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昆虫は皮を脱いで大きくなるのだ [バッタ目]

7月に入りヤブキリたちもすっかり成虫になってあちこちからシリシリシリ♪と鳴き声が聞かれるようになった。
5月末、「ヤブキリ」の脱皮の瞬間に出会っていた。
昆虫は人間など哺乳類と異なり、外骨格という固い鎧をまとっているため大きくなるためにはその鎧を脱がなければ成長できない。
種によって何回脱げば大人になれるかは様々だ。
多くは脱いだ殻を食べているようで美味しいのか?栄養があるのか?
ヤブキリ0531.JPG



















先日はツバキの葉裏で「オオカマキリ」が脱皮していた。
脱皮した体は柔らかく、カマキリとてもっとも無防備で危険な瞬間だ。
セレンゲティで水を飲むキリンを思い出す。
オオカマキリ0712.JPG



















昆虫が成虫になるための最後の脱皮を羽化という。
以前に撮った羽化して間もないオオカマキリはまだ翅が伸びていないちょっと変わった姿だった。
オオカマキリ.JPG





























バッタ、カマキリ、カメムシの仲間など幼虫時代と成虫の姿がほとんど変わらず棲む場所も食べ物も同じ昆虫が脱皮して成長する様を不完全変態という。
一方、チョウやコウチュウ、ハエ、ハチなど幼虫時代と成虫の姿が一変して棲む場所や食べ物も変わる種は、成虫になる前に蛹というステージがありこれらは完全変態と呼ばれる。食べ物が変わることから口や体の構造が全く異なり幼虫と成虫が共通して持つ基本的な器官以外はすべてが再構築されるというすごいことが行われるのだ。

前者は幼虫時代と食べ物が同じなので成虫になっても探す手間はないが、たくさんの個体がいれば食べ物が無くなったりその場所に何かあれば全滅するリスクがある。
一方後者は、幼虫時代と食べ物が異なるので自ら探しに行かなければならないが、飛翔能力が高く前者のようなリスクは無い。また蛹になることで寒さを乗り越えられる。

昆虫の進化の過程では、不完全変態から一部が完全変態に進化したと考えられているようだ。
蛹のステージがない不完全変態のトンボの仲間は、幼虫と成虫では食べ物は共に肉食だが飛翔能力が高く棲む場所が異なるという点で合致しないし、紙を食べるシミなどは幼虫と成虫の姿が全く変わらない無変態と呼ばれる種もいて色々面白い。

と気付けば長々と書いてしまったが、最後は不完全変態の「エビイロカメムシ」の若齢幼虫を見つけたので貼っておく。今までにも何度も書いているが、幼虫の時はこの色、形、とても愛らしいが、成虫になると全く普通のカメムシになってしまうところが残念で仕方がない・・・。まぁ、あくまで個人的な好みなのだが。
成虫の姿をご存じない方は是非検索して欲しい。
エビイロカメムシ0712_1.jpg



















東京都 バッタ目キリギリス科 ヤブキリ、カマキリ目カマキリ科 オオカマキリ、カメムシ目エビイロカメムシ科 エビイロカメムシ

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