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タンポポの花にヤブキリ幼虫 [バッタ目]

タンポポの花にヤブキリの若齢幼虫がいた。
ヤブキリはキリギリスの仲間で成虫は樹上生活者でセミなども襲って食べる肉食性だが、小さい頃はタンポポやハルジオンなどの花の上で花粉を食べる姿が良く見られる。
ヤブキリ幼虫0415-1_1.jpg



















緑色の体に背中に1本の褐色の線があるのが特徴。
同じ仲間のキリギリスとの幼虫の違いはこちら
ヤブキリ幼虫0415-2_1.jpg



















成虫になると獰猛なヤブキリも子供の頃はなかなか可愛いものだ。
ヤブキリ幼虫0415-3_1.jpg



















2020年4月15日 東京都 バッタ目キリギリス科 ヤブキリ

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fieldで初見のコバネササキリ [バッタ目]

池のほとりのオギが秋らしい良い景色だったので、青空バックにちょっと撮影。
オギ1107_1.jpg



















数枚撮っていると穂でササキリの仲間のシルエットを見つけた。
ん~、でもこんなに長い産卵器を持つものをここで見たことが無い。
コバネササキリ1107_1.jpg



















fieldの草はらで見られるササキリの仲間は、ホシササキリか稀にウスイロササキリだがどちらとも異なる。
確か以前こんな姿を丘陵外で見たような・・・。
調べると「コバネササキリ」のメスのようだ。
そうそう、以前勤めていた埼玉県の公園の湿地で見たことがあった。
コバネササキリ1107-1_1.jpg



















10年来、狭山丘陵のいくつかの谷戸をfieldとして観察してきたが、この種を確認したのは初めてだった。
図鑑では水田周辺や低湿地などの草はらで見られ局所的とある。
この池のオギやヨシなどで命を繋いできたのだろうか?
出現時期としてはもう終盤なので、来年は是非オスも見てみたい。
それにしてもこのサイズのバッタの仲間を初見するとは、やはり虫たち奥深いなぁ!
コバネササキリ1107-2_1.jpg



















2019年11月7日 東京都 バッタ目キリギリス科 コバネササキリ

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ススキ原っぱの名脇役たち ツユムシ、クサキリ [バッタ目]

ススキ原っぱにはたくさん見られる常連さんや絶滅が心配される種がいる一方、数はそれほど多くはないが見つけてホッ!とするものもいる。
草はらでひっそり露を舐めて暮らしているとも言われる「ツユムシ」。
長い後脚で普段はゆっくりとした動作だが、危険を感じると良く飛ぶ。
丘陵で見られるツユムシの仲間は他にセスジツユムシ、アシグロツユムシがいるが共に林縁で見られ棲み分けているようだ。
ツユムシ1017_1_1.jpg



















低い草地を歩くと足元からのっそりと姿を現したのは「クサキリ」のメス。
クサキリには悪いがいつ見てもさえない顔をしていて、もっと虫生楽しもうよ!って語りかけるのであった。

似た仲間のクビキリギスの方がよっぽど生き生きとした顔付きをしているのだが、まぁこんなのがいてもいいかなぁ。
クビキリギスは成虫越冬だがこのクサキリは卵越冬、冬はもうすぐやって来るからそれまで・・・・

人によって何が主役で何が脇役か色々あるだろうが、僕にとってはこの2種は見られないと寂しい名脇役と言ったところか。
クサキリ1017_1.jpg



















原っぱの脇で甘い香りを漂わせていた「キンモクセイ」。
今年は開花が例年より少し遅いかな。
中国原産の雌雄異株で日本で見られるのはほとんどが花付きが良いオスの木。
種はつかねど接ぎ木で増えるそうな。
この記事の主役はやはりキンモクセイ?
キンモクセイ1017_1.jpg



















2019年10月17日 東京都 バッタ目ツユムシ科 ツユムシ、キリギリス科 クサキリ、シソ目モクセイ科 キンモクセイ

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キリギリスの仲間 ホシササキリ [バッタ目]

ススキ原っぱを歩いていると足元から小さなバッタたちが飛び出した。
中でも数が多かったのが大きさは15mm前後の「ホシササキリ」。
ホシササキリ1017_1.jpg



















褐色型と緑色型がありどちらも頭から背中、翅は褐色で翅に黒斑がある。
この黒斑が名前の由来だ。
ジー・ジーッと鳴くが、あまり鳴き声が聞こえないのは年のせいだろうか。
ホシササキリ1017-1_1.jpg



















緑色型のメスがいた。
メスは腹端に産卵器があるのですぐに区別できる。
ホシササキリ1017-2_1.jpg



















まだ終令幼虫も見られたが、卵越冬なので間もなく成虫になるだろう。
あと1週間で11月、いつまで姿が見られるかを思うと寂しい・・・。
ホシササキリ1017-3_1.jpg



















2019年10月17日 東京都 バッタ目キリギリス科 ホシササキリ

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秋の景色 ススキの穂にセスジツユムシのメス [バッタ目]

過去最大級、数十年に一度という台風19号が間もなく通過する。
今日は朝定時に仕事に行ったものの、台風の影響を考慮して昼前には帰宅。
流石に最大級というだけあって、家の中にいても雨の吹きつける音がずっと聞こえている。
今のところ停電などの影響は幸い起こっていないが、雨音がますます強まってきた。
もう少し注意しなければならない。
多摩川や荒川、相模川などの大河川も大雨で氾濫危険水域を超え、荒川や相模川上流のダムが緊急放流を実施する可能性があるようだ。放流されれば下流域では浸水する地域が出ると思われ何とか避けて欲しいものである。
台風が通過しても上流に降った雨が下流に流れるのにはタイムラグがあるので下流の方々はまだ気が抜けないだろう。大きな被害がないと良いのだが・・・。

今月初めに、日暮前の谷戸のススキの穂で見つけたシルエット。
何とも季節を感じ、風流だ。
セスジツユムシ1002-1_1.jpg



















シルエットの主は「セスジツユムシ」のメスだった。
台風が去った後もこんな心の余裕が持てる状況であって欲しいと思う。
セスジツユムシ1002-2_1.jpg






























2019年10月02日 東京都 バッタ目ツユムシ科 セスジツユムシ

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2度目の出会い ヤマトヒバリ [バッタ目]

薄暗い林縁の地面に咲いていたハイチゴザサの花を這いつくばって見ていると、視界の端に入ったコオロギ。
なになに?
ヤマトヒバリ0930.JPG



















ん~、コオロギの仲間では見当たるものがないので、きっとヒバリモドキの仲間。
一見、よく見るウスグモスズ似だなぁ。
確かに、ウスグモスズも同じヒバリモドキ科だ。
ヤマトヒバリ0930-1_1.jpg



















帰って調べると、「ヤマトヒバリ」のメスだった。

図鑑では薄暗い藪の樹上にすむとある。
滅多に会えないのでもう1枚。
ヤマトヒバリ0930-2_1.jpg



















ヤマトヒバリ?
前に見たようなと写真を探してみると6年前にオスを撮って以来だった。
ヒバリモドキの仲間は他にも鳴き声が聞かれたりするのだが、まず普通に歩いているだけでは見ることが出来無い。
ビーティングや狙ってさがさないとダメだろうな。
初夏に湿地で鳴く美しい姿と鳴き声のキンヒバリを一度は撮ってみたいのだが・・・。

そういえば今日からblogのアドレスが変わるとのことでログインアドレスとパスワードを再登録させられた。
ブックマークをクリックしたらblogが表示されたので特に問題はなさそうかな。
ヤマトヒバリオス_1.jpg



















2019年9月30日 東京都 バッタ目ヒバリモドキ科 ヤマトヒバリ

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羽化していた ツチイナゴ [バッタ目]

草はらを見渡すとあちこちの葉の上に目立つ蛍光色の黄緑色が目に入る。
「ツチイナゴ」の幼虫たちだ。
もう少し控えめの色合いなら目立たないのだが、目立ちすぎるのは若さゆえか?
幼虫時代も成虫になっても目の下の流れる涙のような青い模様が特徴だ。
ツチイナゴ0912_1.jpg



















別の場所で草の中に何やら白っぽいものがあった。
見ると、羽化中のツチイナゴ。
見つけた時は真下にぶら下がっていたのだが、撮ろうと近寄ると危険を感じたのかぐぐっとお腹に力を入れて反り上がってきた。
ツチイナゴ0915-1_1.jpg



















羽化し始めならこうは出来ないだろうが、時間が経って翅も伸び始めていたので足先もだいぶしっかりしてきたのだろう。葉先をしっかり掴んだ。
幼虫時代は緑の草に紛れるようにきれいな黄緑色だが、成虫は冬枯れの草地で越冬するからか羽化すると褐色の色に変身する。
羽化した時にはまだ緑色だが、しばらくすると褐色に変っていく。
不思議だが理にかなっている。
すごいなぁ!
ツチイナゴ0915-2_1.jpg



















2019年9月12,15日 東京都 バッタ目バッタ科 ツチイナゴ

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マユミの葉裏にウスグモスズ [バッタ目]

マユミである虫を探していると、葉裏で小さなコオロギの仲間「ウスグモスズ」のメスを見つけた。
どうしたのか左の翅が立っていた。
ばっくり言えばコオロギの仲間でもいいかもしれないが、正しくはヒバリモドキの仲間。
この仲間にはなかなか姿が見られないクサヒバリやヤマトヒバリ、キンヒバリ、キアシヒバリモドキ、比較的見る機会のあるシバスズ、マダラスズ、エゾスズ、ヤチスズなどがいる。

ウスグモスズ0912-1_1.jpg



















ウスグモスズは樹上性で今の時期樹皮や葉裏でよく見られる。
実は外来種なのだが、どこから来たのか不明なのだ。
オスは鳴かない。
鳴かずしてどうやってメスと出逢うのか?
不思議・・・。
ウスグモスズ0912-2_1.jpg



















2019年9月12日 東京都 バッタ目ヒバリモドキ科 ウスグモスズ

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大きくなった 青い眼のヤマクダマキモドキ [バッタ目]

谷戸の湿地の真ん中でピンク色の花が目を惹いた。
何だろうと望遠で撮って見ると、どうやら「チダケサシ」のようだ。

名の由来はチチダケ(乳茸)を茎に刺して持ち帰ったからという説がある。

茎に毛が生えていて、刺すと落ちにくいらしい。
東京都のレッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に指定されているが、ここは埼玉だった。
イチモンジチョウやツマグロヒョウモンが花に訪れていた。
チダケサシ0710_1.jpg



















湿地脇の道を歩いていると、葉上で鮮やかなオレンジと青が目に入った。
久しぶり、大きくなった「ヤマクダマキモドキ」の幼虫だった。
相変わらず、触角の根元のオレンジ色とblueの目が美しい。
何があったのだろうか?
片方の後脚が欠損していた。
ヤマクダマキモドキ0710-1_1.jpg



















近くにももう一個体。
今まで見てきたが、危険を感じると写真のような前傾姿勢をとる傾向にあるようだ。
大人になるにはもう少し時間がかかりそう。
ヤマクダマキモドキ0710-2_1.jpg



















2019年7月10日 埼玉県、東京都 ユキノシタ目ユキノシタ科 チダケサシ、バッタ目ツユムシ科 ヤマクダマキモドキ

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湿地でシリシリシリ♪と鳴く長翅型のヒメギス [バッタ目]

いやぁ、昨日今日は気温が28℃と高くさらに湿度が90%を超えて、汗ダラダラの今年一番の暑さだったように思う。
あと少しで今日以上の厳しい夏本番がやって来ると思うと、大丈夫か耐えられるのかと心配になってくる。
昨日からこの夏初めてエアコンを付けた。

10日ほど前、湿地を訪れると真っ白い穂がまっすぐ上に伸びていた。
下から上に咲き上がる「ヌマトラノオ」の花だ。
比較的乾燥した場所を好む花茎が垂れ下がるオカトラノオは、花期の終わりに近いがこちらはまだこれから。
名の由来は共にトラの尻尾から来ているが、真っ直ぐだったり垂れ下がったり、由来の元になったトラの尻尾はどうだっただろうか?
ヌマトラノオ0710_1.jpg





























畔を歩くとすごい勢いで何かが下草に隠れる。
そのほとんどが「ヒメギス」。
キリギリス、ヤブキリ、ヒメギスとこのあたりで見られるキリギリス3兄弟の一角をなす種だ。
大きさからは一番下だろう。
このヒメギス、多くは背中が褐色で腹端より翅が短いが場所によって背中が緑色だったり、腹端より翅が長い長翅型が現れる。
この日見たのは背中が緑色型の長翅型だった。
ヒメギス0710-1_1.jpg



















3兄弟のうちヤブキリは脚が黒い黒化型がいるが、体全体は緑色で樹上性でよく飛ぶからか翅は皆長い。
キリギリスはニシキリギリス、ヒガシキリギリス共に翅が腹端より短いが、北海道に分布するハネナガキリギリス、カラフトキリギリス、沖縄、宮古諸島に分布するオキナワキリギリスは皆腹端より翅が長く別種とされている。
ヒメギス0710-2_1.jpg



















鳴き声はキリギリスはチョン・ギース♪と間違えようがないが、ヤブキリは樹上でシリシリシリ♪、ヒメギスは湿地の低い草でシリシリシリ♪と紛らわしい。
僕は鳴き声だけなら環境で識別している。
ヒメギスには成虫でも翅がとても小さいコバネヒメギスという種がいる。
ヒメギスは湿地周辺、コバネヒメギスは比較的乾燥した草地と棲み分けている。
ちなみに普通に見られる褐色型のヒメギスはこちら。
メスなので発音器は無い。
緑色型の長翅型と同じ種とは思えない・・・。
ヒメギス褐色型_1.jpg



















2019年7月10日 東京都 バッタ目キリギリス科 ヒメギス

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