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ビロツリ 高く飛ぶ [ハエ目]

昨日、東京のサクラの開花が発表された。
平年より4日早く、昨年より6日遅いらしい。
丘陵のソメイヨシノは東京の開花より例年おおむね1週間ほど遅いが今年はそれほどの差は無さそうな感じで、今日10輪近くが開花していた。

「ジンダイアケボノ」の蕾も色付いた花弁が見えてきた。
ジンダイアケボノ0321.JPG



















一足先に満開になっていた「カンヒザクラ」。
濃いピンク色の花は下向きで開き切らないのが特徴だ。
カンヒザクラ0320.JPG



















高さ3mほどの花を見ているとハチが飛んで来て花にとまった。
ミツバチかなと思いよく見ると、「ビロードツリアブ」だった。
いつも足元の花で姿を見ているが、こんなに高い所まで飛ぶのかとちょっと驚いた。
この後、さらに高く飛んで彼方へ消え去った。
ビロードツリアブ0320.JPG



















地面で何かを啄んでいたペアの「ハシボソガラス」。
何を食べているのかと思ったら、2羽とも嘴に何かを咥えていた。
どうやらブラッシングした犬の毛のよう。
なるほど巣に敷くために集めているのだろう。
カラスたちにも春が訪れている。
ハシボソガラス0320.JPG



















2022年3月20日 東京都 バラ目バラ科 ジンダイアケボノ、カンヒザクラ、ハエ目ツリアブ科 ビロードツリアブ、スズメ目カラス科 ハシボソガラス

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春の使者 ビロツリ [ハエ目]

コツバメを今年も見られたので次はあのスプリングエフェメラルをと必ず見られる場所へ足を運んだ。
道脇に咲いていた「セントウソウ」の小さな花。
花の名の由来は色々あるようだが、先頭を切って咲くという説がいいなぁ。
セントウソウ0317.JPG



















「シュンラン」も開花していた。
例年、最も早く咲く場所ではすでに咲いているのだろうが、今年は見に行けずこの日が開花の初見となった。
唇弁に小さな虫がいるのがわかったが、何の虫かはわからなかった。
シュンラン0317.JPG



















歩いていると足元からブーン♪という羽音がいくつも聞こえひょっとして?
見るとアシブトハナアブでお目当てではない。
そのうち、おやっ、と落ち葉の上に目をとめるといたいた!!
見たかったビロツリこと「ビロードツリアブ」だ。
1年のうち、早春にのみ姿を現す虫のスプリングエフェメラルのひとつで、もふもふの春の妖精だ。
ビロードツリアブ0317-1.JPG



















最初に見つけたのは複眼がくっついたオス。
大きなサングラスをかけている様でちょっといかつい顔付きだ。
近寄って撮っていると脚を踏ん張り体を上げて羽ばたき始めた。
ああっ、飛ぶかなと思った瞬間、羽音を残して姿を消した。
ビロードツリアブ0317-2.JPG



















この後いくつもの個体が目の前を飛び交った。
カメラを向けたのはこの日最初で最後のメスだった。
ビロードツリアブ0317-3.JPG



















メスはオスと違って複眼が離れているのですぐにわかる。
オスに比べて優しい顔つきに見える。
今度はスミレの蜜を吸っている場面を撮りたいなぁ。
ビロードツリアブ0317-4.JPG



















2022年3月17日 東京都 セリ目セリ科 セントウソウ、キジカクシ目ラン科 シュンラン、ハエ目ツリアブ科 ビロードツリアブ

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ヒラタアブの仲間の結婚飛行 [ハエ目]

湿地の林縁をじっと見つめていると小さなハエのようなものがホバリングしているのに気付いた。
これは恐らくヒラタアブの仲間だなとカメラを向けた。
ヒラタアブの仲間0617-1.JPG



















大きさは1㎝弱くらいだろう。
小さいがほぼ同じところをホバリングしているので見やすい。
思った通り、交尾をしながらの結婚飛行。
折角の新婚旅行中にお邪魔虫だったがちょっと記念撮影をさせてもらった。
上がオス、下がメスでオスが羽ばたきメスはオスのなすがままだ。
ヒラタアブの仲間0617-2.JPG



















メスはオスに翅や体を押さえられて自由を奪われているのかオスに体を任せているのか?
ヒラタアブの仲間0617-3.JPG



















始めは胸くらいの高さを飛んでいたが、お邪魔虫がまとわりつくのでだんだん高度を上げて、しまいには2m以上まで上がってしまった。
邪魔してごめんごめんと言ってその場を後にした。
残念ながら記念写真は渡すことが出来ないなぁ・・・
ヒラタアブの仲間0617-4.JPG



















2021年6月17日 東京都 ハエ目ハナアブ科 ヒラタアブ亜科

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ビオトープの水面にハエハエハエ [ハエ目]

先日ヒメアカネのいた湿地のビオトープでトンボたちを探していると、ある一角の水面に目が留まった。
黒っぽい小さな何かがたくさん集まっていた。
よく見るとハエだ。
ハエ1126-1.JPG



















まるでアメンボのように水面に浮いて時折飛んではまた着地していた。
どうやら水面に浮いた何かを食べているようなのだが・・・。
ハエ1126-2.JPG



















水辺のハエと言えばカマバエを思い出したが、撮った写真を拡大してみても前脚はカマのようではないので別の種だ。
はて、なぜこんなに集まっているのか?
いったい何を食べているのか?
とても気になった。
ハエ1126-3.JPG



















2020年11月26日 東京都 ハエ目 不明種

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でかいぞ! トワダオオカ [ハエ目]

このところの暑さで、いよいよ藪蚊たちの季節がやってきた。
林内を歩いていると耳元にプ~ン♪という羽音がまとわりついてきて、後ろを振り返ると複数の蚊たちが追ってきているのにびっくり。立ち止まると集中攻撃を受けるので、虫よけは必須だ。
蚊にはいろいろな種がいてアカイエカやヒトスジシマカなど人の血を吸うものもいれば、そうでないものもいる。

この日林縁のコナラの木にコガネグモの仲間がいたので、種を確かめようと顔を近づけた時に耳元から低音で今まで聞いたことのない蚊の大きな羽音が聞こえた。
コナラの幹にいたようで、いったん飛び上がり再び幹にとまった。
そこには約1㎝ほどの大きな蚊が。
トワダオオカ0615-1_1.jpg



















頭から胸の縁の金色と脚や腹部の輝く青色が特徴の日本最大の美しい蚊「トワダオオカ]だった。
以前から見たいと思っていたがようやく見ることが出来た。
こんな大きな蚊に血を吸われたらどんだけ痒いかと思ったが、吸血はせずに花の蜜などを吸い、幼虫は他の蚊の幼虫(ボウフラ)を食べて育つそうだ。
名の由来は初めて見つかったのが青森県の十和田湖だったかららしいが、分布は北は北海道から南は九州まで見られる。
次に会った時には、もっときれいに撮りたいものだ!
トワダオオカ0615-2_1.jpg



















2020年6月15日 東京都 ハエ目カ科 トワダオオカ

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アブもまだまだ クロベッコウハナアブとフタガタハラブトハナアブ [ハエ目]

5月の終わり、開花したイボタノキにウラゴマダラシジミでもいないかとみて回った。
お目当ては見つからなかったが、大きなアブが訪れていた。
ベッコウハナアブやシロスジベッコウハナアブに似ているが、この配色は見たことが無い。
調べると「クロベッコウハナアブ」という普通種だった。
ハチの巣に寄生して幼虫や蛹を食べるそうだ。
クロベッコウハナアブ0531_1.jpg



















後日、近くの別の植物の葉上にも見たことのない金色のアブ。
こちらは「フタガタハラブトハナアブ」のメスのようだ。
オスは体に二本の黒い帯がある。

共に2cm前後とアブの仲間では大型だが、今まで見た記憶がなくともに初見だった。
ハエの仲間は普段はあまり撮らないのでまだまだ知らぬ種が多くいる。
フタガタハラブトハナアブ0602_1.jpg



















2020年5月31日、6月2日 東京都 ハエ目ハナアブ科 クロベッコウハナアブ、フタガタハラブトハナアブ

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黒と茶色のひげジイ オオイシアブ [ハエ目]

湿地脇の木柵上で首を上下左右に振っているハンターを見つけた。
飛んでいる小さな甲虫類を狩る「オオイシアブ」だ。
オオイシアブ0514-1_1.jpg



















顔が毛深くまるで髭を生やしているようなのでひげジイ。
飛んでいる獲物を見つけるとスクランブル発進して捕らえる。
オオイシアブ0514-2_1.jpg



















こちらには背中が茶色いひげジイがいた。
チャイロオオイシアブ0514_1.jpg



















見た目はそっくりだが背中の毛が茶色いことで「チャイロオオイシアブ」という別種。
チャイロのほうが少し大きい個体が多いように思う。
チャイロオオイシアブ0514-1_1.jpg



















2020年5月14日 東京都 ハエ目ムシヒキアブ科 オオイシアブ、チャイロオオイシアブ

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洗面所に便所バエこと オオチョウバエ [ハエ目]

仕事から帰って手を洗おうと洗面所の電気をつけると壁の黒い小さな点が気になった。
こんなところに何だっけ?

眼鏡をかけるとおぉっ!
この形はまさに便所バエ。
この数日、洗面所が下水臭いなと思っていたところになかなかのタイミングだ。
オオチョウバエ0510-1_1.jpg



















小学校の頃、便所で見かけてみんなで便所バエと言っていたのを思い出す。
本当の名前は「オオチョウバエ」といい、蚊に近いハエの仲間。
オオチョウバエは成虫、幼虫とも石鹸カスや人の垢、有機物を含んだ汚泥や排水口のぬめりなどを餌にしている
いわゆる不快害虫だ。
外から入ってきたのか、洗面所付近で発生したのかはわからない。
大きさは5mm弱なので印象的な翅の形以外裸眼ではよくわからないが、拡大すると意外と毛深いのがわかる。
オオチョウバエ0510-2_1.jpg



















調べて分かったが、このハエによる被害に症例は少ないようだがハエ症というのがあり、幼虫が体内に入って寄生し様々な症状を引き起こすそうだ。
恐ろしい・・・。
やはり不衛生な場所に発生するということで、マメに掃除をしなければと思うのであった。
あなたの家にいますか?

チョウバエについてはこのサイトがわかりやすい。
https://fumakilla.jp/foryourlife/205/


オオチョウバエ0510-3_1.jpg



















2020年5月11日 埼玉県 ハエ目チョウバエ科 オオチョウバエ

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今が発生のピーク ハグロケバエ [ハエ目]

日々緑が濃くなって木々の葉の香りが初夏を感じさせてくれる。
こんな道を歩いていると。
里山0423_1.jpg



















目の前を後ろ脚をだらんと垂らして小さな黒い虫が複数飛び交う。
上を見上げると、さらにたくさん飛んでいて虫嫌いの方はぞっとするだろう。
葉にとまったのを見るとオスの「ハグロケバエ」のよう。
秋から初冬に道に集団で現れる茶色い毛虫のような幼虫の親だ。
ハグロケバエ♂0423_1.jpg



















ハエの仲間はオスの複眼は大きくくっついているが、メスのそれは小さくて離れているので雄雌の区別が容易だ。
こちらが雌で複眼を含めた頭が小さい。
体に土がついていることから土中で蛹から羽化して出てくるようだ。
ハグロケバエ♀0423_1.jpg



















近くには交尾中のカップルがいた。
このメスも頭に土がついてまるで覆面みたい。
ハグロケバエ交尾0423_1.jpg



















2020年4月23日 東京都 ハエ目ケバエ科 ハグロケバエ

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緑の草にオレンジ色 メスアカケバエのメス [ハエ目]

草原に何かいないかと見ていると、鮮やかなオレンジ色が目にとまった。
背中のオレンジ色が特徴の「メスアカケバエ」のメス。
メスアカケバエ0403-1_1.jpg



















ケバエはハエの仲間でケバエ科に属しハエよりは蚊に近いようだ。

春先から現れオスは草原や樹冠を群飛する。
種も色々いて出現期も様々、丘陵で春先最も見られるのはオスもメスも黒いハグロケバエだろう。
メスアカケバエのオスは体全体真っ黒でハグロケバエのオスと一見区別がつかない。
メスアカケバエ0403-2_1.jpg



















昔メスアカケバエの交尾を撮ったことがあったが、よく見直すとメスの背中や腹部の色からメスアカではないような・・・。撮影時期が11月なので別種だろう。
ケバエの仲間_1.jpg



















背中の赤いケバエは他にもセアカケバエやヒメセアカケバエがいる。
両種はともにオスの背中も赤くメスアカケバエよりも小さいようだ。
「ヒメセアカケバエ」のメスには以前に出会っていた。

外観が似たものにセアカクロキノコバエ(セアカキノコバエ)などもいるのでややこしい。
ヒメセアカケバエ_1.jpg



















2020年4月3日 東京都 ハエ目ケバエ科 メスアカケバエ、トゲナシケバエ科 ヒメセアカケバエ

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