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カエンタケとサンコタケ [菌類]

ここ数年、ナラ枯れが凄い勢いで広がり大径木のコナラやクヌギ、シラカシなどにも被害が出ている。
原因はカシノナガキクイムシが媒介するナラ菌が感染し細胞が死ぬことで水を吸い上げる通水障害が起こり枯れ死に至る。
枯れ死した木の根元周辺に生えるのが猛毒の「カエンタケ」で、丘陵でもあちこちで発生している。
ナラ枯れとカエンタケの関係についてはよくわかってはいないようだ。

この日、被害木の根元で大小合わせて10個近くのカエンタケを見つけた。
カエンタケ0927-1.JPG



















近くにあった枝を折った箸でつまんで引き抜くとこんな感じ。
枝が短かったせいか、しばらくすると枝を持っていた指がヒリヒリと痛み出した。
カエンタケは食べると消化器系や脳神経系に症状が出て最悪の場合死に至ることもあるという。
そういえば2年前、カエンタケが発生していると聞いて、撮りに行って近付いて広角レンズで這いつくばって撮っていたら今回と同じように顔がヒリヒリ痛みだした。近くのトイレに駆け込んで洗ったら痛みが取れたのを思い出した。
触っても何ともないという話も聞くが、実際触れていなくても痛みを感じるのは体質もあるだろうがやはり恐ろしい!
カエンタケ0927-2.JPG



















2年前に初めて撮ったカエンタケ。
カエンタケ.JPG



















この後、歩いていた道脇でまた赤いキノコを見つけた。
これは「サンコタケ」。
三鈷という仏具に似ている事から名が付いたそうで、有毒とは言われていないが悪臭を放つ事で知られている。
発生した時は腕のような先に黒褐色のグレバと呼ばれる胞子を作る組織と胞子の集合体があり異臭を放ってハエなどを引き寄せて胞子を拡散させる。今回見つけたのは既にこのグレバが取れたもののようだった。

カエンタケのような赤いキノコはいくつかあり見慣れると形や発生場所などから違いは一目瞭然だが、自信が無ければ触らぬ神に祟りなしである。
サンコタケ0927.JPG



















2022年9月27日 東京都 ボタンタケ目ボタンタケ科 カエンタケ、スッポンタケ目アカカゴタケ科

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