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今時の草はらのバッタたちは・・・ [バッタ目]

今、公園の広場は伸びてきた草が刈られてスッキリ。
バッタたちはどうしているのだろうと歩いてみると、足元から羽音を立てて飛んだのは「トノサマバッタ」のオスだった。卵越冬だがこの辺りでは2回/年発生している様で、初夏6月に入ると他のバッタたちに先んじて現れる。
この世代が産んだ卵が晩秋から秋に成虫となるのだろう。
トノサマバッタ0620.JPG



















バッタの中でも卵越冬で成虫になるトップバッターだと思っているのが「ヒナバッタ」。
寒さにも強いようで成虫で年を越すことも過去にしばしば確認しているが、それでも6月には成虫が現れシリシリシリ♪とラブソングが聞かれる。
これは腹部が黄色とオレンジ色なのでオスで、この日聞いた鳴き声の主だった。
ヒナバッタ0620.JPG



















刈られた低い草地を屈んで歩くと小さなバッタがピョンピョンと飛ぶ。
立って歩いては見つからない小ささだ。
目立つのは少し大きくなったショウリョウバッタの幼虫だったが、写真を撮り忘れた。
よく似た「オンブバッタ」はショウリョウバッタより後に孵化するので、まだとても小さい。
オンブバッタ0620.JPG



















オンブバッタの幼虫と同じくらい小さいのが「コバネイナゴ」。
似た種にハネナガイナゴがいて幼虫時期では識別できないが、ここではコバネしか見られないのでまずコバネイナゴの幼虫でいいだろう。
コバネイナゴ0620.JPG



















これも先の2種と変わらぬ大きさだった「イボバッタ」の幼虫。
太い後ろ足の2本の線は、成虫と変わらぬ特徴だろう。

どれも本当に地面を這って歩かなければ見つからないほど小さい。
まぁ僕の目が退化しているからなので、目の良い人や子供たちは見つけられるだろうなぁ。
イボバッタ0620.JPG



















乾いた草地の葉上から人気を感じるとさっと葉の下に潜るものがいた。
ははぁ、奴に違いないと辺りを見ていると葉の上にいたいた。
キリギリスの仲間の「コバネヒメギス」の幼虫だ。
湿地や田んぼなどの水辺周りにヒメギスが住んでいるが、乾燥した場所にはコバネヒメギスとすみ分けているようだ。コバネヒメギスの成虫は名の通り翅がとても小さくヒメギスと識別できるが、幼虫時代は共に翅が短いか無いので難しい。netなどで調べていると、腹部の色がヒメギスは褐色でコバネは緑や黄色をしているとあった。
見ると確かに黄色いのでこの乾燥した草地にいたのはやはりコバネヒメギスでいいのだろう。
もう少しして成虫になる頃に再び確認してみよう!
コバネヒメギス0620.JPG



















最後に林縁のササの葉上で見つけたのは恐らく「ハヤシノウマオイ」の幼虫。
背中に2か所褐色斑があるのと肉食性の証の脚に鋭い棘がある。
似た種にハタケノウマオイがいるが、ここではハヤシノウマオイしか見ていないのと環境からハヤシとした。
幼虫では恐らく識別は困難で、成虫のオスの発音器の形状と鳴き声で見分けることは出来そうだ。
これも成虫になる頃の夜に声を聞きに来なければなるまい。
ハヤシノウマオイ0620.JPG



















2021年6月20日 東京都 バッタ目バッタ科 トノサマバッタ、ヒナバッタ、コバネイナゴ、イボバッタ、オンブバッタ科 オンブバッタ、キリギリス科 コバネヒメギス、ハヤシノウマオイ

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