SSブログ

スミナガシ終齢幼虫の体色変化 [チョウ目]

アワブキの小さな実生で「スミナガシ」の若齢幼虫を見つけたのはいつだったか?
時々成長を見てきたがだんだん数が減り、とうとうこの終齢(5齢)の1個体のみとなってしまった。
調べたところ終齢に脱皮して少しの間はこの褐色の体色のようだ。
葉を揺らしてしまったので、警戒して顔を伏せてしまった。
スミナガシ0830.JPG



















1週間後に再び訪れてみると、何と体色が緑色に変わっていた。
どうやら終齢は褐色から緑色に変わり、蛹化前に再び褐色になるらしい。
スミナガシ0904-1.JPG



















この特徴的な角と顔はまさにトランプのジョーカーそっくりだ。
食欲旺盛だが、小さな実生なので残された葉はそれほど多くはない。
大丈夫かと思いながらさらに1週間後の今日見るとすでにそこに姿はなかった。

スミナガシの発生は初夏と夏の年2化で、初夏に発生した成虫が産んだ卵から孵化した幼虫は食樹であるアワブキで蛹化し夏に成虫になる。夏に発生した成虫からの幼虫は食樹から移動してその周りで蛹化し越冬して翌年初夏に成虫になると認識している。
ならばこの幼虫は越冬蛹になるので、鳥や人に捕まらなければ移動して周りで蛹になっているはず。
時間のある時にじっくりと蛹を探してみよう。

成虫の翅の美しさ、幼虫時の印象的な形、虫食いのある枯葉に擬態した蛹
どれをとっても何て魅力的なチョウだろう。
スミナガシ0904-3.jpg



















2020年8月30日、9月4日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 スミナガシ

nice!(1)