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ネズミに続く大物 モズのはやにえ [鳥類]

谷戸の皆伐区、皆伐して数年が経ってコナラをはじめ木々の切り株から萌芽して若木が育ち始めた。
ボランティアの方々が下草を刈って、見通しもよくなった。
手刈りなので大変だ。

こういった場所にはモズのはやにえが多く見つかる。
先日記事にしたオオカマキリのはやにえもこの場所だ。
数日前に下草を刈っていたボランティアの方が大物のはやにえを見つけたというので見に行った。

目的にたどり着く前にもいくつかあった。
定番のカメムシ。
背中を見事に射抜かれている。
モズのはやにえカメムシ1217_1.jpg



















こちらはハラビロカマキリ。
カマキリのはやにえは、先日のオオカマキリも含めて今回で2度目でこの場所では少ない。
モズのはやにえハラビロ1217_1.jpg



















いよいよ本命、低い藪を少し掻き分けたウメモドキの低木にそのはやにえはあった。
二股に首を掛けられた小鳥。
嘴、足、翅の色と大きさなどから恐らくウグイスだろう。
既に頭部は白骨化していた。
近くでオスのモズを見掛けた。

オオカマキリのはやにえがあったあのオスの縄張りなのできっとやつの仕業に違いない。
モズのはやにえウグイス1217_1.jpg



















今までメジロやミソサザイのはやにえは写真で見たことがあったが、実際鳥のはやにえは初めてだった。
体は全く無傷で、頭部だけ骨が見えているのはどういうことなのだろうか?
枝にハエがとまっていたので、蛆が肉を食ったのか?

この状態を見るとはやにえにしてからモズはこの獲物を食していないのだろう。
頭部だけをモズが食べたとは思えない。
食べないなら何故狩ってこのようにするのか、それではこのウグイスの命は無駄死にのようにも思える。
ハエなどの小さな命を繋いだとしても代償は大き過ぎる。
大学などでモズのはやにえの目的を研究していると聞く。
是非解明を期待したい。

ウメモドキの赤い実がこのウグイスを弔っているように思えた。
モズのはやにえウグイス1217_2.JPG





























2017年12月17日 東京都

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初見、シモフリトゲエダシャク [チョウ目]

朝、職場の玄関のガラスにフユシャクのオスらしきシルエットが・・・。
さて、何だろうか?
シモフリトゲエダシャク1218-1_1.jpg






















ストロボを当てて撮って見たが、はて?わからない。
調べてみると、今シーズン7種目のフユシャク、恐らく「シモフリトゲエダシャク」のオス。
過去の撮影した画像をみたが、どうやらこの種は初めての遭遇だ。

本来は早春のフユシャクのようだが、近年は12月下旬から出現するそうだ。
平地から山地まで見られ広食性。
同じガラスにチャバネフユエダシャクもいたが大きさはほぼ変わらず大型だった。
シモフリトゲエダシャク1218-2_1.jpg






















2017年12月18日 東京都 チョウ目シャクガ科 シモフリトゲエダシャク

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カメノコテントウ 越冬中! [コウチュウ目]

冬越しの虫を探すには樹名板裏が手っ取り早い。
下から上へ返すと、たまにぽろっと落ちてしまうので、下辺を幹に付けたまま上から下に返すのがコツだ。

毎年、カメノコテントウが越冬するアカマツの樹名板がある。
このアカマツの近くには、幼虫が捕食するクルミハムシが付くオニグルミの木があるためかなりの確率で越冬している。

先日ひっくり返すと、何と6頭もいた。
4頭が仲睦まじく頭をくっ付け合って、まるで何かを囁き合っているようで見ていて微笑ましい。

この4日後まだいるかと見てみると、全ていなくなっていた。
寒空の下自ら出ていくことはないと思われ、きっと人の仕業かな?
カメノコテントウ1201_1.jpg



















他の場所でも蛾の抜け殻とカタツムリと寒さをしのいでいるのが見つかった。
カメノコテントウ1205_1.jpg



















2017年12月1,5日東京都 コウチュウ目テントウムシ科 カメノコテントウ

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初見フユシャク2種 [チョウ目]

フユシャクが見られるトイレ近くのサクラの幹でフユシャクを見つけた。
クロスジフユエダシャクだと思っていたが、撮った写真を見ると初見の「イチモジフユナミシャク」のようだ。
イチモジフユナミシャク1215_1.jpg



















別のトイレの2mほどの高さの壁面で小さなフユシャクがいたが、種がわからないので捕まえてみた。
こちらも初見の「サザナミフユナミシャク」だった。
分布は局地的で多く見られる種ではないためラッキーだった。
サザナミフユナミシャク1215_1.jpg



















初見3種目ウスモンフユシャクと喜んだが、よく見ると前翅の黒斑がほとんどない「ウスバフユシャク」のようだ。
ウスモンフユシャクはもう少し前翅の幅が広いと思うのだがどうだろうか。
ウスバフユシャク1215_1.jpg



















2017年12月15日 東京都 チョウ目シャクガ科 イチモジフユナミシャク、サザナミフユナミシャク、ウスバフユシャク

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アカボシゴマダラと思ったら・・・  ゴマダラチョウ [チョウ目]

エノキの低木の枝を歩いている幼虫を見つけた。
小さいながらも一見背面の3番目あたりの突起が大きく見えたのでアカボシゴマダラと思ったが、尾端を見ると開いているので「ゴマダラチョウ」のようだ。

12月9日のこの時期になぜまだこんなに小さいの?
産卵が遅かった?
無事冬を越せればと思うが、さすがに厳しいんじゃ・・・。
また見に来よう。
ゴマダラチョウ1209_1.jpg



















そういえばこの同じエノキで、昨年樹上越冬しているゴマダラチョウ幼虫を1月5日に見つけたのを思い出した。
樹上越冬で羽化できるか定点観測していたが、2月26日に確認したのを最後に越冬していた葉が風で飛ばされてしまい結局羽化は確認できなかった。
ゴマダラ幼虫0105_1.jpg



















今年の11月6日にまだ長角で越冬が心配された「アカボシゴマダラ」の幼虫は、11月9日には脱皮して越冬体制の短角に変身。

今は幹の二股部に留まっている。
ここで越冬するのか、木を降りて葉裏で越冬するか続けて見てみたい。


※12月17日このエノキを見たら根元から伐採されていた。切られる前に葉裏に降りていればいいのだが・・・。
アカボシゴマダラ1213_1.jpg



















2017年12月9日 埼玉県、2017年12月13日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ

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ホウネンタワラヒメアメバチの繭 [ハチ目]

葉の上にあった繭。
その模様から「ホウネンタワラヒメアメバチ」の繭に違いないと思われたが、今まで見たものはすべて糸で吊るされていた。
しかしこの繭は葉の上に固定されていてビックリ。

同行くださっていた昆虫写真家のSさん曰く、このように直接葉に付くものも多くあるとのことで目から鱗だ。
なるほどここには同じように葉上に付いた他の繭も見つかった。
この場合寄生した相手はどこに?確認するのを忘れた・・・。

これはこうという固定観念は拭い去らなければならないと思ったのだった。
ホウネンタワラヒメアメバチ1209_1.jpg



















今までよく見てきた糸で吊るされた繭。(2010年10月)
ホウネンタワラヒメアメバチ_1.jpg



















2017年12月9日 埼玉県 ハチ目ヒメバチ科 ホウネンタワラヒメアメバチ


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オオカマキリのはやにえ [鳥類]

萌芽したコナラの枝先にオオカマキリのはやにえを見つけた。
今まではやにえを探してきたが、オオカマキリは記憶に無い。
オオカマキリはやにえ1209-1_1.jpg



















胸部と腹部の境を見事に枝に刺していた。
小鳥を餌食にすることもあるオオカマキリだが、さすがにモズ相手ではかなわない。
オオカマキリはやにえ1209-2_1.jpg



















この近くのウメの枝先で見つけたまだ新しいミミズのはやにえ。
ミミズはやにえ1213_1.jpg



















すぐ近くの枝に動くものがあり見たらモズのオスだった。
モズがいる枝との距離は約4mほどだが全く逃げない。
間に枝の込み合ったウメの木があり、安心しているのだろう。

モズは縄張りを作る。
あくまで推測だが距離的にミミズとあのカマキリのはやにえは、このモズのしわざに違いない!!
モズ1213_2.jpg



















2017年12月9日、13日 東京都 カマキリ目カマキリ科 オオカマキリ、スズメ目モズ科 モズ

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まだ食べてた ナカキシャチホコ幼虫 [チョウ目]

色変わりしてきたコナラの葉の上で、鮮やかな緑色の幼虫を見つけた。
一瞬警戒して動きを止めたが、しばらくすると再び葉を食べ始めた。
ナカキシャチホコ1209-1_1.jpg



















「ナカキシャチホコ」の幼虫と教えていただいた。
越冬態は蛹なのでこれから蛹化すると思われる。
日々寒さが増すので、とにかく食べて一日でも早く蛹にならないと!
ナカキシャチホコ1209-2_1.jpg



















2017年12月9日 埼玉県 チョウ目シャチホコガ科 ナカキシャチホコ

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昆虫写真家、道端・生き物観撮家の方々と狭山丘陵虫探し [季節]

昨日、昆虫写真家のSさん、Mさん、道端・生き物観撮家のIさんと4人で狭山丘陵のfieldを虫を探して歩いた。
朝は冷え込んだが、陽が昇ると思った以上に暖かい一日だった。

埼玉県側から歩いてSさんが、林内のシロダモの実生の葉裏に「アオスジアゲハ」の越冬蛹を見つけた。
皆で撮影中。
狭山丘陵1209-1_1.jpg




















越冬蛹は食樹から離れて蛹化すると思っていたがそうでもないようだ。
食樹に留まり蛹化するのは寄生されている可能性が高いそうだが、この蛹は一見とても綺麗で今のところそうとは思えない状態だった。
狭山丘陵1209-2_1.jpg



















エノキの低木にゴマダラチョウの初令幼虫いて、それを撮影するMさん。

いつも丁寧な撮影には虫愛が感じられる。
狭山丘陵1209_1.jpg



















クコの茎でIさんが見つけた「ムネアカハラビロカマキリ」の卵鞘。
丘陵で見たのは初めてだが、Iさんは昨年もここで卵鞘を確認したそうだ。
一見ハラビロカマキリと似ているが、枝に付く一端が離れているのが特徴のようだ。
※この卵鞘は在来種のハラビロカマキリのものとのご指摘をいただきました。


ムネアカハラビロカマキリは中国原産の外来種で、近年岡山、愛知、新潟、埼玉、神奈川、東京都では高尾山で確認されている。在来種のハラビロカマキリよりも大型で生息環境が競合する脅威だ。
狭山丘陵1209-4_1.jpg



















Mさんがこんなところには必ず越冬しているものがいるとシュロの皮をめくると、ドンピシャ現れたのは越冬中の4頭のアシブトコバチの仲間たちだった。寒い中失礼と皆で撮影後、また皮をかぶせておいたから大丈夫だろう。
狭山丘陵1209-3_1.jpg



















東京都側の谷戸皆伐区コナラの実生の枝先でSさんが見つけてくれたアオシャクの仲間の幼虫。
ちょっと手振れしてしまったが、まるで枝のような見事な擬態でこれではなかなか見つからないはずだ。
名前を教えていただいたが書き留めていなかったので忘れてしまった・・・。
「カギシロスジアオシャク」だったろうか? →「ヒメカギバアオシャク」と連絡をいただきました。
狭山丘陵1209-5_1.jpg



















これもSさんが見つけた「コウモリガ」の巣。
この道はいつも通っていたが全く気付かずにいた。
すでに羽化して中には蛹殻が見える。

普段一人で歩いているので、やはりプロの方々と一緒だと目の付け所がとても勉強になる。
ここにあげた他にも、今まで見つけられなった虫やその痕跡がたくさん見つかった。
こんな機会はそうそうないが、また機会があれば是非ご一緒させていただければと思う一日だった。
狭山丘陵1209-6.JPG



















2017年12月9日 埼玉県、東京都 チョウ目アゲハチョウ科 アオスジアゲハ、ハチ目アシブトコバチ科 アシブトコバチ.sp、カマキリ目カマキリ科 ムネアカハラビロカマキリ、チョウ目シャクガ科 ヒメカギバアオシャク、コウモリガ科 コウモリガ

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初見 ウスバフユシャク [チョウ目]

いよいよ冬の到来。
ここ数日朝、車のフロントガラスが凍っていた。
夕方からの雨は冷たく、帰り道強風がコナラの葉を散らして車は落葉の吹雪の中に・・・。

今日公園のトイレで見つけた「チャバネフユエダシャク」。
2つのトイレで5個体確認した。
チャバネフユエダシャク1208_1.jpg






















最も多かったのが「クロオビフユナミシャク」だった。
こちらは2つのトイレで10個体以上とクロオビ祭り!
今が発生ピークだろう。
クロオビフユナミシャク1208_1.jpg






















そして今年初見の「ウスバフユシャク」が1個体。
上の2種とは異なり、翅を重ねてとまる姿がほっそりとスリムでサイズも小さい。

残念ながら3種ともオスばかりでメスは見つからなかった。
当たり前といえばその通りだろう。概ね飛べるオスしか灯りには集まらないのだから。

フユシャクは冬に現れるが、種によって発生時期が少しづつ異なり初春まで続く。
次々と現れる新たな出会いは虫の少ない冬にはとても楽しいイベントだ!
次に出会える種は何だろうか?
ウスバフユシャク1208_1.jpg






















2017年12月8日 東京都 チョウ目シャクガ科 チャバネフユエダシャク、クロオビフユナミシャク、ウスバフユシャク

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