカ幼鳥とミサゴ0818-1.JPG



















ミサゴは魚食いで湖の魚を狙って湖岸にいたのだろうが、他に枯れ木はあちこちにあるのに何故わざわざオオタカの幼鳥がいるこの枝にやって来たのか?
オオタカ幼鳥はひょっとしたらミサゴを見たのは初めてかもしれない。
ましてこんなに近くで見たのはきっと初めてだろう。
ミサゴは「何だお前」と言ったか言わなかったか・・・。
こちらも初めて見るツーショットに思わず連写してしまった。
オオタカ幼鳥とミサゴ0818-2.JPG



















この後、ミサゴは少し離れた湖岸の枯れ木に飛び去った。
暫くしてオオタカも飛び立ち湖面低くを飛んでこちら側の岸の枯れ枝にとまった。
数か月前までは親から餌をもらっていただろうが、今や自分でとるしかない。
オオタカの幼鳥の多くが命を落とすという。
頑張って立派な成鳥になれますように!
オオタカ幼鳥0818.JPG





























一方のミサゴはこのあと何度か湖面を見ながら湖の上を行ったり来たり。
魚を捕まえるところを見られるかと期待したが、残念ながら叶わなかった。
機会があればそのシーンをぜひ見てみたいものだ!
ミサゴ0816.JPG



















2022年8月18日 埼玉県(丘陵外) タカ目タカ科 オオタカ、ミサゴ科 ミサゴ

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コクワガタとアカアシオオアオカミキリ [コウチュウ目]

数日前の朝の出勤時に玄関の扉を開けたら、またしても地面にクワガタがいた。
今回は「コクワガタ」のオスだった。
メスがいたのが記憶に新しいが、それにしてもよく飛んでくるものだ。
朝の時間踏みつぶされても可哀想なので、とりあえず家にお越しいただき昆虫ゼリーでオ・モ・テ・ナ・シしておいた。
帰って見るとゼリーがかなり減っていて、そんなにお腹が減っていたのかと。
大顎が大きく久しぶりに見るなかなか立派なオスだった。
相変わらず体を掃除せずに写真を撮ったのであちこちに糸くずが・・・。
大きさを測るのも忘れてしまった。
コクワガタ0819.JPG



















同じ日に、fieldのトイレの灯りに居残っていた「アカアシオオアオカミキリ」のオス。
トイレバックにコンデジは残念なので持ち帰った。
以前メスをお持ち帰りしたが、それに比べてこのオスは何て小さい事か。
ゼリーを入れると速攻で食いついた。
夏の夜、カブクワを探して樹液を回るとよく見かけるカミキリムシだ。

赤い体に後頭、背胸、前翅の輝く緑色が本当に美しい。
東京都多摩部では絶滅危惧Ⅱ類の希少種だ。

昨晩、写真を撮って今朝出勤前にそれぞれの場所へ逃がしてきた。
コクワガタは恐らくここからであろう近隣の神社の樹林に。

いよいよコオロギの声が聞かれ、夏の虫たちも間もなくお別れの頃だろう。
寂しい・・・なぁ。
アカアシオオアオカミキリ0819.JPG



















2022年8月19日 埼玉県、東京都 コウチュウ目クワガタムシ科 コクワガタ、カミキリムシ科 アカアシオオアオカミキリ

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オニヤンマかと思ったらコオニヤンマ [トンボ目]

目の前をかすめて大きなトンボが飛んで行ってとまった。
オニヤンマかと思い逃げないようにそろそろと近づいて行ったら、「コオニヤンマ」のメスだった。
名前にコが付いているように一見オニヤンマとよく似ているが少し小さい。
長い後ろ脚で枝を抱えて面白い止まり方だ。
コオニヤンマ0816-1.JPG



















横から見るとコオニヤンマの特徴の頭の後ろに突起があるのがわかる。
オニヤンマに比べると頭部も小さい。
オニヤンマはオニヤンマ科でコオニヤンマはサナエトンボ科と分類も異なるのだ。
虫に詳しくない方が見れば、疑うことなくオニヤンマと思うに違いない!
コオニヤンマ0816-2.JPG



















2022年8月16日 埼玉県(丘陵外) トンボ目サナエトンボ科 コオニヤンマ

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