葉裏に潜むガ? ダイミョウセセリだった。 [チョウ目]
一昨年だろうか、皆伐した雑木林を歩いた。
すっかり明るくなってアズマネザサや様々な樹木の実生、切り株からは萌芽更新が見られる。
木を伐れば何故切るのかと批判の声が聞かれるが、これが2次林の本来の姿でありクヌギやコナラが大きくなり過ぎた現状では人やそこに生息する生きものにとって様々な弊害がでている。
何か視線を感じて見上げた枝先には獲物を狙っている「オオイシアブ」がいた。
見晴らしの良い場所に陣取って、視界の中を飛翔する甲虫類を好んで狩るハンターだ。
すっかり明るくなってアズマネザサや様々な樹木の実生、切り株からは萌芽更新が見られる。
木を伐れば何故切るのかと批判の声が聞かれるが、これが2次林の本来の姿でありクヌギやコナラが大きくなり過ぎた現状では人やそこに生息する生きものにとって様々な弊害がでている。
何か視線を感じて見上げた枝先には獲物を狙っている「オオイシアブ」がいた。
見晴らしの良い場所に陣取って、視界の中を飛翔する甲虫類を好んで狩るハンターだ。
ブルーが美しいルリシジミ [チョウ目]
ヤマトシジミやツバメシジミは見る機会が多いが、ルリシジミはなぜか少ない。
この日、ブルーが美しいチョウが地面で給水するため飛び交っていた。
飛んでいる翅の色から「ルリシジミ」だろうと止まるのをじっと待ってみた。
2個体が降り立ったのを見るとやはりルリシジミだった。
飛翔時、白っぽい翅表と鮮やかなブルーの翅裏が印象的だ。
大きな個体は、そろそろ現れるウラゴマダラシジミと見間違うことも過去に多々あった。
普通種で美しいチョウなのでもっと見たいと思うのだが、なかなかそうもいかない。
2017年5月29日 東京都
チョウ目シジミチョウ科 ルリシジミ CANON EOS7D SIGMA 17-70mmDC MACRO HCM
この日、ブルーが美しいチョウが地面で給水するため飛び交っていた。
飛んでいる翅の色から「ルリシジミ」だろうと止まるのをじっと待ってみた。
2個体が降り立ったのを見るとやはりルリシジミだった。
飛翔時、白っぽい翅表と鮮やかなブルーの翅裏が印象的だ。
大きな個体は、そろそろ現れるウラゴマダラシジミと見間違うことも過去に多々あった。
普通種で美しいチョウなのでもっと見たいと思うのだが、なかなかそうもいかない。
2017年5月29日 東京都
チョウ目シジミチョウ科 ルリシジミ CANON EOS7D SIGMA 17-70mmDC MACRO HCM
羽脱したシロスジカミキリの存在感 [コウチュウ目]
そろそろかなと気を付けて見ていたクリの木。
今日ようやく見つけた「シロスジカミキリ」。
地面に近いところに穴が開いていてそのすぐ脇にとまっていた。
穴は新しく、最近穿ったものと思われた。
さてどちらの穴から出たのだろうか?
正面に回って見ると何ともう一つ。
羽脱孔から出て上に歩くと思うので上の写真の上の穴ではないなぁ。
そう考えるとこの写真の穴が最も近く怪しい。
日本のカミキリムシの中では最大級!
周りをちょろちょろと走り回るキスジトラカミキリが目に入り、比較してその威風堂々たる姿がさらに印象的だった。
それにしてもこんな細いクリの若木に3つも大きな穴が開いてしまうと、この木の行く末も案じられる。
確かに隣の若木は枯れてしまった・・・。
2017年5月28日 東京都
コウチュウ目カミキリムシ科 シロスジカミキリ CANON EOS7D SIGMA 17-70mmDC MACRO HCM
地面に近いところに穴が開いていてそのすぐ脇にとまっていた。
穴は新しく、最近穿ったものと思われた。
さてどちらの穴から出たのだろうか?
正面に回って見ると何ともう一つ。
羽脱孔から出て上に歩くと思うので上の写真の上の穴ではないなぁ。
そう考えるとこの写真の穴が最も近く怪しい。
日本のカミキリムシの中では最大級!
周りをちょろちょろと走り回るキスジトラカミキリが目に入り、比較してその威風堂々たる姿がさらに印象的だった。
それにしてもこんな細いクリの若木に3つも大きな穴が開いてしまうと、この木の行く末も案じられる。
確かに隣の若木は枯れてしまった・・・。
2017年5月28日 東京都
コウチュウ目カミキリムシ科 シロスジカミキリ CANON EOS7D SIGMA 17-70mmDC MACRO HCM
久しぶりのウマノオバチ [ハチ目]
少し前の雨の日、こんな日は虫は見つからないなと歩きながらふと草の上を見ると黒いものが目に入った。
よほど大きいものでないと、もう裸眼では見えなくなってしまった。
だから小さい虫はよほどでないとターゲットにならない。
この虫、老眼鏡をかけて見るとここ数年見つけられないでいた「ウマノオバチ」だった。
産卵管の長さは約40cm弱くらいだったろう。
神奈川県の知人の山では伐採したクリの木の中から数多くのウマノオバチが発生し、神奈川県立生命の星・地球博物館に資料として提供したと聞いていた。
先日、神奈川県立生命の星・地球博物館の学芸員渡辺氏と話をした際に、知人からウマノオバチを預かったのは渡辺氏だった。世間は狭いものだ。
氏によるとウマノオバチの宿主はほとんどがミヤマカミキリで、ヒメウマノオバチはキマダラヤマカミキリだそうだ。
狭山丘陵で私が知る限りミヤマカミキリは少ないので、ウマノオバチも見る機会が少ないのかもしれない。
一方キマダラヤマカミキリは比較的よく見る種であり、従ってヒメウマノオバチもそうなのだろう。
宿主が少なければ寄生種も少ない、当たり前といえば当たり前の話だ。
2017年5月13日 東京都
ハチ目コマユバチ科 ウマノオバチ RICOH WG-4
よほど大きいものでないと、もう裸眼では見えなくなってしまった。
だから小さい虫はよほどでないとターゲットにならない。
この虫、老眼鏡をかけて見るとここ数年見つけられないでいた「ウマノオバチ」だった。
産卵管の長さは約40cm弱くらいだったろう。
神奈川県の知人の山では伐採したクリの木の中から数多くのウマノオバチが発生し、神奈川県立生命の星・地球博物館に資料として提供したと聞いていた。
先日、神奈川県立生命の星・地球博物館の学芸員渡辺氏と話をした際に、知人からウマノオバチを預かったのは渡辺氏だった。世間は狭いものだ。
氏によるとウマノオバチの宿主はほとんどがミヤマカミキリで、ヒメウマノオバチはキマダラヤマカミキリだそうだ。
狭山丘陵で私が知る限りミヤマカミキリは少ないので、ウマノオバチも見る機会が少ないのかもしれない。
一方キマダラヤマカミキリは比較的よく見る種であり、従ってヒメウマノオバチもそうなのだろう。
宿主が少なければ寄生種も少ない、当たり前といえば当たり前の話だ。
2017年5月13日 東京都
ハチ目コマユバチ科 ウマノオバチ RICOH WG-4
スズメバチネジレバネ メスのその全貌! [ネジレバネ目]
先日職場の同僚が、コガタスズメバチの死骸を拾ってきた。
聞くとスズメバチネジレバネが寄生しているとの事。
確かに腹節から頭が覗いていた。
聞くとスズメバチネジレバネが寄生しているとの事。
確かに腹節から頭が覗いていた。
スズメバチの死骸はとても臭く、彼によると履いた靴下の匂いがするという。
スズメバチだけが死んでもそれほど異臭はしないと思うので、このネジレバネの腐敗臭だと思われた。
上司の命令で同僚がネジレバネが寄生している腹部を解体した。
本人いわく、腹部一杯にネジレバネの体が収まっていたそうだ。
出てきたのはこれ。
いい機会だとネジレバネについて改めて調べたところ、ネジレバネに寄生された女王、ワーカーのスズメバチは冬を越す。
スズメバチの体内で孵化した幼虫は、今の時期樹液を訪れたスズメバチの体から離れて木に移る。
そうして体内から幼虫を輩出した母ネジレバネは、寄生したスズメバチと共に息絶える。
木に乗り移った幼虫は、次にそこを訪れたスズメバチに乗り移って巣に運ばれてスズメバチの幼虫に寄生するそうだ。
同僚たちが拾ってきたのは、この幼虫たちを輩出したネジレバネが寄生したスズメバチだったのかもしれない。
こういった寄生は他にカマキリモドキやツチハンミョウ、セミヤドリガなどがおり、宿主にたどり着ける可能性が低いが故にたくさんの卵を産むことが知られている。
それにしてもこの頭や体、まるでエイリアンのようだった。
2017年5月12日 東京都
ネジレバネ目ネジレバネ科 スズメバチネジレバネ RICOH WG-4
敵を威嚇! コウチスズメ [チョウ目]
ベニカミキリは花粉がお好き? [コウチュウ目]
ヨツボシトンボ 2017 [トンボ目]
数年前から湿地で見られるようになった「ヨツボシトンボ」。
湿地の水不足から今年の発生を危惧していたが、無事その姿を確認できた。
東京都のレッドリストでは西多摩で絶滅危惧Ⅱ類に指定されている希少種なので注目していた。
湿地中央にいくつかある枯れた茎に3頭がとまって、それぞれのテリトリーを監視していた。
湿地の水は上流からの流れが途絶えているが、地下から湧いている様子でトンボたちがテリを張っている中央部には僅かに溜まりオタマジャクシたちも集まっていた。
ヨツボシトンボのいる場所に近寄れず、遠目から望遠での撮影。
翅の黒斑や後翅根元の模様がヨツボシトンボの特徴を表している。
3頭以外に1頭のメスが早くも産卵するシーンが見られ、水さえ潤沢ならば次世代への希望も繋がっている。
2017年5月11日 東京都
トンボ目トンボ科 ヨツボシトンボ CANON EOS50D EF70-200mm F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ
湿地の水不足から今年の発生を危惧していたが、無事その姿を確認できた。
東京都のレッドリストでは西多摩で絶滅危惧Ⅱ類に指定されている希少種なので注目していた。
湿地中央にいくつかある枯れた茎に3頭がとまって、それぞれのテリトリーを監視していた。
湿地の水は上流からの流れが途絶えているが、地下から湧いている様子でトンボたちがテリを張っている中央部には僅かに溜まりオタマジャクシたちも集まっていた。
ヨツボシトンボのいる場所に近寄れず、遠目から望遠での撮影。
翅の黒斑や後翅根元の模様がヨツボシトンボの特徴を表している。
3頭以外に1頭のメスが早くも産卵するシーンが見られ、水さえ潤沢ならば次世代への希望も繋がっている。
2017年5月11日 東京都
トンボ目トンボ科 ヨツボシトンボ CANON EOS50D EF70-200mm F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ
グロテスクなヒオドシチョウの幼虫 [チョウ目]
今年の春は越冬したヒオドシチョウの姿を見る機会はあまりなかったのだが、今月に入ってあちこちのエノキの枝先でその幼虫が見られるようになった。
これは、無事越冬して産卵した成虫が多かれ少なかれまぁ例年通りだったということだろう。
ヒオドシチョウは1か所にたくさんの卵を産み付け、孵化した幼虫は群れてエノキの葉を食べるのでよく目立つ。
一見毒々しいトゲトゲの体だが毒はない。
群れているので天敵の鳥たちの眼にもとまり易いのだろう。
幼虫も蛹も見つかれば、あっという間に餌食となってしまう。
特にスズメやムクドリは最強の敵だ。
一方で、蛹化場所を探すため木を下りてきて道を歩いている時に踏まれたり、気持ち悪い毛虫として駆除されたりと意外と人間も天敵だ。
今の時期、エノキのそばを歩くときは、注意が必要だ。
幼虫時代とは似ても似つかぬ美しいヒオドシチョウの成虫。
2017年5月11日 東京都
チョウ目タテハチョウ科 ヒオドシチョウ CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
これは、無事越冬して産卵した成虫が多かれ少なかれまぁ例年通りだったということだろう。
ヒオドシチョウは1か所にたくさんの卵を産み付け、孵化した幼虫は群れてエノキの葉を食べるのでよく目立つ。
一見毒々しいトゲトゲの体だが毒はない。
群れているので天敵の鳥たちの眼にもとまり易いのだろう。
幼虫も蛹も見つかれば、あっという間に餌食となってしまう。
特にスズメやムクドリは最強の敵だ。
一方で、蛹化場所を探すため木を下りてきて道を歩いている時に踏まれたり、気持ち悪い毛虫として駆除されたりと意外と人間も天敵だ。
今の時期、エノキのそばを歩くときは、注意が必要だ。
幼虫時代とは似ても似つかぬ美しいヒオドシチョウの成虫。
2017年5月11日 東京都
チョウ目タテハチョウ科 ヒオドシチョウ CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
ウスタビガフシヒメバチ [ハチ目]
ウスタビガの繭から羽化したハチ。
最終的にはオス62頭、メス31頭の93頭だった。
繭を開いた時に幼虫が1頭死んでしまったので、総数は94頭。
はて、このハチは何というハチなのだろうかと気になって、webで見つけたこのハチの論文を書かれた神奈川県立生命の星・地球博物館の渡辺学芸員に同定をお願いした。
同定に当たっては写真は不可で標本のみとの事だった。
渡辺氏に標本を見ていただいた結果、ウスタビガフシヒメバチと同定していただいた。
この仲間は数種確認されているが、ポイントはオスの顔面の色、翅脈、メスの産卵管の形態。
渡辺氏が確認したウスタビガの繭から出たヒメバチはほとんどがウスタビガフシヒメバチだそうだ。
しかし、このハチの生態はほとんどわからないという。
普段どこに生息しているのか?自然界ではいつ羽化するのか?一つの繭から凄い数が羽化するが、一個体のメスがこれだけの卵を産むのか?複数のメスが産卵するのか?
今回の羽化数は、氏が確認したMAXとの事。
他にもヒメバチの仲間について大変興味深い話を色々と伺った。
今後この仲間にも注視してみたい!
2017年5月15日 東京都 ハチ目ヒメバチ科 ウスタビガフシヒメバチ
最終的にはオス62頭、メス31頭の93頭だった。
繭を開いた時に幼虫が1頭死んでしまったので、総数は94頭。
はて、このハチは何というハチなのだろうかと気になって、webで見つけたこのハチの論文を書かれた神奈川県立生命の星・地球博物館の渡辺学芸員に同定をお願いした。
同定に当たっては写真は不可で標本のみとの事だった。
渡辺氏に標本を見ていただいた結果、ウスタビガフシヒメバチと同定していただいた。
この仲間は数種確認されているが、ポイントはオスの顔面の色、翅脈、メスの産卵管の形態。
渡辺氏が確認したウスタビガの繭から出たヒメバチはほとんどがウスタビガフシヒメバチだそうだ。
しかし、このハチの生態はほとんどわからないという。
普段どこに生息しているのか?自然界ではいつ羽化するのか?一つの繭から凄い数が羽化するが、一個体のメスがこれだけの卵を産むのか?複数のメスが産卵するのか?
今回の羽化数は、氏が確認したMAXとの事。
他にもヒメバチの仲間について大変興味深い話を色々と伺った。
今後この仲間にも注視してみたい!
2017年5月15日 東京都 ハチ目ヒメバチ科 ウスタビガフシヒメバチ