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ようやく見つかった あの場所 [風景]

10年前の思い出を


この日もいい天気。
キャンプ場を早々に出て、目的の場所探し。
記憶では、附馬牛から早池峰山に向けて走る途中の山腹にあり、ヤマハハコや苔?ふかふかの草が一面に生え大きな木が一本立っている。

約20年前、バイクのソロツーリングでそこに立ち寄った。
キャンプ場を探し走っていて、この場所を見つけたのだった。
既に車とバイク数台が、テントを張っていた。
夜一本だけある木の根元で、ここで出会ったバイク乗りがこの場所は優駿という映画で使われたのだが、その後この木に雷が落ちて裂けてしまったと教えてくれた。
この時の風景や感覚が忘れられず、もう一度あの場所に行きたいと思って今までにも数回探しに来たが、見つけることが出来ずにいた。

写真上がその場所、下は盛岡から遠野までの道のりで出会った藁ぶき屋根の小屋。
この小屋も探していたが、考えれば写真の時点でかなり老朽化しており20年経った今ではもうないに違いないとあきらめた。
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附馬牛から早池峰へ向かい記憶の道をたどったが、牧場が広がっていて似た景色はあるものの柵があって入ることは出来ない。また今回も駄目かと思っていたところ、細い脇道から一台の車がひょっこり現れた。
気になって車が去った後、その道を入って驚いた。
目の前に大きな木があり、その向こうに写真で何度も見返した景色が広がっていた。
まさしくそこが探していた場所だったのだ。

早速写真の場所を探した。
笹が茂り、木も生えて少し状況は変わっているが、山の稜線からこのへんかなぁというあたりで撮影。
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そうそうこの苔?!
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そしてヤマハハコと大きな木。
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この木は記憶の中でずっと1本と思っていたが、見ると根元から2本に分かれていた。
そのうち1本は落雷で途中から折れていた。
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今後ここまでは来られないかなぁと思って、この夏に訪れた。
それでもわからずほとんど諦めかけていた時に、この場所に導いてくれたあの車。
あの車が出て来なければ、間違いなく通り過ごしていた。
こんな偶然、長い人生そう何度もないだろう。
そう考えるとこの偶然は、生涯忘れることのないものになりそうだ。


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出たな ドクロベー! ヒロバトガリエダシャク幼虫 [チョウ目]

ボケの枝先に目立つ白っぽいイモムシがいた。
おっ、このムチムチッとした白い背中はひょっとして・・・
ヒロバトガリエダシャク0518-1_1.jpg



















顔をのぞいてみるとやはり、出たな、ドクロベー!
大きな黒い1対の斑が目に、その間にある小さな黒い斑が鼻みたい。

説明しよう!
ドクロベーとは1970年代に放映されたアニメ タイムボカンシリーズのヤッターマンに登場しドロンボー一味をそそのかしドクロストーンを集めさせる泥棒の神様を自称する謎の男である。
ドクロベーを知らない人はネットで調べてね(*'▽')
ヒロバトガリエダシャク0518-2_1.jpg



















大きな目のように見えるのはただの模様で、本当の目は両方の黒斑の外側下にある小さな黒斑なのだがこの顔を見るともうそんなことはどうでもいいと思う。
ヒロバトガリエダシャク0518-3_1.jpg



















大人になるとこうなる。
春に現れ、とてもドクロベーからは想像できないシックないでたちのお洒落な蛾になるのだ。
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2020年5月18日 東京都 チョウ目シャクガ科 ヒロバトガリエダシャク

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ヨコヅナサシガメ クモを狩る [カメムシ目]

コブシだったか、幹でふと目に入ったのは黒、白、赤のいでたちの「ヨコヅナサシガメ」。
普段は見てもスルーするのだが、何やらお食事中のようで気になった。
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いったい何を捕まえたのかと近くで見てみると小さなクモだった。
クモといえば虫たちにとっては脅威の存在だが、さすがにこの怪物には・・・。
樹皮にいたところをゆっくりゆっくり近づくサシガメに気付かなかったのだろう。
ヨコヅナサシガメ0514-2_1.jpg



















さすがのクモの牙もこの固い装甲には歯がたたないとも思われるが、その前に鋭い口吻で一撃を食らうともうどうしようもないに違いない。
アップで見るその顔は、恐ろしく黒光りしていた。
ヨコヅナサシガメ0514-3_1.jpg



















2020年5月14日 東京都 カメムシ目サシガメ科 ヨコヅナサシガメ

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野外卓の裏でアシナガバチ女王 巣作る [ハチ目]

ん~、そろそろかなぁと公園の野外卓の裏を探してみると、やはりあったあった!
まだ小さな「フタモンアシナガバチ」の巣だ。
この巣を作った女王バチが張り付いていた。
真ん中左の部屋の中には卵が見える。
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すぐ隣の野外卓では「キアシナガバチ」が営巣中。
キアシナガバチ0514-1_1.jpg



















各部屋を回って頭を突っ込んでいた。
アリの女王がカビなどが生えないように卵を舐める映像を見たことがあるが、同じ仲間のハチもこの行動は同じ目的ではないだろうか。
キアシナガバチ0514-3_1.jpg



















この野外卓では先日、食事をしているカップルがいた。
今はまだ女王だけなのでそれほど危険はないが、これからワーカーが増えてくると人が近づくと巣を守ろうと攻撃してくる可能性が高い。
野外卓の裏は雨が当たらず営巣に適した場所。
これからの時期、周りに樹林や低木などがある公園の野外卓を利用する場合は、まず野外卓の裏にハチの巣がないか確認して欲しい。
キアシナガバチ0514-2_1.jpg



















2020年5月14日 東京都 ハチ目スズメバチ科 フタモンアシナガバチ、キアシナガバチ

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チョウたちも次々と [チョウ目]

このところたくさん見られるようになった「サトキマダラヒカゲ」。
シックで上品な翅模様と顔が愛らしくて好きなチョウの一つだ。
幼虫はササやタケの葉を食べる。
山地に行けばよく似たヤマキマダラヒカゲがいるが、丘陵では皆サトだ。
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樹冠から滑空して降りてきた「コミスジ」。
よく見ると複眼や体が緑やオレンジ色に輝いて美しい。
幼虫はクズやフジなどのマメ科を食べる。
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飛んでいるといつもコミスジ?とも思うが、大きさは一回りほど大きい「イチモンジチョウ」。
幼虫はウグイスカグラやスイカズラなどを食べる。
そっくりさんのアサマイチモンジではとじっくり見るが、いつも期待は裏切られる。
アサマイチモンジはここではレアだ。
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2020年5月14日 東京都 チョウ目タテハチョウ科 サトキマダラヒカゲ、コミスジ、イチモンジチョウ

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キアシドクガ幼虫 蛹化場所を探して [チョウ目]

今年も早やミズキの花が咲く季節。
ここ数年、幼虫がミズキの葉を食い荒らして大発生しているのが「キアシドクガ」。
いよいよあちこちで幼虫が蛹化のために木を降りてきた。
木の近くの木柵では幼虫たちの行進が見られた。
場所が決まって体が縮んで蛹になる前の前蛹状態だろう。
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こちらでは頭を持ち上げて。
今年は大発生とまでは言えないかもしれないが、比較的多くの成虫がひらひらと舞う姿が見られそうだ。
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エノキの幹を降りていたのは「ヒオドシチョウ」の終齢幼虫。
早春には越冬した成虫がそこそこ見られたのだが、幼虫はそれほどでもない。
先日もほぼ終齢になっていた幼虫集団が、3頭のクロカタビロオサムシに食い尽くされてしまった。
自然界の厳しさを目の当たりにしたのだった。
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2020年5月14日 東京都 チョウ目ドクガ科 キアシドクガ、タテハチョウ科 ヒオドシチョウ

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黒と茶色のひげジイ オオイシアブ [ハエ目]

湿地脇の木柵上で首を上下左右に振っているハンターを見つけた。
飛んでいる小さな甲虫類を狩る「オオイシアブ」だ。
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顔が毛深くまるで髭を生やしているようなのでひげジイ。
飛んでいる獲物を見つけるとスクランブル発進して捕らえる。
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こちらには背中が茶色いひげジイがいた。
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見た目はそっくりだが背中の毛が茶色いことで「チャイロオオイシアブ」という別種。
チャイロのほうが少し大きい個体が多いように思う。
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2020年5月14日 東京都 ハエ目ムシヒキアブ科 オオイシアブ、チャイロオオイシアブ

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今年もヨツボシトンボ! [トンボ目]

fieldの中で最も大きな湿地に1時間ほど立ち寄った。
元来、犬の散歩か生き物観察の目的でしか人が来ないのだが、今のご時世やはりこの時は誰もいなかった。
目的は「ヨツボシトンボ」が発生しているかどうか。
数年前から姿が見られるようになったトンボで、東京都のレッドリストでこの地域では絶滅危惧Ⅱ類に指定されている希少種だ。
いつも枯れた抽水植物の先端にとまっているので探してみると、いたいた!
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一見、シオヤトンボやシオカラトンボのメスや未成熟のオスと色が似ているが、前後翅結節部の黒い四つの紋が特徴なので間違いない。
敏感で近づくとすぐに飛んでしまい、標準ズームレンズの望遠側150mmでようやくこの大きさだ。
まぁ、今年も見ることが出来てほっ!とした。
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「ハラビロトンボ」の黒く成熟してきたオスも見られた。
この日見た限りは数はまだ多くはないようだ。
この種も東京都のレッドリストでこの地域で絶滅危惧、これから数が増えるのか少し心配だ。
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シオヤトンボも少なからず見られ、成熟した雄の腹部と特に複眼の水色、まさに空色は「とんぼのめがねは水いろめがね」の唱歌がぴったりで美しかった。
シオヤトンボでさえこの隣町では絶滅危惧種に指定されている。
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多くのトンボが見られる湿地だが、数年前の台風により湧水の流れに土砂が流入して水道が断たれてしまった。今は地下から湧き出る僅かな湧水で部分的に潤っており、抽水植物も生息域が減少している。
この湿地では丘陵で希少種のトンボがいくつか見られてきたが、このままでは陸地化が進み生息が危うい。
例年クロスジギンヤンマが羽化していた場所もすっかり干上がっていてもちろん抜け殻もない。
今年はアズマヒキガエルの卵塊も一つも見られなかったのが残念だ。
それでもこの日数頭のクロスジギンヤンマが飛んでいたのを目にして、ここで羽化したのかそれとも他から飛んで来たのかとても気になった。
今年こそ、何とか湧水の水道を確保しなければと思う!
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2020年5月14日 東京都 トンボ目トンボ科 ヨツボシトンボ、ハラビロトンボ、シオヤトンボ

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更紗模様のサラサヤンマ [トンボ目]

ミズキやエゴノキなどの白い花が咲き始め、いよいよ初夏の景色となってきた。
谷戸の田んぼは荒起こしが行われたものの、コロナウイルスの影響で代掻き以降の作業が行われるかはまだ未定のようだ。
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コブシの枝である虫を探していたが見つからず、諦めてふと上を見上げるとヤンマがぶら下がっていた。
見ると「サラサヤンマ」のオスだった。
先日、田んぼの上を飛びながら小さな虫を捕食していたのを数頭見かけたが、とまっているのは探せどなかなか見つからなかった。
今日は何てラッキー!
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サラサヤンマは樹林に囲まれた平地や丘陵地の湿地などで初夏の5~6月頃に見られる。
名前のサラサは腹部の黄色い三角形が更紗模様に似ていることからだそうで、更紗模様がどんなものか調べてみた。
江戸時代、インド、ジャワ、ペルシアなどから日本に入ってきた綿布に染められていた異国情緒のある模様で人物・花・鳥獣・幾何学模様など見覚えのあるものも多く見られたが、このヤンマの腹部の模様に似たものは見つからなかった。
どんな更紗模様を見て名付けたのだろう?
それを見てみたい!
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そういえば一昨日、別の谷戸の小川沿いでこの種のヤゴの抜け殻を見つけていた。
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2020年5月12.14日 東京都 トンボ目ヤンマ科 サラサヤンマ

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抹茶色のウンモンスズメ [チョウ目]

足元の草にとまっていたのは「ウンモンスズメ」のメス。
きょろきょろしながら歩いていると良い出会いがあるものだ。
好きなスズメガの一つだがなかなか見ることが出来ない。
新鮮な個体の色はまるで抹茶を彷彿させる和のテイストだが、時間が経つにつれ褐色に色褪せてしまうようだ。
漢字で書くと雲門雀と名前も和を感じさせる。
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顔を見ると複眼も緑色だ。
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横から見てみるとなんて大きなお腹。
中には卵がいっぱい詰まっているに違いない。
幼虫の食草はケヤキやニレなどのニレ科やマユミとも言われる。
この近くにニレ科の木やマユミも見当たらない。
いったい何で発生したのだろうか?
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2020年5月12日 東京都 チョウ目スズメガ科 ウンモンスズメ

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