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樹上越冬 アカボシゴマダラ幼虫 [チョウ目]

民家の庭の小さなエノキを探してみるといた「アカボシゴマダラ」の幼虫。
下の真ん中の陰になった細い木だ。
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高さ1.5mほどの二股で越冬中。
このあたりではほとんどが木を降りて根元の落ち葉の下で越冬するのだが、時折降りずにこのように樹上で越冬する個体がいる。2008年ごろから姿が見られるようになり数年であっという間に数が増えあちこちのエノキの幼木に幼虫が見つかるようになったアカボシだが、今はすっかり落ち着いて探してもなかなか見つからない。
成虫も以前ほどは見かけなくなったと個人的に思う。
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こうしてみると背中の突起はエノキの樹皮の突起に、体の緑色は木に付いた苔の色とそっくりだ。
元来ここにはいない生き物だが、人の手で放たれ生息域を広げながら見事に新天地で定着している逞しさには驚いてしまう。


そんなアカボシゴマダラだが、今年の1月15日環境省から特定外来生物に指定され、外来生物法により飼養、栽培、保管、運搬、放出、輸入、譲渡、販売等の規制の対象となった。

既に特定外来性物に指定された知られた種として、植物ではオオハンゴンソウやアレチウリ、ミズヒマワリなど、哺乳類ではアライグマ、ヌートリア、キョンなど、両生・爬虫類ではカミツキガメ、グリーンアノール、ウシガエルなど、昆虫類ではセイヨウオオマルハナバチ、ヒアリ、ツヤアカスズメバチ、同時に指定されたクビアカツヤカミキリなどだ。

どれも人の手によって日本に来た種であり彼らに罪はないのだが、その存在が在来の種や生態系に影響を及ぼすとなれば放っておくことは出来ない。命の重さを考えると辛いものがあるが、人がもたらした罪には誰もが責任を持たねばなるまい・・・。
アカボシゴマダラ0215-3_1.jpg



















2018年2月15日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 アカボシゴマダラ

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