自然界で黒とオレンジ色を体に纏った生きものがいる。
代表的なものとしてスズメバチやドクガの幼虫、ヤマカガシなどどれも毒を持っていて、観察会の初めに危険な生き物として紹介する種だ。
擬態でいえば毒をもつ種が同じような体色を持っているミューラー型だろう。

最近出会った2種も黒とオレンジ色だった。

道の上を歩いていたのは体の模様から人面カメムシと言われる「オオホシカメムシ」。
少し赤みがかったオレンジ色、毒はないが危険にさらされると異臭を放って外敵から逃れることから一度体験したものは再び襲うことはないと思われる。
体の模様も何らか敵を威嚇する効果があるのかもしれない。




















こちらはアカマツの樹名板の裏で越冬体制に入っていた「カメノコテントウ」たち。
すぐ近くに幼虫の餌になるクルミハムシが付くオニグルミがあるので、毎年この樹名板の裏で越冬個体を見ることが出来る。
日本最大級のテントウムシの1種でやはり黒とオレンジ色。
テントウムシの仲間も襲われると嫌な匂いの液体を出して敵から逃れる。

この2種も同じ色の組み合わせの体色を持ち、毒ではないが忌避物質を出す事は共通している。
こういう観点で生き物たちを見るのもとても興味深くて面白い!




















2018年12月8-9日 東京都 カメムシ目オオホシカメムシ、コウチュウ目テントウムシ科 カメノコテントウ