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サラサヤンマ羽化する [トンボ目]

薄暗い湿地の木柵で「サラサヤンマ」のメスが羽化していた。
ここで見たのは初めてで、いるんだなぁと実感!
サラサヤンマ0502-1.JPG



















腹部の模様からサラサ=更紗と名付けられた、小型の美しいヤンマ。
伸びて間もない翅がキラキラ光って美しさをさらに際立たせていた。
この時だけのスペシャルな輝きだ。
数時間後見た時にはすでに姿は無く、無事に初飛行、大空に飛び立ったようだった。
サラサヤンマ0502-2.JPG



















湿地から離れた草地で「ハラビロトンボ」を見つけた。
こちらも腹部の斑紋からメスだろうか。
越冬組以外にシオヤ、シオカラなどの新成虫も現れて、いよいよトンボのシーズンが始まった!
ハラビロトンボ0503.JPG



















2021年5月3日 東京都 トンボ目ヤンマ科 サラサヤンマ、トンボ科 ハラビロトンボ

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葉っぱに丸い切り抜き しわざの主はヤマトハキリバチ [ハチ目]

いよいよエゴノキの蕾が目立つようになってきた。
既にミズキは開花し初夏の白い花も終盤だ。
そんなエゴノキを見ていると葉をくるくると巻いた小さなゆりかごがいくつもぶら下がっていた。
おっ、いるなと探してみるといたいた!
「エゴツルクビオトシブミ」のオスだ。
いつもは近づくと警戒してか長い首をすっと立て触角を寝かせてお得意のポーズをとるが、この個体はごく普通だった。
エゴツルクビオトシブミ0428.JPG



















さて、何の木だろうか?
いくつも葉っぱが丸く奇麗に切り取られていた。
こんな葉を見たことが無いだろうか?
ヤマトハキリバチ0428-1.JPG



















今までもよく見掛けてこのしわざの主は誰?と気になっていた。
この日はその主を見たくてしばらくの間待ってみた。
するとブーンと羽音を立ててやって来たのは小さなハチ。
やはり・・・、ハキリバチであることはわかっていたが実際にその場を見るのは初めてだった。
止まるやいなや、すぐに顎で葉を切り始めた。
ヤマトハキリバチ0428-2.JPG



















お尻のオレンジ色の毛(スコパと言うらしい)からこれは「ヤマトハキリバチ」と思われた。
ヤマトハキリバチは地面に穴を掘って切り取った葉を筒状にして穴にいれその中に集めた花粉と卵を産むそうだ。
何という早業!
あっという間に葉を切り取ってそれを持って飛んで行ってしまった。

なのでまた待っていたら少ししてやって来た。
ヤマトハキリバチ0428-3.JPG



















脚も使いながら丸く切り抜く匠の技は素晴らしい!
もちろん切った葉は子孫を残すために使うのだから本能なのだろうが、僕たちが目にする切り取られた葉はまるで芸術作品だ。
葉を切るハチは他にもいるだろうが、この種は今の時期にのみ現れる。
新鮮な作品を見られるのは今だけで、林縁で真新しい作品を見つけたならしばらく待ってみるとひょっとしたら匠の技が見られるかも・・・。
ヤマトハキリバチ0428-4.JPG



















2021年4月28日 東京都 コウチュウ目オトシブミ科 エゴツルクビオトシブミ、ハチ目ハキリバチ科 ヤマトハキリバチ

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どこから来たの? ウスバアゲハ [チョウ目]

ここ数年、丘陵のfieldで「ウスバアゲハ」が大発生している。
10年以上この地を見てきたが、ウスバアゲハが見られるのは丘陵でも決まった場所で例年数個体程度だった。
それが一昨年辺りからだろう、今まで見られなかった場所でもちらほらと飛ぶ姿が見られるようになり、昨年今まで見たことが無かった場所で突然大発生した。
その数数百頭、そこが拠点となりその周囲のあちこちで飛ぶ姿が見られた。
今年もその場所ではやはり大発生していた。
ウスバアゲハ0501-1.JPG



















その数の多さと密度は異常でどうしたらこんなことになるのだろうと首をかしげる。
うわさを聞いて遠距離から撮影に来られる方もいた。
蝶の中でもその美しさや飛ぶ優雅さは多くの人を魅了し、ファンが多い。
ウスバアゲハ0501-2.JPG



















だが、この状況は素人目に見ても普通ではないように思う。
元来ほとんどいなかった場所で突然数百頭の成虫が舞うことなど自然界であり得るのだろうか?
人の思いも様々で、このチョウがこんなにたくさん飛んでいるのは夢のようで素晴らしい、近場でこのチョウがたくさん見られるのは嬉しい、この環境を大事にせねばという話も聞く。
個人的には卵、幼虫、成虫どのステージかわからないが人為的に放されたのではないかと危惧している。
この周辺では以前にギフチョウも放蝶されている。

目の前を優雅に飛ぶこのチョウたちから答えをもらえるならば、君たちはいったいどこからやって来たの?と尋ねたい心境だ。
ウスバアゲハ0501-3_1.jpg



















2021年5月1日 東京都 チョウ目アゲハチョウ科 ウスバアゲハ(ウスバシロチョウ)

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