林縁の地面からアブラゼミの悲痛な叫びが聞こえてきた。
これはただ事ではない、と探していると草陰から現れた。
スズメバチに襲われているのか?と思ったが・・・違った。




















セミの腹に食らいついていたのは「アオオサムシ」だった。
アオオサムシは木を登ることが出来ないので、恐らくセミが弱って地面にいたところを襲ったのだろう。
セミは必死に翅をばたつかせて振り払おうとするが、しっかり噛みついて離れない。
さらに胸や頭に噛みつくも固くて諦め、腹を集中攻撃。




















アオオサムシは大きな獲物を何とか仕留めようと近づいても全くお構いなしだった。
この鋭い大顎では柔らかい腹部はひとたまりもない。
セミは既に鳴くことが出来なくなっていた。






























暫くすると腹部は噛み切られ、その中に頭を突っ込んで食事を始めた。
いつもはこそこそと道を横切るアオオサムシだが、普段見られないその獰猛さを目の当たりにした。




















2018年8月9日 東京都 コウチュウ目オサムシ科 アオオサムシ、カメムシ目セミ科 アブラゼミ