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マユミの枝にミノウスバ [チョウ目]

以前にも書いたが、今年はマユミの実付きがいい。
昨年は不作だったが何が原因なのかよくわからないが、ピンクと赤の美しい実が見られるのは嬉しいものだ。マユミ1018.JPG



















そんなマユミの枝を見ていると、しっかり枝につかまっている虫がいた。
産卵中の「ミノウスバ」だ。
あちこちの枝にこの光景が見られた。
ミノウスバ1030_1.jpg


















メスと少し離れたところにオスがいた。
櫛状の触覚が目立っている。
このオスは無事子孫を残せたのだろうか?
ミノウスバ1030-1_1.jpg


















2015年10月30日 東京都
チョウ目マダラガ科 ミノウスバ


もふもふ感がたまらない! ヒメヤママユ [チョウ目]

朝、出勤途中で峠のコンビニに立ち寄ったら、照明の下に「ヒメヤママユ」が2頭いた。
一年ぶりに見るが、ヤママユガの仲間の中でも小ぶりながら最も好きな種だ。
翅がきれいなオスの1頭を思わずGET、お持ち帰りした。
この色合いと眼状紋が自然の芸術、素晴らしい!
ヒメヤママユ1029_1.jpg


















アップで見ると体を覆う毛の質感、その色ともふもふ感がヤママユガ科の魅力だ。
秋も深まり朝夕かなり冷え込んでくるこの時期に成虫として現れるからこそ、このもふもふ感が必要なのだろう。
間もなく11月、肌寒い夜の街灯にヤママユの仲間が集まることで今年もあとわずかと思う、晩秋から初冬の風物詩なのだろう。
ヒメヤママユ1029-2_1.jpg


















2015年10月29日 東京都
チョウ目ヤママユガ科 ヒメヤママユ  CANON  EOS70D EF-S60mm F2.8 マクロ USM 内臓ストロボ/430EXⅡ

クサキリとクビキリギス [バッタ目]

ウスバカマキリを探していて見つけたのが、共にキリギリス科のこの似た者同士。

最初に見つけたのは褐色型の「クサキリ」のメスだった。
卵越冬で成虫は夏から秋にかけて見られ、オスは夜にジー♪と鳴く。
褐色型と緑色型がいる。
クサキリ1026_1.jpg


















ひょうきんな顔付きにお尻の立派な産卵管。
産卵管はまるで剣のようだが戦う武器ではなく、名前の通り卵を産むための大事な役割をしている。
クサキリ1026-1_1.jpg


















もう一種は緑色型の「クビキリギス」のメス。
こちらは成虫越冬で、冬の生き物観察会の常連である。
越冬を終えた暖かな早春の夜 ジー♪と鳴く声は心をウキウキさせる。
クビキリギス1026_1.jpg



























クサキリに比べて頭のてっぺんが尖っているので識別は容易。
口が口紅を塗ったように赤いので血吸いバッタとも呼ばれる。
クサキリも上の写真のように多少口が赤いものもいるので、やはり頭の尖りがポイントだ。
クビキリギス1026-1_1.jpg


















2015年10月26日 東京都
バッタ目キリギリス科 クサキリ、クビキリギス       CANON  EOS70D EF100mm F2.8L IS USM

初めてのウスバカマキリ [カマキリ目]

昆虫には普通に見られる種と、局地的に生息している種がいる。
カマキリの仲間で後者に当たる種の一つが「ウスバカマキリ」だ。
ここ数年来、近隣の生息地を訪れたが一度も出会えないでいた。

この夏、狭山丘陵の一角でこのカマキリが見つかった。
それを知ってから何度となく足を運んだが、ここでも見つからない。
いよいよカマキリのシーズンも終わりに近づき、昨日と今日の休みに最後のチャンスと探しに行ってきた。

昨日は晴れたが木枯らし一番の影響で強風が吹き、オスを見つけたが証拠写真程度で飛ばれて見失ってしまった。
今日はリベンジで、気温が上がった昼前に行ってみた。
数時間捜し歩いたが相変わらず姿は見られず。
あきらめかけた時、足元の草にカマキリを見つけた。
体型はハラビロカマキリのようだが、特徴である翅の白斑がない。
もしやとじっくり観察すると、前脚の付け根に黒い班が見て取れた。
初めて見るお腹の大きなメスのウスバカマキリだった。
ウスバカマキリ1026-2_1.jpg


















誤って踏みつけていたかもしれない低いチガヤの葉の上に、よく出てきてくれたと感謝である。
これが今年最後のチャンスとばかりに散々付きまとわせていただいた。
彼女にはいい迷惑だっただろうが、カメラ目線で答えてくれた。
ウスバカマキリ1026_1.jpg


















特徴である鎌の付け根の黒い斑、鎌の部分に黄色い班があるのも他のカマキリにはないと思われる。
鎌の先端の赤色もこの種の特徴かもしれない。
今日の出会いは自分にとって今年一二を争うトピックとなった。
ウスバカマキリ1026-1_1.jpg



























2015年10月26日 東京都
カマキリ目カマキリ科 ウスバカマキリ  CANON  EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/一部430EXⅡ

足元からトノサマバッタ [バッタ目]

昨夜、昨年より3日早い木枯らし1号が吹いたそうだ。
確かに窓が音を立て風が強いとは思っていたのだが・・・。

まだ風が収まらぬ中、草はらに行って見ると、足元からコバネイナゴやツユムシ、クサキリにホシササキリなどが飛び出してくる。秋も深まってきたが、まだまだバッタたちは元気なようだ。
そんな中、ぼてっと明らかに重い音の重量級が飛び出した。
ここらで見られる最も大きなバッタの仲間、「トノサマバッタ」だった。トノサマバッタ1025_1.jpg



















重い音の理由は、一匹ではなくオスを背中に乗せたメスだからだった。
こうしてみると、オスとメスの体格差はかなりある。
交尾時、小さいオスが上に乗るのはこの体格差からみても確かに理にかなっているだろう。
オスのほうが大きければメスは大変だ。
トノサマバッタ1025-2_1.jpg


















都会では、トノサマバッタが棲める様な広い草地は少なくなった。
草地といっても背丈の高い草が茂っている場所ではなく、背丈が低く地面が露出している場所が必要のようだ。
ここはトノサマバッタが好む希少な環境。
今日のメスが無事産卵して、来年またこの場所でトノサマバッタに出逢えることを期待したい。トノサマバッタ1025-1_1.jpg



















2015年10月25日 東京都
バッタ目バッタ科 トノサマバッタ    CANON  EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/一部内臓ストロボ


秋ぶらり [季節]

だんだん見られる虫が少なくなってきた。
林縁でようやく見つけた「アシグロツユムシ」のオス。
ここ数年、園路際・林縁の草を刈られ見られる場所が少なくなり残念だ。
アシグロツユムシ1018_1.jpg


















水際の赤く色付いてきたミゾソバの葉にいたのは「エサキモンキツノカメムシ」。
葉の紅葉と共に、体の色も赤く染まってきているようだ。
カメムシの仲間には、クヌギカメムシのように秋が深まると体の色が赤くなる種がいる。
この種もそうなのだろう。
エサキモンキツノカメムシ1018_1.jpg


















2015年10月18日 東京都
バッタ目ツユムシ科 アシグロツユムシ
カメムシ目ツノカメムシ科 エサキモンキツノカメムシ  CANON EOS7D SIGMA 17-70mmDC MACRO OS HCM

見慣れぬ白い花? [植物]

よく歩く道沿いに見たことのない白い花が咲いていた。
いったい何という花か?
シャクチリソバ1014-1_1.jpg


















葉はちょっとミゾソバのようでもうちょっと尖っていて茎が赤い。
調べると蕎麦の花に似ている。
こんなところに蕎麦が・・・。
シャクチリソバ1014-2_1.jpg


















よくよく調べるとどうやら「シャクチリソバ」というらしい。
昭和初期に東京の小石川植物園から逸出したとされている。
昆虫の同定も難しいが、植物は似た外来種もあってそれ以上に難しいと思ってしまう。
シャクチリソバ1014_1.jpg


















2015年10月14日 東京都
タデ目タデ科 シャクチリソバ                 CANON  EOS70D EF100mm F2.8L IS USM

たぶん・・・ ハヤシノウマオイ [バッタ目]

公園の園内に落ちているごみを回収するのも仕事の一つ。
事務所に戻って分別していると、袋の中になぜかウマオイのメスが。
いつ入ったのだろうか?
ウマオイを見るのは今年2度目、鳴き声は一度も聞いておらず例年に比べると遭遇する機会が少ない。
せっかくなのでお持ち帰りした。
ハヤシノウマオイ1022_1.jpg


















ウマオイにはハヤシノウマオイとハタケノウマオイの2種がいるが、丘陵で見られるのは「ハヤシノウマオイ」。
両種は鳴き声や発音器の形状が異なり、過去に確認したのはハヤシノウマオイのみでハタケノウマオイは見たことがない。
さらにメスとなると発音器が無く鳴かないのでどちらかわからない。
ハヤシノウマオイ1022-1_1.jpg


















どちらかわからなくとも、この秋もじっくりウマオイを見ることが出来たのは嬉しい。
が、スイーチョン♪という鳴き声も聞きたい!
ということでまだ間に合うかなぁ?夜な夜な徘徊して来よう。
ハヤシノウマオイ1022-2_1.jpg


















2015年10月22日 東京都
バッタ目キリギリス科 ハヤシノウマオイ(たぶん)

CANON  EOS70D EF-S60mm F2.8 マクロ USM 内臓ストロボ/430EXⅡ


ツマグロヒョウモンが元気! [チョウ目]

ノハラアザミやヤクシソウなどの花に色々な虫たちが集まっている。
秋口には夏眠していたヒョウモンチョウの仲間、ミドリヒョウモン、メスグロヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモンなどが多く見られたが、だんだん姿が見られなくなってきた。
今目立つのは、圧倒的に「ツマグロヒョウモン」だ。
元来南方系で以前は見られなかった種。
ツマグロヒョウモン1015-1_1.jpg


















メスは前翅に特徴があるのですぐに判別がつくが、オスは一瞬何?と期待が高まる。
が後ろ翅の縁が黒く縁取られているので、慣れると判別はたやすいだろう。
ツマグロヒョウモン1015_1.jpg


















一昨日、柵のロープに幼虫時代の頭を付けた蛹を見つけた。
これから羽化するものたちがまだまだいるのだろう。
朝夕の寒さは増してきたが、彼らの恋の季節は続きそうだ。
ツマグロヒョウモン1019_1.jpg




















2015年10月15、19日 東京都
チョウ目タテハチョウ科 ツマグロヒョウモン

CANON  EOS50D EF70-200mm F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ、RICOH WG-4


キバラヘリカメムシ 鈴なる [カメムシ目]

谷戸では、マユミの実が豊作である。
昨年はほとんど実らなかったが、今年は小さな木から大きな木までたくさんの実が付き、間もなく赤い種が顔を出す。
と書いたが、その実を撮るのを忘れていた。

実が豊作ならば、その実の汁が大好物の「キバラヘリカメムシ」も久しぶりの大豊作。
10月1日に葉の上にいる幼虫の集団を見つけた。
あちこちの葉にまさに鈴なりだった。
キバラヘリカメムシ1015-2_1.jpg


















2週間後に行ってみたら、ほとんどが成虫となっていた。
幼虫は黒と黄色でお洒落なデザインだと思うが、個人的にはシックな大人の装いを下から見るのが好きである。
キバラヘリカメムシ1015_1.jpg


















まだ終齢幼虫も見られ、脱皮後の初々しい新成人もいた。
このカメムシの越冬形態は成虫越冬。
集団で越冬するとも言われているが、ぜひその様子を見てみたいものだ。
キバラヘリカメムシ1015-1_1.jpg


















2015年10月15日 東京都
カメムシ目ヘリカメムシ科 キバラヘリカメムシ  CANON  EOS50D EF70-200mm F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ