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カワラヒワとアオバアリガタハネカクシ [自然]

昨日の休みは野鳥調査のアルバイトで埼玉県の山地へ行って来た。
調査中に声が聞こえて見上げると、頭上の電線に黄色い鳥が止まっていた。
おおっ、マヒワかとよく見ると「カワラヒワ」のオスだった。
fieldで冬鳥のマヒワは体が鮮やかな黄色で、群れが現れると長いレンズを持ったアマチュア写真家たちが列をなすほどの人気の鳥だ。
だが、同じ仲間のカワラヒワはだれも見向きもしない。
この鳥も冬に群れをなして枯れた草地で種を食べているのをよく見かける。
留鳥と言われるが夏に見た記憶はあまりない。
キリリ、コロコロと特徴のある声が目印で、高い枝先でビーン♪と鳴くのでいつもミスタービーンと呼んでいる。
カワラヒワ0316-1.JPG



















電線には上からメスメスオスオスがほぼ等間隔で仲良く並んでいた。
これから春になるとビーン♪という声が多く聞かれるだろう!
カワラヒワ0316-2.JPG



















数日前に田んぼの畔の看板に貼っていたポスターが剥がれて飛んでいたので、一旦剥がれたポスターを畔に置き両面テープを付けようとしたら、ポスターに以前貼ってあった両面テープに虫が付いていた。
湿地周りで見られる「アオバアリガタハネカクシ」だった。
ハネカクシの仲間のこの虫は、卵から成虫までの全ステージでペデリンという毒性物質も持っていて体液が体に付くと水膨れができやけど虫と呼ばれ危険生物とされている。

普通に見られるようだが体長6-7㎜と小さいので目に触れる機会は少ないが注意が必要だ。
隣の小さいのはトビムシの仲間だろう。
アオバアリガタハネカクシ0314.JPG



















2021年3月16日 埼玉県、東京都 スズメ目アトリ科 カワラヒワ、コウチュウ目ハネカクシ科 アオバアリガタハネカクシ

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カタクリが咲いて [季節]

林内を歩いていると鮮やかな黄緑色の葉が目に付く。
早春いち早く芽吹いて存在感を示すのは「ウワミズザクラ」。
初夏の頃に咲き桜の中では異色の白いブラシ状の花が印象的だ。
ウワミズザクラ0314.JPG



















知る限り最も早く花を咲かせるカタクリの株、5日すでに蕾を付けていたが10日が経ってさてどうなっただろうかと昨日見に行った。
恐らく数日前から開花していたと思われ、反り返った花弁の先は縮れ右の花のおしべの花粉はほとんどなくなっていた。
カタクリ0315-1.JPG





























別の北向きの斜面では一斉に花を咲かせていた。
ただ総じて各所ある自生地の見頃は今週末あたりからだと思われた。
カタクリ0315.JPG



















草地のオレンジ色が鮮やかな春型の「ベニシジミ」もあちこちで見られるようになり、次はまだ見ぬヤマトシジミ待ちだ。
ベニシジミ0315.JPG



















2021年3月14-15日 東京都 バラ目バラ科 ウワミズザクラ、ユリ目ユリ科 カタクリ、チョウ目シジミチョウ科 ベニシジミ

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小さいコツバメ [チョウ目]

今日は20℃を超える暖かさで午後からは風もおさまり春本番の陽気だった。
ホトケノザやヒメオドリコソウにオオイヌノフグリも花数を増してきた。
そろそろ咲いているだろうかと他に先駆けて咲く場所に行ってみると、1輪石垣の隙間から咲いていた「カタバミ」。毎年先の3種より開花が遅い。
カタバミ0315.JPG



















9日に蕾だった「ヒロハノアマナ」は白い花を咲かせていた。
葉に入った白い縦筋も美しい。
ヒロハノアマナ0315.JPG



















昨日、木の枝先にブロッコリーのような蕾を見つけたが今まで見たことが無く色々調べても何だかわからなかった。
今日偶然植物に詳しい方にお会いしたので見てもらったところ「マルバアオダモ」の蕾だとの事。
この蕾があの真っ白な花になるのかと驚いた。花になる過程をぜひ見届けたい。
マルバアオダモ0315.JPG



















「クロモジ」の花もいよいよ咲き始めた。
冬の丸い花芽も可愛いが花も飴細工のようで美しく人気がある。
このところ顔見知りの方にお会いする度に、クロモジ咲いているよ!とのお声がけをいただくほど。
クロモジ0315.JPG



















数日前に飛んでいる姿を見掛けたが見失って以来見ていなかった「コツバメ」。
もういるだろうと毎年発生する谷戸を歩いてみると小さな茶色いものが飛んでいた。
蛾かなと思って止まったところを見るとなんと小さな小さなコツバメだった。
飛ぶスピードもいつも見るものより遅く、まさかそれとは思わなかった。
幼虫期の栄養不足なのだろうか?
小さくても今年も出会えたことに感謝。
コツバメ0315.JPG



















2021年3月15日 東京都 カタバミ目カタバミ科 カタバミ、ユリ目ユリ科 ヒロハノアマナ(ヒロハアマ)、ゴマノハグサ目モクセイ科 マルバアオダモ、クスノキ目クスノキ科 クロモジ、チョウ目シジミチョウ科 コツバメ

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春雷の翌日は晴れたが風が強かった [季節]

昨日の雨と雷はなかなか凄かったが、今日は一転晴れ間が広がった。
ただ強風が吹き荒れ、まぁこれも春ならではなのだろう。

湿地の「タチヤナギ」が芽吹いて黄緑色が彩を添えていた。
そろそろヤナギハムシやゴマフヒゲナガの乱舞が楽しみだ。
タチヤナギ0314.JPG



















湿地周りではスプリングエフェメラルの「ミヤマセセリ」が飛び交い、いよいよ春本番だなぁ。
セセリチョウの仲間はみな毛深いが、そんな中でもミヤマセセリが特に毛深いのは早春に現れるからだろう。
ミヤマセセリ0314.JPG



















鳥の糞を吸っていた「ルリタテハ」。
成虫越冬だがほぼ完品のきれいな翅に驚いた。
近付いても全く逃げずにその翅を見せびらかしているようだった。
ルリタテハ0314.JPG



















「タチツボスミレ」もあちこちで咲き始め、花弁も距もほぼ真っ白で花弁に紫条のあるのが咲いていた。
全てが白いのはシロバナタチツボスミレというがこれはどうだろうか?
タチツボスミレ0314.JPG



















「エイザンスミレ」も今がピークで群生開花していた。
この淡いピンク色が春を感じさせてくれて好きなスミレの一つだ。
エイザンスミレ0314.JPG



















2021年3月14日 東京都 キントラノオ目ヤナギ科 タチヤナギ、スミレ科 タチツボスミレ、エイザンスミレ、チョウ目セセリチョウ科 ミヤマセセリ、タテハチョウ科 ルリタテハ

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アトジロエダシャクのたてがみと垂直尾翼 [チョウ目]

トイレの壁にいた今が旬の春の蛾、「アトジロエダシャク」。
あちこちの灯りの居残りで見られるようになった。
シャクガ科にしては大型の種で見ごたえがある。
アトジロエダシャク0305.JPG



















アトジロとは前翅後半にある白斑なのか、それとも後翅が白いからなのか。恐らく後者であろう。
この蛾の大きな特徴は前胸背あたりにあるたてがみの様な1対の毛束と後ろにはまるで飛行機の垂直尾翼のような毛束があること。
これらはいったいどんな役割があるのだろうか?
生き物の進化の結果に無意味なものはないと思うのだが・・・。
アトジロエダシャク0308.JPG



















このところ古いコンデジで撮った写真ばかりでいまいち納得がいかない。
そろそろ買い替え時なのだが残念ながら余裕がない。
以前に一眼で撮ったものも載せておこう。
アトジロエダシャク.JPG



















2021年3月5-8日 東京都 チョウ目シャクガ科 アトジロエダシャク

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いよいよ早春の花も [季節]

モンキチョウが飛び交う南向きの斜面では「ホトケノザ」や「オオイヌノフグリ」が一面に咲いていた。
共に年明けくらいからちらほら咲いていたが、いよいよ一斉に春の到来を告げている。
ホトケノザ0309.JPG



















知る限りfieldで毎年最も早くに花を咲かせる「カタクリ」2株は5日にはすでに蕾を付けていた。
もう咲いているだろうなぁ。
カタクリ0305.JPG



















例年カタクリよりも先に開花するスプリングエフェメラルの「ヒロハノアマナ」も9日に蕾。
これももう和製チューリップのような花を開いているはず。
ヒロハアマナ0309.JPG



















里山のブロッコリーこと「ニワトコ」の蕾。
ニワトコは漢字で書くと接骨木でパソコンで変換すると出てくるのに驚いた。
昔、骨折した時に湿布薬として使ったからだそうだ。
ニワトコ0305.JPG



















明日は雨でかなり降り風も強い予報。
仕事なので豪雨の中を歩くのはとても嫌なのだが、このところ雨が少なくあちこちの谷戸のアカガエルの卵たちがピンチ。
かろうじて寒天質が水を含んで卵を乾燥から守っているが、それもいよいよ厳しい状況になっている。
そんなことなのでカエルたちには天の恵み、ならば仕方がないので災害にならない程度にじゃんじゃん降って欲しい。
水が多くあるビオトープでは早くに産んだ「ニホンアカガエル」の卵からたくさんのオタマジャクシたちが生まれて泳ぎ回っていた。
ニホンアカガエル0307.JPG



















2021年3月5-9日 東京都 シソ目シソ科 ホトケノザ、オオバコ科 オオイヌノフグリ、ユリ目ユリ科 カタクリ、ヒロハノアマナ(ヒロハアマナ)、マツムシソウマツムシソウ目スイカズラ科 ニワトコ、無尾目アカガエル科 ニホンアカガエル

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今日のモス、モス、モス・・・2 [チョウ目]

仕事で汚れや不具合をチェックしにトイレに入ったが、普段はほとんどいないのにこの日は天井や壁などあちこちに蛾の姿があった。
動植物のモニタリングも仕事の一つなのでとりあえず捕まえて種を確認した。

壁の高いところにいたので何だろうと思ったが、手元で見ると「キノカワガ」だった。
樹皮にとまっていると見事な擬態だが、タイルの壁ではそれは全く役に立たない。
キノカワガ0310.JPG



















早春に現れる春キリガの1種、「カバキリガ」も今年は初見だった。
幼虫はブナ科やバラ科など広葉樹の葉を食べる。
周りにはコナラなどがたくさんあるので今の時期にはよく見かける種で色やデザインがなかなかいい。
カバキリガ0310.JPG



















こちらは畑の害虫で幼虫は根切り虫と呼ばれる「カブラヤガ」。
春と夏から秋にかけての年2回発生する。
近くに畑があることから見られるのだろう。

他には床にシロテンエダシャクがいたが小便器の下だったのでちょっと・・・。
カブラヤガ0310.JPG





























2021年3月10日 東京都 チョウ目コブガ科 キノカワガ、ヤガ科 カバキリガ、カブラヤガ

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今日の モス、モス、モス・・・1 [チョウ目]

出勤して朝のルーチンは窓を徘徊して何かいないか見回ること。
今朝、窓ガラスにいたのは今が発生ピークだろう「ホソバトガリエダシャク」だった。
オレンジ色がない地味な翅の個体だった。
ホソバトガリエダシャク0310.JPG



















昨年だったか黄色く塗り替えられた窓枠にはよく似合う「ハスオビエダシャク」がいた。
春の常連客で季節を感じさせてくれる。
ハスオビエダシャク0310.JPG





























そして高い壁に見慣れないのがいたので下に落としてみた。
濃淡のある褐色のデザインが魅力的で光の具合で赤や青に輝いて見える。

調べると「ウスヅマクチバ」のようだ。
幼虫の食草はネムノキだがこの辺りにはなく直線距離で約300mの隣の谷戸にある。
そこから飛んで来たのだろうか?
ウスヅマクチバ0310.JPG



















そうそう昨日、ある谷戸で見たことのある飛翔の蛾がいた。
これは間違いないなと止まったところを捕まえたらやはりフッチーこと「フチグロトゲエダシャク」のオスだった。ん~、ここにもいたかと感慨一入(ひとしお)。
狭山丘陵の東京都側ではその存在が短報などで公に発表されていないようだが、個人的には3年ほど前から確認していた。恐らくもっと前から知っていた方は多くいるだろうなぁ。
フチグロトゲエダシャク0309-1.JPG



















2021年3月9-10日 チョウ目シャクガ科 ホソバトガリエダシャク、ハスオビエダシャク、ヤガ科 ウスヅマクチバ、シャクガ科 フチグロトゲエダシャク

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春 来たー! [季節]

先月末から本来の休みの日にバイトを入れたので、すっかりfieldに撮影に行けず記事を書けなかったというかなぜか書かなかった。
普段、日に20000歩前後歩く仕事をしているので、さすがに半月近く休みなく歩いていると足がパンパンに張ってきてこれはヤバい。があと一日でようやくの休みなのでもうひと頑張りだ。

そんな間にも丘陵には春がやって来た!
早春の花と言えばスミレ。
この日は5種の花に出会えた。

いち早く咲くのは「アオイスミレ」だがいつも見られる場所ではまだ蕾も見られないなぁと思っていたら、別の場所で白花が咲いていた。葉の形がフタバアオイに似ているから名が付いた。フタバアオイはあの「控え居ろう!この紋所が目に入らぬか」の印籠の紋の原型だ。
アオイスミレ0307.JPG



















例年次に咲くのは花茎をすっと伸ばし葉の色が少し青みがかった「コスミレ」たち。
この葉の色は他のスミレにはない色で好きな色。
いつもの場所でたくさん咲いていた。
コスミレ0307.JPG



















田んぼの畔には「ノジスミレ」。
ノジとは野路または野地に咲くからだろう。
そっくりさんにヒメスミレがあるが距(花の後ろに伸びているもの)の色や太さ、葉柄の翼(ひれ状のもの)の有無で区別できる。
ノジスミレ0307.JPG



















まだだろうなと思ったが3種見られたのでひょっとしてと見に行ってみると咲いていた「エイザンスミレ」。
淡いピンク色と松葉のような葉が特徴の可愛いスミレ。
エイザンとは滋賀県と京都にまたがる比叡山からきている。
人気があり毎年盗掘されるが、この日は残念ながらちぎられた花や抜かれた株があたりに放置されていた。
もう1種はタチツボスミレだが、開いていない花ばかりでいい写真は撮れなかった。
エイザンスミレ0307.JPG



















今日、草地で羽化間もないと思われる「ベニシジミ」がいた。
ちょっと飛んでは止まりを繰り返し長い距離は飛べないようだった。
傷みの無い翅がとても美しい。
ベニシジミ0309.JPG



















ようやく出会えたのは春の妖精、もふもふの「ビロードツリアブ」。
サングラスをかけたオスだったのが残念。
少し前に目撃情報をいただいていたのでいないかいないかと探していた。
今日は他にもちらりとコツバメの姿も見かけた。

日に日に今年初見の花や虫たちが現れて、いよいよ春本番だなぁ!
ビロードツリアブ0309.JPG



















2021年3月7、9日 東京都 キントラノオ目スミレ科 アオイスミレ、コスミレ、ノジスミレ、エイザンスミレ、チョウ目シジミチョウ科 ベニシジミ、ハエ目ツリアブ科 ビロードツリアブ

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