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草はらの小さなバッタたち [バッタ目]

田んぼ近くの草はらにしゃがんであたりを見渡して見ると葉陰から小さな顔がこちらを見ていた。
尖った頭と長い触角。
さて、誰の顔?
正体を確かめようと近づくとぴょんと跳ねて 行ってしまった。
ホシササキリ0618-1.JPG



















近くには少し大きなのがいた。
なるほど、背中に褐色の筋がある「ホシササキリ」の幼虫だった。
お尻に小さな産卵管が見えているのでメス。
ホシササキリ0618-2.JPG



















こちらにはもっともっと小さなのが。
短いしましまの触覚に意地悪そうな目つき。
きっと、「ハネナガイナゴ」の幼虫だろう。
ここにはコバネイナゴもいて若齢は見た目には判断できないが、例年ハネナガイナゴの成虫の方が早く現れるので
勝手にハネナガとした。
ハネナガイナゴ0618.JPG





























離れたところで見つけたのは「オオカマキリ」の幼虫。
大きさからホシササキリの幼虫を捕まえるのは無理そうだが、ハネナガイナゴの幼虫は餌食になりそう。
食うもの食われるもの、果たしてそれぞれ生き抜くことが出来るだろうか?
オオカマキリ0618.JPG



















2020年6月18日 埼玉県 バッタ目キリギリス科 ホシササキリ、バッタ科 ハネナガイナゴ、カマキリ目カマキリ科 オオカマキリ

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ウンモンオオシロヒメシャク、キアヤヒメノメイガ [チョウ目]

昨日の天気予報では今日は一日曇りだったので昼からゆっくりfieldへと思っていたが、昼前に確認すると夕方から雨の予報に変わっていた。
既に洗濯物を干していて室内干し出来ない大きなものだったので、これは降る前に帰らないととちょっとだけ。

田んぼの畔の足元に咲いていた小さな花。
結構好きな植物で、茎は地を這いそこから枝を出してその先に丸い葉をつけるチドメグサの仲間。
中でも葉よりも高い場所で花を咲かせるのが「オオチドメ」で仲間のチドメグサやノチドメ、ヒメチドメは葉より下に花を咲かせるのでこの種の判別は容易だ。
チドメグサは汁を傷につけると血がとまることから名が付いたよう。
オオチドメ0618_1.jpg



















その近くの葉上に、見たことのあるような無いような蛾がいた。
ん~、これは無いなと撮ってみたら初見の「ウンモンオオシロヒメシャク」。
幼虫の食草はスイカズラでよく見られる植物だ。
先月この仲間のよく似たフタツメオオシロヒメシャクを初見したところだった。
ウンモンオオシロヒメシャク0618_1.jpg





























こちらも葉上にいた大きさ2cm弱の小さな蛾。
ノメイガの仲間だろうと調べると「キアヤヒメノメイガ」がヒット。
翅のデザインがシックでいい!
キアヤヒメノメイガ0618_1.jpg



















2020年6月18日 埼玉県 セリ目ウコギ科 オオチドメ、チョウ目シャクガ科 ウンモンオオシロヒメシャク、ツトガ科 キアヤヒメノメイガ

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でかいぞ! トワダオオカ [ハエ目]

このところの暑さで、いよいよ藪蚊たちの季節がやってきた。
林内を歩いていると耳元にプ~ン♪という羽音がまとわりついてきて、後ろを振り返ると複数の蚊たちが追ってきているのにびっくり。立ち止まると集中攻撃を受けるので、虫よけは必須だ。
蚊にはいろいろな種がいてアカイエカやヒトスジシマカなど人の血を吸うものもいれば、そうでないものもいる。

この日林縁のコナラの木にコガネグモの仲間がいたので、種を確かめようと顔を近づけた時に耳元から低音で今まで聞いたことのない蚊の大きな羽音が聞こえた。
コナラの幹にいたようで、いったん飛び上がり再び幹にとまった。
そこには約1㎝ほどの大きな蚊が。
トワダオオカ0615-1_1.jpg



















頭から胸の縁の金色と脚や腹部の輝く青色が特徴の日本最大の美しい蚊「トワダオオカ]だった。
以前から見たいと思っていたがようやく見ることが出来た。
こんな大きな蚊に血を吸われたらどんだけ痒いかと思ったが、吸血はせずに花の蜜などを吸い、幼虫は他の蚊の幼虫(ボウフラ)を食べて育つそうだ。
名の由来は初めて見つかったのが青森県の十和田湖だったかららしいが、分布は北は北海道から南は九州まで見られる。
次に会った時には、もっときれいに撮りたいものだ!
トワダオオカ0615-2_1.jpg



















2020年6月15日 東京都 ハエ目カ科 トワダオオカ

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昆虫写真家新開孝さんの「虫のしわざ図鑑」のご紹介 [本]

昆虫写真家 新開孝さんの新刊「虫のしわざ図鑑」が少年写真新聞社から昨日15日に発刊されましたのでご紹介。
しわざとは虫が植物の葉や枝、実を食べたりかじったりしたあとや糞、巣などの事で、そのしわざから誰が残したものなのかを特徴をもとに紹介された図鑑です。昆虫だけでなく身近で見られる生き物のしわざも載ってます。
新開さんとしては3冊目のしわざ本。
虫のしわざ図鑑1.JPG





























カバー裏の「Let's find "Shiwaza"!
この本をもってfieldにLet's Go!ですね。
虫のしわざ図鑑2.JPG





























たまたま今日見つけたクズの葉上のしわざ、この本でばっちり誰のしわざかわかりました!
しわざ0616.JPG



















2020年6月16日

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オオミスジコウガイビル ミミズを襲う [ウズムシ目]

今日は晴れて真夏日となりさらに湿度が高く非常に蒸し暑かった。
林内を歩いていると足元に「オレンジ色の憎い奴」夕刊フジ ではなく、これからの時期よく見られるオレンジ色が鮮やかな「オオミスジコウガイビル」がいた。
よく見るとすぐそばにのたうち回っている大きめのミミズがいたが通り過ぎてしまった。
食べないかなぁと見ていると、急にUターンしてミミズのもとへ来たかと思うといきなり絡みついた。
オオミスジコウガイビル0615-1_1.jpg



















コウガイビルの口は体の中央の腹側にあるとの事で、さてこれからどんな展開になるのだろうかと体にまとわりつく蚊を払いながら息を飲んだ。
長い体がゆっくりとミミズの方へ移動して体全体で絡み始めた。

オオミスジコウガイビル0615-2_1.jpg



















絡み始めてから4分後にはミミズの体はほとんど覆いつくされてしまった。
はじめは抵抗していたミミズもこの時点では全く動かなくなってしまった。
さらにこの先がどうなるのかとても興味深かったが、タイムアウトで後ろ髪をひかれながらこの場を去った。
コウガイビルが獲物を襲うのを見たのは今回が初めてだった。
オオミスジコウガイビル0615-3_1.jpg



















コウガイビルについて説明しよう!
コウガイビルのコウガイとは、昔の女性の髪飾りの笄(こうがい)に体の形が似ていることから名付けられたようだ。扇形の頭が特徴で名にヒルと付くが悪名高きヤマビルなどのヒルとは分類が異なり、プラナリアなどと同じウズムシ目に属し雌雄同体。体は粘着性を帯びる。
先に書いた通り口は体の中央腹側にあり肛門も兼ねる。食べたところから出すということだ。
この穴から出る酵素が獲物を溶かして吸収する。
獲物はミミズやナメクジ、カタツムリなど。

最もよく見掛けるオオミスジコウガイビルは中国原産の外来種で、大きいものは1mを超える。
在来種では体が黒っぽく大きさが10cmほどの「クロイロコウガイビル」。
オオミスジに比べると見る機会は少ない。
クロイロコウガイビル0519_1.jpg



















2020年5月29日、6月15日 東京都 ウズムシ目コウガイビル科 オオミスジコウガイビル、クロイロコウガイビル

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松葉? いやいや、オナガグモ [クモ目]

マツの実生がたくさん生えた場所であたりを眺めていると、幾本ものクモの糸が風に漂っていた。
その一本を目で追っていくとマツの実生にたどり着いた。
さて、誰の糸なのか?
1本の松葉が不自然にクモの糸に絡んでいた。
ふふ~ん、君か!
オナガグモ0610-1_1.jpg



















見ているとその松葉がぐにゃりと動き出した。
松葉の正体は「オナガグモ」だった。
腹部が長いからオナガグモで、粘着性がない糸を数本張ってそれに伝ってきたクモを食べるクモ食いのクモ。
そのシーンをまだ一度も見たことが無いのでぜひ見たいなぁ。
オナガグモ0610-2_1.jpg



















大きさは2㎝ほどあり時期的にも成体だろう。
周りを見渡すとあちこちでその姿が見られた。
都市部の雑木林の林縁などでも見られるので、ちょっとエイリアンっぽいこのクモを探してみてはいかが!

いまさらながらにクモは昆虫か?
昆虫の一般的な定義は、体が頭部、胸部、腹部に分かれ胸部から出る6本の脚があるということ。
一方のクモは体が頭胸部と腹部に分かれ脚は8本、なので昆虫ではない。
昆虫はクモの餌食になる印象があるがではクモは最強か、というとそうでもない。
クモも昆虫に食べられたり、ツツクモバチの仲間やカマキリモドキの仲間などクモに寄生する昆虫もいるのだ。
オナガグモ0610-3_1.jpg



















2020年6月10日 東京都 クモ目ヒメグモ科 オナガグモ

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初見、キオビベニヒメシャク、フジロアツバ [チョウ目]

チョウは日本で240種ほどが知られているが、同じ分類の蛾は5000とも6000種とも言われ多様性に富んでいる。
fieldで現在見られるチョウはほぼコンプリートだが、さすがに蛾は未知だ。

この日もススキの葉にとまっていた小さな蛾がいた。
ん~、見たことないかなぁ。
クリーム色の地に淡い紅、なかなか奇麗だ。
キオビベニヒメシャク0531-1_1.jpg



















調べると「キオビベニヒメシャク」というらしい。
幼虫が何を食べているか未だわかっていないようだ。
チョウはすべての種で幼虫の食草が判明しているが、蛾はまだまだ。
キオビベニヒメシャク0531-2_1.jpg



















歩くと苔むしシダの生えた石垣から飛び立ついくつもの小さな蛾がいた。
どれも茶色い翅に白斑が目立っていた。
これも見たことが無いなと、とまったところで写真を撮った。
フジロアツバ0609-1_1.jpg



















尖った鼻先や翅の形でヤガ科アツバの仲間だろうと調べると「フジロアツバ」に行き当たった。
幼虫の食草は枯葉だそうで、いた環境からコケかシダ食いかと思ったら違った。
数日後、雑木林の林縁でも見つけたので、コケ、シダではないようだ。

大きい蛾は目に付くが、小さいものは見えないのでついついスルーしてしまう。
まだまだ知らない種がたくさんいることは、新たな出会いがあるということ。
小さいものが見えなくなって集中力もなくなりなかなか辛いが、一歩踏み出せば楽しみが増えそうだ!
フジロアツバ0609-2_1.jpg



















2020年6月 東京都 チョウ目シャクガ科 キオビベニヒメシャク、ヤガ科 フジロアツバ

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クリの花とオオスカシバ [チョウ目]

今日は朝から雨。
梅雨入りしてから雨が続いているが、今日は本降りですごい雨量だった。
明日は小雨くらいにとどめて欲しい!

3日前は青空だった。
早や青空が懐かしい。

枯れたクワの枝先にとまったのは「シオカラトンボ」のオス。
この日は風が強く、大きくあおられてすぐにいなくなってしまった。
シオカラトンボ0610_1.jpg





























クリの花が咲いて、虫たちに人気のレストランがOPENだ。
コアオハナムグリやクロハナムグリ、テングチョウにアカシジミ、メスグロヒョウモンなどが来店している中目にとまったのが透明の翅に黄緑色の体、腹部のえんじ色の帯が特徴のガの仲間、「オオスカシバ」だった。
オオスカシバ0610-1_1.jpg



















幼虫はクチナシでよく見かけるが、成虫に出会う機会は個人的にはそれほど多くない。
ましてクリの花で見たのは初めてかもしれない。

この雨ではさすがに人気のレストランも閑古鳥が鳴いているだろう。
雨がやんで晴れ間が出てくれれば、また賑わうに違いないが・・・
オオスカシバ0610-2_1.jpg



















2020年6月10日 東京都 トンボ目トンボ科 シオカラトンボ、チョウ目スズメガ科 オオスカシバ

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アブもまだまだ クロベッコウハナアブとフタガタハラブトハナアブ [ハエ目]

5月の終わり、開花したイボタノキにウラゴマダラシジミでもいないかとみて回った。
お目当ては見つからなかったが、大きなアブが訪れていた。
ベッコウハナアブやシロスジベッコウハナアブに似ているが、この配色は見たことが無い。
調べると「クロベッコウハナアブ」という普通種だった。
ハチの巣に寄生して幼虫や蛹を食べるそうだ。
クロベッコウハナアブ0531_1.jpg



















後日、近くの別の植物の葉上にも見たことのない金色のアブ。
こちらは「フタガタハラブトハナアブ」のメスのようだ。
オスは体に二本の黒い帯がある。

共に2cm前後とアブの仲間では大型だが、今まで見た記憶がなくともに初見だった。
ハエの仲間は普段はあまり撮らないのでまだまだ知らぬ種が多くいる。
フタガタハラブトハナアブ0602_1.jpg



















2020年5月31日、6月2日 東京都 ハエ目ハナアブ科 クロベッコウハナアブ、フタガタハラブトハナアブ

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LOVE キタキチョウ、キアゲハ [チョウ目]

目の前を「キタキチョウ」が横切って傍らのムラサキシキブの葉の裏にとまった。
あらっ、カップル。
葉につかまっているほうが先導して飛んでいたのでオスだろう。
チョウは交尾飛翔時オスメスどちらが先導して飛ぶか、稀に例外もあるが種によっておおむね決まっている。
また、キタキチョウの雌雄はオスのほうがメスより翅表の色が濃く、オスの前翅裏根元に性斑があり区別できるが写真のように後翅が重なると見えない。
キタキチョウ0610-1_1.jpg



















まもなくメスも葉につかまったが、この写真で見ても左のほうが色が濃いことがわかる。
葉上に怪しい黒い影、と思ったがただハエがとまっているだけだった。
キタキチョウ0610-2_1.jpg



















別のムラサキシキブでは「キアゲハ」のカップルがいた。
手持ちの図鑑にキアゲハの交尾時飛翔形式の記載はなかったが、アゲハ(ナミアゲハ)はメスが先導するとあるのでキアゲハもそれに倣うと上がメス。
キアゲハの性別は春型では翅の違いがほとんどないようなのだが、腹部が上のほうが太いのでやはりメスだろう。

普段はオスメス気にしていないが、こうしてカップルになっているとちょっと気になる・・・ 
 
ムラサキシキブは人気のデートスポット?
LOVE日和だった。
キアゲハ0610_1.jpg





























2020年6月10日 東京都 チョウ目シロチョウ科 キタキチョウ、アゲハチョウ科 キアゲハ

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