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高いコナラの枝先に [ハチ目]

ふと見上げると、コナラの10mはある高い枝先の丸いものが目に付いた。(写真左上)
枯葉が団子になって掛かっているのかな?
気になって双眼鏡で見てみると枯葉などではなく球体だった。
コガタスズメバチの巣0216-1.JPG



















まさかこんなところにと思ったが、やはりそれは「コガタスズメバチ」の巣。
もちろん今の時期は既にハチたちはいない空巣だ。
コガタスズメバチの巣0216-2.JPG



















今まで見たコガタスズメバチの巣はその多くが目線あたりからもう少し上の高さくらいの位置に作られたもので、こんなに高い場所にあるものは初めてだ。
そもそもそういう認識だったので見つけられなかったのかもしれないが、新たな発見だった。
コンデジのデジタルズームなので画質がかなり悪いのは勘弁願いたい。
コガタスズメバチの巣0216-3.JPG



















2021年2月16日 東京都 ハチ目スズメバチ科 コガタスズメバチ

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活動していたアギトアリ [ハチ目]

仕事で落ち葉が詰まった排水口を見ていた時に近くで動く小さなものが。
小さくてよく見えないがこのシルエットは・・・
よく見るとやはり「アギトアリ」だった。
アギトアリ0213-1.JPG



















過去にもこのblogで書いたが、アギトアリは本来鹿児島県より南に分布する大型のアリで大きな頭と顎が特徴。
アギトとは日本の古語で顎門と書きあごという意味だ。
本来の分布からすると国内移入種(国内由来の外来種)で10年以上前にfieldのある場所で確認され、それ以降周辺に生息域を拡大している。なぜここに入ったのかはわかっていない。
アギトアリ0213-2.JPG



















体が大きいうえに180°開く大きな顎と尻から出す毒針をもっていることから生態系に及ぼす影響が危惧される。
過去に女王アリをあちこちで確認している。
オスアリはまだ見たことが無いが、ヒメバチのような姿をしているので一度見てみたい。
先日、別の場所でこのアリを見つけ木の枝で突いてみると瞬時に後ろに数十センチ跳ねて移動した。
これは大顎を地面に打ち付けた反動で移動するそうだが、早すぎてとても肉眼でその技を確認することは出来なかった。
アギトアリ0213-3.JPG



















2021年2月13日 東京都 ハチ目アリ科 アギトアリ

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ホウネンタワラチビアメバチに寄生するハチ [ハチ目]

虫目で草むらを探していると、時折葉裏から糸でぶら下がる小さな特徴のある模様の繭が見つかる。
「ホウネンタワラチビアメバチ」と長ったらしい名前のハチの繭だ。
白っぽい地に黒い模様がありその形は確かに俵のようだ。
稲の害虫であるフタオビコヤガに寄生するとされている。
稲の害虫に寄生することからこの繭が多く見られると稲の害虫を駆除してくれて豊作になるということで名付けられたようだが、田んぼ以外でも見つかるのでフタオビコヤガが稲だけでなくイネ科の植物に付いているという事かそれともこのハチがほかの種も宿主としているのかわからない。
ホウネンタワラヒメアメバチ0115-1.JPG



















以前この繭を見つけてどんなハチが羽化してくるのか見たくって持ち帰ったことがあった。
ケースに入れていたがすっかり忘れてしまっていて、思い出して見た時にはケース内に繭の他に何やら小さな黒っぽいゴミみたいなものが出ていた。こんなものは当初なかったはず。
とにかく小さいので虫眼鏡で見てみると青く輝く小さなハチだった。
調べるとホウネンタワラチビアメバチはこんなに小さくはなく姿も異なる。
繭の大きさは約5mm、出ていたハチは約0.5mm。
恐らくこのホウネンタワラチビアメバチに寄生したハチのようだが種はわからない。
数えてみると15匹ほどいた。
寄生するハチにさらに寄生するハチがいる。
やはり自然界は恐ろしく奥が深い。
ホウネンタワラチビアメバチ0115-3.JPG



















2020年1月15日 東京都 ハチ目ヒメバチ科 ホウネンタワラチビアメバチ、不明種

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コナラの幹にいたヒメバチの仲間と思われる2種 [ハチ目]

コナラの幹を見ていると、触角の先端を曲げて樹皮を探索しているハチがいた。
こんな寒い季節に中にいる虫を探して産卵するのだろうか?と気になって数枚撮った。
調べると触角肘関節と腹部端の白色から「マツムラトガリヒメバチ」に似ている。
今は「コクロオナガトガリヒメバチ」という和名らしい。
ヒメバチの仲間は同定が難しく、詳細な図鑑を持ち合わせていないのでよくわからない。
マツムラトガリヒメバチ0101.JPG



















翌日キノカワガのいた林で見つけたのはオレンジ色が鮮やかなこちらも恐らくヒメバチの仲間だろう。
ヒメバチ0103-1.JPG



















キュッとしまったウエスト、何ともか細く腰が折れそうなスタイルだが、こうなった理由があるのだろう。
ここで冬を越すのだろうか?
ヒメバチ0103-2.JPG



















2020年1月1-2日 埼玉県、東京都 ハチ目ヒメバチ科 

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キイロスズメバチのオスバチ [ハチ目]

林縁に樹液の出ているコナラのレストランがあるが、このところお客さんを見たことが無かった。
この日前を通ると、おおっ、久しぶりのご来店は「キイロスズメバチ」。
キイロスズメバチ1112-1.JPG



















スズメバチの巣もいよいよ終焉を迎えていて、他のfieldで見つけていたキイロスズメバチの巣は今月初めには活動を終えていた。
この個体も動きが緩慢でかなり弱っているように見えた。
今の時期、出てくるのがオスバチたちで他の巣の新女王と交尾をするために飛び回る。
栄養補給をするためにレストランに来たのをよく見かけるのだ。
キイロスズメバチ1112-2.JPG



















触角の黒さ、触角の長さ(メスより1節長い)、太短い腹部から間違いなくオスバチと思われた。
無事に新女王と交尾を済ませたのだろうか?
キイロスズメバチ1112-3.JPG



















オスバチと確信して掴んでみると、思った通りお腹を曲げて刺そうとするが針が出ない。
ハチの毒針はメスの産卵管の一部が変化したものなので、オスバチにはなく刺すことが出来ないのだ。
大顎だけ注意すれば、こうして持つことは造作も無い事なのだ。
この後放すと頼りなげに飛んで行った。
ん~、スズメバチたちもシーズン終了間近で、いよいよ寂しい限りだ。
キイロスズメバチ1112-4.JPG



















2020年11月12日 東京都 ハチ目スズメバチ科 キイロスズメバチ

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飛び交うスズメバチのオスバチたち [ハチ目]

田んぼ脇の溜池の横を歩いていると小さな黒いハエのようなものがぶんぶん羽音を立てて飛んでいた。
ハエがたくさん飛んでいる時は何かが近くで死んでいる可能性があるので、大元を探していたらどうやら草の中のようだった。
クロスズメバチ1101-1.JPG



















これはひょっとしてと飛んでいるのを落としてみたら、やっぱり「クロスズメバチ」。
じっくり見ると触角が黒くて長いのでオスバチだ。
クロスズメバチ1101-2.JPG



















ここの巣の新女王が旅立つのを待ち構えて巣の周りを飛び交っているようだった。
よく似た種にシダクロスズメバチがいるが、顔の中心にある下向きの矢印のような黒斑が下の黒線につながっていればシダクロ、つながっていなければクロ。
したがってこの巣はクロスズメバチだ。
クロスズメバチ1101.JPG



















この前日、歩いているとスズメバチが低空飛行で飛び交っていた。
止まったところを見てみるとこちらは「モンスズメバチ」のオスバチ。
腹部の黒い横じまに波模様があるが、肩が赤いのもこの種の特徴だ。
モンスズメバチ1030-0.JPG



















恐らく近くに巣があるのだろう。
今の時期、スズメバチの巣からオスバチが出て、新女王に交尾しようと巣の周りを飛び回る。
この数日後、オオスズメバチのオスバチたちにも遭遇した。
オスバチが活発に活動するのはなぜか午前中で、午後には飛ぶ姿が見られなくなってしまう。
不思議だ!
ちなみにハチの毒針はメスの産卵管が変化したものなので、産卵管の無いオスは毒針を持たず掴んでもさされることは無い。
モンスズメバチ1030.JPG



















2020年10月30日、11月1日 ハチ目スズメバチ科 クロスズメバチ、モンスズメバチ

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ミズキが食樹の白、黒、青と色変わりするハバチの幼虫 [ハチ目]

熊本南阿蘇のミズキで見たハバチの幼虫。
最初に見つかったのは葉裏にいた白とオレンジの良く目立つ個体だった。
集団でいる葉もあった。
ミズキのハバチ0929-1.JPG



















高い場所の葉裏には黒に青色とオレンジの個体。
ミズキのハバチ0929-2_1.jpg



















上の個体と同じ色のものが幹を降りてきていた。
大きさは3㎝はあっただろうか。
これとは別に写真は撮れなかったが背面が黒で腹側がオレンジ色の個体もいた。
どれもみな同じ種ではないかと思われた。
齢によって色が変わるのかもしれない。
いったい何のため?
東京、埼玉のfieldでは見たことが無いが、netで検索すると東北でも確認されているようで恐らく本州全域に分布しているようだ。
ミズキのハバチ0929-3_1.jpg



















2020年9月29日 熊本県 ハチ目ハバチの1種

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希少種? タイワンヒラアシキバチ [ハチ目]

カシノナガキクイムシが入りフラスを出して枯れてしまったコナラに黒と黄色の見たことの無い虫がいた。
一見、トラカミキリの仲間かと思ったが、姿をよく見るとどうやらハチのようだ。
黒と黄色なのでスズメバチかアシナガバチの仲間と思われるだろうが、こんな種はいない。
腹端から伸びる短い産卵器からキバチの仲間か?
タイワンヒラアシキバチ0920-1_1.jpg





























体にフラスを纏っていたのでここに産卵するのかと少し見ていたが、くねくねと体を動かすばかりで産卵する気配も見られない。
気になったので持ち帰った。
タイワンヒラアシキバチ0920-2.JPG



















調べてみると「タイワンヒラアシキバチ」という種のようだ。
近似種にニセタイワンヒラアシキバチというのもいるようだが、識別点がわからないのでタイワンヒラアシキバチでいいか・・・。
茨城県自然博物館研究報告の報文には「日本、台湾、ベトナム、ラオスに自然分布し日本では奄美大島、山口県、京都府、愛知県、岐阜県、福井県、東京都からそれぞれ若干例の報告がある。」と記述されている。
在来種であまり見つかっていない希少種という事だろうか?
白バックで撮影を試みるも元気すぎて、何とか数枚撮ったもののギブアップしたのだった。
タイワンヒラアシキバチ0920-3.JPG



















2020年9月20日 ハチ目キバチ科 タイワンヒラアシキバチ 東京都

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ヒメスズメバチvsキイロスズメバチ [ハチ目]

少し前までたくさんの虫たちが集まっていたコナラの高所の酒場の前を通った。
ここ数日、お客さんはいなかったのだが、今日は根元に僅かににじみ出たショットバーに珍しくスズメバチたちが来ていた。
ヒメスズメバチ0916-1.JPG



















この夏はfieldのどの酒場でも、ほとんどと言っていいほどスズメバチたちを見かけなかった。
梅雨の長雨が営巣に影響したのだろうか。
ただ、地域によっては少ないとか例年と変わらないとか様々なようだ。

この酒場に来ていたのは「ヒメスズメバチ」と「キイロスズメバチ」。
ヒメは本来オオスズメバチと同じくらいの大きさだがいたのは小さな個体。それほど気性は荒くない印象だ。
一方のキイロスズメバチは攻撃的な種として知られている。
ヒメスズメバチが頭を突っ込んでいるところがよほど気になるのか、キイロがここを狙って近づいていった。
さて、体格ではほぼ互角のこの両者の争いはどちらに軍配が上がるのかと固唾をのんだ。
ヒメスズメバチ0916-2.JPG



















キイロに気付いたヒメが振り返りバトルかと思いきや、すぐにキイロが後ずさり。
この後も何度も同じことが繰り返され、結局キイロは飛び去りあっけないヒメの勝利。
ちょっと拍子抜けだった。
ヒメスズメバチ0916-3.JPG



















いつも来ていた「サトキマダラヒカゲ」がいないなぁと足元を見るとおおっ、こんなところに、踏むところだった。
サトキマダラヒカゲ0916.JPG



















何か様子がおかしいなとよく見ると、小さな赤いアリたちが集まっていた。
頭の大きな兵隊アリがいるので「アズマオオズアリ」だろうか。
サトキマダラヒカゲはしっかり地に足を踏ん張っているように見えるが、すでに息絶えていたのかもしれない。
季節の移ろいを感じる寂しい光景だった。
サトキマダラヒカゲ0916-1.JPG



















2020年9月16日 東京都 ハチ目スズメバチ科 ヒメスズメバチ、キイロスズメバチ、アリ科 アズマオオズアリ、チョウ目タテハチョウ科 サトキマダラヒカゲ

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ゴキブリを狩るハチ サトセナガアナバチ [ハチ目]

大きなジャヤナギの幹を見ていると、見たことのないハチがいた。
奇麗なメタリックな青色に輝く体に後ろ脚腿節の赤色が美しい。
サトセナガアナバチ0704-1.JPG



















調べるとセナガアナバチ科に属する「サトセナガアナバチ」で、セナガアナバチの仲間はゴキブリを狩り幼虫の餌とする。この種は南方系で以前は静岡県以南に分布していたが、今では都内でも確認されているようだ。自分の体より大きなゴキブリも神経節に弱い麻酔をすることで、触角をくわえて引っ張ると素直に歩いて付いていく、「ゴキブリをゾンビ化して操るハチ」として知られているらしい。
今回コンデジで撮ったが、ぜひ一眼で撮り直したい種だ。
サトセナガアナバチ0704-2_1.jpg



















2020年7月4日 東京都 ハチ目セナガアナバチ科 サトセナガアナバチ

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