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雨の昆虫酒場で [自然]

雨の昆虫酒場にふらりと立ち寄ってみた。
最初は小さなヤナギのレストラン。
入口にたまたまいたのは「ニイニイゼミ」。
ニイニイゼミ0704_1.jpg



















お客はノコギリクワガタのオスとカナブンだけだった。
ノコギリクワガタ0721.JPG



















2件目の大きなクヌギのレストランにはオオムラサキがやって来ていた。
オオムラサキ0721-1_1.jpg



















低い場所で普段はここで姿を見たことが無いが、雨で人も来ないからだろうか。
近付いてもよっぽどうまいのか、空腹だったのか全く動じないのでじっくりと食事シーンを見ることが出来た。
オオムラサキ0721-2.JPG



















2020年7月21日 東京都 カメムシ目セミ科 ニイニイゼミ、コウチュウ目クワガタムシ科 ノコギリクワガタ、コガネムシ科 カナブン、チョウ目タテハチョウ科 オオムラサキ

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美味しそうな花の陰には・・・ [自然]

カエンタケを見に行った折、花や虫も探してみた。
「チダケサシ」は見頃を少し過ぎた頃だろうか。
下から上へ咲きあがるのはオカトラノオと同じで、これらの花はいつが見頃といえばよいかいつも悩んでしまう。
チダケサシ0716_1.jpg





























丘陵のfieldではまだ蕾もついていない「メハジキ」がもう咲いていた。
ここはおおむね1週間ほど植物の開花が早い。
メハジキ0716_1.jpg





























メハジキの花に翅の傷みの無い奇麗な「ダイミョウセセリ」が訪れていた。
5月頃によく見られたが一旦姿を消しまたこの頃2化目が見られるようになってきた。
ダイミョウセセリ0716-1_1.jpg



















不自然なとまり方はやはりクモに捕まっていた。
メハジキの花の色に紛れる真っ白な姿からアズチグモのメスだろう。
美味しい蜜にありついたと思った瞬間に捕らえられて命を奪われる。
チョウにとって運が悪かったではすまされない、このクモにとってはこれが生きるために得た戦略。
ダイミョウセセリ0716-2_1.jpg



















林内を歩いていると足元から目の前に飛び出した「クロコノマチョウ」。
このチョウも落ち葉の上ではアズチグモに負けず劣らずの擬態で動かなければわからないが、こうして飛んで葉上にとまると目立ってしまう。きっと動かなかったら僕に見つからなかったろうに。
獲物を捕まえるための攻撃擬態(ペッカム型擬態)、敵から身を守る隠蔽擬態、それぞれ巧みな技だ。
クロコノマチョウ0716_1.jpg



















2020年7月16日 東京都 ユキノシタ目ユキノシタ科 チダケサシ、シソ目シソ科 メハジキ、チョウ目セセリチョウ科 ダイミョウセセリ、タテハチョウ科 クロコノマチョウ、クモ目カニグモ科 アズチグモ

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風に運ばれた謎のもふもふ [自然]

風が強かった昨日、芝生の上を風でころがる小さなもふもふを見つけた。
何だろうとみると小さな毛玉だった。
見た目から植物ではなく鳥類のもののようでもない。
哺乳類のもののように思えた。
なぞのもふもふ0209-1_1.jpg



















そういえば過去にも同じようなものを見た覚えがある。
ひっくり返してみると毛玉の奥に肉塊のようなものが見えることからタヌキか何かのもののように思うが、ここでこのところタヌキは見ていない。
さて、いったい何のもふもふだろうか?
なぞのもふもふ0209-2_1_1.jpg



















2020年2月9日 東京都 謎のもふもふ

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テングチョウとは見間違わないイカリモンガのオレンジと濃い褐色のトノサマバッタ [自然]

今日も冷たい雨だった。
このところ、秋晴れが続かずだが明日は晴れそうだ!


少し前、この日も小雨が降るどんよりとした天候だった。
歩いていると林縁から鮮やかなオレンジ色のチョウが飛んだ。
テングチョウかとも思ったが、飛び方や色味に違和感があり後を追った。
テングチョウでなければあの種しかいない。
とまったところを見ると、そうまさしくの「イカリモンガ」だった。
昼行性のガの仲間で吸蜜するところをたまに見られるが、出会う機会は非常に少ない。
イカリモンガ1019_1.jpg



















草はらでは足元から飛ぶ褐色の大きなバッタがいた。
大きさから「トノサマバッタ」かと思ったが、記憶にあるトノサマバッタと色味が異なった。
捕まえてみるとやはりトノサマバッタだったが、こんなに濃い褐色の個体を見るのは初めてだった。
種とその色、知っているようでまだまだ知らない事が多くあると再認識したのだった。
トノサマバッタ1017_1.jpg



















2019年10月17日 チョウ目イカリモンガ科 イカリモンガ、バッタ目バッタ科 トノサマバッタ

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庭のビオトープで [自然]

昨日は飯能市にある職場の元同僚の家に遊びに行ってきた。
エクステリアもインテリアもこだわりの一戸建てで素晴らしく、さらには庭にビオトープをこさえている。

ビオトープ(Biotop)とはドイツ語で「生きものたちの棲む場所」という意味で、トンボや水生昆虫を呼ぶために池や水辺を作ることが知られるが、その意味から本来草地、雑木林など色々なビオトープが存在するのだ。
ここの庭もプラ船に豊かな田んぼの土を入れて本来の田んぼ雑草を育て、周りには草地を作るべくチガヤを育成し、外周には虫たちが好むウワミズザクラやウツギ、ユスラウメに柚子の若木を植えている。
ユスラウメや柚子は虫だけでなく人もその恵みをいただけて一石二鳥だ。
他にも希少種の草本が花を咲かせていたり何とも贅沢な羨ましい空間だった。


その庭で見つけたのは、My Fieldではほとんど見ることが出来ない「ニホンアマガエル」。

東京都ではレッドリストに記載されていて生息場所は局所的だ。
アマガエル0804-1_1.jpg



















このお宅の前には田んぼがありそこからやって来ているとのこと。
歩くとあちこちから飛んで踏んでしまいそうで・・・。
もちろんシオカラトンボなども産卵してヤゴも育っていた。
アマガエル0804-2_1.jpg



















柚子の木を見ていると「ナミアゲハ」の終齢と思われる幼虫が太陽に向かって体を反らせていた。
この体勢はアカボシゴマダラの幼虫もよくやっていたなぁとふと思い出した。
トンボが厳しい陽射しを避けるために、尻を上げてオベリスク姿勢をとるのときっと同じことなのだろうなぁ。

このお庭のビオトープ、周りにいない種を期待するのは無理だが周囲は自然豊かな土地なので、これからその基礎になる植物たちがどんどん生育してどんな生きものたちがやって来て命を繋いでいってくれるのかとても楽しみ!
期待してます!!
ナミアゲハ0804_1.jpg



















2019年8月4日 埼玉県 無尾目アマガエル科 ニホンアマガエル、チョウ目アゲハチョウ科 ナミアゲハ

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ウグイスカグラで [自然]

先日羽化した「コミミズク」だが、コンデジでしか撮っていなかったので一眼で撮り直してきた。
少しは晴れるかと思ったが、曇り空で風があり思ったように撮れなかったが仕方がない。
まだいてくれただけでもラッキーだった。
コミミズク0417_1.jpg



















風の影響がない谷戸を歩いていると「ジュウニヒトエ」が咲いていた。
重なり合う花の様子を平安時代の衣装である十二単に例えて名付けられたとの説がありとても興味深くその立ち姿が美しい。

ジュウニヒトエ0417_1.jpg




















ウグイスカグラの枝に脱出口の無いヤママユの繭があった。
持つとずっしりとかなり重い。
中はコンボウアメバチなのだろうか?
一頭か?または別種で複数か?
気になってお持ち帰りさせてもらった。
さて何が出てくるやら。
ヤママユ0417_1.jpg





























そのウグイスカグラの葉に何かのうんち?

な~んて、騙されないぞ!
うんちに擬態した「オカモトトゲエダシャク」の幼虫。

歩いていると糸でぶら下がって降りてきたいもむしたちが服に・・・・ひゃぁっ!

季節はいよいよ初夏に。
オカモトトゲエダシャク0417_1.jpg



















2019年4月17日 東京都 カメムシ目ミミズク科 コミミズク、シソ目シソ科 ジュウニヒトエ、チョウ目シャクガ科 オカモトトゲエダシャク

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黒とオレンジ 危険色の虫たち [自然]

自然界で黒とオレンジ色を体に纏った生きものがいる。
代表的なものとしてスズメバチやドクガの幼虫、ヤマカガシなどどれも毒を持っていて、観察会の初めに危険な生き物として紹介する種だ。
擬態でいえば毒をもつ種が同じような体色を持っているミューラー型だろう。

最近出会った2種も黒とオレンジ色だった。

道の上を歩いていたのは体の模様から人面カメムシと言われる「オオホシカメムシ」。
少し赤みがかったオレンジ色、毒はないが危険にさらされると異臭を放って外敵から逃れることから一度体験したものは再び襲うことはないと思われる。
体の模様も何らか敵を威嚇する効果があるのかもしれない。
オオホシカメムシ1208_1.jpg



















こちらはアカマツの樹名板の裏で越冬体制に入っていた「カメノコテントウ」たち。
すぐ近くに幼虫の餌になるクルミハムシが付くオニグルミがあるので、毎年この樹名板の裏で越冬個体を見ることが出来る。
日本最大級のテントウムシの1種でやはり黒とオレンジ色。
テントウムシの仲間も襲われると嫌な匂いの液体を出して敵から逃れる。

この2種も同じ色の組み合わせの体色を持ち、毒ではないが忌避物質を出す事は共通している。
こういう観点で生き物たちを見るのもとても興味深くて面白い!
カメノコテントウ1209_1.jpg



















2018年12月8-9日 東京都 カメムシ目オオホシカメムシ、コウチュウ目テントウムシ科 カメノコテントウ

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杭の上に オオモンクロクモバチ コカマキリ [自然]

これから冬に向かって虫探しの重要なポイントが木柵。
このところ虫が見つかりにくくなってきたので、木柵もチェック対象だ。
早速見つけたのはクモバチの仲間。
クモバチの仲間は名の通り幼虫の餌にクモを専門に刈る狩りバチだ。
腹部にオレンジ色の斑があるので「オオモンクロクモバチ」だろう。
オオモンクロクモバチ1017-1_1.jpg



















体が傾いていたので死んでいるのだろうかと突いて見たら動いた。
弱っているのかと見ていたら、一気に飛び去って行ったのでびっくり。
何だ、元気ジャン!
オオモンクロクモバチ1017-2_1.jpg



















別の杭には「コカマキリ」の母さん。
近づくとこちらを一瞥。
そんなに睨まれたら、怖い・・・。
コカマキリ1017-1_1.jpg



















かなり大きなお腹なのでこれから虫生最後の大仕事が待っていそう。
寒さが厳しくなる前に!
コカマキリ1017-2_1.jpg



















2018年10月17日 東京都 ハチ目クモバチ科 オオモンクロクモバチ、カマキリ目カマキリ科 コカマキリ

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近頃であった擬態した虫たち [自然]

擬態とは自分の体を他のものに似せることで、忍者の如く回りに似せて隠れる事を隠蔽的擬態、逆に目立たせて敵を脅す事を標識的擬態という。

隠蔽的擬態は字の如く周りの環境に体を似せて敵を欺く。
保護色や隠蔽色を纏うことがこれに当たる。

一方、標識的擬態にはベイツ型、ミューラー型、ベッカム型などがある。
ベイツ型は無毒のものが有毒のものの形態を真似る事で敵を欺く。
身近な例では毒のあるジャコウアゲハに毒のないオナガアゲハやクロアゲハ、ガの仲間のアゲハモドキが似ることで鳥などの天敵から逃れ身を守ることが出来る。

ミューラー型は有毒のものが皆同じような形態をすることで敵に有毒であることを認識させ身を守る擬態だ。
例えば有毒なスズメバチやアシナガバチはよく似た色や形で認知度を高め捕食される可能性を減らしているのだそうだ。


そんな前置きをして擬態した虫たちを見てみよう。

コナラの周りを飛び回っていたスズメバチか?
一見キイロスズメバチに見えるが、正体は蛾の仲間の「コシアカスカシバ」だ。
今の時期、樹皮に産卵するためにコナラの根元でよく見られる。
もちろんこの蛾に毒はないが、毒のあるスズメバチに似せていることから標識的擬態の中のベイツ型擬態だ。
この例は、毒でなくても嫌な匂いを出すテントウムシやホタルのそっくりさんが多く見られるなど昆虫の中では多い擬態なのだろう。
コシアカスカシバ0831_1.jpg























葉上で見掛けたのはナナフシの仲間の「ヤスマツトビナナフシ」。
ナナフシの仲間は、前脚を伸ばして葉脈や枝に擬態する隠蔽的擬態。
この個体は葉脈に直角にとまっていたので見つけやすかった。
ヤスマツトビナナフシ0911_1.jpg






















こちらの葉上でもアリかと思いきや、アリに擬態した「ホソヘリカメムシ」の幼虫。
アリは蟻酸を出す事から嫌がられる存在だ。
そういった事から標識的擬態の中のベイツ型擬態だろう。
カメムシなのでもちろん襲われれば臭気を出すだろうが、外見で襲われなければそれにこしたことはないということか。
成虫は飛んでいると一見アシナガバチにも見えることから、幼虫と成虫で擬態する対象を替えていると思われる。

擬態といっても人が見てそう思っているだけなので本当のところはどうなのかわからないが、そう見える進化をしてきた虫たち、凄いではないか!
これら以外の擬態についてはまたの機会に。
ホソヘリカメムシ0911_1.jpg






















2018年9月 東京都 チョウ目スカシバガ科 コシアカスカシバ、ナナフシ目ナナフシムシ科 ヤスマツトビナナフシ、カメムシ目ホソヘリカメムシ科 ホソヘリカメムシ

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久しぶりの野川 [自然]

今日は休みで久しぶりにちょっと訳あって野川へ。

野川は古多摩川が削ってできた河岸段丘からの湧水の流れを集めた川で、東京都国分寺市に端を発し国分寺崖線に沿って約20km流れて多摩川にそそぐ。
崖線は名の通り崖となっていて、高度成長期時代から開発を免れ今でも周辺には多くの自然が残っている。
今日は平日なので川に人の姿は見られなかったが、休みには子供たちが川に入って遊ぶ姿があちこちで見られる。
野川0913-0_1.jpg



















湧水が起源なので、水は透き通って水底が見える。
下水道が整備された今でも、時折石鹸のような泡が流れているのでどこからか排水が流れ込んでいるのだろう。
今日はそんな光景は見られなかった。
オイカワあたりか、あちこちで影が。
野川0913-1_1.jpg



















川岸にフジバカマの群落がる。
昔ここで仕事をしていた頃には簡易にスズランテープで囲まれていたのだが、今日見たらロープの保護柵で囲われていて以前より群落も大きくなっていた。ある方がこの群落の保護に尽力されていたのが今につながっている。
フジバカマの花にはアサギマダラが集まるので、いないか見ていると変な姿勢の「キタテハ」がいた。
思った通り「アズチグモ」に捕まっていた。
キタテハはまだしきりに動いていたので捕まったばかりのようだった。
アズチグモ0913_1.jpg



















ここの常連「コサギ」に会うことが出来た。

野川0913_1.jpg





























都立野川公園の自然観察園を歩いてみた。
数年前に入り口は見違えるようにきれいに改修された。
元来、武蔵野で見られる野草を展示することで作られたが、今では様々な野草の見本園のようになっている。
わざわざ遠くへ行かなくても、ここに来れば見ることが出来る希少な植物が多く植えられている。
野川公園自然観察園0913_1.jpg



















この日見られた花は、キツリフネ、カリガネソウ、フジバカマ、アキカラマツ、シュウカイドウ他、これから見頃がヒガンバナ。
ちょうど今が見頃なのが「シロバナマンジュシャゲ」だ。
ヒガンバナとショウキズイセンの自然交雑種と言われている。
例年開花はヒガンバナより少し早い。
シロバナマンジュシャゲ0913_1.jpg



















一方のヒガンバナは開花している花も少しあるがまだこれから。
これから多くの方がヒガンバナ目当に訪れる。
ヒガンバナ0913_1.jpg





























ここで見られるクツワムシやヒメクダマキモドキを探したが、残念ながら見つからず。
今年初見のササキリの成虫を見つけた。
つぶらな瞳が可愛かった。
ササキリ0913_1.jpg



















2018年9月13日 東京都 クモ目カニグモ科 アズチグモ、チョウ目タテハチョウ科 キタテハ、キジカクシ目ヒガンバナ科シロバナマンジュシャゲ、ヒガンバナ、バッタ目キリギリス科 ササキリ

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