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ギス3種の幼虫たち [バッタ目]

草はらを歩くといよいよバッタの仲間たちが見られるようになってきた。
ショウリョウバッタはまだ生まれたて、今年生まれのヒナバッタは既に成虫になりシリシリシリ♪と愛の歌を歌っている。
キリギリスの仲間では成虫越冬したクビキリギスやシブイロカヤキリも既に産卵している頃だろう。
今年生まれのキリギリスたちは?


湿地近くで見つけた真っ黒な「ヒメギス」の幼虫。
個体差がありもっと生育した幼虫もいた。
ヒメギス0531_1.jpg



















名前にギスはつかないがキリギリスの仲間の「ヤブキリ」の幼虫。
初令の幼虫時代は草はらのタンポポなどで花粉を食べる姿が見られるが、成虫になると主に林縁の樹上などで生活しセミなどを襲う獰猛さだ。
ヤブキリ0531_1.jpg



















草はらで見つけたご本家「キリギリス」の幼虫。
一見ヤブキリの幼虫に似ているが、ヤブキリは背中に褐色の1本線。
キリギリスは背中両脇に2本の白線がある。
元々ここにはキリギリスはいなかったのだが、数年前に誰かが放虫して定着してしまった。
特徴からヒガシキリギリスだと思われるが、どこ由来の個体かDNA検査の結果待ちである。
キリギリスの鳴き声は夏の風物詩でもあるが、その声をここで聞いても違和感を感じずにはいられない!
キリギリス0531_1.jpg



















2017年5月31日 東京都
バッタ目キリギリス科 ヒメギス、ヤブキリ、ヒガシキリギリス?

伐採木のキスジトラカミキリ [コウチュウ目]

昨年こさえられた伐採木の粗朶に何かいないか見て回ると唯一いたトラカミキリの仲間。
名前が出てこず図鑑とにらめっこは毎年のことだ。
トラカミキリの仲間では大きめのサイズで、この模様は何だっけ・・・?
あれあれ!思い出せない ってな感じ。
キスジトラカミキリ0531-1_1.jpg



















調べてようやく「キスジトラカミキリ」!
そうだそうだと納得する。
皆ちょこまかと動き回るが、この種は比較的おとなしくモデルになってくれる。
といっても思うような角度ではなかなか撮らせてくれないが。
キスジトラカミキリ0531-2_1.jpg



















2017年5月31日 東京都
コウチュウ目カミキリムシ科 キスジトラカミキリ

今年は多い ミズイロオナガシジミ [チョウ目]

6月に入りいよいよゼフィルスの季節となった。
アカシジミとウラナミアカシジミは見掛けるが今年はなんだか少ないように思う。
※6月4日各所でここ数年では最も多いのではないかと思う数のアカ、ウラナミアカが見られた。
  記事を書いた時以降に羽化のピークがあったようだ。

一方で多いなと感じるのが「ミズイロオナガシジミ」。
今日も上述のアカシジミたちより多く見られた。
ミズイロオナガシジミ0601-1_1.jpg



















近寄ると下草からふわふわ飛ぶ様が、羽化して間もないことを物語っている。
淡いグレーにくっきりした黒斑と鮮やかなオレンジ色が印象的だ。
ミズイロオナガシジミ0601_1.jpg




















イボタノキの周りでは数頭の「ウラゴマダラシジミ}が開翅していた。
水色が美しい!
ウラゴマダラシジミ_1.jpg



















2017年6月1日 東京都
チョウ目シジミチョウ科 ミズイロオナガシジミ、ウラゴマダラシジミ

ホタルのようなヒゲナガハナノミ [コウチュウ目]

湿地周りでは先週あたりからホタルの仲間のスジグロボタルやムネクリイロボタルなどが見られるようになってきた。
ヘイケやゲンジなどのご本家も間もなくだろう。

足元から黒いホタルらしきものがなよなよしく飛び立った。
胸が赤くないので以前ここで見つけたクロハナボタルかと後を追った。
着地点でファインダーをのぞくと、それはがっくり「ヒゲナガハナノミ」のメスだった。
ヒゲナガハナノミ0601_1.jpg



















一見ホタルに似ていて幼虫時代も水中生活のため成虫は水棲のホタルと同じ水辺で見られ、成虫の出現期も5月中旬くらいからなのでややこしい。
分類はホタル科とは異なりナガハナノミ科に属する。
メスとオスの色合いは異なり、メスは黒っぽくオスは褐色で触角が櫛状。
一昨日、水辺のコナラの葉上で交尾しているのを撮っていた。
ホタルと同じ時期に同じような場所で見られる事から、ホタルの仲間と勘違いしている人が結構いるだろうなぁ。
ヒゲナガハナノミ0531_1.jpg



















2017年5月31日、6月1日 東京都
コウチュウ目ナガハナノミ科 ヒゲナガハナノミ      CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX

これも求愛?クシヒゲベニボタル [コウチュウ目]

湿地周りを歩いていると、赤い虫が目についた。
アカハネムシか?
よく見るとホタルの仲間の「スジグロボタル」だった。
成虫は僅かに発行し、幼虫は陸で過ごして捕食時のみ水中に入る半水生だそうだ。
スジグロボタル0531_1.jpg



















湿地脇に生えていたマユミの葉上にここでも赤い虫が集まっていた。
スジグロボタルか?
よく似ているが、こちらはホタルではなく「クシヒゲベニボタル」。
スジグロボタルはヘイケボタルなどと同じホタル科だが、クシヒゲベニボタルはベニボタル科で科が異なる。
この仲間、よく似た種がおりオオクシヒゲベニボタルというのもいるようだが、識別方法がわからないためクシヒゲとしておく。
ベニボタルの仲間は有毒で、前出のスジグロボタルやアカハネムシなどもこの仲間に似せて天敵から身を守る、いわゆるベーツ型擬態と言われている。
クシヒゲベニボタル0531-1_1.jpg



















ところでこのクシヒゲベニボタルたちは何をしているのか?
裸眼でよくわからなかったが、写真を見ると名の通り立派なクシヒゲのオスたち2頭がメスの前翅に大顎で噛みついているようだ。
メスをめぐるオス同士の争いなのか?
オス2頭を見比べると圧倒的に1頭の方が体が大きく、戦えば勝てるだろうに。
こんな2頭が翅にぶら下がられたら、メスは大変迷惑だと思うのだが・・・。
この種では当たり前のことなのだろうか?
クシヒゲベニボタル0531-2_1.jpg



















2017年5月31日 東京都
コウチュウ目ホタル科 スジグロボタル
コウチュウ目ベニボタル科 クシヒゲベニボタル     CANON EOS70D EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX