ある谷戸のトンボが見られる湿地は高低差が付いた複数の湿地からなる。
下から見ながら上へ上がって行ったら抽水植物の間に「アオサギ」の姿が見えた。
まだ向こうはこちらに気付いていない。
何かを狙っているようだ。




















春先、アカガエルたちが産卵に訪れる頃からこの湿地に頻繁に姿を見せる。
今の時期、カエルたちは再び眠りについているのでほとんど見ることが無い。

いる魚はメダカくらいで、他にはオタマジャクシたちだがたくさんいるので食べ放題!

だがそれならこんなに慎重になることはない。

ではいったい何を狙っているのだろうか?




















それを確かめようとじっと身を屈めていた時だった。
今まで全く人影が無かったこの場所に、自転車を押したおじさんがやって来た。

私もおじさんだが、さらにもっと年配のおじさんだ。
案の定、アオサギは警戒態勢。
こうしてみると首の長さはさながらに脚の付け根の立派な太さに驚いた。
ちょっと美味しそう・・・。

何も知らぬおじさんが近づくとさっと弧を描いて飛び立ってしまった。
このタイミングでいったい何をしに来たのか?勘弁してほしいと心底思ったのだった。
まぁ、ここぞという時に不思議とよくあること。




















その後、再びアオサギは戻ってきた。
おじさんも自転車に乗って戻ってきたが、離れた場所だったので今度は大丈夫。
見ていると何かを狙っている様子。
捕まえたものを見るとどうやらドジョウだ。
なるほど、ドジョウはたくさんいるし敏感なので慎重になる、オタマジャクシより食べごたえがあるだろう。
おじさんにやきもきしながらも、無事疑問は解決したのであった。




















2018年4月25日 東京都 鳥類 ペリカン目サギ科 アオサギ