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深い緑が美しい アオハナムグリ [コウチュウ目]

ヌマトラノオの花が咲き始めた。
小さな真っ白い花が集まって湿地を彩っている。
その花に綺麗な緑色のハナムグリを見つけた。
アオハナムグリ0710_1.jpg



















花に頭を突っ込んで花に潜っているように見える事からハナムグリ。
今の時期よく見られるのは黒い翅のクロハナムグリ、緑色に毛深いコアオハナムグリ。
それらより一回り大きくて、前胸背や翅に毛が無く緑鮮やかなのがこの「アオハナムグリ」だ。
アオハナムグリ0710-1_1.jpg



















先の2種より見られる数が少なく、腹側の紫色も美しい。
アオハナムグリ0710-2_1.jpg



















2019年7月10日 東京都 コウチュウ目コガネムシ科 アオハナムグリ

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お目当ての キイトトンボ [トンボ目]

そろそろ見られるかなと、ある谷戸に行ってみた。
この日のお目当は「キイトトンボ」。
広い丘陵の中でどこでも見られる種ではない。
東京都のこの場所では絶滅危惧ⅠB類だ。
以前は多く見られたが、ここ数年は数が減っているように思う。
さて今年はどうだろうと湿地周りを歩いた。

湿地に近い草むらからふわっと飛ぶイトトンボを見つけた。
とまったところを確認すると期待通りのキイトトンボだった。
キイトトンボ0710-1_1.jpg



















周りに3個体ほどが見られて今年も見られて取り敢えずホッとした。
近年の台風やゲリラ豪雨などで湿地に土砂が流入して、だんだん陸地化して環境が変わってきているので、気になっている。
キイトトンボ0710-2_1.jpg



















相変わらずの猿顔、この顔をいつまでも見られるように何らかの力になれればと思う!
キイトトンボ0710-3_1.jpg



















2019年7月10日 東京都 トンボ目イトトンボ科 キイトトンボ

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夏の風物詩だが・・・ キリギリスの音色 [バッタ目]

6月の終わり、今年も聞こえてきた夏の風物詩 チョンギース♪というキリギリスの鳴き声。
昨年は6月23日、今年は25日とほぼ初鳴きは変わらなかった。

この日も鳴き声を頼りにそっと忍び寄ると葉の上に姿があった。
鳴き始めて間もない頃は、下草の中にいる事が多い印象で葉上にいたのはちょっと意外だった。
キリギリス0711-1_1.jpg



















子供の頃は近所の河原にじいちゃんと玉ねぎでキリギリス釣りに行って、虫かごに入れてベランダに吊るして鳴き声を楽しんだ。
しかし今では、ベランダに吊るしていると鳴き声が近所迷惑と怒られそうで世知辛い世の中になってしまった。
キリギリス0711-2_1.jpg



















そんなキリギリスの声だが、もともとこの場所にはいなかった。
もう5年以上前になるだろうか、ある夏突然鳴き声が聞こえてきた。
恐らくこの声を聞きたいと誰かが放った国内外来種だ。
翅の長さ、翅の斑の多さ、発音器の大きさなどから「ヒガシキリギリス」と思われるが、DNA鑑定をしないと正確にはわからないだろう。
ここ数年、fieldでキリギリスの鳴き声に夏を感じるが、素直に喜べないのがとても残念だ。
キリギリス0711-3_1.jpg



















2019年7月11日 東京都 バッタ目キリギリス科 ヒガシキリギリス

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難しいムシヒキアブの仲間、サキグロムシヒキ他 [ハエ目]

今の時期、草地を歩くとブ~ンという大きな羽音が聞こえてくる。
知らなければハチかとびっくりするだろうが、ほとんどがムシヒキアブたちの仲間だ。
最も多く見られるのが、オスの腹端に白い毛束が目立つ「シオヤアブ」。
メスに白い毛束は無い。
シオヤアブ0710_1.jpg



















おおっ、また羽音、シオヤアブかと思ったが何かちょっと違う。
こちらは「サキグロムシヒキ」のオスのようだ。
脚全体と腹端が黒色で、脚先の一部と腹部が褐色なのが特徴。
サキグロムシヒキ0710-1_1.jpg



















この仲間、似たものがいるのでややこしい。
サキグロムシヒキ0710-2_1.jpg



















クワの木にクワカミキリがいないかと見ていたら、葉の陰に黒いものが。
獲物を捕らえた大きな「オオイシアブ」だった。
オオイシアブ0711-1_1.jpg



















いったい何を捕まえたのか、近づくとブ~ンと飛び去ってしまった。
残された獲物はオオスジコガネだった。
翅が開いていることから翅の合わせ目から柔らかい腹部に口吻を突き立てていたと思われる。
固い体を持つコガネムシの仲間にとって、その装甲が役に立たない恐ろしい敵だ。
オオイシアブ0711-2_1.jpg



















2019年7月10-11日 東京都 ハエ目ムシヒキアブ科 シオヤアブ、サキグロムシヒキ、オオイシアブ、コウチュウ目コガネムシ科 オオスジコガネ

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林縁にデビルウィング アヤヘリハネナガウンカ [カメムシ目]

湿地脇を歩いていると小川沿いの杭で見つけた。

まるであのデビルマンのデビルウイングのような翅。
体の何倍もあり背中のところがえぐれていてデザイン的にも美しい。
アヤヘリハネナガウンカ0710-1_1.jpg





























夏にススキの葉裏で見られる変顔で知られるアカハネナガウンカの仲間の「アヤヘリハネナガウンカ」だ。
近くで撮って見ると、さらに翅の美しさに驚いた。
縁の白、前縁の支脈の赤に紫色に輝く翅がとてもかっこいい!(写真をクリックするともう少し大きいサイズで見られます)
かなり近づいても微動だにしなかったので、生きているのかと指で突っつくとまるで瞬間移動のようなすごいスピードで飛び去っていった。
この翅、見掛けだけではない!
アヤヘリハネナガウンカ0710-2_1.jpg




















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触角がノコギリの刃みたいなノコギリカミキリ [コウチュウ目]

昨年は梅雨入りしたかと思ったら、あっという間に明けて暑い夏が続いた。
今年は梅雨らしい天候が続いているが、局所的な豪雨となっていて被害が心配だ。

今日は久しぶりに土曜日に休みを取って、近くの公園のガイドウォークに参加してきた。
テーマは「カイコと変形菌」。
センター内で久しぶりにカイコの幼虫や繭を見ながら解説をうかがった。
先祖がクワコだけあって、眼状紋などは似ている。
その後のfield観察は変形菌探し。
朝まで雨が降っていたのでコンディションが悪く見つかった種類は少なかったが、普段じっくり見ることがほとんどなかったので新鮮でとても楽しかった。

観察会終了後公園内を散策してみると、重なった葉の間に何だか黒い物が目に付いた。
何だろう?
眼鏡をかけて見ると、ははぁん、この触角はあの虫だな!
こうやって雨宿りをしていたのか。
ノコギリカミキリ0706-1_1.jpg



















下の葉をそっと剥がして見ると、ばれたか!と思ったかどうかそそくさと移動し始めた。
こののこぎりのような触角を持った虫、見た目通りの「ノコギリカミキリ」のオス。
今シーズン2度目の遭遇だ。
いつもはあっという間に逃げ去ってしまうが、この個体はそれほどは逃げなかった。
ノコギリカミキリ0706-2_1.jpg



















1本の脚でぶら下がってじっとしていた。
似た種にニセノコギリカミキリというのがいて、触角のある部分の長さや前胸背の艶の状態、脚の溝の数、メスの触覚の節数などで見分けられるようだ。

ニセの分布は関東以西なので、ここではそれほど多くは無いと思われる。

見分けるポイントの写真を撮っていなかったのだが、いろいろ見てみるとご本家ノコギリカミキリでよさそうだ。
ニセをまだ見たことが無い、ただニセとかモドキなどという名は可哀想すぎる命名だなと思う。
ノコギリカミキリ0706-3_1.jpg



















2019年7月6日 埼玉県 コウチュウ目カミキリムシ科 ノコギリカミキリ

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ショウリョウバッタとオンブバッタ [バッタ目]

雨が止んだので少し出かけてみた。
草地を歩くと褐色のトンボたちが足元から飛び上がった。
2日に丘陵の公園でウスバキトンボの群れを見かけたのでウスバキかと思ったが、たぶん「ナツアカネ」のオスだろう。
ナツアカネ0704_1.jpg



















草を踏むと小さなバッタたちが。
シダの仲間のコウヤワラビの葉上には、少し大きくなった「ショウリョウバッタ」の幼虫がいた。
翅はまだ小さいが頭胸部はもう大人と変わらない形をしている。
ショウリョウバッタ0704_1.jpg



















もっと小さくてよく似た「オンブバッタ」の幼虫。
ショリョウバッタより遅くに孵化し遅くまで見られる。
こちらはまだまだ小さい。
オンブバッタ0704_1.jpg



















2019年7月4日 埼玉県 トンボ目トンボ科 ナツアカネ、バッタ目バッタ科 ショウリョウバッタ、オンブバッタ

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陸に上がったシュレーゲルアオガエル [両生類]

草むらの世界を覗いていると、小さなカエルを見つけた。
ササの茎に起用につかまっている。
シュレーゲルアオガエル0627-1_1.jpg



















手足が生えて水の中から陸へ上がった「シュレーゲルアオガエル」。
目の横に黒い線があるので一瞬アマガエル?と思ったがここにはいないので。
お尻にはまだ尻尾の痕が残っていた。
まもなく吸収されてなくなるだろう。
シュレーゲルアオガエル0627-2_1.jpg





























あれ、背中を怪我しているのかと思ったが、よく見たら枯葉の破片。
ちょっと心配したが、よかったよかった。
吸盤の付いた指が可愛い!
シュレーゲルアオガエル0627-3_1.jpg



















見渡すとあちこちに同じサイズのカエルたちがいた。
足元からはこちらの気配を察知してか、彼らを餌とするまだ幼いヤマカガシが一目散に逃げ去った。
ヤマカガシ0627_1.jpg



















カエルたちがいるということは自然が豊かな証拠。
小さな谷戸だけれど湧水が流れ田んぼや雑木林があり、ホタルが飛んでたくさんのカエルたちが棲んでいるいい場所だ。
シュレーゲルアオガエル0627-4_1.jpg



















無尾目アオガエル科 シュレーゲルアオガエル、有鱗目ナミヘビ科 ヤマカガシ

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なるほど だからアミメアリ!  [ハチ目]

湿地周りで小さな丸い蕾が付いている。
「チゴザサ」の蕾だ。
チゴザサは湿地などに群生して今の時期一斉に開花する。
蕾も花も実も小雨が降り続く中、水滴が付いて幻想的な風景を作り出す。
この日は残念ながら水滴は付いていなかったが、それでもじっと眺めていると癒され毎年楽しみにしている。
チゴザサ0627_1.jpg





























畔脇の草地では2株が接したピンク色の可愛い「ネジバナ」が開花。
花にヒラタアブの仲間が訪れていた。
右に捻じれるものや左に捻じれるもの、どちらもあるのがいい。
ちょっとした草地で見られるが、これでもランの仲間なのだが親しみを感じる。
ネジバナ0627_1.jpg





























ロープ柵を見るとアリたちが行列をなしていた。
長~いロープの端から端までその列は続いていた。
アミメアリ0627_2.jpg



















直角に曲がったロープも何のその。
みんなで進めば怖くない、まさしくである。
アミメアリ0627-1_1.jpg



















アリの名前は「アミメアリ」。
巣を作らずに移動し、女王がおらず働きアリが子供を産むというアリの中でも稀有な習性を持っている。
今回撮った写真を見て、頭部や胸部に網目模様があることから名が付いた事を初めて知った。
普段よく見る虫でも、まだまだ知らない事が多いなぁ。
アミメアリ0627-2_1_1.jpg



















2019年6月27日 埼玉県 イネ目イネ科 チゴザサ、ラン目ラン科 ネジバナ、ハチ目アリ科 アミメアリ

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いやぁ!久しぶりのドウガネブイブイ [コウチュウ目]

夜仕事から帰ってきたら玄関横の網戸にコガネムシの影が。
例年やって来るのはアオドウガネだったので、そんな時期になったかと思ったがちょっと色が違うのに気付いた。
捕まえてみると、何と「ドウガネブイブイ」だった。
ドウガネブイブイ0701-1_1.jpg



















この十年来、見たいと思っていたが見たことが無く、すっかりドウガネブイブイはいないのだと思っていた。
子供の頃は、身近な草地やクズなどにたくさんいて、捕まえるとお尻からウンチを出すのでウンチブイブイと呼ばれていた。
ドウガネブイブイ0701-2_1.jpg



















久しぶりに見て感動!
とにかく元気な個体で、撮影中も飛んでなかなか撮れなかった。
撮影終って外に逃がしたが、あっという間に飛んで行ってしまった。
ドウガネブイブイ0701-3_1.jpg



















2019年コウチュウ目 コガネムシ科 ドウガネブイブイ

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