先週末、長野県蓼科横谷峡と八島ケ原湿原に植物観察に行ってきた。
一行の目的は植物観察であるが、虫もいればもちろん見るつもりだった。

横谷峡は奥蓼科温泉郷にあり渋川に沿っていくつかの滝がある。
これは霧降の滝だったかな?



















足元からバッタが飛んだ。
イナゴの仲間かとよく見るとどうもフキバッタのようだが翅が長い。
フキバッタは翅が小さく飛べないため生息域が限られ、地域ごとに種の分化が進んでいるのが特徴なのだが。
帰って調べると「ハネナガフキバッタ」という種のようだ。
翅の長いフキバッタがいるのを初めて知った。



















道端の草には「ヒナバッタ」。ヒナバッタも各地の高山帯などで種が分化している。



















アザミの葉上には「ハンミョウ」。
遊歩道を歩いたが見つかったのはこの1頭だけだった。



















やがて注連縄をかけられた大きな岩があらわた。岩の上にはノキシノブが陽を浴びて輝いていた。
こんな神々しい光景の中を、白と黒の縞々の小さな蚊のような虫がまるで無重力の中を移動するがごとくいくつも飛んでいた。
捕まえてみると小さな翅をもったガガンボのようだった。
残念ながら写真に収めることはできなかったが、調べるとエサキヒメコシボソガガンボ。
次回は是非飛んでいる姿を撮りたいものだ。



















岩の周辺には「オツネントンボ」が集団で見られた。



















遊歩道脇の切り立った崖のあちこちに大きなキイロスズメバチの巣。
崖の庇を利用してうまく作るものだ。
ほとんどが以前に作られたものだが、中には製作中のものもあった。



















このあたりにはたくさん咲いていたキク科の「オタカラコウ」。
沢沿いなどに生えるそうだが背丈が1m以上、葉も30cmほどあり園芸種かと思ってしまった。



















サトイモ科の葉にいたのは「ビロードスズメ」の幼虫たち。
よく見ると奥に1周り大きな茶色の個体もいた。
黄色に黒目がかわいい。















この日の散策を終え帰りがけに、「アキアカネ」発見。
間もなく避暑を終え成熟して山を降りるだろう。
数年来、農薬や稲作の時期の変化などの影響で数が激減していると問題になっている。
さて今年はどのくらいの数が地元の里山の空を舞うのだろう。



















2015年8月29日 長野県茅野市              CANON EOS70D SIGMA 17-70mmDC MACRO