梅雨の晴れ間 [季節]
頭の小さなオニヤンマ コオニヤンマ [トンボ目]
昨日は久しぶりに休みだったが、残念ながら雨 一日家から出なかった。
今日は昼前に雨がやみ、午後からはイネ科観察会に参加する予定だったので、昼前にある虫を求めてちょっくら湿地に行ってみた。
雲っていたが、湿地の畔の草には雨のしずくが。
輝いていたのは「チゴザサ」。
水辺や畔に生えるイネ科の植物。
まるで光るモビールのようだった。
今日のお目当ては、すぐに見つかった。
今週初め、仕事中に見つけていたのだが撮ることが出来ずにいた。
黒と黄色の体はまるでオニヤンマと見間違うが、やはりオニヤンマの風格には及ばない。
体の割には頭が小さい、いわゆる小顔の「コオニヤンマ」だ。
似てはいるが分類も異なり、オニヤンマはオニヤンマ科だがコオニヤンマはサナエトンボ科。
幼虫は2~4年を経て成虫になる。
毎年確認しているが、今年もここで出逢たのはうれしい!
2015年6月27日 東京都
イネ目イネ科 チゴザサ
トンボ目サナエトンボ科 コオニヤンマ
CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM EOS50D EF70-200 F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ
今日であったシックなカミキリたち [コウチュウ目]
林縁に良い香り [植物]
梅雨時期、いよいよ夏の花々が咲き始めた。
林縁を歩くとどこからともなく甘~い香りが漂ってくる。
匂いをたどっていくと「アカメガシワ」。
先駆性樹木・パイオニアツリーと呼ばれ、開拓した日当たりのよい場所に真っ先に生えてくる木で、成長が早く痩せた土地でもグングン成長する。
雌雄別株でオス花は黄色のぼんぼり。
甘い香りにたくさんの虫たちが集まってくる。
オカトラノオやリョウブも咲き始め、虫の集まるポイントが増えてきた。
一方、緑の草はらでは目立つピンク色の面白い花「ネジバナ」が咲き始めた。
虫が来ているところはあまり見られないが、花粉はハナバチの仲間が媒介しているようだ。
また、虫が来ないと花の付き方から自家受粉するらしい。
ねじれがチャームポイントのネジバナだが、ねじれは右巻き左巻きほぼ同数。
時期になると草地のあちこちに見られる花だが、ランの仲間でじっくり見るとその形はまさしくランの花。
今シーズンは、ぜひこの花に訪れる虫を見てみたい。
2015年6月15日東京都
キントラノオ目トウダイグサ科 アカメガシワ
ラン目ラン科 ネジバナ
ホタルが見られる頃に咲くホタルブクロ [植物]
6月の初めごろ、渓流や湿地の小川沿いではゲンジボタルが飛び始める。
それに合わせたように咲く「ホタルブクロ」。
このことから、名の由来は子供たちがこの花の中にホタルを入れて遊んだという説がある。
これは風情もあって面白そうだと思ってはいるが、なかなか実行に移せないでいる。
もう一つの説として、花の形を提灯に見立てて火垂袋と名付けられたとも言われている。
さて、どちらの説がお好みか?
スジグロシロチョウが飛んできたがスルー。
蜜は花の奥にあるのでチョウにはちょっと無理なのだろう。
よく似たものにヤマホタルブクロがあるが、見分けは萼片と萼片の間の形。
ホタルブクロは萼片と萼片の間が上へ反り返っている。
図鑑などではこれを付属片(付属物)と呼んでいる。
一方のヤマホタルブクロは萼片と萼片の間が反り返らず山状に膨らんでいる。
山状に膨らんでいるから山ホタルブクロと思えば覚えやすい。
丘陵では意図的か同じ場所に混在しているところもある。
見つけたらまずここをチェックだ!
2015年6月13日 東京都
キキョウ目キキョウ科 ホタルブクロ、ヤマホタルブクロ
CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM EOS50D EF70-200 F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ
イボタノキを食い尽くすケムシの正体 ホシシャク [チョウ目]
この毛虫たちはいったい何なんだ?
数年来気にはなりながらも調べずにいたのだが、今年調べてみると正体は「ホシシャク」というシャクガ科の蛾だということが判った。
白地に黒い班のあるきれいな蛾のようだが、見たことがない。
あれだけの幼虫がいるのだからイボタノキ周りを見ていると出会えるのではと探していたのだ。
先日、ある植物を探していてふと見上げた看板の下に無数の蛹がぶら下がっていた。
終令幼虫が蛹化前に糸を吐いてそこで蛹になったようだ。
蛹は白に黒斑、部分的に黄色はキアシドクガか?
この糸に白い蛾が止まっていた。
最初はクモの巣にかかったのかと思ったが、よく見ると蛹の糸につかまっている。
これが蛹から羽化した「ホシシャク」だった。
10mほど離れたところにセイヨウイボタがありそこから移動してきたようだ。
蛹がよく似たキアシドクガはドクガ科、ホシシャクはシャクガ科。
科が異なるのに、蛹も成虫もよく似ているのは不思議。
白地に並んだ黒点が、なんとも綺麗な蛾である。
翅を閉じた翅裏中央にある一つの黒点がチャーミング。
イボタノキを食い尽くすケムシの正体見たり!
こんな綺麗なガだったとは・・・、びっくりだ。
2015年6月18日 東京都
チョウ目シャクガ科 ホシシャク RICOH WG-4
キノコを食う キマワリ [コウチュウ目]
見覚えがある風貌だがいつも見るものと色が違う。
がやはり「キマワリ」だった。
黒色が多いがたまに褐色のものもいるようだ。
木の幹でじっとしていいるのはよく見かけるが、キノコを食べるところを初めて見た。
普段何を食べているのかまでは気にしていなかったが、キノコ好きとは知らなかった。
近くでじっくり見ていても構わずむしゃぶりついているところを見るとかなりお好きなようである!
ひつこく見ていたらさすがに気になったようで、すたこら逃げだした。
お食事中、ごめん。
足元を見渡すと、ちっちゃな虫。
つぶらな瞳がかわいい!!
コスナゴミムシダマシかな。
2015年6月13日 埼玉県
コウチュウ目ゴミムシダマシ科 キマワリ コスナゴミムシダマシ
CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM/内臓ストロボ
湿地の草はらのガたち [チョウ目]
ヒメジョオンにチョウたちが舞うその下の草で見つけたガたち。
この時期、良く見かけるのが翅の鹿の子模様から名が付いた「カノコガ」。
鹿の子模様というなら褐色の方がぴったりなのだが・・・。
でも透明の翅模様が美しい。
4月の終わりに見つけた小さな「マメドクガ」も見違えるようにすっかり大きくなっていた。
間もなく蛹化だろう。
何時も雑木林の樹液で見かけるカトカラの仲間がなぜか草原にいた。
ちょっとびっくりな違和感。
樹皮では目立ちにくいが、ここでは後ろ翅のオレンジ色が目立つ。
たまたま立ち寄ったのだろうか?
雑木林では、「ホタルガ」が見られるようになってきた。
頭が赤いのがホタルのようなのでホタルガ。
発生時期もホタルと重なる。
飛ぶとひらひら翅の白い模様が印象的だ。
狭山丘陵は、このガの幼虫の食草となるヒサカキが多いので、今の時期林内を歩けばまず出逢えるガの一種だ。
2015年6月13日 東京都
チョウ目ヒトリガ科 カノコガ、ドクガ科 マメドクガ、ヤガ科 ?、マダラガ科 ホタルガ
CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM
ハラビロトンボ 熟す [トンボ目]
胸も腹も真っ黒に変わり別種のような色合い。
湿地を見て歩くと、オスばかりがいるところとメスばかりがいるところがくっきり分かれているようだ。
オスがいるところでは、熾烈な?縄張り争いが頻繁に起こっていた。
成熟してきた個体とまだ若い個体の争いだが、必ずしも成熟個体が有利とは見て取れない。
水色の若い個体より黒く成熟した個体の方が、いかにも強そうに見えるのだが・・・。
ここの湿地は年々流れ込む土砂の堆積で陸地化してきているが、乾燥に強いハラビロトンボには適しているのかもしれない。
2015年6月13日 東京都
トンボ目トンボ目 ハラビロトンボ CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM
ヒメジョオンのレストラン [季節]
草木の花が端境のこの時期、ここぞと存在感を表しているのヒメジョオン。
ぐんぐん伸びた茎の先に白と黄色のコントラストの花がきれい。
そんな花にたくさんの虫たちが集まっていた。
最も多かったのは、何時もモンシロチョウかと疑い持って凝視する「スジグロシロチョウ」。
近くに畑があるので、たまにモンシロチョウも混じるから。
このところ姿を現すようになったのが「キマダラセセリ」だ。
初見の頃は、このチョウなんだっけ?と家に帰って図鑑とにらめっこである。
一年た経つと忘れてしまうのが、何とも悲しい!
老眼が進み裸眼で見ているとニホンミツバチかコマルハナバチか?
レンズを覗くと、いやいや、「ヒメトラハナムグリ」だった。
なるほど、この模様はハチに擬態しているのかもしれないと初めて思ったのだ。
これからの時期、この花を訪れるチョウの仲間ではセセリチョウの仲間が多くなる。
こちらはまだ傷みのない綺麗な翅の「オオチャバネセセリ」。
セセリチョウの仲間では大きい方だ。
後ろ翅に並んだ白斑がジグザグに並ぶのが特徴だが、たまに真っ直ぐに近く並んでイチモンジセセリと間違う個体もいるからややこしい。
様々な生き物が集まるヒメジョオンは、今の時期虫たちに人気のレストラン。
こちらもついついどんなお客が来ているのかと訪れてみたい花なのだ。
2015年6月13日 東京都
チョウ目シロチョウ科 スジグロシロチョウ
セセリチョウ科 キマダラセセリ、オオチャバネセセリ
コウチュウ目コガネムシ科 ヒメトラハナムグリ
CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM