寒さも増していよいよ越冬の虫たちを目を凝らして探さなければならない。

雑木林で虫を探していたら、林床を無数の白っぽい蛾が猛スピードでジグザグに飛び交っていた。
アズマネザサやコウヤボウキなどにバシバシ翅をぶつけながらなかなか荒っぽい。
冬の昼間に雑木林で飛ぶ蛾といえば、クロスジフユエダシャクがいるが飛び方やそのスピードが全く違ううえクロスジの出現期はすでに終わっている。

今までもこの時期によく見かけたのだが、種を確認できずにいた。
今日こそ突き止めてやろうとじっくり観察していると、1頭が落ち葉の中に降りた。
そっと葉をめくってみるといたのはキリガの仲間だった。



















さらに見ているとまた1頭が葉上にとまった。
先ほどと同じ種のようだ。



















帰って調べると「フサヒゲオビキリガ」だと思われる。
蛾の仲間のオスの触覚はメスのフェロモンを感知するためブラシ状や櫛状など立派だが、この種もキリガの中ではフサフサとした触角を持っていることからこの名があるのだろう。
飛んでいるのはほとんどこの蛾のようだが、昼行性なのだろうか?
確認した2頭はどちらもオスであったことから、メスを探して飛んでいるように思う。

数年来の疑問が一つ解けてちょっとすっきり。



















2014年12月21日 埼玉県
チョウ目ヤガ科 フサヒゲオビキリガ  EOS70D,EF-S60mm F2.8 マクロ USM/内蔵ストロボ