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谷戸は秋色 [季節]

休みに家事を済ませてようやく谷戸に着いたのは午後の2時を回っていた。
ちょっとうろうろしていたら、日が傾いて東側の林縁にしか日向が無くなっていた。
こんなに日が短くなっているとは思わなかった。
なかなか虫が見つからないので、いくつか秋色を撮ってみた。

さらに秋が深まるとオレンジ色に色付く「カマツカ」。
その頃にはこの赤い実も落ちているのだろう。
ファインダー越しには奇麗に見えたが、撮った写真を見ると実が少ししなび始めていた。
カマツカ1117.JPG



















丘陵には多くあるムラサキシキブの兄弟で数が少ない「ヤブムラサキ」の実も紫色が鮮やかだった。
ムラサキシキブは実を上向きに付け、ヤブムラサキは下向きなのだがこれは上を向いていた。
茎やガク片に毛があるのでやはりヤブムラサキだ。
ヤブムラサキ1117.JPG



















今の時期、色としては最も好きな優しい色がこの「オトコヨウゾメ」だ。
淡いクリームとピンク色に赤い実がとても美しい。
アケビの葉の緑色がさらに引き立ててくれた。
オトコヨウゾメ1117.JPG



















この日、最も目を引いたのは透過光にオレンジ色が鮮やかな「ヌルデ」だった。
ヌルデ1117.JPG



















ムクノキの白い樹皮にはアキアカネのオスたちが体を温めていた。
少し気温も下がって来たので、日の当たるここは心地が良いのだろう。
アキアカネ1117.JPG



















2021年11月17日 東京都 バラ目バラ科 カマツカ、シソ目シソ科 ヤブムラサキ、マツムシソウ目レンプクソウ科 オトコヨウゾメ、ムクロジ目ウルシ科 ヌルデ、トンボ目トンボ科 アキアカネ

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今日のモズのはやにえ [鳥類]

初秋、モズの高鳴きが聞かれてずいぶん経つが、今のところ谷戸に居付いて縄張りを張っているのは2羽だろうか?
ならば例年に比べて少ない。
今シーズン初見のはやにえはセスジツユムシの後ろ脚だった。

コナラの枝先に何かいないか丹念に見ていると、2mほどの高い枝先に気になるシルエットを見つけた。
おおっ!
モズにはやにえにされた「ニホンカナヘビ」だ。
はやにえとしては毎年見られるが、敏捷なカナヘビを捕まえるのはモズにとってたやすいことなのだろう。
はやにえ1117-1.JPG



















いつもはやにえが見られるウメの枝にはこちらもはやにえ常連「コバネイナゴ」が。
まだ新しく、はやにえにされてそれほど時間が経っていないように思われた。
はやにえ1117-2.JPG



















写真を撮っているとすぐ横にあるサルスベリからキキッキキッキキッ♪と鋭い鳴き声が聞こえてきた。
見ると枝にとまったモズのメスがこちらを見ていた。
なるほどこのイナゴをはやにえにしたモズで、私の獲物に近づくなと威嚇しているようだった。
モズ1117.JPG





























2021年11月17日 東京都 有隣目カナヘビ科 ニホンカナヘビ、バッタ目バッタ科 コバネイナゴ、スズメ目モズ科 モズ

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昨年と今年同じ葉で越冬 ウラギンシジミ [チョウ目]

昨日blogに書いた越冬体制のウラギンシジミ。
その後、昨年も今年も同じような場所にいたので写真を見比べてみた。
すると何と同じ枝で5頭の内3頭は同じ葉を利用していたのだった。
真ん中の葉の虫食いの形や根元の黒斑、一番右の葉の大きさなどが一致していた。
当然昨年と今年のは別個体であり、色々ある木の中のこの木のこの枝葉を選ぶのは偶然とは思えない。
昨年のウラギンシジミたちが残した何かがこの葉にあるのだろうか?

2021年
ウラギンシジミ1115-1a.jpg



















2020年
ウラギンシジミ20201214a.jpg



















2021年11月15日 東京都 チョウ目シジミチョウ科 ウラギンシジミ

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今年もあの場所で 越冬ウラギンシジミ 2021 [チョウ目]

今日も朝は冷え込んだが、昼間は温かな小春日和だった。
「ウラギンシジミ」がシラカシの樹幹を飛んでいるのを見てあの越冬場所を見に行った。
一昨年に3頭、昨年5頭が1本のネズミモチの近い葉裏に集まって越冬していたウラギンに人気のスポットだ。
時期としてはまだ早いかなぁと思って探すとびっくり、例年とほぼ同じ高さに5頭もいた。
ウラギンシジミ1115-1.JPG



















見付けた時間は14時半頃、この場所は林の東側で影になって日が当たらず薄暗く少し肌寒かった。
さてこのみなさんはここでこのまま越冬するのだろうか?
まだ暖かい日があるので、昼間活動して別な場所へ移るのか?またここに戻ってくるのか?それとも活動せずこの場を動かないのか?
面白いので時々、見てみることにする。上の写真で左と右下は翅に特徴があるのでわかりやすい。
ウラギンシジミ1115-2.JPG





























この並びには他にシラカシ、アラカシ、ヒサカキがあるが、なぜかこのネズミモチだけでしか見つからない。
(今日いたのは赤丸のところで、毎年この辺り)
それになぜばらけず集まっているのだろう?
ムラサキツバメやムラサキシジミの集団越冬は知られているが、ウラギンにも似た習性があるのだろうか?
不思議ばかりだ。

※blog更新後に昨年と今年の写真を見比べると何と止まっているのは同じ枝で、一番上の写真で右3頭は昨年と同じ葉で驚いた!
ウラギンシジミ1115-3.JPG



















近くのクヌギで「クヌギカメムシ」の卵塊も探してみたら、こちらも1つ見つかった。
昨年は見つからなかったので嬉しいが、何か早い気がする。
クヌギカメムシ1115.JPG



















2021年11月15日 東京都 チョウ目シジミチョウ科 ウラギンシジミ、カメムシ目クヌギカメムシ科 クヌギカメムシ

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ホタルトビケラの幼虫 [トビケラ目]

昨年5月に湧水が流れ込むため池のガサガサをしていると小石の巣をまとったトビケラの幼虫がいくつか見つかった。さて、何の種だろうと気にはなったものの写真を撮って不明種ファルダーへ。
ホタルトビケラ200513-1.JPG



















トビケラの幼虫図鑑が無いうえにnetでもあまり出てこないのでお蔵入りしていた。
ホタルトビケラ200513-3.JPG



















先日再び同じ池でガサガサをした際に、網の中に「ホタルトビケラ」の成虫が入った。
ん~?
水中しかさらっていないのに何故いるのか?と疑問に思ったその時に、ふと1年前の不明幼虫の事が思い出された。
ひょっとしたらあの幼虫はホタルトビケラではなかったかと帰って写真を調べると、筒巣や頭部の模様からホタルトビケラで間違いなさそうだった。
ホタルトビケラの成虫は関東地方以西の山地や丘陵地で晩秋から初冬にかけて現れ、水辺を頼りなげに飛ぶ姿が見られる。胸が赤い事からホタルトビケラと名付けられたようだ。
幼虫は冬から初夏にかけて藻類などを食べて成長し岸の岩の隙間などで夏眠したのち秋から冬にかけて蛹化、羽化する。
今回、網を岸まで入れたので羽化した成虫がたまたま入ったと思われる。
そのお陰で不明種が1種解明したことはとても嬉しい!
この時の成虫は写真を撮らなかったので過去に撮ったものを。
ホタルトビケラ20120103.JPG



















2020年5月13日 東京都 トビケラ目トビケラ科 ホタルトビケラ
参考文献:「実験動物としてのホタルトビケラの累代飼育法」野崎隆夫・島田武徳(全国公害研会誌 Vol.21 No.2 1996)

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黄葉とハラビロカマキリ [季節]

朝の冷え込みが厳しくなってきて、いよいよ木々の色が鮮やかになってきた。
fieldは主にコナラの二次林なので赤というより黄色に色付く。
そんな中、見上げた枝先に少し赤くなった葉っぱは「ナツハゼ」。
ナツハゼの木を知ったのは昨年の夏、丸い緑色の実が枝先にいくつもなっていて何だろうと。
ここでは多くない木だ。
ナツハゼ1112.JPG



















コナラの高い枝先に作られていた大きな「キイロスズメバチ」の巣。
まだワーカーが活発に出入りしていた。
例年いくつか見られるが今年はこの巣が初めてで、スズメバチ全体でも確認した巣は少なかった。
キイロスズメバチ1112.JPG



















杭の上をふと見ると「ハラビロカマキリ」のメスがいた。
ここで見られるカマキリの仲間では、最も遅くまで見られる種だ。
黄葉とハラビロカマキリはとてもいい組み合わせだと思う。
ハラビロカマキリ1112.JPG



















2021年11月12日 東京都 ツツジ目ツツジ科 ナツハゼ、ハチ目スズメバチ科 キイロスズメバチ、カマキリ目カマキリ科 ハラビロカマキリ

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キタキチョウのねぐら [チョウ目]

今日は色々な記念日だが、今しがたニュースでチンアナゴの日ですみだ水族館で「チンアナゴとねむりうむ」というゆらゆら揺れるチンアナゴをLIVE配信しそれを見ながら寝落ちするイベントを紹介していた。
チンアナゴは好きな魚でこれは是非とサイトを見たが視聴100円の決済がLINE Pay、残念ながらPayPayしかなく断念。

夕方、久しぶりに埼玉側の小さな谷戸に行ってみた。
陽が傾き田んぼは陰になり東の雑木林だけが光を浴びていた。
林縁で淡い黄色の小さな花が咲いていた。
「シロダモ」の雄花。
雌雄異株で今の時期の雌の木では花と赤い実が両方見られる。
シロダモ1111.JPG





























目の前を「キタキチョウ」が飛んで下草の葉裏にとまった。
見ると右側の葉裏にもう一ついた。
ここはキタキチョウに人気なのだろうか?
キタキチョウ1111-1.JPG



















後からとまった左側のこの個体はしばらくすると飛び去った。
ここにとまる前に右の先客の近くをちらちら飛んでいたので、気を引こうとしたのだろうか?
顔は見えないが伸びた触角が可愛い。
キタキチョウ1111-2.JPG



















元々いた右側の個体はさらに日が傾いた帰る頃にもう一度見たが同じ場所にいて、早々に今夜はここを寝床と決めていたようだ。
キタキチョウ1111-3.JPG





























2021年11月11日 チンアナゴの日 埼玉県 クスノキ目クスノキ科 シロダモ、チョウ目シロチョウ科 キタキチョウ

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産卵ピーク 今年もミノウスバ [チョウ目]

毎年その実を見るのを楽しみにしている「スズメウリ」。
完熟すると赤くなるものが多い中、白くなるのが面白い!
今年はいつも見られる場所で株自体が見られず、ようやく見つけたのだった。
スズメウリ1107.JPG



















本来の開花はウグイスの囀りが聞かれる春だが、今頃からぽつぽつ花が咲き始める「ウグイスカグラ」。
この株では2つが開花していた。
ウグイスカグラ1107.JPG



















あちこちのマユミの枝先で産卵する姿が見られた「ミノウスバ」。
今が産卵のピークのようだ。
マユミと同じ仲間のコマユミやニシキギも見て回ったが姿は見られなかった。
住宅地の垣根で見られるマサキでは産卵を確認しているが、fieldではマサキ自体がほとんど見られない。
真由美と正樹がいいのか・・・・
ミノウスバ1107.JPG



















2021年11月7日 東京都 ウリ目ウリ科 スズメウリ、マツムシソウ目スイカズラ科 ウグイスカグラ、チョウ目マダラガ科 ミノウスバ

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ミゾソバとアキノウナギツカミの草紅葉に [バッタ目]

田んぼの畔横の小川沿いでミゾソバとアキノウナギツカミが黄葉してちょっとした草紅葉に。
その様を眺めているとおやっ?っとある虫を見つけた。
どこにいるかわかったあなたは虫目の持ち主だ。
ミゾソバ、アキノウナギツカミ1107.JPG










































答えは、中央右のミゾソバの葉上にいた鮮やかな緑色の「セスジツユムシ」のメス。
バッタの仲間では遅くまで姿が見られる種で、先日モズのはやにえとして脚だけが見つかった。
ミゾソバの葉上に1107.JPG



















すぐ近くのヨシの葉上でも見られた。
緑が鮮やか過ぎて逆に目立ってしまうと思うのだが・・・。
セスジツユムシ1107.JPG





























前の日に洗濯物にとまっていて知らずに取り入れてしまった「ヒメアカタテハ」は翌日のこの日の朝、少し気温が上がってもう飛べるかなと指にとまらせるとさっと飛んで地面で開翅。
暖かな日差しを翅一杯に受けて一安心。
この場を離れてが、きっと無事に飛んで行ったことだろう!
ヒメアカタテハ1107.JPG



















2021年11月7日 東京都 バッタ目ツユムシ科 セスジツユムシ、チョウ目タテハチョウ科 ヒメアカタテハ

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火炎彩のミスジマイマイ?

雨上がりにふとヤナギの幹を見ると大きなカタツムリがいた。
すかさず両拳を握って比べた同じ巻きは右手なので右巻きのミスジマイマイ。
でもようく見ると殻の模様が今までに見たことの無いものだった。
通常ミスジマイマイは名の通り三本の筋が殻の巻き方向に見られる。

文一のカタツムリハンドブックで調べて見たら、この模様は伊豆半島産のトラマイマイと呼ばれる亜種シモダマイマイ、東北・関東地方で見られるヒタチマイマイ、福島県・新潟県で見られるオゼマイマイ同様でこのような模様は火炎彩といわれる。

移動能力が短いカタツムリの仲間は、その地域ごとに独自の進化をしてきたことで同じ種でも異なる模様を持つものがある。
さてこれは亜種ミスジマイマイなのだろうか?
ミスジマイマイ1031.JPG



















2021年10月31日 東京都

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