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春の妖精たち セントウソウ、コツバメ [季節]

そろそろかなと雑木林を見に行くと、期待通り咲き始めていた「セントウソウ」。
1mmに満たない白い小さな花がいくつも集まって愛らしい。
名の由来は諸説あれど、一番しっくりくるのは早春に林床で他の花に先駆けて咲くので先頭草。
周りにはイチリンソウやニリンソウもあるがまだ蕾も上がっていない。
とはいえシュンランはすでに咲いているのだが・・・。
セントウソウ0318_1.jpg



















すぐ近くに早春にだけ現れるチョウが見られる場所がある。
そこに行ってみるとやっぱり姿を見せていた「コツバメ」。
この草地に生えた低い柳の木でテリトリーを張っているのを毎年必ず見ることが出来る。
代が変われどここで累々命を繋いでいるということ。
飛ばれないようとりあえず遠目で証拠写真を1枚。
コツバメ0318-1_1.jpg



















忍び足で近寄って。
たいがいすぐに逃げられてしまうのだが、この個体はこちらを恐れることなくかなりアップで撮らせてくれた。
一見地味だがよく見ると特徴的な目の周りの白い隈取のような模様と濃淡のある茶色に白や青色の鱗粉が美しい。

セントウソウもコツバメも早春から春の短い間だけ姿を現すスプリング・エフェメラル~春の妖精たちだ。
いよいよ様々な妖精たちに出逢える季節がやって来た!
コツバメ0318-2_1.jpg



















2019年3月18日 東京都 セリ目セリ科 セントウソウ、チョウ目シジミチョウ科 コツバメ

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枝先で越冬する擬態の名手たち [チョウ目]

先日、絵本作家伊藤知紗さんに冬の間、経過観察されている虫たちを紹介いただいた。

ガマズミでは「アシベニカギバ」の幼虫。
色や質感はガマズミの枝にピッタリ。
裸眼やファインダーではわからなかったが、写真を見ると頭に耳のような物が付いていて尻尾と合わせるとちょっとネコっぽくて可愛い。
大きさは1cm程なので自力で探すのは難しい・・・なぁ。
アシベニカギバ0314_1.jpg



















アラカシでは同色の「ヒメカギバアオシャク」の幼虫が芽の付いた枝に化けていた。
ようく見るとパペット人形みたい。
こちらは2cm程と少し大きく、この後my fieldでも自力で見つけることが出来た。
成虫は淡い緑色の綺麗な蛾。
ヒメカギバアオシャク0314_1.jpg



















クリの枝に越冬巣を作ってその中に頭から潜んでいるのは「リンゴコブガ」の幼虫。
巣から見えている褐色のものは頭の脱皮殻(4個が見えている)で幼虫の前胸背に積み重ねていくらしい。
体には長い毛がありこの脱皮殻と合わせてとても印象的な姿をしている。
まだその姿を見たことが無いのでぜひ全貌を見てみたい。

これらの観察の様子は伊藤さんのblog「てくてく日記」で紹介されている。
リンゴコブガ0314_1.jpg



















2019年3月18日 埼玉県 チョウ目カギバ科 アシベニカギバ、シャクガ科 ヒメカギバアオシャク、コブガ科 リンゴコブガ

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