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ロープ柵の上で [季節]

10月31日、アオクチブトカメムシを撮影した際に、カメムシの足元に「コミミズク」の幼虫がいるのを見落としていた。
で、翌日探しに行ってみた。
流石に同じ場所にはいなかったものの、少し離れたロープ柵の縦杭の割れ目で見つけることが出来たが同じ個体かはわからない。
これからの時期、柵のロープや木柵の上でよく見られる。
腹部の淡いエメラルドグリーンが綺麗なのだが、位置が悪く見るのは断念した。
コミミズク1101_1.jpg



















ロープの裏側に赤いものがチラリと見えた。

歳のせいだろうか?

チラリズムには惹かれる!
ワカバグモ1101_1.jpg



















指で突いて出てきたのは、「ワカバグモ」だった。
若葉色だからワカバグモだが、赤い脚が目を惹く。
冬に落ち葉をめくると越冬している個体をよく見かける。
ワカバグモ1101-2_1.jpg



















この時期よく見られるのが「クヌギカメムシ」の仲間だ。
こちらもワカバグモと同じ黄緑と赤の配色。
秋が深まると体や脚に赤みが強まるのは、前出のアオクチブトカメムシと同じだ。
クヌギカメムシの仲間1101-1_1.jpg



















クヌギカメムシの仲間にはクヌギカメムシとヘラクヌギカメムシ、サジクヌギカメムシがいる。
クヌギカメムシは気門が黒いので判別できるがヘラとサジのオスは交尾器を見なければわからず、メスは外見では判別不能だ。
これは気門が黒くないのでサジかヘラだがそれ以上はわからない。
それにしても、腹端に着いているのは何だろう?
普通見る個体はこんなものは付いていない。
相手の交尾器の一部なのだろうか?
クヌギカメムシの仲間1101-2_1.jpg



















2017年11月1日 東京都 カメムシ目ヨコバイ科 コミミズク、クモ目カニグモ科 ワカバグモ、カメムシ目クヌギカメムシ科 クヌギカメムシ.sp

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ヒメヤママユの交尾 [チョウ目]

今年は10月末からよくヒメヤママユと出会った。
ヘムレンさんから教えていただいた「ヒメヤママユ」の交尾。
見るのは街灯に来る単独個体ばかりでヤママユガの仲間の交尾は初めて見た。

オスに比べるとメスはでかい!
ヒメヤママユ1102-1.jpg
















数日後の朝、峠のコンビニでオス3個体を見つけた。
この頃が発生のピークだったのかもしれない。
翅が擦れてはいるが、やはり美しい!
いよいよ、ウスタビガが現れたとの情報が・・・。
ヒメヤママユ1104.jpg
















2017年11月2日、4日 チョウ目ヤママユガ科 ヒメヤママユ

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巣が見つけやすい季節 [季節]

今日は立冬、暦の上では今日から冬だが暖かかった。
いよいよ落葉樹は葉をカラフルに彩って今年最後の煌びやかな衣装を纏う。
既に葉を落としている木々が目立ち始めると、今年作られた鳥たちの巣があちこちで見つかる。

人が歩くすぐそばのウメの木もすっかり葉を落とした。
何気に見るとおやっ、こんなところに、枝の根元に鳥の巣があった。
鳥の巣1101-1_1.jpg



















葉が茂っている時にはここに巣があるとは誰も気付かなかっただろう。
大きさや使っている枝の太さなどからヒヨドリの巣ではないかと思うが。
ヒヨドリは天敵のカラスなどからヒナを守るため、人の近くで営巣するそうだ。
鳥の巣1101-2_1.jpg



















田んぼの脇を歩いているとオギの群落に褐色の球がぶら下がっていた。
カヤネズミの球巣だ。
ここまで目立つのは誰かがオギの中から引っ張り出したのではと思われた。
カヤネズミの巣1031-1_1.jpg



















公園では毎年カヤネズミの巣の数を調査しているが調査でこうなったのだろうか?
それにしてもよくも巧みにこんなに丸い巣を作るものだと感心する。
カヤネズミの巣1031-2_1.jpg





























2年前の初夏に巣を見つけて近づいたら、中からカヤネズミが飛び出て逃げて行った。
しっぽを巧みに草に絡ませて見事な走りっぷりだった。
以前、井の頭自然文化園で展示されていたカヤネズミとカヤネズミの巣を見た。
ススキの穂で作られた巣から顔を出すカヤネズミ。
自然界ではこういった光景はなかなか見ることが出来ないだろう。
カヤネズミ_1.jpg






















2011年、2017年10月31日、11月1日 東京都 ネズミ目ネズミ科 カヤネズミ

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アカボシゴマダラ幼虫 [チョウ目]

エノキの実生に小さなヒメバチがいた。
その動きを目で追った先にいたのが「アカボシゴマダラ」の幼虫。

幼虫に産卵するのかと凝視しているとふいっと去ってしまった。
アカボシが宿主なのか、近くにたまたまいたのかわからない。
以前、蛹から出てきたヒメバチは大きかったのでたまたまのいたのかもしれないし、小さな種も寄主なのかもしれない。
アカボシゴマダラ1031-1_1.jpg



















続けて幼虫を見ていたら枝を伝って葉の上に来た。
葉の表面には糸が貼られているので、座、いわゆる巣。

アカボシゴマダラ幼虫の越冬する姿は短角だ。
何故、越冬態は短角なのだろうか?
この幼虫は長角だが次の脱皮で短角へと変態するだろう。
なかには長角のまま成長して寒くなってから羽化したり、寒さで羽化できず死んでしまうものもいる。
継続して観察してみよう。
アカボシゴマダラ1031-2_1.jpg



















葉の先まで来るとくるりと体の向きを変えた。

後姿がなかなか愛らしいが外来種と思うと何とも複雑だ。
アカボシゴマダラ1031-3_1.jpg



















以前10月末に撮った短角の越冬態。
アカボシゴマダラ短角_1.jpg



















2012年、17年 東京都 チョウ目タテハチョウ科 アカボシゴマダラ

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まだいた アミガサハゴロモ [カメムシ目]

タラノキに「アミガサハゴロモ」がいた。
翅の白斑が特徴だ。

ハゴロモ三兄弟のうちベッコウ、スケバはほとんど姿を消した。
いとこのアオバハゴロモはまだよく見かける。

アミガサハゴロモ1031-1.JPG



















こうしてアップで見ると、セミと同じ仲間だけあってとてもよく似ている。
鳴いてくれれば面白いのだが鳴かないのが残念だ!
アミガサハゴロモ1031-2.JPG





























発生した当初は緑色の粉で体がおおわれているが、時間が経つと取れてしまうようだ。
この個体も、粉が取れて地色が見えている。
下の写真は以前に撮った緑の粉の付いた初々しい個体。

あとどれくらい生きられるのだろう?
朝夕、とても寒くなってきた。
アミガサハゴロモ0803_1.jpg



















2017年10月31日 東京都 カメムシ目ハゴロモ科 アミガサハゴロモ




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ケヤキの実生にコミスジの幼虫! [チョウ目]

林縁のエノキの若木でアカボシゴマダラを探していたら、ふと隣の実生の葉上の幼虫が目に入った。
今年初めて見る「コミスジ」の幼虫だった。それも2頭も。
コミスジの幼虫の食草はマメ科のフジやクズだと思っていたが、ついているのはそれらの植物とは違う。
草本ではなくどう見ても木で、葉を見るとケヤキに違いない。
周りを見ても知見にある食草はない。
コミスジ1101-1_1.jpg





























久しぶりなのでそれぞれの幼虫をクローズアップ。
体の凸凹が多いので、ちょっと絞りが浅かった。
コミスジ1101-2_1.jpg



















横から見るのと上から見るのでは全く異なり、同じものとは思えない姿だ。
コミスジ1101-3_1.jpg



















木を見ると、葉脈だけを残した食痕と巣があったのでこの木で生育したことに間違いはないようだ。
帰って日本産蝶類標準図鑑で調べると、マメ科以外にもニレ科のケヤキ、エノキ、ハルニレ、ムクノキにも付くことがあると記されていた。
新たな知見を得ることは、ドキドキして楽しい!
コミスジ1101-4_1.jpg



















2017年11月01日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 コミスジ、バラ目ニレ科 ケヤキ

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赤いアオクチブトカメムシ [カメムシ目]

何気にロープ柵のロープを見ていて「アオクチブトカメムシ」を見つけた。
おやおや、もうこんなに体の色が紅葉している。
昨年も12月に赤くなった個体を見たが、本来の緑色は長らく見ていない気がする。
アオクチブトカメムシ1031-1_1.jpg



















普段はたたんでいる口吻を伸ばして威嚇?
続けて撮った写真では根元から2段目と先端が縮んでいた。
いったいどれだけ伸びるのだろう。
アオクチブトカメムシ1031-2_1.jpg



















お腹はさらに赤く、まるでエビなどの甲殻類のよう。
太い口吻もよく見える。
この写真でも帰って気付いたが、体の真下にコミミズクの幼虫がいた。
この時は全く気付かなかったのが残念だ。
アオクチブトカメムシ1031-3_1.jpg



















2017年10月31日 東京都 カメムシ目カメムシ科 アオクチブトカメムシ

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実と虫 [季節]

ウワミズザクラやヤマウルシなどがオレンジ色にクヌギも色変わりをはじめ雑木林がカラフルな装いに変わって来た。
林縁を歩いていても色とりどりの実が目立つ。

今年は見る機会が多い「アオツヅラフジ」の青い実。
以前に里山のアンモナイトと書いた。
ブドウのようで美味しそうだが・・・。
アオツヅラフジ1031_1.jpg



















赤い実はたくさんあるが「サルトリイバラ」の実は大きくて存在感がある。
まるでセスジツユムシの触覚の先に実っているよう。
サルトリイバラ1031_1.jpg





























ようやく綺麗な紫色になった「ムラサキシキブ」。
実の奥にもう冬芽が顔を出していた。
秋と冬の主役たち。
ムラサキシキブ1031_1.jpg



















「マユミ」のピンク色の実が裂開して中から赤い種子が顔をのぞかせていた。
綺麗に開いた実はないかと探していたら、枝に「ツマグロヒョウモン」がお休み中。
ここなら敵にも見つかりにくいだろう。

帰って写真を確認すると下の実の上に淡いピンク色の幼虫がいた。
ノメイガの仲間の幼虫のようにも見えるが、調べてもわからなかった。
ツマグロヒョウモン1031_1.jpg





























2017年10月31日 東京都 

キンポウゲ目ツヅラフジ科 アオツヅラフジ、ユリ目サルトリイバラ科 サルトリイバラ、シソ目シソ科 ムラサキシキブ、ニシキギ目ニシキギ科 マユミ、バッタ目ツユムシ科 セスジツユムシ、チョウ目タテハチョウ科 ツマグロヒョウモン

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クサヒバリの声も弱々しく [バッタ目]

マユミの木である虫を探していると隣の葉上に何かいた。

眼鏡をかけると「クサヒバリ」のオスだった。
鳴き声はよく聞くが姿を見るのは今シーズン初めてだ。
クサヒバリ1026-1_1.jpg



















体長8mmほどと小さく林縁の葉の込み入ったところで鳴いていて探すのに骨が折れるので、よほどの事が無い限り普段なかなか撮る気になれない。
なのでこういう機会は非常にありがたい。
翅の発音器の模様が美しい。
クサヒバリ1026-2_1.jpg



















恐らくこれが今年最初で最後だろうとちょっとマジになったが、うかつにも葉を揺らしてしまい素早い動きであっという間に高い場所へ登って行ってしまった。
数枚撮った中で見られるのは僅かだった。
いよいよ寒さが増してfieldで聞こえるクサヒバリの鳴き声も弱々しくなってきた。
クサヒバリ1026-3_1.jpg



















2017年10月26日 東京都 バッタ目ヒバリモドキ科 クサヒバリ

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