この日の宿は久しぶりにビジネスホテルではなく宿らしい宿、休暇村南阿蘇。
早朝は見えていた根子岳も出発前には雲に隠れてしまった。




















一日前、放牧地の牛糞で最も多く見られた「オオセンチコガネ」。
地域によって色が異なり、ここで見られるのはほとんど赤系だった。




















こちらは「オオフタホシマグソコガネ」。
黄色の翅が良く目立つ。




















5本の角を持つ「ゴホンダイコクコガネ」のオスも1個体だけ見られた。
大きさが1cmほどなのが残念で、もっと大きければ・・・。
地中の産室で糞の団子を作る糞虫だ。




















さて3種目のターゲットは最も難度の高い「ダイコクコガネ」だ。
探す目印は糞に潜った時にできるマウンドという盛り上がりだそうだ。
前日も見つからず、この日も広い放牧地で糞を探して歩きまわるがなかなかこのしわざが見つからない。
途中に見つけたのは「ムネアカセンチコガネ」。
この種はmy fieldでも見られる種。




















糞ではなく草の上のしわざが見つかった。そして3cmほどもある大きな「ダイコクコガネ」のメス。
初めて見たが大きさや丸みを帯びた形、さらに質感もさすがに素晴らしい!
スコップのような顔の先端を使ってあっという間に潜ってしまう。




















そうこうしていると今度はオスが見つかった。
メスよりは小さいがメスにはない頭部の大きな角と胸部の2本の角がかっこいい。




















お二人のお陰でオスメス両方が見られたのはとても嬉しい成果だった。




















歩いているとダイコクコガネの死骸を2個体見つけた。
カラスに捕食されることもあるそうで、牧草地には数羽のカラスがいた。
牛馬の放牧地が減りさらにはえさに混ぜた抗生物質などの影響、採集圧などで、すでに絶滅した地域もあり環境省や各県でも絶滅危惧種に指定されている。
恐らく再びこの虫に出会うことは無いと思うが、いつまでもこの種が生息する環境が維持されることを願うばかりだ。




















牧草地では早くもリンドウが咲いていた。






























2020年9月30日 熊本県 コウチュウ目センチコガネ科 オオセンチコガネ、ムネアカセンチコガネ科 ムネアカセンチコガネ、コガネムシ科 ゴホンダイコクコガネ、ダイコクコガネ、リンドウ目リンドウ科 リンドウ