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驚異の外来種 ムネアカハラビロカマキリ産卵する! [カマキリ目]

先日、公園内のクスノキを見ていると高さ3m弱の枝に白いカマキリの卵鞘を見つけた。
形からハラビロカマキリかと思ったがちょっと違っていた。
ハラビロカマキリの卵鞘は枝にぴたっとくっついているのだが、これは片側が浮いていた。
この形はもしや・・・。
そう、中国原産の外来種「ムネアカハラビロカマキリ」のものだった。

この公園では今年の1月に複数の卵鞘が見つかり警戒していた。
まだ真新しいものでひょっとして母親がいるのではと周りの枝を叩いて見たが落ちてこない。
既に移動したかと卵鞘をよく見ると、んん・・・。
ムネアカハラビロカマキリ1019-1_1.jpg






















クスノキの葉に紛れて気付かなかったが、何と卵鞘にお尻をくっ付けたカマキリがいるではないか!
向こうもこちらに気付いてカメラ目線。
ムネアカハラビロカマキリ1019-2_1.jpg






















念のために捕まえて成虫の同定ポイントをチェック。
まず1つ目は名前の通り胸が赤いか?
確かに赤いとまではいかないが、在来のハラビロカマキリには無い色味だ。
ムネアカハラビロカマキリ1019-4_1.jpg






















上の写真はカマに隠れて胸が見えにくいのでよくわかる写真を追加した。

ムネアカハラビロカマキリ_1.jpg






















続いて2つ目は前脚カマの根元の突起だ。
在来のハラビロは黄色の大きな突起が4つほど並んでいるが、ムネアカは白い小さな突起がたくさんある。
この個体、確かに後者だ。
ムネアカハラビロカマキリ1019-3_1.jpg






















大きさも普段見るハラビロカマキリの1.5倍ほどと大きいことから間違いなくムネアカであることがわかった。
在来ハラビロにある前翅の1対の白斑は白いとは言えないがこの個体にもあるのでこの点は差異に非ずだ。
狭山丘陵で昨年来卵鞘が見つかっていたことからその存在は想定されていたが、成体を見たのは初めてだった。
他県の地域で在来ハラビロからこの種に置き換わった例を鑑みると脅威であり、もはや予断許されない状況だ。
ムネアカハラビロカマキリ1019-5_1.jpg






















2018年10月19日 東京都 カマキリ目カマキリ科 ムネアカハラビロカマキリ

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コメント 4

みき♂

こんにちは。
ムネアカハラビロカマキリ、昨日多摩森林科学園で見かけました。
写真を撮って帰りましたが、あれは捕まえて事務所に突き出すべきだったのでしょうか…。
by みき♂ (2018-10-22 10:52) 

カマキリ愛

ちょうど産卵したところですね。
卵鞘のほうも見本となるような標準的な形状でわかりやすいですね。

by カマキリ愛 (2018-10-22 19:41) 

hirokou

みき♂さん コメントありがとうございます。
ムネアカ、高尾山では前から確認されているようですね。
管轄する事務所があれば出来ればこれからはそうされた方が良いかと思います。
埼玉の公園で見つけた時に近くにいたスタッフに知らせると捕獲して持ち帰っていました。
by hirokou (2018-10-22 20:33) 

hirokou

カマキリ愛さん コメントありがとうございます。
まだ卵鞘も真っ白でとても目立っていました。
今まで見た中ではおっしゃる通り特徴の良く出た形ですぐにわかりました。
by hirokou (2018-10-22 20:36) 

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