今日は埼玉県中央部の公園に、ある生き物の技を見にその生きもののスペシャリストの方と行く機会をいただいた。
明るいうちに生息を確認して夜に技を見るスケジュールだったのだが、その事については後日改めて。

私がもう一つ見たかったのが、前回書いた「クツワムシ」。
場所は異なるがここでもその声が聞かれ、9月1日には夜の鳴く虫観察会が行われる。
真っ暗な道を歩いているとあちこちからガチャガチャ♪という鳴き声が聞こえてきた。
秋の風情を感じる虫の音にしては騒々しいが、慣れればこの声が聞かれなければ物足りないという人もいるのではないか?クツワムシが棲む雑木林の林縁環境が各地で減少し、レッドリストに記載される都道府県は少なくないだろう。




















鳴く虫の仲間では最大級の鳴き声と大きさ。
比較的葉上で鳴いていて、近寄っても鳴き止まないのは他の鳴く虫にはあまり見られず鈍感なのか強気なのか?
こうしてすぐ近くでストロボを焚いても翅をこすり合わせて鳴いている。
厳つい顔つきもとても印象的だ。




















クツワムシには緑色型と褐色型がいる。
こちらは褐色型のオス。

翅には虫食いに似せた斑があり、模様も個体によって異なるそうだ。
私の虫の先生が、翅の異なる模様100体を長年かかって撮影して数年前に写真展で紹介した。




















このすぐ近くに鳴き声に惹かれたのかメスがいた。
オスよりもちょっとスマート。
そういえば、緑色型のメスは見たことが無いがいるのだろうか?

クツワムシの鳴き声が聞かれる環境を後世まで残したいと切に思う。




















2018年8月30日 埼玉県(丘陵外) バッタ目クツワムシ科 クツワムシ