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湿地のビオトープで [季節]

田んぼの畔を歩いていると居着いている「セグロセキレイ」2羽が今日も餌を捕っていた。
つがいだろうか?
セグロセキレイ1226 (2).jpg



















足元から急に何かが飛び立ち少し先の茂みの中に入った。
羽の模様から「クイナ」と思われた。
このところこの谷戸のあちこちで確認されている。
いやぁ、もっと足元を見ていたら事前に確認できただろうに惜しい事をした。
飛び立った場所には足跡が残されていた。
クイナ足跡?1226.jpg



















湿地のビオトープでは今年も「オオニガナ」がたくさんの種子をつけていた。
東京都では絶滅危惧種で都内でも見られる場所は限られるほど少ない。
オオニガナ1226 (2).jpg





























オオニガナを撮っていると後ろの湿地でバシャバシャという音がして振り返ると、写真奥のオギの際からオレンジ色の鳥が茂みに入るのが見えた。はて?その大きさとオレンジ色で連想するのはヒクイナくらいだが、今までここで確認されたことは無い。
20~30分、じっと屈んで出てくるのを待ったが、それは叶わなかった。いったい何だったのだろう。
ビオトープ1226.jpg



















ビオトープ脇の法面の日陰で動くものがいた。
「アオジ」と「カシラダカ」で動いたからわかったが、そうでなければ全く気付けない保護色だ。
アオジ、カシラダカ1226.jpg



















ヨシの茎にとまってしきりに突いている「シジュウカラ」。
茎の表皮をめくって何かを食べていた。
恐らくビワコカタカイガラモドキだと思われる。
冬の間の貴重なタンパク源となるようだ。
シジュウカラ1226 (2).jpg



















2024年12月26日 東京都

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ツマグロヒョウモンも頑張る! [チョウ目]

昨日、気温が15℃になるという事で昼前にfieldへ。
谷戸周辺の雑木林の木々は葉を落とし、茅場のヨシは褐色で寒々しい。
ヨシ原1226.jpg



















歩いていると落ち葉の上の黄色が遠くから目に入った「キタキチョウ」。
死んでしまったかと近づいてみると、触角がピンと伸びていてまだご健在。
予報通りの暖かさで越冬場所から出て日光浴をしていたようだ。
この後飛んでその先にももう一頭が。
キタキチョウ1226.jpg



















田んぼを回るとアキアカネたちがまだまだ元気に飛んではとまってを繰り返し餌を捕っていた。
年明けが楽しみだ!
湿地脇から飛び出したオレンジ色のチョウ。
キタテハかと思ったが少し大きい。とまったところを見ると「ツマグロヒョウモン」のオスだった。
ツマグロヒョウモン1226-1.jpg



















ツマグロヒョウモンは南方種で成虫越冬組ではないので、いつまでこの寒さに耐えられるだろう?
傷みの無い奇麗な翅だった。
ツマグロヒョウモン1226-2.jpg



















樹皮では「ジョロウグモ」の卵嚢が目立つようになってきた。
ジョロウグモ卵嚢1226.jpg



















2024年12月26日 東京都 チョウ目シロチョウ科 キタキチョウ、タテハチョウ科 ツマグロヒョウモン。クモ目ジョロウグモ科 ジョロウグモ卵嚢 

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アキアカネ 頑張る! [トンボ目]

今日はクリスマスイブ、仕事帰りにスーパーに寄ったが駐車場はほぼ満車で店内はすごい人。
夕方の6時頃で何でこんなに人がいるの?もう少し早い時間に買い物に来ないの?って思うのだった。

今朝、谷戸を歩くと迎えてくれた「ジョウビタキ」のジョビコ。
ここにずっと居着いている。ルリビタキのオスと縄張りがちょっとかぶっていて、タイミングが良ければほぼ同じ場所で両方が見られる。
ジョウビタキ1224.JPG



















一尾根西側の谷戸の林縁で見慣れない赤い木のみを見つけた。
ん~、何の木か?
葉をようく見てこれは間違いなく「タラヨウ」だ!
タラヨウの実は初めてで小躍り、嬉しい!!。
タラヨウは南方系の樹木だが狭山丘陵でもまあまあ見掛ける。植栽された木の実を鳥が食べて種子を運んだのかもしれない。葉の裏をこするとこすったところが黒く変色することから葉書の木や郵便局の木と言われる。
雌雄異株なのでこの木はメス、木はあちこちにあるが実を見たことが無かったのは多くがオスの木だったのだろうか?そもそも花も見たことが無い。
タラヨウ1224.JPG



















小さな池のほとりに出ると、キラキラした翅が舞った。
おおっ、ここにもいたか!ととまった場所に目を凝らすと、やはり「アキアカネ」のオスだ。
先のジョウビタキがいた谷戸でも一昨日、かなりの数を見かけた。
このまま雪が降らなければ年を越した「フユアカネ」が見られる可能性は高そうだ。
アキアカネ1224-1.JPG



















飛び上がっては小さな虫を捕えていた。
2025年元旦にいくつかの谷戸でフユアカネを探してみよう!
新しい年最初の楽しみだ!!
アキアカネ1224-2.JPG



















林縁のシデの低い枝先に「キイロスズメバチ」の活動を終えた比較的小さな巣があった。
大きさからコガタスズメバチかと思ったが、巣外壁の模様からキイロスズメバチ。
まだほとんど傷みがない奇麗な巣だった。
キイロスズメバチ巣1224.JPG



















2024年12月24日 東京都 スズメ目ヒタキ科 ジョウビタキ、ニシキギ目モチノキ科 タラヨウ、トンボ目トンボ科 アキアカネ、ハチ目スズメバチ科 キイロスズメバチ

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久しぶりに野川公園に [季節]

以前勤めていた職場の野川公園自然観察センターが改築工事を終え全面オープンしたとの知らせを聞いて少し遅れて訪れた。勤務当時は役不足だったがセンター長として数年間就任した思い出深い場所。
駐車場に車を停めてトイレに行くと「キクキンウワバ」が高い場所から出迎えてくれた。
名の通りの幼虫はキク科をはじめセリ科イラクサ科バラ科を食草とする広食性だ。
キクキンウワバ1205 (2).jpg



















公園のパークセンター脇の「イロハモミジ」がとても美しかった。
イロハモミジ1205.jpg



















パークセンターと自然観察センターは少し距離があり、歩いたり自転車で移動したり。
その道すがら、当時よく見ていた立派な「クヌギ」は健在。
この奔放な枝ぶりがいつ見てもかっこよかった!
クヌギ1205.jpg





























当時、園内の東八道路脇にフデリンドウやセンボンヤリ、オトコエシなどが咲く場所があり、武蔵野の面影を残す生物多様性スポットと命名して保護柵を作った場所には今でもサクラの根元に「センボンヤリ」のぼんぼりがあった。
センボンヤリ1205.jpg



















全面オープンした自然観察センターは今風のおしゃれな佇まい。
だが、中に入るには靴を脱がなければならないのはとても面倒臭い。これは何とかならないだろうか?
センターの野川沿いにはデッキが作られ、野川や自然観察園を見ながら一息つけるテーブルと椅子が置かれている。
早春のヤナギの芽吹きや新緑のハケの木々、秋のアカシデの黄葉を眺めるにはもってこいの場所だ。
野川自然観察センタ-.jpg



















野川に架かる橋から見る石垣の上のセンターは、形は変われどそこに存在することがとても嬉しい!
野川自然観察センタ--2.jpg



















自然観察園のひょうたん池も変わらず紅葉が美しかった。

新しくなったセンターではこれからもより一層野川や国分寺崖線(ハケ)の自然の紹介、イベントを通して自然と触れ合う機会を創出する場として期待したい。
たくさんのボランティアの方が手入れをしてくださっている観察園では、わざわざ遠くへ行かなくても見られる樹木や野草、それらを食樹、食草とする昆虫、通年、夏、冬見られる野鳥などを観察し学べる場、植物、野鳥はボランティア主催の観察会も実施しているので多くの方に来ていただきたいと思う。
そして広域で見れば多摩川、国分寺崖線に沿った野川沿いに連なる国分寺公園、浅間山公園、武蔵野公園、野川公園、神代植物公園はこの地域を繋ぐグリーンベルトとしてこれからも多くの自然をはぐんでくれる、これからも守っていかなければならない遺産だと思う。
ひょうたん池1205.jpg



















2024年12月5日 東京都

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今日はアキアカネに出会えず [季節]

今日は休みで午後からfieldへ。
一昨日、fieldの田んぼでは十数頭のアキアカネが畔にとまったり飛んで餌を捕ったりと活発に活動していた。
この日は仕事中でコンデジでいくつか写真を撮ったが、ミラーレスで撮り直そうと。
しかし今日は東京で初雪が確認されるほど冷え込んで風もあり昼でも気温が10℃を下回る寒さ。

寒さの影響でほとんど人はおらず、湿地脇を歩くと「カシラダカ」の群れが一斉に飛んで茂みの中へ姿を隠した。この冬初見だった。
カシラダカ1218.jpg



















トンボを探して畔を歩いていると、バッタが飛んだ。
おおっ!まだコバネイナゴがいたかと着地点を探すといたのは成虫越冬の「ツチイナゴ」だった。
ツチイナゴは幼虫時代は緑色だが、成虫になると褐色に変身して冬を越す。
その理由はこの写真でわかるだろう。
ツチイナゴ1218.jpg



















気温は低いものの陽射しが暖かかったので出てきたのかもしれない。
ツチイナゴ1218-2.jpg



















田んぼ周りを歩いたが残念ながらアキアカネの姿は全く見られなかった。雪は積もるほどではなかったので恐らく草の中などで寒さを凌いでいると思われた。
明日は昼は10℃を超える暖かさになる予報で仕事でここを歩くので楽しみだ。

帰り際、林縁を歩いていると目の前でヒー♪ヒー♪と声が聞こえ、コナラの枝の隙間から「ジョウビタキ」のメスの姿を見つけた。
長らくここに居着いていて多くのカメラマンのモデルになっている。
ジョウビタキ1218.jpg



















2024年12月19日 東京都 スズメ目ホオジロ科 カシラダカ、ヒタキ科 ジョウビタキ、バッタ目バッタ科 ツチイナゴ

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エサキモンキツノカメムシとモンキツノカメムシ [カメムシ目]

いよいよ本格的な冬がやってきて、fieldでは見つかる虫は僅かとなってきて寂しい。
そんな中、ふとなぜかエサキモンキカメムシとよく似たモンキカメムシってどこが違うんだっけと思い立った。
エサキは成虫越冬でオオムラサキ幼虫を探して落ち葉の神経衰弱をした際に見つかるカメムシだ。
モンキもそうではないかと思うが、冬に見たことが無いのでわからないのだ。

なので、写真を引っ張り出して違いをおさらいした。
備忘録としても。

まずはよく見る「エサキモンキツノカメムシ」(以後エサキ)。
背中の黄色い♡マークが印象的なカメムシだ。
エサキモンキツノカメムシ.JPG



















次によく似た「モンキツノカメムシ」(以後モンキ)。
見分ける違いは下記3つ。
1.黄色い紋がエサキはハート形でモンキは上の切れ込みが無い三角形。
2.両肩の突起がモンキの方が尖る。
3.前胸背(角と角の間)の色がエサキは褐色でモンキは緑色。
1のハートの形はモンキにも僅かに切れ込みがある個体もいるので、3つ総合的に判断したほうが良いと思う。
モンキツノカメムシ.JPG



















2024年12月18日 東京都 カメムシ目ツノカメムシ科 エサキモンキツノカメムシ、モンキツノカメムシ

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チョウゲンボウ獲物を狩る [鳥類]

青空に飛んだのは「チョウゲンボウ」、恐らく幼鳥だった。
胸から腹の縦斑が長い。
不意を突かれ頭上に飛んでいて、何だとちょっと混乱。
チョウゲンボウ1210-1.JPG



















田んぼの上をホバリングで獲物を探していた。
陽に透かした翅が実に美しい!
チョウゲンボウ1210-2.JPG



















この後、何度も田んぼに降りてようやく何かを掴んで飛び去って行った。
まだこの時期でもあちこちでトノサマバッタが飛んでいたのでトノサマバッタを捕まえたかと、撮った写真を数枚見ていると長い尻尾が写っていた。
どうやら捕えた獲物はネズミの仲間だったようだ。
こんな昼にも活動しているネズミがいて、それを捕らえるとは凄いなぁ!と思ったのだった。
チョウゲンボウ1210-3.JPG



















2024年12月10日 埼玉県(丘陵外) タカ目ハヤブサ科 チョウゲンボウ

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初めてみたクロモンシタバ [チョウ目]

昨日、職場の若いスタッフT君がコナラを育てるためエコスタックに入れるクヌギの落ち葉を掻いていたところ落ち葉の中から出てきたと蛾を持ってきた。
見ると翅が傷んでいたものの大きい!開長で5㎝程はありそうだ。
この時期にこんなサイズでこの色の蛾がいたかなぁと記憶をたどっても出てこない。
とりあえず確保!
クロモンシタバ1213-1.JPG



















翅を小刻みに動かして飛び立つ準備を始めた。
気にしながらも調べて見たが翅の色や斑で合致するものが見当たらなかった。
クロモンシタバ1213-2.JPG



















いよいよ飛びそうだったので近くにあった瓶に入れた。
結局、その場ではわからず写真は撮ったので外に放してもらった。
これが帰って調べてもわからず、FBで尋ねたところ蛾の専門家から「クロモンシタバ」と教えていただいた。
どうやら南方の偶産種で今年は関東でよく確認されているとの事だった。
今年は同じく偶産種のシンジュキノカワガもあちこちで見られているので、偶産種の当たり年なのだろうか?
新たな知見が一つ加わった。
クロモンシタバ1213-3.JPG



















2024年12月13日 東京都 チョウ目ヤガ科 クロモンシタバ

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秋から冬にやって来るハイタカ [鳥類]

秋になり寒さが増してくるとfieldの谷戸にやって来るタカの仲間「ハイタカ」。
本数中部以北や北海道で繁殖するようで、埼玉県や東京都では秋から冬にやって来る冬鳥だ。
よく似たオオタカは一部渡りをするものもあるがほぼ年中見られる留鳥。
なので冬は、オオタカなのかハイタカなのかと悩ましい季節なのだ。

field外の河川敷で観察していると、羽ばたきと滑空を繰り返す独特の飛翔でハイタカ属が青空を舞った。
タカ目のハイタカ属でこの辺りで見られるのは主にオオタカ、ハイタカ、ツミだ。
ツミは小型ですぐにわかるのだが、問題はオオタカかハイタカなのかの識別だ。
とまっているとわかりやすいが、飛んでいる姿はなかなか難しい。
識別点は色々あるが、一瞬飛んであっという間に姿を消したり、離れた場所ではなかなか区別がつきにくい。

この日すぐ近くで飛んだのは「ハイタカ」のメスだった。
これだけ近いと、オオタカとの識別点の風切り羽のタカ斑がくっきりしていることや頭部の突き出しが短くおでこが出っ張る、腰が細くて尾が長く見える、尾の形状が角尾なのがわかりやすく判断しやすい。
しかしこの個体は体の大きさやバランスなどからさらに遠く逆光のシルエットで見ると非常に識別が難しい。
まだまだ修行が必要だ。
ハイタカ1210-1.JPG



















別角度から。
ハイタカ1210-2.JPG



















この後オスの姿も見ることが出来た。
メスに比べて小型でほっそりとして、胸から腹部にかけてオレンジ色がかって尾が長く見えるので識別は容易だ。
この個体は喉の後ろにある一時的に食べたものを蓄える素嚢(そのう)が膨らんでいるので捕食した後だとわかる。
冬になると平地や丘陵地でもタカの仲間のノスリもやって来る。
空を見上げると空を舞う姿が見られるかもしれない。
ハイタカ1210-3.JPG



















2024年12月10日 埼玉県(丘陵外) タカ目タカ科 ハイタカ

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アキアカネ、年を越せばフユアカネ [トンボ目]

12月に入り里山の木々が色付いてきた。
昨日久しぶりに訪れると、コナラやクヌギなどの高木以外はほぼ葉を落として雑木林がオレンジ色を帯びた黄金色に染まっていた。今年の黄葉のピークは例年より少し遅かったような気がした。
コナラ黄葉1209.JPG



















ふと見ると、小さな黄色いトマトがあった。
はて?
ここにトマトは無いのだが。何だろうかと頭をグルグル(^^)
チン!と出た答えは「ワルナスビ」の実。
ワルナスビ1209.JPG



















ここ数日朝晩厳しい冷え込みが続いたのでまだいるだろうかと気になって探してみると、いた!
赤く色付いた「アキアカネ」のオス。
アキアカネ1209.JPG



















前に回って。
寒さゆえか、近付いても逃げなかった。
アキアカネは寒さに強い種だと思われ、越冬種以外のトンボたちが姿を消した冬にもその姿が見られる。
年によっては、1月に入っても見られることがあり、年を越した個体をフユアカネと勝手に呼んでいる。
さて、年が明けてフユアカネが見られるかが年初の楽しみだ!
アキアカネ1209-1.JPG



















2024年12月9日 東京都 ブナ目ブナ科 コナラ、ナス目ナス科 ワルナスビ、トンボ目トンボ科 アキアカネ

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