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湿地でシリシリシリ♪と鳴く長翅型のヒメギス [バッタ目]

いやぁ、昨日今日は気温が28℃と高くさらに湿度が90%を超えて、汗ダラダラの今年一番の暑さだったように思う。
あと少しで今日以上の厳しい夏本番がやって来ると思うと、大丈夫か耐えられるのかと心配になってくる。
昨日からこの夏初めてエアコンを付けた。

10日ほど前、湿地を訪れると真っ白い穂がまっすぐ上に伸びていた。
下から上に咲き上がる「ヌマトラノオ」の花だ。
比較的乾燥した場所を好む花茎が垂れ下がるオカトラノオは、花期の終わりに近いがこちらはまだこれから。
名の由来は共にトラの尻尾から来ているが、真っ直ぐだったり垂れ下がったり、由来の元になったトラの尻尾はどうだっただろうか?
ヌマトラノオ0710_1.jpg





























畔を歩くとすごい勢いで何かが下草に隠れる。
そのほとんどが「ヒメギス」。
キリギリス、ヤブキリ、ヒメギスとこのあたりで見られるキリギリス3兄弟の一角をなす種だ。
大きさからは一番下だろう。
このヒメギス、多くは背中が褐色で腹端より翅が短いが場所によって背中が緑色だったり、腹端より翅が長い長翅型が現れる。
この日見たのは背中が緑色型の長翅型だった。
ヒメギス0710-1_1.jpg



















3兄弟のうちヤブキリは脚が黒い黒化型がいるが、体全体は緑色で樹上性でよく飛ぶからか翅は皆長い。
キリギリスはニシキリギリス、ヒガシキリギリス共に翅が腹端より短いが、北海道に分布するハネナガキリギリス、カラフトキリギリス、沖縄、宮古諸島に分布するオキナワキリギリスは皆腹端より翅が長く別種とされている。
ヒメギス0710-2_1.jpg



















鳴き声はキリギリスはチョン・ギース♪と間違えようがないが、ヤブキリは樹上でシリシリシリ♪、ヒメギスは湿地の低い草でシリシリシリ♪と紛らわしい。
僕は鳴き声だけなら環境で識別している。
ヒメギスには成虫でも翅がとても小さいコバネヒメギスという種がいる。
ヒメギスは湿地周辺、コバネヒメギスは比較的乾燥した草地と棲み分けている。
ちなみに普通に見られる褐色型のヒメギスはこちら。
メスなので発音器は無い。
緑色型の長翅型と同じ種とは思えない・・・。
ヒメギス褐色型_1.jpg



















2019年7月10日 東京都 バッタ目キリギリス科 ヒメギス

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