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湿地でリスアカネ [トンボ目]

午後から久しぶりに谷戸の大きな湿地に足を運んでみた。
この夏はほとんど出歩かなかったので久しぶりだった。

この湿地は数年前の台風で湧水が流れ込む水路が埋まりすっかり流入が無くなり干上がっていたが、地下から湧き出る湧水で僅かながら潤っている場所がいくつかありトンボたちの姿が見られていた。
台風以来、水路に溜まった土砂と湿地に流れ込んだ堆積した土砂の除去を度々依頼してきて、ようやく今年春に水路の土砂の除去が行われ湿地に水が流れ込んでいた。土砂の堆積と抽水植物の繁茂による陸地化については今後の課題となっている。

湿地周りを歩くと、陽が差してたくさんの赤トンボたちが林縁のササや湿地側の木柵にとまったり獲物を捕って飛び回っていた。
翅先に斑があるものがいて、よく見ると「リスアカネ」だった。
この種はここでは毎年コンスタントに見られるわけではないが、今年は個体数が多いように思われた。
リスアカネ0921.JPG



















ここで見られる赤トンボの中で翅の先に褐色の斑があるのは、リスアカネの他にノシメトンボとコノシメトンボくらい。ノシメトンボは胸横の2本の縦条は似ているが胸から腹部が暗い赤褐色に、コノシメトンボは胸横にコの字型の縦条があり額からお尻の先まで真っ赤に色付く。マユタテアカネのメスも斑の出るタイプがいるが大きさが小さく赤くならないので間違えることは無い。
リスアカネ0921-1.JPG



















額や胸は赤くならないが腹部は鮮やか。
リスアカネ0921-2.JPG



















今日見たリスアカネはすべてオスでメスは全く見られなかった。
そういえば今まで唯一、5年前にこの林縁で産卵するシーンを見ただけでそれ以降目にすることが無いのはたまたまだろうか?その時は水辺から離れた林縁に産卵していて、孵化しても水辺まではたどり着けないだろうなと思ったのを思い出した。
リスアカネ.JPG



















2022年9月21日、2017年8月24日 東京都 トンボ目トンボ科 リスアカネ

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