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トラフ [チョウ目]

先日、スゲ観察会に参加した。
スゲは、カヤツリグサ科に属しイネ科と並んで普通に目にする植物だが、多くの種が今の時期に開花結実し、この時期を逃すと同定不能の雑草と化すのだ。
スゲには悪いが超地味な植物、それでも観察会には多くの方が参加されていた。
そもそも、スゲ観察会というのがあまりないようだ。
とこれだけ書いておきながら、スゲの写真は無い。

皆について歩いていると、足元でばたつく蛾がいた。
白地に褐色の筋、翅端にオレンジとなかなか美しい模様だ。
おぉっ、見たことがないようなと撮っておいた。
帰って調べると、「トラフツバメエダシャク」というシャクガ科の蛾だった。
トラフツバメエダシャク0529_1.jpg






























この模様とトラフという名前で思い出したのが、「トラフシジミ」。
そういえば3日前にクリの木で見掛けた。
トラフとはトラの模様に似ていることから名付けられたそうで、確かにどちらもよく似た色の構成である。
トラフシジミ0526_1.jpg






























さらに歩いていると、ミズキの根元でトラフ模様に似たものを見つけた。
褐色はないが、黒、白、オレンジは同じ配色、こちらは「キアシドクガ」の羽化殻。
ミズキの樹冠では真っ白な翅の多数の成虫が飛び交っていた。
ドクガと名が付くが、成虫も幼虫も毒はないと言われている。
キアシドクガ0529_1.jpg





























観察会の初めにスゲの人や他の生き物の利用の話があり、スゲを食草としている虫はスゲハムシかスゲドクガくらいしかないのではとのこと。
湿地に生えたマスクサというスゲで、その「スゲドクガ」の幼虫を見つけた。
鮮やかな長い黄色の毛とドクガ特有の毛束がいかにも毒々しいが、この蛾も成虫幼虫共に毒はないと言われているがさすがにそれを試す度胸はない・・・。

この投稿から写真表示を原寸サイズとしてみた。
が何かうまくいかないので、とりあえず今回はこれで。
スゲドクガ0529_1.jpg




























2016年5月26、29日 東京都
チョウ目シャクガ科 トラフツバメエダシャク、シジミチョウ科 トラフシジミ、ドクガ科 キアシドクガ、スゲドクガ

CANON EOS50D EF70-200mm F2.8 L IS USM/EXTENDER EF 1.4×Ⅱ、EOS70D EF100mm F2.8L IS USM