クロハナムグリ [コウチュウ目]
ガビチョウの巣 [鳥類]
あちこちで見られとにかく鳴き声が大きいうえに、かなり近づいても逃げないところがふてぶてしさを増長させる。
さらには他の鳥の声をまね、今の時期サンコウチョウの声、ほいほいほいと鳴くからややこしい。
そんなガビチョウの巣と卵を初めて見た。
高さ50cmほどの笹薮を刈っていて見つかったそうだ。
卵はとても美しい淡いターコイズブルー。
何故、こんな色をしているのだろうか?
やぶの中に巣を作る中でこの色にメリットがあるのだろうか?
ガビチョウは環境省の特定外来生物、日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されている。
巣を見つけたからには駆除対象だが、周りを刈られたこの巣には放っておいても親鳥は戻ってこないだろう。
同じ環境で生活しているウグイスと競合するとのことだが、実際にウグイスにとって何らかの影響が出ているのだろうか?
今日もガビチョウの高らかな歌声が谷戸に響いていた。
2015年5月14日 東京都
スズメ目チメドリ科 ガビチョウ
CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM EOS50D EF70-200 F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ
ウバタマムシ 交尾す [コウチュウ目]
久しぶりのオオミドリシジミ [チョウ目]
ルリシジミ?ウラゴマ?
見ると、久しぶりに見る「オオミドリシジミ」だった。
昨年は覚えがないので数年ぶりの確認である。
傷みのない美麗な翅から羽化して間もないのではないだろうか。
やはり、アブラムシの出す甘露を舐めるのに夢中でかなりの時間モデルとなってくれた。
翅を開いてはくれなかったが、時折ちらりと見える青い煌めきがとても美しかった。
すべて見えるのはもちろんきれいだが、このチラリズムもこれはこれで惹かれるものがある。
くるくる回りながら舐めているのでいろんな角度が見られた。
正面から見ると毛深かったのに驚いた。
葉影からにょっと出る後ろ翅。
チョウの翅といいうより何かの生き物の顔に見える。
これぞお尻を顔に見立てた擬態。
以前、これにまんまと騙されてこちらが顔と信じて疑わない方に出会い、理解いただくのに苦労した。
人も騙される自然の不思議なのだ。
2015年5月26日 東京都
チョウ目シジミチョウ科 オオミドリシジミ
EOS50D EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM/MT-24X、EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM/内部ストロボ
ゼフィルスの集まる株 [チョウ目]
先日、数年前に伐採されたコナラの株のある林を歩いていると、切り株から萌芽した枝にたくさんのアカシジミやウラナミアカシジミが集まっていた。
多い株では、両種合わせて十数頭が葉上や葉裏に見られた。
この時はじっくり観察することが出来なかったので、今日また行ってみた。
以前ほどは数が見られなかったが、それでも両種がまとまっていた。
葉上で休む「アカシジミ」。
ウラナミアカシジミのほうが多いように思われた。
さて、このチョウたちはなぜここに集まっているのか?
集まっている株とほとんど見られない株がある。
この違いは何なのか?
当初は、若い葉に産卵するために集まっているのかと思っていたが、この違いを考えるとどうやらそうとは言えないようだ。
じっとしているものもいるが、葉の上を忙しく歩き回っているものが多くいた。
見ていてわかったことは、アブラムシの存在だった。
チョウたちが多い木には、枝にたくさんのアブラムシが見られる。
種はわからないが、このアブラムシが葉上に落とす甘露を求めてやってきていると思われる。
アブラムシの集団がいるすぐ下の葉上に集まり、葉の上にストローを伸ばして歩き回っている。
上記アブラムシ集団のすぐ下の葉上にいた「ウラナミアカシジミ」。
別の株だが、葉の上のアブラムシの落とした甘露をなめる「アカシジミ」。
アリもやって来ていたが、近づくアリを翅を使って追いやっていた。
確かに、アブラムシがついている株には見られるが、ついていない株にはいない。
今ここに集まっている理由はおそらくこのためと思われる。
ゼフィルスの仲間は若い木を好むと言われる。
果たして萌芽更新したこれらの株の枝を好んで産卵するのだろうか?
2015年5月26日 東京都
チョウ目シジミチョウ科 アカシジミ、ウラナミアカシジミ
EOS50D EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM/MT-24X、EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM/内部ストロボ
ミズキの樹冠をひらひら飛ぶさまが美しい キアシドクガ [チョウ目]
ミズキの花が終わったこの時期、樹冠を白いチョウが飛び交う。
昔、長野の山間を車で走っていてその光景を目にした。
ウスバシロチョウか?と車をとめて、網で捕まえた。
一見チョウに見えたが、見たことがない。
櫛状の触覚からガだと分かったが、この時名前はわからなかった。
帰って調べると、「キアシドクガ」。
真っ白な翅に黄色い前脚が特徴的だった。
丘陵のあちこちのミズキでもキアシドクガが飛び交うのが見られる。
先日、歩いていてふと園路脇の葉裏で白いものが目に入った。
それは羽化して翅が伸びたキアシドクガだった。
ドクガと名が付くが毒はない。
蛹も毛が気にはなるが、白・黒・黄色となかなかお洒落な色使い。
これから少しの間都心でも成虫たちの舞が見られるが、モンシロチョウやスジグロシロチョウと間違わないように!
2015年5月22日 東京都
チョウ目ドクガ科 キアシドクガ
CANON EOS50D EF70-200 F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM
今年は多い? ニホンマムシ [爬虫類]
よく見かけるアオダイショウでもヤマカガシでもない。
体の日の丸模様が目立つのはそうあの毒蛇、50cmほどの 「ニホンマムシ」だ。
先日、草刈り機に巻き込まれて死んだ個体を見たが、ここで生きているのを見るのは10年来初めてだ。
こんなチャンスは滅多にないし、次いつ出逢えるかわからない。
駆け寄ってじっくり観察。
エラの張った頭は毒蛇の象徴と言われる。
ちょっかいを出すととぐろを巻いた。
何と尻尾の先端を振ってシャーという威嚇音を出したのだ。
毒を持たない普通に見られる蛇は、こちらが近づくとサァーッと逃げてしまうのだがニホンマムシは違った。
とにかく逃げる速度が遅く、少し進むととまり危険を感じると音で威嚇し、さらには鎌首をもたげて襲い掛かってくる。
今回のように事前に発見できればよいが、知らぬに近寄ったり踏んでしまうと間違いなく攻撃を受けるだろう。
今年、個人的にも他の方からの目撃情報もすべて水辺。
これからの季節、水辺にはくれぐれも注意したいものだ。
2015年5月13日 東京都
爬虫類クサリヘビ科 ニホンマムシ RICOH WG-4
ミシシッピアカミミガメ 産卵する [爬虫類]
昨日、3年続けて観察会を行っている千葉県の公園に今週末の観察会の下見に行ってきた。
綺麗に草刈りされた小高い丘に何やら黒っぽい物体が・・・。
きっとカメ!
近寄って見ると甲羅の直径が30cmほどもある「ミシシッピアカミミガメ」だった。
今の時期、水辺から離れてこういった場所にやってきているのは産卵に違いない。
見ると後ろ脚の地面が少し掘られていた。
やはりと掘った場所を覗きこむも、卵は見えない。
これからなのか・・・。
あたりを見渡すと、少し離れた場所に下の写真の掘った跡があった。
既にここに卵を産んで、さらに今いる場所にも産もうとしているのではないか?
と思いここをちょっと掘ってみた。
土が柔らかく一度掘って土をかぶせたが平らにはならなかったと思われた。
産卵しているなら、あの脚で掘るのだからそんなに深くはないだろうと思っていたが、写真の状態からさらに10cmほど掘ると白いものが見えた。
慎重に掘り出すとそれはやはり楕円形の卵だった。
全部で3個、長さ3.5cmで気を付けたが1つは割れてしまった。
この場所は芝が植えられ、土も固くこんなに掘るのは大変な作業だと思うのだが、これを終えてさらに別の場所に土を掘ろうとしていた母ガメはすごいと思われた。
ウミガメの産卵や卵は今までにテレビで何度も見たことがあるが、身近なミシシッピアカミミガメのそれは初めてである。
同じ苦労をして産んでも、私たちの目には外来種のミシシッピアカミミガメは困ったものに映ってしまうのは辛い事。
母ガメには何の罪もないのだから。
近くの小川には、昨年生まれたであろう、まさしく縁日で売られている大きさの小さなミドリガメたちが甲羅干しをしていた。
命の大切さと外来種の問題、今度の観察会ではこのことについて触れてみたいと思う。
2015年5月18日 千葉県
爬虫類ヌマガメ科 ミシシッピアカミミガメ RICOH WG-4
今年もムカシヤンマ [トンボ目]
先日、ある谷戸で虫仲間のToさんとお会いした。
そろそろムカシヤンマ出てますかねぇ?と尋ねると1頭いたよとのこと。
さっそく、行ってみると木柵に頭がちょこっと見えた。
まだ羽化して数日だろう。
昨年は5月22日に初見だった、まぁ昨年並みの出現だ。
シーズンになれば近寄っても逃げない個体が出てくるが、今の時期は敏感でなかなか近寄らせてくれない。
ここ数年、採集しているとの情報が多く寄せられ心配していたのだが、顔を見れてほっ。
元来、個体数も多い方ではないので、今年はどのくらいの数が見られるのか気になるところだ。
ミズキの下の木柵にはキティちゃんのようなうさみみいもむし。
食樹から降りた「ヒトツメカギバ」の幼虫だろう。
ピントが合っていないがかわいいので。
2015年5月15日 東京都
トンボ目ムカシヤンマ科 ムカシヤンマ
チョウ目カギバガ科 ヒトツメカギバ
CANON EOS50D EF70-200 F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM
ヒオドシチョウ前蛹、蛹 食われる [チョウ目]
昨年も今年も越冬したヒオドシチョウが春先エノキの枝先に産卵してたくさんの幼虫たちが見られた。
枝先の葉を食いつくし、終齢になるとこぞって木を降りて近くで蛹になる。
これだけの数の幼虫が羽化すると、どれだけの蝶が舞うのだろうと楽しみにしていたが、そこは自然界の摂理、1つの種が増え過ぎないよう数量調整システムが働くようだ。
昨年は、木から降りてきたところを子育て中のムクドリたちが待ち構えて何匹も咥えて飛び去る姿があちこちで見られた。
しかし今年この場所ではムクドリたちの姿が見られず、幼虫たちはエノキの隣のイヌツゲの木に移って蛹化を始めた。
一昨日、その光景はまるでヒオドシチョウたちのクリスマスオーナメントのよう。
1つの枝に無数の前蛹や蛹、これから蛹にという幼虫たちで賑やかだ。
ところが今日、見に行ってびっくり。
幼虫も前蛹も蛹もすべて跡形もなく無くなり、見られたのはイヌツゲの木から飛び出来たのはムクドリとスズメたち。
さらには木の周りを飛び回るキイロスズメバチの姿だった。
上の写真を撮っていた時にも、幼虫や蛹にまとわりつく寄生蜂が見られ、すべてが蝶になることはないとは思っていたが、まさかの展開だった。
食べられたものたちも他の命につながり無駄になってはいないのはわかるのだが、この結果にはちょっとたじろぐ。
それでもどこかでこの難から逃れたものが、夏に大空を羽ばたくのだろう。
さらに夏から秋を過ごして厳しい冬を乗り越えたものたちだけが子孫を残せる、自然界の厳しさをまざまざと見せ付けられた出来事だった。
2015年5月4、14、16日 東京都
チョウ目タテハチョウ科 ヒオドシチョウ
CANON EOS7D SIGMA17-70mm EOS70D EF100mm F2.8L IS USM