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ずっしりと重い シンジュサンの繭 [チョウ目]

丘陵で見られるヤママユの仲間で最も大きくレアなのが「シンジュサン」だ。
開帳がおよそ15cm弱と大きく、翅の三日月の形の模様が特徴的な憧れの蛾だ。
10年通っているが、まだ成虫を見たことがない。
幼虫は過去4回見る機会があり、その場所を毎年チェックはしている。

今日、以前に幼虫を見かけたニガキを見ると枝先に繭のようなものを見つけた。
おおっ!これは!!
シンジュサンの繭ではないか?
持ってみるとずっしりと重い!
ここもチェックしていて幼虫は見なかったのだが・・・。
シンジュサン蛹0113-2_1.jpg





























こんな機会は滅多に無いので、職場に持ち帰った。
越冬した蛹が羽化するのは5-6月。
さて、シンジュサンが羽化するのか、寄生したハエが出てくるか?
シンジュサンが出てくれば初対面だ!
シンジュサン蛹0113-1_2.jpg






























2020年1月13日 東京都 チョウ目ヤママユガ科 シンジュサン


p.s. 今まで成虫は見たことがないと思っていたが、写真の整理をしていて子供の頃以来、虫に再び興味を抱いた2004年当時住んでいた大阪でシンジュサンを撮っていた。
恐らく住んでいたマンションの壁で見つけたのだと思われる。
シンジュサン1_1.jpg



















あの頃はオリンパスのコンデジで今に比べると画質は良くはないのが残念。
今年は何とかデジイチで精密な画像を撮りたいと思う。
シンジュサン2_1.jpg

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雑木林のホルスタイン チャバネフユエダシャクのメス [チョウ目]

今朝のガラス窓に来ていた「ウスバフユシャク」のオス。
今が旬だろう、この1種1個体だけだった。
ちょっと寂しいがまったくいないよりは有難い・・・。
ウスバフユシャク0112_1.jpg



















桜の幹で見つけた今シーズン初見の「チャバネフユエダシャク」のメス。
体の色と模様から、雑木林のホルスタインや貴婦人などと呼ばれる。
昼の観察ではオスは毎年トイレで多く見られるが、メスに会えるのは稀でラッキーだ。

フユシャクの仲間は種毎に現れる時期が少しづつ異なり、1つの種が現れ消えてまた新たな種が現れる。
もちろん出現時期が重なることはあるが、そうして春への季節の移ろいを感じさせてくれるのだ。
さて、次はウスモンフユシャク、クロテンフユシャクあたりだろう。
チャバネフユエダシャク0112_1.jpg



















2020年1月12日 東京都 チョウ目シャクガ科 ウスバフユシャク、チャバネフユエダシャク

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寄生されたヤママユ [チョウ目]

葉の落ちた林縁を歩いていると、枝先に鮮やかな黄緑色が目に付く。

ヤママユの繭だ。
ヤママユはヤママユガの仲間で天蚕(てんさん)とも呼ばれ、カイコに匹敵するいやそれ以上の繊維のダイヤモンドと呼ばれる黄緑色の絹糸がとれる。
成虫の出現時期は丘陵では8-9月で、この仲間ではクスサン、ヒメヤママユ、ウスタビガと続く。
この冬はあちこちで繭が目に付き、手に取るとずっしりと思いものがあった。
羽化の時期は秋で繭の上に成虫の出た穴がなく、今の時期に重いものはまず寄生されていると思ってよい。
そんな繭が手元に2つ。
1つはアラカシの葉にくるまれていてとても美しい、もう1つはコナラの枝先にあったもの。
これらの繭から出てくるのは、おそらく大きなコンボウアメバチの仲間と思われ1つの繭から1匹。
同じヤママユガの仲間のウスタビガの繭からは、コンボウアメバチの仲間とさらに小さく1つの繭から100匹近い数が出てくるウスタビガフシヒメバチがいる。
さて、ヤママユにはウスタビガフシヒメバチのような小さく数が多いハチが寄生していないのだろうか?
これらの繭から何が出てくるのか楽しみだ!
ヤママユ0111_1.jpg



















2020年1月11日 東京都 チョウ目ヤママユガ科 ヤママユ

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シーズン初見のフユシャクのメスたち [チョウ目]

フユシャクを探して見つかるのはオスばかりだったが、今日は3種のメスに出会えた。
イヌシデの幹にいた大きさ5mmほどの小さな「イチモジフユナミシャク」のメス。
体や翅の薄い水色が美しい。翅の色がもっと濃い個体もいて出会えればラッキーだ。
イチモジフユナミシャク0110_1.jpg



















木柵にいたのは大きさ約2㎝と存在感のある「シモフリトゲエダシャク」のメス。
よく見ると背中がドクロの顔見たいでちょっと不気味。
シモフリトゲエダシャク0110_1_1.jpg





























こちらは先のイチモジフユナミシャクより小さなメス。
フユシャク亜科0110-1_1.jpg



















フユシャク亜科Alsophila属のクロバネフユシャク、シロオビフユシャク、Inurois属ウスバフユシャクあたりのメスでは思うのだが、すでに産卵を終えてすっかりお腹が縮んでお尻の毛もほとんどない状態だ。
フユシャクを知らない方から見ると、これはいったい何?って思うだろうなぁ。
フユシャク亜科0110-2_1.jpg



















2020年1月10日 東京都 チョウ目シャクガ科 イチモジフユナミシャク、シモフリトゲエダシャク、Alsophila属またはInurois属

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オニグルミの冬芽 [植物]

駐車場脇に「オニグルミ」の木があり低い位置に枝が伸びて冬芽の観察にもってこいだったが、枝が切られてしまい残念。実がなると重みでさらに枝が下がるので切られてしまったと思われる。
それでもまだ低い位置にある枝で冬芽が見られた。

さて、サルかヒツジか、どちらに見えるだろうか?

毎冬見るが面白い!

オニグルミ0102_1.jpg



















林内の枝先で見つけたのはヨコバイの仲間だろう。
調べたが種はわからなかったがなかなかかっこいい!
ヨコバイの仲間0102_1.jpg



















2020年1月2日 東京都 ブナ目クルミ科 オニグルミ、カメムシ目ヨコバイ科 ヨコバイの仲間

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カマキリの卵鞘から カマキリタマゴカツオブシムシか? [コウチュウ目]

回収したムネアカハラビロカマキリの卵鞘に穴が開いていた。
穴を見ると何か褐色のものが見えた。
何だろうと振ったりピンセットで引っ張ったりして出てきたのがこれ。
カマキリタマゴカツオブシムシ1005-1_1.jpg



















複眼や翅の形が見られる蛹のようだ。
カマキリの卵鞘に寄生する虫としては「カマキリタマゴカツオブシムシ」がいる。
見たことはないのだが、形や大きさなどからカツオブシムシの可能性が高そうだ。
カツオブシムシの仲間は衣服を食べる害虫で知られているが、種によっていろいろなものを食べるよう。
カマキリタマゴカツオブシムシ1005-2_1.jpg



















カツオブシムシの蛹は幼虫の脱皮殻に包まれているそうだが、穴から出す時に殻から出てしまったと思われる。
カツオブシムシにも種類があるので羽化するのを待って同定してみたい。

それにしても外来種のムネアカハラビロカマキリの卵鞘にも寄生するとは、外来種といえども無敵ではないということだ。
カマキリタマゴカツオブシムシ1005-3_1.jpg



















2020年1月6日 東京都 コウチュウ目カツオブシムシ目 カマキリタマゴカツオブシムシ?

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シモフリトゲエダシャク [チョウ目]

朝の職場の扉に来ていたのは、フユシャクの仲間で今シーズン初確認の「シモフリトゲエダシャク」のオスだった。

平地から山地まで見られ、以前平地では2月下旬から3月上旬に現れる種だったが、今は12月から見られるようになった。
2017年は12月18日、昨年は1月2日が初見だったので少し遅いか。
シモフリトゲエダシャク0107-1_1.jpg



















翅の乱れを正そうと少し触ると、ぽろっと落ちて死んだふりをした。
フユシャクの仲間では大きいほうだが、手の平に乗せると小っちゃい感じ。
シモフリトゲエダシャク0107-2_1.jpg



















今年はメスも見られるように探してみたい!

シモフリトゲエダシャク0107-3_1.jpg



















2020年1月7日 東京都 チョウ目シャクガ科 シモフリトゲエダシャク

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シロオビフユシャク、ウスバフユシャク、サザナミフユナミシャク [チョウ目]

さてさて今年は何種見られるかと、コンビニ、トイレ、木の幹に目を凝らしているのだが、なかなか成果がない。
一昨日見つけた3種。

桜の幹にいた「シロオビフユシャク」。
同じ頃に見られるクロバネフユシャクに似ていて共にシャクガ科のフユシャク亜科。
シロオビフユシャク0105_1.jpg



















トイレの壁にいたのはこちらもフユシャク亜科の「ウスバフユシャク」。
似た種にウスモンフユシャククロテンフユシャクがいるが、ウスモンは名の通り模様が薄く黒斑がない個体が多い。クロテンは翅の中央外を通る黒線が翅の縁でくの字に曲がるので見分けられる。
ウスバフユシャク0105_1.jpg



















別のトイレでは、おおっ!

名前がいい感じ、今シーズン8種目の「サザナミフユナミシャク」。
シャクガ科ナミシャク亜科なので名にナミシャクとつく。
前回紹介したナミスジフユナミシャクもそうだが、ナミシャクとつく仲間はみな翅に波型の模様があるのが特徴だ。
サザナミフユナミシャク0105_1.jpg



















2020年1月5日 チョウ目シャクガ科 シロオビフユシャク、ウスバフユシャク、サザナミフユナミシャク

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ナミスジフユナミシャク [チョウ目]

谷戸の大きなクヌギ、夏には毎年オオムラサキたちが数か所の樹液に集まりレストランとなる。
だが、老齢でかなり傷みが激しい。
根元の鮮やかなオレンジ色は菌類だろうか?
菌類0103_1.jpg



















木柵を見ながら歩いていると、フユシャクのメス。
何かと目を凝らすと、ん~どうやらクロスジフユエダシャクのようだ。
オスはとっくに姿を消したが、メスはまだ頑張っている。
クロスジフユエダシャク0103_1.jpg



















木柵の隙間を除くと、ここにもフユシャクのメスがいた。
暗くてよくわからないので、明るい所へ出てもらった。
小さな羽が少し青く見えたのでイチモジフユナミシャクかと思ったが、今シーズン初見のナミスジフユナミシャクのメスだった。
ナミスジフユナミシャク0103.JPG



















今日は仕事始めで出社したら、窓ガラスにいたナミスジフユナミシャクのオス。
なるほど、ナミスジの発生時期かと調べてみると、過去3年の初見は12月の末なので今シーズンは少し遅いかな。
ナミスジフユナミシャク0104_1.jpg



















2020年1月3-4日 東京都 チョウ目シャクガ科 クロスジフユエダシャク、ナミスジフユナミシャク

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冬の観察対象は [季節]

年末年始、比較的暖かい日が続いている。
昨日今日と雑木林を歩くと、日当たりの良い場所でテングチョウが日光浴をしていた。
暖かいからか敏感で、撮ろうと近づくと皆飛んでしまった。

さすがに、この季節は探さないとなかなか虫が見つからない。
ミズキの幹をみると、あったあった。
ここ数年大発生している「キアシドクガ」の卵。
大発生時にはどの木にもとにかくたくさんの卵がついていたが、今年は多いというほどでもないので大発生はなさそうかな。

キアシドクガ0102_1_1.jpg



















以前2個体がいたコナラの枝先の「コミミズク」は褐色の1個体だけになっていた。
周りを探してみたがもう一つの緑色の個体は見当たらず、どこかにいるのだろうが見つけられなかった。
コミミズク0102_1.jpg



















昨年末、以前からのblog仲間のZさん、作家のMさん、編集者のYさんとfieldをご一緒した時に見つけていただいたコナラの枝のモズのはやにえ。
まだ若いニホンカナヘビだったがこの日もまだ食べられてはいなかった。
今年はモズはいるにはいるのだが、はやにえがとても少ない。
はやにえ0102_1.jpg





























褐色の鳥が目の前の梅の枝にとまった。
モズかとみると、おおっ!じょびこ、「ジョウビタキ」のメスだった。
向こうから来てくれるとは、ありがたい!
数か所でじょびこが居ついているが、なかなかじょびおには出会えない。
ジョウビタキ0102_1.jpg



















2020年1月2日 東京都 チョウ目ドクガ科 キアシドクガ、カメムシ目ヨコバイ科 コミミズク、スズメ目ツグミ科 ジョウビタキ

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