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いいよ秋 [季節]

刈り残されたメヒシバの草地にはキンエノコロとチカラシバ。
チカラシバの大きな穂を見るといよいよ秋を実感する。
キンエノコロ0916.JPG



















田んぼ脇林縁のオギに「ヤブキリ」のメスがいた。
もうオスは見られなくなりそろそろ見納めだろう。

ヤブキリ0916.JPG



















蕾の付いたツルマメの葉にいたメスのオンブバッタ。
と思ったが、写真を見るとオスもいて交尾中なのに気付いた。
こちらは寒さに強くまだまだこれから、12月でも見られる。
オンブバッタ0916.JPG



















この日はずっと曇りだったが、帰る頃には少し晴れ間が。
もうすっかり秋の雲だった。
秋空0916.JPG



















2020年9月16日 東京都 イネ目イネ科 メヒシバ、キンエノコロ、チカラシバ、バッタ目キリギリス科 ヤブキリ、オンブバッタ科 オンブバッタ

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ヒメスズメバチvsキイロスズメバチ [ハチ目]

少し前までたくさんの虫たちが集まっていたコナラの高所の酒場の前を通った。
ここ数日、お客さんはいなかったのだが、今日は根元に僅かににじみ出たショットバーに珍しくスズメバチたちが来ていた。
ヒメスズメバチ0916-1.JPG



















この夏はfieldのどの酒場でも、ほとんどと言っていいほどスズメバチたちを見かけなかった。
梅雨の長雨が営巣に影響したのだろうか。
ただ、地域によっては少ないとか例年と変わらないとか様々なようだ。

この酒場に来ていたのは「ヒメスズメバチ」と「キイロスズメバチ」。
ヒメは本来オオスズメバチと同じくらいの大きさだがいたのは小さな個体。それほど気性は荒くない印象だ。
一方のキイロスズメバチは攻撃的な種として知られている。
ヒメスズメバチが頭を突っ込んでいるところがよほど気になるのか、キイロがここを狙って近づいていった。
さて、体格ではほぼ互角のこの両者の争いはどちらに軍配が上がるのかと固唾をのんだ。
ヒメスズメバチ0916-2.JPG



















キイロに気付いたヒメが振り返りバトルかと思いきや、すぐにキイロが後ずさり。
この後も何度も同じことが繰り返され、結局キイロは飛び去りあっけないヒメの勝利。
ちょっと拍子抜けだった。
ヒメスズメバチ0916-3.JPG



















いつも来ていた「サトキマダラヒカゲ」がいないなぁと足元を見るとおおっ、こんなところに、踏むところだった。
サトキマダラヒカゲ0916.JPG



















何か様子がおかしいなとよく見ると、小さな赤いアリたちが集まっていた。
頭の大きな兵隊アリがいるので「アズマオオズアリ」だろうか。
サトキマダラヒカゲはしっかり地に足を踏ん張っているように見えるが、すでに息絶えていたのかもしれない。
季節の移ろいを感じる寂しい光景だった。
サトキマダラヒカゲ0916-1.JPG



















2020年9月16日 東京都 ハチ目スズメバチ科 ヒメスズメバチ、キイロスズメバチ、アリ科 アズマオオズアリ、チョウ目タテハチョウ科 サトキマダラヒカゲ

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早くもトチノキの紅葉? トチノキヒメヨコバイ [カメムシ目]

雑木林を見渡して見ると、いち早くトチノキの葉が褐色に。
今年はトチノキの紅葉が早いなぁと思っていたが、どうやらそれは虫のせい。
トチノキ_1.jpg



















葉裏に何やら白いものがたくさん付いていた。
よく見ると何かの抜け殻のようだ。
トチノキヒメヨコバイ-1.JPG



















数枚めくるとその正体がわかった。
どうやら「トチノキヒメヨコバイ」という大きさ3-4㎜のヨコバイの仲間が大量発生しトチノキの葉から吸汁して葉を退色させていたようだ。
トチノキヒメヨコバイ-2.JPG



















まだ翅のない幼虫もいた。
今年はナラ枯れが多く発生して問題になっている一方で、トチノキも大きな被害を受けている。
トチノキヒメヨコバイ-3_1.jpg



















2020年8月16日 東京都 カメムシ目ヒメヨコバイ科 トチノキヒメヨコバイ

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真っ赤なアカガエル [両生類]

この日は雨で昼頃に一時晴れ間が出た。
小雨降る薄暗い林内で大きな株に真っ白い花が咲いていた。
「ノシラン」。
関東以西、東海以西など分布は図鑑によって異なるようで、恐らくどこかに植栽されたものの種が鳥などによって運ばれてきたものと思われる。
名の由来は幅の広い葉を熨斗包(のしづつみ)にたとえたとも言われている。
ノシラン0906_1.jpg




















林縁を歩くと足元から真っ赤な何かが飛んだ。
その先にそっと近づいてみると、いたのは真っ赤なカエル。
ニホンアカガエル0906-1.jpg



















「ニホンアカガエル」と思うがこれほど赤いのはあまり見かけない。
まさに赤ガエルだ。
ニホンアカガエル0906-2.JPG



















湿地脇の「ミズタマソウ」の実が雨のしずくで名の通りの水玉になっていた。
雨は嫌いなのだが、雨でしか出会えないものを楽しみに。
ミズタマソウ0906.JPG
















2020年9月6日 東京都 キジカクシ目キジカクシ科 ノシラン、無尾目アカガエル科 ニホンアカガエル、フトモモ目アカバナ科 ミズタマソウ

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スミナガシ終齢幼虫の体色変化 [チョウ目]

アワブキの小さな実生で「スミナガシ」の若齢幼虫を見つけたのはいつだったか?
時々成長を見てきたがだんだん数が減り、とうとうこの終齢(5齢)の1個体のみとなってしまった。
調べたところ終齢に脱皮して少しの間はこの褐色の体色のようだ。
葉を揺らしてしまったので、警戒して顔を伏せてしまった。
スミナガシ0830.JPG



















1週間後に再び訪れてみると、何と体色が緑色に変わっていた。
どうやら終齢は褐色から緑色に変わり、蛹化前に再び褐色になるらしい。
スミナガシ0904-1.JPG



















この特徴的な角と顔はまさにトランプのジョーカーそっくりだ。
食欲旺盛だが、小さな実生なので残された葉はそれほど多くはない。
大丈夫かと思いながらさらに1週間後の今日見るとすでにそこに姿はなかった。

スミナガシの発生は初夏と夏の年2化で、初夏に発生した成虫が産んだ卵から孵化した幼虫は食樹であるアワブキで蛹化し夏に成虫になる。夏に発生した成虫からの幼虫は食樹から移動してその周りで蛹化し越冬して翌年初夏に成虫になると認識している。
ならばこの幼虫は越冬蛹になるので、鳥や人に捕まらなければ移動して周りで蛹になっているはず。
時間のある時にじっくりと蛹を探してみよう。

成虫の翅の美しさ、幼虫時の印象的な形、虫食いのある枯葉に擬態した蛹
どれをとっても何て魅力的なチョウだろう。
スミナガシ0904-3.jpg



















2020年8月30日、9月4日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 スミナガシ

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オスにモテモテ[黒ハート] オオカマキリ、ショウリョウバッタのメス [自然]

昨日、今日と休みだったが、出かけたのは近くのドラッグストアーとコンビニへの買い物くらい。
夜は涼しくなって昼の気温も少しは下がったが、まだまだ暑い。

昔撮った写真を見ていたら、面白いのを撮っていた。
以前このblogでも紹介したが、虫の中でも魅力のあるメスたちがいるようだ。

オス3頭を従えた「オオカマキリ」のメス。
背中に乗ったオスは比較的安心かもしれないが、横の2頭はいつ食べられてもおかしくない位置にいる。
この後どうなったか残念ながら見届けることが出来なかった。
オオカマキリ1.JPG



















こちらは何とオス4頭が乗っかった「ショウリョウバッタ」のメス。
見つけた時には何がどうなっているのかよくわからなかった。

オオカマキリもショウリョウバッタもたまたまメスが少なくて集中したのか、それともメスがあまりに魅力的だったのか?何とも厳しい競争だ。
ショウリョウバッタ.JPG



















東京都 カマキリ目カマキリ科 オオカマキリ、バッタ目バッタ科 ショウリョウバッタ

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ショウリョウバッタモドキとセスジササキリモドキ [バッタ目]

今朝洗濯をしたら何やら洗濯槽でカラカラと音がしていたが、ズボンのボタンだろうと気にしなかった。
終わって槽の底を見ると何とUSB。
そういえば昨日、ズボンの小さなポケットに入れて職場から持って帰っていた。
それほど重要なファイルは保存していなかったと思ったが、取り敢えず洗濯物と一緒に干して乾いたであろうとパソコンに挿してみた。
ああっ、無事問題なく読み込めてホッとした。
この夏、服と一緒に一番多く洗濯してしまったのがボールペンで、最悪インクがシャツなどに付いて洗っても取れなくなっているので気を付けていたのだが・・・。以前は歩数計をダメにしてしまった。

昨年、手違いで職場周りのススキが全て刈られてほとんど見られなくなっていた「ショウリョウバッタモドキ」だが、今年は再び姿が見られるようになった。
ショウリョウバッタモドキ0905-1_1.jpg



















東京都では絶滅危惧種なので、生息環境の保全は重要である。
ただ、市街地のススキの生えたちょっとした空き地などでも見つかるので以外にたくましいのかも知れない。
ショウリョウバッタモドキ0905-2_1.jpg



















暗い林内を歩いていると足元に飛んで来た赤い眼をした「セスジササキリモドキ」。
このところ遭遇する機会が多く嬉しい出会いだ。
ササキリモドキ科に属する樹上性で目にすることが少ない。
雑木林に近いコンビニなどでは、灯りに来ているのを見ることがある。
セスジササキリモドキ0904_1.jpg



















こちらも時折見掛ける「ヤブキリ」のメス。
出会うのはほとんどがメスでそろそろ出現期も終わりだろう。

そういえばキリギリスの声もいつからだかすっかり聞かれなくなってしまった。
寂しいが虫たちの季節も夏から秋に
ヤブキリ0903.JPG



















2020年9月 東京都 バッタ目バッタ科 ショウリョウバッタモドキ、ササキリモドキ科 セスジササキリモドキ、キリギリス科 ヤブキリ

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今年もボケに モンクロギンシャチホコ幼虫

職場の入り口にあるボケで毎年みられる「モンクロギンシャチホコ」の幼虫。
そろそろかなと見てみると、いたいた!
まだまだ小さいが、あちこちの枝に10個体近く、いやもっと探せばさらにいるかもしれない。
モンクロギンシャチホコ0905-1_1.jpg



















写っている2個体をクローズアップしてみた。
まず右のは左に比べて頭部が小さいようだ。
さて、頭はどこか?詳しい方なら簡単。
モンクロギンシャチホコ0905-2_1.jpg



















大きさは右と比べるとちょっと小さいように見える頭が大きい左の個体。
さてどちらが齢をかさねているのだろう?と思ったが、上の右の幼虫は脱皮した頭部の殻がまだ頭に付いたままなのではないか。それなら少し納得。

それにしてもこの色とデザインは、何度見ても秀逸だ!
モンクロギンシャチホコ0905-3_1.jpg



















2020年9月5日 東京都 チョウ目シャチホコガ科 モンクロギンシャチホコ

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9月の田んぼ周りで [チョウ目]

休耕田にはたくさんのセリが花を咲かせている。
それを目当てに今年は「キアゲハ」が多く、田んぼの中のセリのあちこちで幼虫たちの姿も。
畔のアキノノゲシの葉上で強風に耐えていたキアゲハ。
キアゲハ0903_1.jpg





























この少し前に急に雲が湧いてきて、今にも雨が降りそうな空模様となりキアゲハの姿も見られなくなったのだった。
ミゾソバの葉の上にも。
ここで雨をやり過ごそうというのだろうか?
キアゲハ0903-1_1.jpg



















カラムシも蔓を伸ばして畔では一大勢力となっている。
これを幼虫が食草としている「キタテハ」がメナモミの葉にとまっていた。
後翅が痛々しい。
キタテハ0903_1.jpg



















ハネナガイナゴに食い尽くされ葉脈だけになったオギの葉では「ヒメウラナミジャノメ」が交尾中。
見分け方を覚えていないのだが、下の大きいほうがメスだろう。
ヒメウラナミジャノメ0902_1.jpg



















帰ろうと車に乗ったら膝の上に「ハネナガイナゴ」がいた。
畔を歩くと前を右から左から飛び交うのでズボンに付いてきたようだ。
窓から逃がしてきた。
さて、夜中に台所の換気扇を付けようとしたところ、そこにいたのはまたしてもハネナガイナゴ。
ん~、家の周りにはいないので田んぼから連れて帰って来たに違いないのだが、いったいどこに付いていたのか?
これからも気を付けなければである。

そろそろ換気扇の掃除をしなければ・・・・
ハネナガイナゴ0903.JPG



















2020年9月3,4日 東京都 チョウ目アゲハチョウ科 キアゲハ、タテハチョウ科 キタテハ、ヒメウラナミジャノメ、バッタ目バッタ科 ハネナガイナゴ

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田んぼ脇林縁の枝でぶら下がり ギンヤンマ [トンボ目]

先週あたりから田んぼの上を飛ぶヤンマの姿がよく見られるようになった。
最初は8月よく見られたギンヤンマかと思ったが、大きさや飛び方が違うように見えたので時期的にカトリヤンマか。

今日は昼から一時雨が降り、曇り空だった。
田んぼを見渡すもその姿は見られない。
ならばと田んぼ周りの林縁の枝を見て回ったところ、葉が落ちたウワミズザクラの低い枝にとまっているオスを見つけた。
ギンヤンマ0903.JPG



















例年今の田んぼでは稲の穂が出る時期で、ギンヤンマは見られずてっきりカトリヤンマと思って撮っていた。
頭胸部の緑色と腹部の水色が美しい。
ギンヤンマ0903-1_1.jpg





























カトリヤンマでblogを書いたところすぐにトンボにお詳しいお二人からこれはギンヤンマであるとご指摘をいただいた。確かによく見るとカトリヤンマの特徴とは異なる部分がある。
もっと学ばなければと反省しながら、ギンヤンマで書き直した。
しかしギンヤンマのこうした生態を見たことが無かったので、これは得るものがあった。
ギンヤンマ0903-2.JPG



















トンボのオスには腹内側の上部に副性器と呼ばれるものがあり、交尾前に一旦腹端から精子を副性器に移す。これを移精という。交尾の時にメスはオスの副性器に腹端を付けて精子を受け取るためトンボは交尾時にその形がハート形になる。
ヤンマの仲間は飛びながら移精を行うようだが、このギンヤンマは何度か腹部を曲げて腹端を副性器に付けていた。これが移精なのかもう少しよく見ようと近づいたら、さっと飛ばれてしまった。
ギンヤンマ0903-3.JPG



















少しして、田んぼを見渡して見るとあちこちで飛んで縄張りを張りながら餌を捕っていた。
5個体以上はいたようだった。
休耕田になったことで、例年この時期見られないギンヤンマたちが居ついているのだろうか。
ギンヤンマ0903-4.JPG



















2020年9月3日 東京都 トンボ目ヤンマ科 ギンヤンマ

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