昨日、昆虫写真家のSさん、Mさん、道端・生き物観撮家のIさんと4人で狭山丘陵のfieldを虫を探して歩いた。
朝は冷え込んだが、陽が昇ると思った以上に暖かい一日だった。

埼玉県側から歩いてSさんが、林内のシロダモの実生の葉裏に「アオスジアゲハ」の越冬蛹を見つけた。
皆で撮影中。





















越冬蛹は食樹から離れて蛹化すると思っていたがそうでもないようだ。
食樹に留まり蛹化するのは寄生されている可能性が高いそうだが、この蛹は一見とても綺麗で今のところそうとは思えない状態だった。




















エノキの低木にゴマダラチョウの初令幼虫いて、それを撮影するMさん。

いつも丁寧な撮影には虫愛が感じられる。




















クコの茎でIさんが見つけた「ムネアカハラビロカマキリ」の卵鞘。
丘陵で見たのは初めてだが、Iさんは昨年もここで卵鞘を確認したそうだ。
一見ハラビロカマキリと似ているが、枝に付く一端が離れているのが特徴のようだ。
※この卵鞘は在来種のハラビロカマキリのものとのご指摘をいただきました。


ムネアカハラビロカマキリは中国原産の外来種で、近年岡山、愛知、新潟、埼玉、神奈川、東京都では高尾山で確認されている。在来種のハラビロカマキリよりも大型で生息環境が競合する脅威だ。




















Mさんがこんなところには必ず越冬しているものがいるとシュロの皮をめくると、ドンピシャ現れたのは越冬中の4頭のアシブトコバチの仲間たちだった。寒い中失礼と皆で撮影後、また皮をかぶせておいたから大丈夫だろう。




















東京都側の谷戸皆伐区コナラの実生の枝先でSさんが見つけてくれたアオシャクの仲間の幼虫。
ちょっと手振れしてしまったが、まるで枝のような見事な擬態でこれではなかなか見つからないはずだ。
名前を教えていただいたが書き留めていなかったので忘れてしまった・・・。
「カギシロスジアオシャク」だったろうか? →「ヒメカギバアオシャク」と連絡をいただきました。




















これもSさんが見つけた「コウモリガ」の巣。
この道はいつも通っていたが全く気付かずにいた。
すでに羽化して中には蛹殻が見える。

普段一人で歩いているので、やはりプロの方々と一緒だと目の付け所がとても勉強になる。
ここにあげた他にも、今まで見つけられなった虫やその痕跡がたくさん見つかった。
こんな機会はそうそうないが、また機会があれば是非ご一緒させていただければと思う一日だった。




















2017年12月9日 埼玉県、東京都 チョウ目アゲハチョウ科 アオスジアゲハ、ハチ目アシブトコバチ科 アシブトコバチ.sp、カマキリ目カマキリ科 ムネアカハラビロカマキリ、チョウ目シャクガ科 ヒメカギバアオシャク、コウモリガ科 コウモリガ