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梅雨時の小さな草むらの世界で 後編 [季節]

ただ単に歩いているだけでは、小さな草むらの世界は覗けない。

かがんで少しづつ目を向けて歩を進めれば、次々にそこの住人達の姿が見えてくる。
葉の上で1cmに満たない小さなバッタ。
色は草そっくりだが、触角と目の色で見つけることが出来た。
「ハネナガイナゴ」の子供かな。
イナゴ0627_1.jpg



















こちらにはよく目立つ色でお洒落でかっこいいアブの仲間「ヒゲナガヤチバエ」。
(詳しい方に教えていただいた。Sさん感謝!)
その佇まいが美しかった。
アブ0627_1.jpg



















きみどり色の草の上に黒いアリもよく目立つ。
どこから飛んで来たのか 大きなお腹の女王アリの翅は傷んで恐らく飛ぶことはもう出来そうにない。
このあたりで翅を落として帝国を築くのだろうか?
アリ0627_1.jpg



















ここにはちょっと似つかわない個性的ないでたちは「ノコギリカメムシ」。
それもそのはず、ウリ科がお好みで食草はこの草むらでは見られない。
お尻のギザギザがノコギリの刃に似ているかららしいが、どちらかいうとチェーンソーだろう。
林縁に行けばカラスウリなどがあるので、ちょっとここで一休みといったところか。
カラスウリはまだ見た印象が無いのだが、そろそろ茎を伸ばしている頃だろうか?
ノコギリカメムシ0627_1.jpg



















2019年6月27日 埼玉県

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梅雨時の小さな草むらの世界で 前編 [季節]

梅雨に入って雨が続いたが、雨が止んだ少しの間、田んぼの畔の草むらの世界をじっくりと覗いて見た。
草はら0627_1.jpg



















草の葉上にとまった小指の先ほどの小さな小さな「ツバメシジミ」のオスだろうか。
少し傷んだ白っぽい翅が意外と目立っていた。
ツバメシジミ0627_1.jpg



















すぐ近くには意外と大きくなっていた「オオカマキリ」の幼虫がいた。
ここでは、ナガコガネグモに次ぐ脅威なのだろう。
ただ、この最強をもってしてもどれだけが生き残れるのか厳しい世界。
オオカマキリ0627_1.jpg



















淡い青緑色の中で一際目立った黄色は、前述のアオカミキリモドキの仲間の「キイロカミキリモドキ」だった。
有毒だから逆に目立たせているのだろうか
よく見ると腹端から透明なゼリー状のものを葉上に付けていた。
糞か卵か?
何なのだろう。

今回、サブで購入したミラーレス一眼のEOS Kiss Mにマウントアダプターを付けてEF-S60mmマクロで撮ってみた。
カメラ本体は軽いがアダプターを付けると結構な重さとなるが、それでもメイン機よりは軽くて重宝しそうだ。
今のCANONのAPS-CのミラーレスではEOS-M5に比べてエンジンも最新で測距点も多く、エントリーモデルながらもspec的には魅力があった。フルサイズならR、RPが注目されているが、さて今後どういう展開になるのだろう?

当然従来機に比べボタンの位置や操作方法が異なるが、ピント合わせも含めてさほどストレスは感じなかった。
ただ待機状態から電子ビューファインダーが復帰するまでのタイムラグが大きく、この点は改善して欲しい。
写真は無修正で少し青みが強いが画質を含めて、個人的には問題ない。
まだ使いこなせていないので何とも言えないが。
まぁ、あくまでアマチュアカメラマンの感想・・・。
キイロカミキリモドキ0627_1.jpg



















2019年6月27日 埼玉県 チョウ目シジミチョウ科 ツバメシジミ、カマキリ目カマキリ科 オオカマキリ、コウチュウ目カミキリモドキ科 キイロカミキリモドキ

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ナガコガネグモ 脱皮殻 [クモ目]

田んぼの畔の草むらの目をやると小さなクモの巣。
縦に張られた隠れ帯はコガネグモの仲間、「ナガコガネグモ」だろう。
脱皮して間もないのかそれともこれが普通なのかわからないが、体が半透明の幼体がいた。
ナガコガネグモ0627-1_1.jpg



















辺りの草にはクモの脱皮殻がいくつかあった。
しっかりと近くの草に糸を張って脱皮したようだ。
ナガコガネグモ0627-2_1.jpg



















こちらにも、甲羅のような頭胸部の殻の形がいかにもコガネグモだ。
抜けてもなお黒く鋭い顎の殻がここにいる虫たちにとっての脅威、怖い存在だ。
ナガコガネグモ0627-3_1.jpg



















2019年6月27日 埼玉県 クモ目コガネグモ科 ナガコガネグモ

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ヨシの周りで ジュウサンホシテントウ [コウチュウ目]

また明日からずっと天気が悪いようなので、小さな谷戸の田んぼに行ってみた。
田んぼと雑木林の間にヨシが群生している。
そんな畔を歩いていると、草の上で目立つオレンジ色の小さな虫を見つけた。
ジュウサンホシテントウ0627-1_1.jpg



















その場で種がわからず、似たハムシがいたなぁと帰ってハムシハンドブックや甲虫図鑑で調べるも該当するものが見当たらない。
ん~、ハムシモドキ?テントウモドキか・・・
テントウ、そういえばこんなテントウムシがいたことを思い出して調べてみると、やはりの「ジュウサンホシテントウ」だった。
後翅の黒斑を数えると確かに13個ある。
ジュウサンホシテントウ0627-2_1.jpg



















良く知られているナミテントウやナナホシテントウなどのテントウムシは丸っこい形だが、こんな細長いハムシチックなものもいる。
テントウムシハンドブックが出ているくらい種がいる事から、知らないのがまだまだいるのだ。

テントウムシ、侮る勿れである!

この種はヨシなどに付くアブラムシを食べる事からヨシ原で見られるそうだ。
丘陵にヨシ原があるが、この種を見たのは初めてで、他も探して見たが結局この1個体だけだった。
今後もヨシを注意して見てみよう!
ジュウサンホシテントウ0627-3_1.jpg



















2019年6月27日 埼玉県 コウチュウ目テントウムシ科 ジュウサンホシテントウ

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キッズレンジャーとルリボシカミキリ [コウチュウ目]

日曜日、公園でガイドウォークを行ったのだが、その時参加してくれたキッズレンジャーの小学校1年生の男の子が見つけてくれたのがシーズン初見の「ルリボシカミキリ」。
毎月2つの公園で行っている4回のガイドウォークにほとんど参加してくれていて、生きものを見つける目は小学生ながらに凄いのだ!
彼が見つけてくれなければスルーしていただろう、これからの活躍もとても楽しみ!!


今日、またいるかなとその場所を再び訪れてみると、林縁に置かれていた伐採木のベストポジションにいた。
これはいいところにいるなぁと素早くカメラの設定を変えて見ると既にいない。
何とも警戒心の強い・・・。
探すと少し離れたアズマネザサで見つけた。

ルリボシカミキリ0626-1_1.jpg



















この場所のルリボシカミキリは4年ほど前だろうか、初めて確認されてそれ以降少ないながらも毎年コンスタントに見つかり定着しているようだ。
以前はいなかったと思われ、いったいどこから来たのかは謎。
触角の黒斑は黒い毛が密集していて、近くでよく見ないと毛だとは気付かないだろう。
ルリボシカミキリ0626-2_1.jpg



















もう少しアップでと近寄ってシャッターを押したがすでに遅し、飛ばれてしまってピンボケとなった。
O社のカメラのプロキャプチャーモードという機能なら飛ぶ瞬間をバッチリ写し止められただろうか?
ふと思ったが、いや今のカメラで腕を磨かなければ!
ルリボシカミキリ0626-3_1.jpg



















2019年6月26日 東京都 コウチュウ目カミキリ科 ルリボシカミキリ

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碧い瞳のエリス ではなくてヤマクダマキモドキ [バッタ目]

クワの葉の上にか足長の細い虫がとまっていた。
ちょっと久しぶり、成長した「ヤマクダマキモドキ」の幼虫だった。
ヤマクダマキモドキ0619-1_1.jpg





























初齢の頃から変わらぬ碧い瞳が美しい。
学生時代、良く友達とパブに通いテーブル毎に順番が回って来て、ステージで当時流行っていた歌を歌ったものだ。
そんな歌の中に安全地帯の碧い瞳のエリスがあった。
正直この虫とは何の関係もないのだが、この目を見ると思い出す。
こんなに美しい色の目の虫もそうそういないと思う。
ヤマクダマキモドキ0619-2_1.jpg



















2019年6月19日 東京都 バッタ目ツユムシ科 ヤマクダマキモドキ

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クヌギの樹液にシロテンハナムグリ [コウチュウ目]

谷戸入口にそびえ立つ枝張りの立派なクヌギの大木。
数年前までは高い梢にカブトムシやオオムラサキが集まっていたが、昨年は見られなかった。
樹液が出ていないのだろう。
その木の根元に1頭だけいた「シロテンハナムグリ」。

土中から出てきたのだろう、翅に土がついている。
ヒメジョオンなどで良く見掛けるコアオハナムグリなどより大きくて、ブーンと大きな羽音を立ててクリの花などにもやって来て、スズメバチかとちょっと緊張してしまう輩だ。
シロテンハナムグリ0620-1_1.jpg



















クヌギの幹の窪みからでている樹液レストランのお客様。
とても小さなお店で、小さすぎて知られていないのか貸切。
似た種にシラホシハナムグリがいて翅の白斑や頭楯の窪みの有無で見分けるが、ここらで見られるのはほとんどシロテンなので乱暴だが見たらみんなシロテン(^^)
シロテンハナムグリ0620-2_1.jpg



















上の2枚はAPS-Cのミラーレスに18-150mmレンズで撮ったもの。
軽いうえに広範囲な画角をカバーしてくれてサブとしては大変重宝している。
電子ビューファインダーの色の濃さや小さな虫のピントの確認がなかなか慣れないが、まぁ良しとしよう。
APS-C一眼に100mmマクロレンズでも撮ってみた。
シロテンハナムグリ0620-3_1.jpg



















2019年6月20日 東京都 コウチュウ目コガネムシ科 シロテンハナムグリ

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ホタルとヒョウ ガの名前 [チョウ目]

ヒサカキが多い丘陵の林内を歩くとあちこちから飛び出る「ホタルガ」。

幼虫の食樹がヒサカキのホタルガが多く見られ、そろそろ1回目の発生ピークだろう。
頭の赤がホタルをイメージさせるがところどころで散りばめられている青も美しい。
ホタルガ0620_1.jpg



















ソメイヨシノの大木の幹の窪みにいた「ヒョウモンエダシャク」。
薄暗いところで白い翅が目立っていた。
真っ白な翅に黒斑が美しいが、名前のヒョウモンは後翅の黄色に黒の斑のことだろうな。
ヒョウモンエダシャク0620_1.jpg



















2019年6月20日 東京都 チョウ目マダラガ科 ホタルガ、シャクガ科 ヒョウモンエダシャク

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クリの葉裏で ムネグロメバエ交尾中! [ハエ目]

たくさんの虫たちが集まっているクリの木を見回っていると、見覚えのある虫が葉裏にとまっていた。
確かハエの仲間でかっこいいやつ!
それも交尾中だ。
上に見えるオレンジ色のお腹は、アオカミキリモドキだろうか。
ムネグロメバエ0620-1_1.jpg



















その名は「ムネグロメバエ」。
そうそう出会えないので交尾している場面はラッキーだった。
姿はハチに擬態しているようで、色的にはキボシアシナガバチにそっくり。
さらにその生態はハラナガツチバチの仲間に寄生するという。
ムネグロメバエ0620-2_1.jpg



















下がメスで乗っかっているのがオス。
メスの腹部から円錐状の突起が出ているのは何なのか?と上の写真をトリミングしてみた。
調べると普段からこの突起は出ているようだが何の役割があるのか、また拡大してもどうなっているのかよくわからなかった。
ムネグロメバエ0620-3_1.jpg



















2019年6月20日 ハエ目メバエ科 ムネグロメバエ

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葉裏のムネクリイロボタルとアオカミキリモドキ [コウチュウ目]

アワブキの葉を見ていると高さ2mほどの葉裏に小さな虫がいた。
逆光で影になっていて色がわからなかったがシルエットからホタルの仲間か?
ストロボで撮って見ると、やはり胸が赤いホタルの仲間だった。
ムネクリイロボタル0620-1_1.jpg



















胸の赤いホタルはヘイケとゲンジだが、班が無いので何だっけかな・・・。
ここ数年、虫の名前はもちろんだが、同僚の名前さえ出てこない時がありやばいのだ。
これはそうそう「ムネクリイロボタル」。
幼虫は陸生で貝類を食べ、成虫は僅かに発光するようだ。
光るのをまだ見たことが無いので、次に会う機会があったら是非確認したい!
ムネクリイロボタル0620-2_1.jpg



















クリの葉裏では「アオカミキリモドキ」を見つけた。
サングラスをかけたような大きな眼と体の鮮やかなオレンジ色が印象的。

そっくりさんに脚すべてがオレンジ色のカトウカミキリモドキがいる。


このカミキリモドキの仲間は体液にカンタリジンという毒を持ち、液に触れると水ぶくれができるので注意が必要だ。
前にも書いたが、中学の頃、ツマグロカミキリモドキを肘の内側に挟んでぐぐっと力を入れ、何も起こらなければ勝ちで水ぶくれが出来たら負けという遊びがはやり、良く負けたものだった。
アオカミキリモドキ0620_1.jpg



















2019年6月20日 東京都 コウチュウ目ホタル科 ムネクリイロボタル、カミキリモドキ科 アオカミキリモドキ

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