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この時期ビックリ! 朽木の下からノコギリクワガタのメス [コウチュウ目]

何かいないかと林に転がっていた朽木をどかしてみた。
すると何か黒っぽい大きめの虫が木の裏から落ちた。
裸眼では色とシルエットしか見えず、シデムシの仲間か?
ノコギリクワガタ1216-1_1.jpg



















眼鏡をかけてよく見ると、何と「ノコギリクワガタ」のメスだった。
この時期にこのクワガタを見るのは初めてだ。

触ってもはまったく動かずいくつかの脚の符節が欠損していたが、見る限り小顎のオレンジ色も鮮やかで体の艶もある。
幾度か息を吹きかけてみると、僅かに脚や触角が動いたので間違いなく生きている。
確かノコギリクワガタは越冬しないが、秋以降に羽化したものは木の中の蛹室でそのまま冬を越して翌夏に外に出ると記憶していた。
このメス、なぜこの時期にここにいるのか?

果たして無事越冬が出来るだろうか?

少し落ち葉をかけて元のように朽木を戻しておいた。
春まで見届けてみたい。
ノコギリクワガタ1216-2_1.jpg



















2018年12月16日 東京都 コウチュウ目クワガタムシ科 ノコギリクワガタ

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探せどなかなか虫が見つからず・・・ [季節]

今日は昼から少しfieldを歩いて見た。
当初は晴れていたものの間もなく雲が太陽を遮り、期待していたアキアカネや越冬チョウたちも見られなかった。
木杭で見つけたのは「クロオビフユナミシャク」のオス。
今が出現のピークだろう、残念ながらメスを見つけることは出来なかった。

クロオビフユナミシャク1218_1.jpg



















冬のカメムシ、比較的多く見かけるのが「ツヤアオカメムシ」だ。
落ち葉の下などで越冬しているが、幹や木杭でも見られる。

名前の通り艶のある綺麗な緑色がよく目立つが体色は名前の青色ではない。
自然界の色として緑色は青と表現されることが多い。
信号の緑も青と呼ばれる。
緑と青に限っては、色が違えど呼び名に全く違和感が無いのは日本人独特の文化なのだろう。
ツヤアオカメムシ1218_1.jpg



















冬の葉が落ちた枝先などに目に付くミノムシの蓑。
普通に見られるのはチャミノガ、オオミノガ、クロツヤミノガ、ニトベミノガなどがいる。
種毎に蓑に特徴があるが、大きく切った葉を付け蓑の開口部付近に幼虫の頭部脱皮殻を付けるのは「ニトベミノガ」。
その点からこの蓑は「ニトベミノガ」のものだろう。
ミノガは幼虫越冬、この中に幼虫がいるのだろうか?
日が陰り、こちらも蓑を着たい寒さだった。
蓑の中はきっと暖かいに違いない。
ニトベミノガ1218_1.jpg



















2018年12月18日 埼玉県 チョウ目シャクガ科 クロオビフユナミシャク、カメムシ目カメムシ科 ツヤアオカメムシ、チョウ目ミノガ科 ニトベミノガ

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風で運ばれる テイカカズラの種子 [植物]

歩いていると足元に長い冠毛のある種が落ちていた。
脇のコナラを見上げると幹を登る常緑の蔓植物。
夏に甘い香りの風車のような小さな白い花を付ける「テイカカズラ」の種だった。
テイカカズラの種子1213-2_1.jpg



















探すとあちこち広範囲に落ちていて、風に乗って飛んで行ったようだ。
真っ白くて密集した細い毛がうまく風をとらえて遠くまで運ばれる。
テイカカズラの種子1213-1_1.jpg



















この種子は対になった細長い鞘に収納されていて、鞘が裂開すると中から出てくる。
小さな花なのにこんなに大きな種を付けるのは不思議だがさらに鞘の中にたくさんの種子が詰まっていることもとても興味深い!
テイカカズラの種子_1.jpg





























2018年12月13日 埼玉県 リンドウ目キョウチクトウ科 テイカカズラ

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冬といえばやはり キノカワガ [チョウ目]

毎年冬になると探すのはフユシャクの仲間とキノカワガだ。
雑木林の木々を1本1本見回っている。
この日もクヌギやコナラを探していて見つけた「キノカワガ」。
そうそう見つかるわけではないので、この時はやったーっ!て心境だった。
キノカワガ1213-1_1.jpg



















いつもどうして自分の体の模様と似た樹皮に止まるのか?と感心する。
これは自分の模様をわかっていないと出来ないと思うのだが。
キノカワガ1213-2_1.jpg



















この色や模様は個体ごとに異なる。
キノカワガの個体差100連発を集めているのだが、道のりはまだまだ遠い。
キノカワガ1213-3_1.jpg



















2018年12月13日 埼玉県 チョウ目コブガ科 キノカワガ

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今シーズン4種目のフユシャク ウスバフユシャク [チョウ目]

夜間と灯りが付いているトイレを居残り組がいないかと見に行った。
まず目に入ったのはすでに確認済みのクロオビフユナミシャクのオス。
3個体ほどが壁に止まっていた。
クロオビフユナミシャク1213_1.jpg



















ん~残念、他はいないかとその場を立ち去る瞬間に目に入ったのが、今シーズン4種目の「ウスバフユシャク」だった。
そもそも年に1度の出会いなので、おおっ!と思っても名前が出てこないのがもどかしい。
帰って調べてそうだった、てな具合だ。
それでも初めて出会うのは嬉しい。
昨年の初認は12月8日なのでちょっと遅いか・・・。
ウスバフユシャク1213_1.jpg



















2018年12月13日 チョウ目シャクガ科 クロオビフユナミシャク、ウスバフユシャク

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黒とオレンジ 危険色の虫たち [自然]

自然界で黒とオレンジ色を体に纏った生きものがいる。
代表的なものとしてスズメバチやドクガの幼虫、ヤマカガシなどどれも毒を持っていて、観察会の初めに危険な生き物として紹介する種だ。
擬態でいえば毒をもつ種が同じような体色を持っているミューラー型だろう。

最近出会った2種も黒とオレンジ色だった。

道の上を歩いていたのは体の模様から人面カメムシと言われる「オオホシカメムシ」。
少し赤みがかったオレンジ色、毒はないが危険にさらされると異臭を放って外敵から逃れることから一度体験したものは再び襲うことはないと思われる。
体の模様も何らか敵を威嚇する効果があるのかもしれない。
オオホシカメムシ1208_1.jpg



















こちらはアカマツの樹名板の裏で越冬体制に入っていた「カメノコテントウ」たち。
すぐ近くに幼虫の餌になるクルミハムシが付くオニグルミがあるので、毎年この樹名板の裏で越冬個体を見ることが出来る。
日本最大級のテントウムシの1種でやはり黒とオレンジ色。
テントウムシの仲間も襲われると嫌な匂いの液体を出して敵から逃れる。

この2種も同じ色の組み合わせの体色を持ち、毒ではないが忌避物質を出す事は共通している。
こういう観点で生き物たちを見るのもとても興味深くて面白い!
カメノコテントウ1209_1.jpg



















2018年12月8-9日 東京都 カメムシ目オオホシカメムシ、コウチュウ目テントウムシ科 カメノコテントウ

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紋が決め手のヤマノモンキリガ ワモンノメイガ [チョウ目]

職場のガラスにやって来ていた黒い紋が印象的な蛾。
似た種にスギタニモンキリガとヤマノモンキリガとスミレモンキリガの3種がいる。
元々はスギタニモンキリガだったが、3種に分類された。

見分けは①縦に並んだ黒い斑を腎状紋というが、一番下の紋の外縁側にある黒い斑がこの写真でいうと腎状紋より下にあるか上にあるか、②腎状紋の下にある黒斑が無いか2つあるか3つあるか、③大きさだ。
①は腎状紋より下にあり、②は2つあることから「ヤマノモンキリガ」と思われる。
ヤマノモンキリガ1207-1_1.jpg



















もう1個体見られたがその特徴は同じなのでこちらも同種だ。
ヤマノモンキリガ1207-2_1.jpg



















もう1種、小さな蛾が来ていた。
調べると、翅の模様から「ワモンノメイガ」のようだ。
確かに輪紋。
この日は紋が決め手の2種だった。
ワモンノメイガ1207_1.jpg



















2018年12月7日 東京都 チョウ目ヤガ科 ヤマノモンキリガ、メイガ科 ワモンノメイガ

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久しぶりのはやにえ コバネイナゴ [季節]

いよいよ寒さが厳しくなってきた。
これまでが暖かかったからこの寒さが身に染みる。
きっと、例年並みなのだろうが。

雑木林で落ち葉の葉裏に赤い球を見つけた。
どうやら虫こぶの「ナラハヒラタマルタマフシ」。
ナラハヒラタマルタマバチによるもの。
これも足元の紅葉だ。
ナラハヒラタマルタマフシ1208_1.jpg



















紫色の実を上向きに付けるのはムラサキシキブだが、こちらはちょっと毛深い「ヤブムラサキ」。
実を下向きに付けるのが特徴で、ムラサキシキブより少ないので見つけると嬉しい。
ヤブムラサキ1208_1.jpg



















田んぼの周りではまだアキアカネたちが頑張っている。
稲刈りも終わり田んぼに水は無く産卵もできない、この先使命を全うすることは出来そうにないのだが。
先述のヒナバッタと共にいつまでその姿が見られるか要チェックだ!
アキアカネ1208_1.jpg



















いつもは複数個体が田んぼの周りでテリトリーを張る「モズ」だが、今年は数が少ないようでめっきり声を聞かなくなった。
毎年はやにえを作る田んぼ脇のウメの木の枝にもはやにえはほとんど見られない。

この日ようやく久しぶりに頭と脚が無いコバネイナゴのはやにえを見つけた。
ん~、なかなか残酷な・・・。
はやにえ1208_1.jpg



















2018年12月8日 東京都 シソ目シソ科 ヤブムラサキ、トンボ目トンボ科 アキアカネ、バッタ目バッタ科 コバネイナゴ

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フユシャク次々と! [チョウ目]

今年はフユシャクトップバターのクロスジフユエダシャクが久しぶりの大発生で今後発生するフユシャクにも期待が・・・。
2番手は今日見つけた「クロオビフユナミシャク」のオス。
あちこちで夜の灯りに集まって来た居残りオスを発見。
クロオビフユナミシャク1209_1.jpg



















3番手はトイレの床にいた「チャバネフユエダシャク」のオス。
ホルスタインのメスに是非とも出会いたい。

2016年に16種、昨年は18種、さてこの冬は何種のフユシャクが確認できるだろうか?
楽しみだ!!
チャバネフユエダシャク1109_1.jpg



















2018年12月9日 東京都 チョウ目シャクガ科 クロオビフユナミシャク、チャバネフユエダシャク












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いよいよ本格的な寒さが・・・ ヒナバッタ [バッタ目]

草地に立つクヌギの根元の樹皮を見ていると「ヒナバッタ」がいた。
寒くなって来ると木の周りに集まっているのをよく見かけるが、そこはきっと暖かいのだろう。
さて、この写真の中にいくつのヒナバッタがいるかお判りだろうか?
難易度は★2つかな。
ヒナバッタ1127-1_1.jpg



















腹部の縞模様が目立つメス。
こちらはとてもわかり易い。
ヒナバッタ1127-2_1.jpg



















メスよりも小さく樹皮に紛れるオス。
寒さを凌ぐと共に樹皮に紛れて擬態できるメリットもあると思われる。


今年は越年して1月16日まで確認したが、雪が降ってついにその後姿を見ることはなかった。

そもそも卵越冬。
いよいよ本来の寒さがやって来たが、この冬はいつまでその姿を見ることが出来るだろうか?
この冬も目が離せない存在だ!
ヒナバッタ1127-3_1.jpg



















2018年11月27日 バッタ目バッタ科 ヒナバッタ

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